乾涸びる吸糸の平原
第1幕
それは、迷宮の湿った石畳に紛れた、三本の黒い糸にしか見えなかった。
だが、重戦士ガレスがその上に膝をつき、防具の隙間からわずかな汗と体温が空気中に放たれた瞬間、それらは、飢えた眷属の如く同時に鎌首をもたげた。
三本の糸は、互いの乾燥した表面をキチキチと擦り合わせる不快な高音を立て、ネジれ合いながら、一本の細い縄となって衣服の網目をすり抜けていく。
標的は、防具の合わせ目――最も脆弱な、生体の隙間。
まず先頭の一本が、尿道口の無防備な粘膜へ吸い付いた。糸は粘膜の分泌液を吸うや否や、滑らかな粘性を帯び、普段は固く閉じられている尿道の狭い内腔を、内側から強引に押し広げながら滑り込んでいく。残りの二本は、獲物を逃さぬための錨のごとく、皮膚の薄い陰嚢の左右へと別れて這い進んだ。
異物への反応で、陰嚢が激しく引きつり、歪な形に縮こまった。
ガレスの背筋を、熱した針で内臓を直接えぐられるような吐き気が駆け抜けた。自身の肉体という聖域が、迷宮の得体のしれない何かによって蹂躙されていく恐怖が、彼の思考を白く染めていく。
「……んぐっ!?」
声を上げるより早く、次の衝撃が来た。
尿道内を進む糸は、尿道粘膜のみならず、海綿体を包む強靭な白膜をも強引に突っ切り、ピシ、ブツリ、と繊維が弾け飛ぶ湿った断裂音を響かせた。
海綿体内部を走る動脈へ達した第一の糸と、陰嚢を貫いて左右の精巣動脈へ食い込んだ残る二本の糸が、高圧の血流に逆らいながら、無数の細い根を広げ、血管の内側へ絡みついていく。ガレスの心臓が脈打つたび、高圧の動脈血を吸い上げた糸はどす黒く膨れ、血管の内腔を内側から破裂寸前まで押し広げて、完全に詰まらせた。
糸は身体の血の流れを乗っ取り、心臓が血を送り出す力を利用して、複数の場所から血を奪い始めた。
主要な動脈が完全に閉塞し、下腹部の組織が一瞬で酸素を失った。神経の網目を直に炙られるような、じわじわと焼き付く灼熱が這い回る。直後、血流を断たれたことで、今度は絶対的な冷感が襲った。
精索を取り巻く筋肉が左右ばらばらに激しく痙攣し、片方の精巣を脚の付け根の奥へ強引に引きずり込んでいく。
三方向から同時に血の巡りを断たれ、彼の陰部は左右均等に萎むことすら許されない。衣服の裏で、肉と血管は雑巾を絞るように歪にねじれ、引き千切られそうなほど縮んでいった。
「ぐが、あ……っ!?」
下腹部を焼くような激痛と、胃がひっくり返るほどの吐き気に襲われ、ガレスはなりふり構わず股間を両手で押さえた。喉は震えたが、悲鳴にはならなかった。
何が起きている。中で何が動いている。
最悪の事態を否定したい一心で、冷や汗に濡れた指先を狂ったように動かす。だが、激痛で細かな運動神経が麻痺し、ベルトのバックルがうまく外れない。爪が剥がれんばかりに荒々しく革を毟り、金属の顎を強引に弾き飛ばすと、彼は祈りとも呪いともつかない絶叫とともに、ズボンと下着をまとめて一気に引きずり下げた。
その瞬間――衣服の摩擦に引きずられるようにして、吸汁を終え、どす黒い流体で丸々と膨れた三本の怪物の束が、満足したようにずるりと床へ滑り落ちた。
そこにあったのは、壊疽した肉ではない。
水分を完全に奪われ、形を失ったそれは、枯れ枝を無理に束ねたようにねじれ、縮みきっていた。
布地が擦れる微弱な振動だけで、それはサリ……ジャリ……と、あまりに乾いた音を立てて内側から砕け、黒い塵となって冷たい石畳へと崩落していった。
