ファールカップ
夜の公園。街灯の光がぼんやりと広場を照らしている。美咲( みさき)、17歳の女子高生は、部活帰りの疲れを感じながらも足早に歩いていた。春の夜風が心地よいが、どこか不穏な空気が漂っている気がしてならない。背後からの足音が次第に近づいてくる。
「おい、姉ちゃん」
突然、太い声が響いた。振り返ると、身長180cmを超える筋肉質な男が立っていた。Tシャツ越しにもわかる隆々とした肩の盛り上がり。顔は厳つく、目つきは鋭い。拓哉(たくや)、25歳。格闘技経験者を思わせる無駄のない体躯だ。
「ちょっと遊んでいかねぇか?」
拓也の笑みには危険な色が浮かんでいた。美咲は本能的に後ずさる。
「いや……帰ります!」
その言葉が終わる前に、拓哉の腕が素早く伸びた。美咲は抵抗するが、鍛え上げられた肉体との力の差は歴然。拓哉の手首を掴む力強さに恐怖が走る。
「離してください!」
美咲は必死だった。こんな男に勝てるはずがない
だが、最後の手段を思い出す。
渾身の力を込めて、美咲の膝が拓哉の股間にめり込んだ。
「ぐっ……!?」
一瞬、拓哉の動きが止まる。股間への衝撃が筋肉質な体を貫いた。しかし
「フン……」
拓哉は余裕の表情で笑うと、ズボンを脱ぎ捨てた。
そこに下着はなく。代わりに白色に輝くファールカップが股間を覆っている。
「残念だったなぁ。準備は万全なんだよ」
彼の指がファールカップの縁を撫でる。
「ここにはオレのデカいチンポと立派な金玉が入ってるんだぜ」
拓哉が腰を動かすたびファールカップが微かに揺れた。中は見えずとも、大きなチンコと金玉が動きに合わせて揺れているのが、カップ越しにひしひしと伝わってくる。それが何とも言えない卑猥さを醸し出していた。「これからゆっくり味わわせてやるからな……」
美咲は絶望感に襲われた。蹴りが効かないならどうしようもない。拓哉の手が美咲の制服へと伸びてくる……
抵抗も虚しく、美咲の服は次々と剥ぎ取られていく。ブラジャーのホックが外され、ショーツのゴムが引き下げられる。肌が露わになるにつれ、拓哉の股間にも変化が訪れていた。
ファールカップの内側でチンコが徐々に膨張し始める。最初は柔らかかった竿が固くなり、長さと太さを増していく。しばらくはファールカップの内側で窮屈そうに形を変えているだけだったが、やがて、硬さと勢いを増し、ファールカップ自体を内側から押し上げ始めた。
美咲が完全に裸にされる頃、拓哉のチンコは完全に勃起していた。天を突くような角度でそそり立ち、ファールカップを突き破りそうな勢いで押し上げている。そのせいでファールカップと下腹部の間に空間ができてしまったのだ。
そして、最悪の事態が起きる。
ファールカップの下の隙間から、鶏卵大の巨大な金玉が、重力に従ってぶら下がり始めた。ついに守られていた弱点が露出してしまったのだ。
しかも今まさに拓哉が最後の服であるTシャツを脱ごうとしている。両手が塞がっている。
「うおおっ!?」
美咲の足が拓哉の股間を直撃した。先ほどとは明らかに違う悲鳴。狙いすました一撃が、ファールカップと膝に挟まれる形で金玉を襲ったのだ。
「がああああぁっ!!」
拓哉は股間を押さえようと屈み込むが、脱ぎかけのシャツが邪魔で思うように動けない。美咲は容赦しなかった。何度も何度も、ぶら下がった金玉を集中攻撃する。二発、三発、四発と確実にヒットさせていく。その度に拓哉の口から苦悶の呻き声が漏れた。
五回目の蹴りが決まった時、拓哉の巨体が崩れ落ちた。白目を剥いて意識を失い、大の字になって仰向けに倒れている。
美咲は震える手で拓哉のファールカップを外した。解放された男性器が目に飛び込んでくる。
先程まで雄々しく勃起していたチンコは、見る影もなく萎えて腹の上に横たわっている。
金玉は赤く腫れ上がっているものの、掴んでみると弾力があった。中身がまだ潰れていない証拠だ。
「まだ……残ってる……」
そのとき、萎えていたはずのチンコが、再び脈打ち始めた。ゆっくりと固さを取り戻していく。赤黒い亀頭が天井を向き、血管が浮き出た幹が力強く屹立した。
「信じられない……こんな時に……」
美咲の心に冷たい怒りが湧き上がる。こんな目に遭わせる根源を断たなければ
そう決意した。
まずは握り締めてみる。だが掌に収まった金玉は想像を超える大きさだった。元々鶏卵大と大きかったものが、先ほどの蹴りで腫れ上がり今では鶏卵よりもさらにひと回り大きくなっている。
指をいっぱいに広げても、とても片手では包みきれない。それでも必死に金玉を掌で圧迫すると、拓哉の口からうめき声が漏れた。しかし、玉袋の中で金玉がするりと逃げ、握るそばから指の間を抜けていく。何度握り直しても、その大きな球体は捉えどころなく動き回るばかりで、なかなか潰れてくれない。
仕方なく、美咲は地面に金玉を置いて片足を乗せることにした。ゆっくりと体重をかけていくと、足の下で球体が少しずつ変形していくのが分かった。
「うぐぅ……」
意識のない拓哉の表情が歪む。チンコは相変わらずピンと立ったままで、ピクン、ピクンと律動している。生命本能が最後の子種を撒こうとしているかのようだ。
「もう終わりよ……」
美咲は地面についていたもう片方の足も上げ、全身の体重を金玉一点に集中させた。ぐにゅっと金玉がさらに扁平になっていく。
足の下で何かが壊れる直前の感覚があった。次の瞬間、
「あああっ!!」
拓哉の体が痙攣し、チンコが大きく跳ね上がった。堰を切ったように白濁した液体が迸る。どぷ、どぷ、どぷっ!と三度にわたって大量の精液が放たれ、周囲に飛び散っていく。
射精と同時だった。
金玉は中に精子がパンパンに詰まっていることで、かろうじて潰れずに耐えていた。しかしその精子がすべて吐き出された瞬間、内圧を失った玉はあっけなく限界を迎えた。ぐしゃり、と鈍い音を立てて片玉が潰れぺしゃんこになる。まるで風船の空気が抜けるように、その球体は扁平な皮の塊へと成り果てた。
金玉の上に全体重を預けていた美咲の体が、急に支えを失ってぐらりと傾ぐ。思わずよろめいたが、潰れた玉が玉袋ごと地面に広がったことで足場が安定し、どうにか転倒は免れた。
足の下では、ついさっきまで確かな弾力を持っていたものが、今やただの柔らかな皮袋と化している。その感触が、彼女に自分のしたことの重みを生々しく伝えてきた。
一方、天を突くように屹立していたチンコは、射精の余韻とともに急速に勢いを失っていく。血管が引っ込み、赤黒かった亀頭が色を薄め硬かった幹がぐにゃりと折れ曲がる。あっという間に見る影もなく萎えると、だらりと腹の上に横たわった。白濁の滴が先端から糸を引いて、夜風に冷えていく。
美咲は大きく息を吐いた。足元には、かつて男の源であったものが無残な姿を晒している。もう二度と、誰かを襲う力は残っていないだろう。
「これで……終わり」
彼女は静かに呟くと散らばった自分の服を拾い集め始めた。夜の公園に、虫の声だけが虚しく響いていた。