■去勢工場の少女
敗戦国、スラム、クローン等その他下層の存在。
その少年たちを去勢する施設「去勢工場」の従業員である少女。
昼休みを挟んで、始業から終業まで、次々とベルトコンベアに乗って運ばれてくる、
大股開きで拘束された全裸の少年たち。
そのベルトコンベアの脇にある腰掛けに座る少女は、目の前に少年がやって来ては、
専用のハサミでひたすら陰嚢を切り開き、切り裂かれた陰嚢から睾丸を搾り出しては、
右手で少年の右の睾丸を、左手で精索を掴み、ロープでも引くかのように無造作に引き千切る。
それを足元のポリバケツに投げ込むと、
同様の動作で左の睾丸を引き千切り、バケツに捨てる。
シャキッ……
ムニュムニュッ……ギュッ、ググッ……プチッ、ポイ……ギュッ、ググッ……プチッ、ポイ
一人の少年を去勢するのに、15秒とかからない。
次々と運ばれてくる少年を、少女は手際よく、機械的に睾丸を抜き取っていく。
隣に座る少女はペニスの担当だ。
安っぽく先端もただ裁断されただけのような、
樹脂製のカテーテルを手にすると、近くの小テーブルに乗っているコップに入った潤滑液に、
カテーテルの先端をチョンとつけて、手際よく少年の尿道に滑り込ませる。
そして、ペニスに添えていた手を離すと、手元にある5つの同じ形をした機械
――コードの付いた金属用ハサミのようなものを手にして、
ペニスの根元にあてると、グリップをギュッと握り締める。
年季が入り、鈍くなった刃がペニスの根元に食い込むと、
シュッ、という音と煙がペニスから立ち昇る。
次の瞬間、切断したペニスがついたままのカテーテルをつまんでいる少女の手が
素早く少年から離れる。そのまま足元のバケツの上に手をやると、
2、3度手を振る。カテーテルから抜けたペニスがバケツへボトリと落ちていく。
手元に残ったカテーテルの残りは、隣のポリバケツに投げ捨て、
それと同時に、機械を元の位置に戻す。とても手際がいい。
次の睾丸が抜き取られた少年が運ばれると、さきほどとまったく同じ無駄のない動きで、
少年のペニスを刈り取っていく。唯一違うのは、手にした機械が
先ほどのとなりにあったものにかわっているくらいだ。
(機械は切断と止血を同時にするために、刃が高温になるのだが、
作業スピードが速いため、機械が1つだと加熱が間に合わないようだ)
ニギッ、カチャッ、チョン……チュルン……ガチャリ……シュッ、
ブンッ、ブンッ、ポトリ、ポイ、ガチャッ。
こちらも1人の少年のペニスを切り落とすのに、15秒とかかっていない。
恐ろしい光景のはずなのに、あまりに淡々とこなすので現実感すら感じない。
むしろ完成された動作に思わず見入ってしまいそうになるほどだ。
工場の中には、少年たちの、少年としての断末魔ともいうべき悲痛な悲鳴が
そこかしこから聞こえてくるが、ある少女は耳栓をし、
またある少女はヘッドホンでお気に入りの音楽を聴きながら作業をしているので、
その耳障りな声は少女たちには届かない。
少年たちが送られてこなくなり、ベルトコンベアが止まると、
少女たちは午前の作業を終えたことに気づく。
「うーん」と、あくびをするように、
同じ体勢で機械的に去勢作業をして硬くなった体を伸ばし、ヘッドホンをはずすと、
足元の睾丸やペニスで満たされたポリバケツを持って、
少女たちはその場を離れる。
少女たちが向かうのは出入口。そこには「玉」「棒」と張り紙のされた、
2つのゴミ出し用の大型ポリバケツがある。
その中に、それぞれの午前中の成果である、
バケツ1杯の切り落としたペニスと睾丸を流し込み、
手にした清掃用のポリバケツを所定の位置に積み重ねて、
彼女たちの午前中の仕事はすべて終わる。
食堂で他愛のない談笑をした後、彼女たちは再び戻ってくる。
午後の作業で、再び手にしたポリバケツを睾丸やペニスで満たすために……。
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投稿:2006.11.20
■去勢工場の少女
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