第2幕
惨劇の翌日。
同じ迷宮の深部へ足を踏み入れた中堅パーティ「鋼の双翼」がガレスを発見する。
「……おい、しっかりしろ! ガレス、俺だ、マーカスだ!」
薄暗い迷宮の通路で、リーダーの戦士マーカスは、壁に背を預けて座り込んでいる顔見知りの男の肩を激しく揺さぶった。
ガレスの身体は生きていた。微かに肺が動く気配はある。だが、その手応えは不気味なほど軽かった。普段なら重い防具を支えているはずの鋼のような筋肉は力を失い、揺さぶられるまま甲冑の中でガタガタと骨を鳴らすだけだった。
目に見える傷や出血は、どこにもない。
しかし、ガレスの顔面は完全に血の気が引き、蝋細工のような黄白色に染まっていた。
瞳孔は異様なほど開ききり、目の前のマーカスではなく、自分の股間だけを見つめていた。
顎は止まらず震え、カチ、カチ、と歯がぶつかる音だけが通路に響いていた。
「サミュエル! 呪いか? 精神攻撃か!? 早く診てくれ!」
呼ばれた神官のサミュエルが駆け寄り、ガレスの前に膝をつく。
ガレスの頑丈な金属鎧の下、股間部を覆う革製の防具の隙間から、サラサラと奇妙な灰色の砂が零れ落ち、床の冷たい石畳に小さく積もっているのに気づいたのは、その時だった。
よく見るとベルトは外れ、ズボンも中途半端にずり下がっている。
「ガレス、失礼するぞ」
サミュエルが慎重にズボンを開き、下着を押し下げた瞬間――パーティの女魔術師が短い悲鳴を上げ、口を覆った。
そこには、男の股間にあるべきものがなかった。
骨盤の底で生殖器を支えている組織の周囲は、急激に水分を奪われたことで、皮膚ごと内側へ強く引きつれていた。そこは硬く閉じた、歪な皺の塊となり、完全に塞がっている。
かつて男の象徴があった場所には、黒く焼け焦げたように干からびた肉が残っているだけだった。内側の細かな筋や血の通り道は、灰色の軽石のようなもろいかすになり、変わり果てた下腹部にかろうじて貼り付いている。
水分を根こそぎ失ったその肉は、もう形を支えられなかった。端からシャリ、カサッ……と乾いた音を立てて崩れ、細かな塵となって石畳へ落ちていく。
「な、んだこれ……血を、抜かれたのか……?」
マーカスが戦慄を交えた声を漏らす。
「落ち着いて、今すぐ『大治癒(ハイ・ヒール)』を施します!」
サミュエルは恐怖を振り払うように叫び、聖印を掲げた。神聖な、生命力に満ちた瑞々しい緑の光が、ガレスの股間に残されたものを包み込む。
――だが、奇跡は起きなかった。
温かな回復の光は、乾ききった灰色の窪みに触れた瞬間、鮮やかさを失い、濁った灰緑色の霧へと崩れていった。
そこに残ったものは、もはや魔法が肉体として捉えられるものではなかった。癒やしの力が届くべき生命の気配は、何ひとつ残っていない。まるで石畳へ呪文を唱えているように、光は宙へ散るだけだった。
「そんな、馬鹿な……!? 魔法が、傷を認識していない!? ならば……『肉体復元(リジェネレイト)』!!」
サミュエルは額に汗をにじませ、失った腕や脚さえ元に戻せる最高位の再生魔法を唱えた。光はさらに強まり、ガレスの皮膚が激しく明滅する。
直後、最悪の事態が起きた。
「ぎ、あ、あああああああッ!!?」
呆然としていたガレスが、突然下腹部を押さえ、正気を失ったように叫び声を上げた。
再生魔法は、砂と化した部分には届かなかった。代わりに、その周囲にまだ残っていた健康な下腹部の皮膚だけを異常に増やし、表面をつくる細胞が狂ったように這い広がっていった。
本来なら互いにぶつかって止まるはずの肉は、その境目を失い、意思を持つ溶けたプラスチックのように蠢きながら、股間の中央へなだれ込んでいく。
ガレスの叫び声が響くなか、灰色の窪みも尿道の出口も、無理やり一つに閉じられていった。毛穴も皺もない不自然な皮膚が新たに広がり、すべてを覆って平らにならしていく。
傷を治すのではなく、傷口ごと消してしまう最悪の形で、彼が男だった痕跡そのものが消えていった。
骨盤の奥から続く神経の先は、外へ通じる場所を失い、急ごしらえの厚い皮膚の下へ深く埋め込まれていった。
「あ、あぁ……消えた、俺の……俺のチンポが……」
ガレスは、完全にツルリと平らになってしまった自らの股間を両手で触り、幼児のように泣きじゃくった。
そこをいくら擦ろうと、爪を立てようと、脳に返ってくるのはただの腹の皮膚を触っているという無機質な触覚だけだった。
肉の突起も、男としての誇りも、それを証明する傷跡さえも完全に抹消されていた。
第3幕
「この、化け物がぁッ!!」
マーカスの怒号とともに、鉄底のブーツが容赦なく石畳へ叩きつけられた。狙ったのは、ガレスの体液を吸い尽くして親指ほどの太さに膨れた、あの赤黒い半透明の肉糸の束だった。
――パンッ!!!
迷宮の通路に、高圧のタイヤがバーストしたかのような、硬質で湿った破裂音が響き渡った。
次の瞬間、マーカスの足元から、ビシャァアアッ、と臓物を叩きつけたような重い音が炸裂する。
ガレスの血が怪物の分泌液に溶かされてできた、コールタールのように濁った赤黒色の粘液が、扇状に激しく噴き出した。
「う、あ……ッ!?」
悲鳴を上げたのはサミュエルだった。掲げた純白の聖印と顔に、糸を引く泥のような液体が何度も叩きつけられた。
それは、ぞっとするほど生温かかった。怪物の体内で異常な変性を遂げたその液は、腐った植物の汁のような臭いと濃い鉄の匂いが混ざり合った、生ぬるい湯気を立てていた。
マーカスがゆっくりとブーツを上げると、石畳の上には、すり潰された繊維が気泡と溶けた体液を弾ませ、グチチ……と音を立てながら、黒い肉の塊になっていた。
サミュエルは必死に衣服の袖で聖印を擦った。しかし、神の慈愛の御名が精密に彫り込まれた、十字の微細な彫刻溝の内部に浸透したその赤黒い液は、布の繊維を拒絶するように奥へ奥へと吸い付き、決して取れなかった。
この聖印から放たれた『肉体復元』が、結果としてガレスの股間を滑らかな一枚の壁へと変形させた。そしていま、その肉体を満たしていたものが、自分の手のひらの中で、聖印の彫刻と混ざり合っている。
鼻の奥を刺すアンモニア臭が、口の奥にまでまとわりついた。舌の付け根に、苦く焼けるような不浄の味がべったりと残る。
五感から流れ込む狂気的な情報が嘔吐中枢を狂ったように叩いた。
「いや……嫌だ、触るな、私に触るな……!」
サミュエルは、自分の手に向かって叫んだ。掌の中の聖印は、もはや神の力を通す道具ではない。人間の身体を冷たく作り変えるための、残酷な鉄の型にしか見えなかった。
「カハッ、あ、カ、あぁぁあああッ!!」
聖印を石畳に放り出し、サミュエルは四つん這いになった。喉を焼く胃液と、腹の奥から逆流してきたどろりと苦い黄色い液を、石畳へぶちまける。
治癒の神官としての心は、自分の奇跡が生んだものに耐えきれず、完全に壊れていた。
第4幕
再生の奇跡から六時間が経過した頃、「鋼の双翼」の中継キャンプは、ガレスの苦悶の声で満たされていた。
「あ、あがっ、あ、ああああああッ!!」
地べたをのたうち回るガレス。マーカスが強引にその両手を押さえつけ、ズボンを剥ぎ取った瞬間、居合わせた全員が数歩、後ろへよろめいた。
そこにあったのは、見ているだけで息が詰まるような身体の歪みだった。
閉じられた股間の内側で、逃げ場を失った尿が膀胱を限界まで膨らませている。下腹部は巨大な球を押し込まれたように丸く張り、硬く盛り上がっていた。
膀胱の壁を走る細い血管が、内側からの圧力で押し潰されていた。表面の皮膚は死人のように白く、その下では逃げ場を失った青黒い血管が浮き上がり、うねっている。
マーカスが恐る恐るその膨らみに触れると、真夏に放置された水風船のように限界まで張り詰めていた。骨盤の奥の太い動脈の鼓動が中の液体を通して伝わり、指を押し返すほど硬く、ドク、ドクと震えていた。
「サミュエル……小便が出せない! 体の中に溜まってる……!」
ガレスは目をむき、息を乱し、口から白い泡を吹きながら叫んだ。
彼の脳は必死に、尿を出せと身体へ命じ続けていた。だが、その命令を受け取る出口は、もう消えている。
逃げ場を失った尿は体の奥へ逆流し、腎臓の近くまで押し戻されていた。
腰から背中、下腹部の底まで、骨盤ごと万力で締め潰されるような痛みが広がり、ガレスの考える力を奪っていく。
「ナイフだ、ナイフをくれマーカス! 穴を開けてくれ! ここを、ここを切り開けば出るんだ! 頼む、腹が、腹がはち切れるッ!!」
ガレスは浅く荒い息を繰り返し、掠れた喉で叫んだ。
腹は限界まで張りつめ、太鼓の皮のように硬い。彼はそこへ、狂ったように爪を立てていた。
心臓は生きるために血を送り、腎臓は尿を作り続ける。その当たり前の営みが、今は彼を内側から追い詰める拷問になっていた。
第5幕
「マーカス、押さえて! どんなに暴れても、絶対に離さないでください!」
サミュエルが手にしたのは、魔術師のランタンを分解して引き抜いた、中空の細い金属製の給油管だった。先端を短剣で斜めに削ぎ落としている。
サミュエルは、ガレスの白い下腹部――左右の腹筋を中央でつないでいる硬い筋の部分を狙い、金属管を真っすぐ突き立てた。
――ブズ、グチチ……。限界まで張った皮膚と、その下の硬い筋が、鈍い金属に無理やり押し裂かれる不快な音が響いた。
「がああああああああああッ!!」
ガレスの身体が弓なりに跳ね上がった。
麻酔もないまま、金属管が腹へ刺し込まれる。引きつった肉を無理やり押し分けるたび、腹の壁の硬い抵抗がギチギチと不気味な震えになって、サミュエルの手のひらへ伝わった。
脂肪を抜け、腹の内側を包む膜をブツリと破り、限界まで薄く引き伸ばされた膀胱の壁に届いた、その時。
ぷつん、と、張り詰めたゴムまりへ針が通るように、手のひらへ返っていた抵抗がふいに消えた。
直後、シュウウウ――と、肉の隙間から空気が漏れるような、湿った音がする。
次の瞬間、金属管の細い口から、膀胱に溜まりきっていた圧力に押し出され、琥珀色の熱い液が霧のような鋭い勢いで噴き出した。
高圧で噴き出した熱い液が、ガレスを押さえていたマーカスの顔を直撃した。
迷宮の冷気のなかで、異様なほど濃い湯気が立ち昇る。熱い液は冷たい石畳を激しい雨のように打ち、閉ざされた空間へ、鼻を刺す生々しいアンモニア臭を満たしていった。
噴き出す液は、終わり際になるにつれて、血が混じったような不気味な赤色へ変わっていった。
「あ、腹が……腹が……」
ガレスの狂乱の絶叫が、長い安堵の混じった喘ぎへと変わっていった。内側から破裂寸前だった圧力が抜け、脳を焼いていた激痛が引いていく。
しかし、それは救済ではなかった。
噴出が収まった金属管の根元には、肉を無理やり裂いて作られた穴が、ぽっかりと残っていた。ガレスが息をするたび、腹がわずかに動くたび、そこから泡混じりの尿がぴゅっと漏れ出し、皮膚を濡らしていく。
神官の手によって、戦士の腹に、男の尊厳を奪い続ける不浄の穴が開けられたのだった。
終幕
「脱いで、マーカス。今すぐ」
女魔術師の、あまりに平坦で、それゆえに酷く乾いた声がキャンプに響いた。
サミュエルが自分の両手をじっと見つめ、ガレスが腹に開いた穴から尿を垂れ流す地獄の中で、彼女の理性だけが、生き残るための冷酷な計算を弾き出していた。
マーカスは拒絶できなかった。彼はズボンと下着を膝まで引き下ろした。
彼女の視線には、羞恥も哀れみもなかった。鼠径部の皮膚の皺を指で手荒く押し広げ、髪の毛一本ほどの吸糸が潜んでいないかを執拗に確認していく。
「……よし、ついてはいない。始めるわ」
彼女がマーカスの腰に両手をかざした瞬間、ギチ、ギチ……と、下腹部の神経が凍りつくような、筋肉がしなやかさを失って硬くきしむ音が響いた。
凍てつく魔法が股間の熱を根こそぎ奪っていく。冷たさは皮膚の奥まで染み込み、周囲の筋肉を限界まで強く縮ませた。
マーカスは、自分の男としての証が急速に縮んでいくのを見た。ほとんど体の中へ引き込まれるほど小さくなり、色までが生気のない青白さへ変わっていく。
皮膚を十度以下まで冷やし、怪物が捉える体温そのものを消してしまう。冷気を使った隠蔽だ。
だが、彼女の検疫はそれで終わりではなかった。
彼女は懐から、ドロリとした琥珀色の魔導樹脂の小瓶を取り出すと、迷いなくその指先にまとわせた。そして、マーカスの冷え切って縮み上がった尿道口の裂け目へと、その指を容赦なく押し当てた。
――ジジッ、と、生体の粘膜組織が水分を奪われて変性し、樹脂と強固に融着する微小な熱音がした。
「が、はっ……!?」
凍りついた感覚を無理やり引き裂くように、酸を流し込まれたような鋭い熱がマーカスの背骨を走った。
内側の柔らかな組織と樹脂が焼き付くように結びつき、異物を拒む硬い壁へ変わっていく。
「これで、三時間は奴らの眼をごまかせる。……ただし」
彼女は何の感情も映さない目で、黙って身づくろいを始めたマーカスを見下ろした。
「三時間以内に、この迷宮の階層を突破して。それ以上術式を維持すれば、あなたのそこは凍傷で腐り落ちるわ。……それに、尿を溜めることにも限界がある。限界が来たら、私はあなたを救うために、サミュエルがしたようにあなたの腹を裂かなきゃいけなくなる」
マーカスは何も言わず歩き出した。
歩くたび、ぴたりと張り付く衣服の縁が、感覚を失った青白い皮膚をサリ、サリと削っていく。細い血管まで塞がっているので、血は一滴も出ず、白い皮膚の粉だけが服の内側に落ちていった。
怪物に見つからないために、マーカスは、ガレスと同じように男としての形を失う魔法を受けた。
圧倒的な屈辱と、数時間後には二度と元へ戻れなくなるという恐怖が、彼の太い脚をガタガタと震えさせていた。