仕分け人
(一)
陣厚は17歳の誕生日がくるのを期待と恐れを持いって数えてた。陣厚の国、北国では17歳で男子は①種人、②性人、③宦官に分けられることになっていた。
種人とは知力体力に優れた男子で男女子孫を残すことに適合する者、性人とは妊娠させる能力は去勢によって無くさせるが、陰茎を残存させ性交渉は可能な男子。宦官とは陰茎、前立腺も取り除かれ性交渉も不能な完全去勢人と定義されていた。誕生日の一週間前に該当者は『北国立雄性センター』に集合させられる。これに違反すれば即刻死刑となっていて、何をさておいても行かなければならなかった。結果として同じ誕生日の男子ばかりが国中から集められ、毎日約500名程が集まることになる。そして一週間の間に仕分けがされ、誕生日には三種類に則した取扱いがされる。
(二)
陣厚の手元に届いた仕分け通知書に従って、当日『北国立雄性センター』に定刻までに行くと、既に数百人が集まっており、仕分け通知書の整理番号に従って登録を済ませると、大きな講堂に整列させられた。
定刻になると講堂の壇上にスタイル抜群の美女が現れた。壇上から集まった男子をなめるように見渡した後、マイクに向かって話し始めた。
『皆さん、ようこそ北国立雄性センターに。私が仕分け部長の蓮舫です。ではここに集まった皆さんがどの様に仕分けされるのか、仕分けとは何かを説明しましょう。既に皆さん知っている通り、我が国は偉大な指導者金玉男総書記様によって一流国家でい続けられますが、これを継続するためには、優秀な国民が必要です。この優秀な国民を得るために必要なのが種人です。種人は皆さんの中から約1%を選び出します。これから皆さんの誕生日まで一週間で色々なテストをします。テストは知力、体力だけでは無くセックス力のテストもします。勿論一番重要な子種の検査もします。種人になれなかった方々は一流国家の次世代に伝承される必要な無いので全て去勢します。』
場内がざわついた。それもその筈、仕分け部長の蓮舫といえば女の中の女。マスコミにも、テレビにも出ることは無く、国民のアイドル的な存在。その仕分け部長の蓮舫を生で見てざわつかない訳は無かった。そもそも仕分け人になること自体が国中の女子の憧れだったが、蓮舫はその頂点だった。しかし、その仕分け部長の蓮舫の口から出た言葉は
『静かに。騒いだ人は即刻去勢します。』という冷酷なものだった。見ると屈強な兵士達が出入り口を固めていた。
蓮舫部長は話を続けた。
『種人に成れなかった君達はこの国の優秀な次世代を生む女子を慰めるために、去勢をしても竿を残して奉仕する性人になるか、竿も取り除いた完全去勢をした宦官になるか決められます。性人は約50%で容姿端麗で女子を楽しませることが出来る人です。宦官は残りで我が国発展のための兵士、労働者として奉仕してもらいます。性人、宦官にはその肉体労働に必要であれば、ホルモン剤を投与します。そもそも精子はほんの少しだけあるだけで女子は妊娠出来るのです。1%の優秀な子種を持った種人以外の男は存在自体が無駄だと思って下さい。しかし人間として生きる権利はあるとの大な指導者金玉男総書記様のお考えによって性人、宦官が存在出来るのです。仕分け人は全て女性です。しかも容姿端麗頭脳明晰、大胆かつ繊細な女子です。ここに集まったほとんどの男子は去勢されますが、このような優秀な女子に去勢されることを感謝して下さい。説明は以上、質問は許可しません。ではそれぞれの班に分かれて下さい。』
蓮舫部長の話が終わると整理番号に従って20個の班に分かれさせられた。
陣厚は9番目の班に入れられ、窓の無い部屋に連れて行かれた。口を利くものはいなかった。部屋に入ると、別の入り口からボディコンスーツに身を包んだ5人の仕分け人が現れた。その中の一人がしゃべり始めた。
『蓮舫部長様の説明でわかったと思うが、君達は先ず種人として資格があるか否かを一週間かけてテストされる。この班の中で種人となれるのは1名以下。該当者なしのこともありうるが2名になることは無い。従ってこの部屋のほぼ全員が去勢、若しくは完全去勢されると思ってもらいたい。』
『そんな馬鹿な!嫌だ!!』一人の男子が動いた、が話していた女の動きと蹴りの方が早かった。動いた男子の股間に蹴りが決まり鳩尾に拳が打ち込まれるのがほぼ同時だった。
その男子は床に崩れ落ちた。
『処置!』と女は命令した。他の女達が男子を抱え上げると、部屋の隅に並んだベッドの上に置き、慣れた手つきで全裸にしベッドの四隅に付いてるベルトで縛り上げた。
『私はこの仕分け班第九版班長の睡蓮だ。他の四人は満蓮、湖蓮、珍蓮、玉蓮だ。よく覚えておくように。さて、このような愚かなことをする男子は全て完全去勢してよいとの権限を与えられている。テストをする手間が省けるので、私にとっては大助かり。では始めなさい。』睡蓮は他の4名に命じた。ベッドの両端から足乗せ台を引き出すと、男子の両足をその上に乗せた。股間がさらけ出されたが、まだ気を失っている男子は気が付かない。更に仕分け人達はその男子が動けないように縛り付けていき、猿轡さえかました。
ようやく、その男子が気を取り戻した時には全く身動きも出来ず、声も上げられない状況になっていた。睡蓮はおもむろにベッドの側に移動し、『ここでの完全去勢がどんなものか見せてあげましょう。但し、皆さんにはこの馬鹿男に施すような荒っぽい方法ではなく、もっと優しく玉竿とお別れしてもらうけれどね。』そう言いながら睡蓮は男子の股間を触り始めた。『結構良いもの持ってるじゃない、でも脳みそが悪いんじゃ、こんなものは必要ないわよね。こんな脳みその子種を残す訳にはいかないわね。』他の仕分け人達が一斉にそうだとうなずくと珍蓮と紹介された女がシェービングクリームと髭剃りを取り出した。何をするかは明らかだった。大きく広げられた男子の股間にクリームを塗りたくると、珍蓮は慣れた手つきで男子の飾り毛を剃り落としていった。丸裸にされた男性器はまるで泣きべそをかいているようだった。『では去勢します。』凛とした珍蓮の声が部屋中に響き渡った。
珍蓮が少し先の曲がった刃物を男子の陰茎付け根に当てたかと思うと一気に下に下げ下ろした。陰茎と睾丸が入ったままの陰嚢が床に落ち、一瞬おいて鮮血が噴出した。去勢された男子は未だ何が起こったか気が付かない様子だったが、痛みを感じたらしくくぐもった悲鳴を上げた。『ぐぅぅぅぅう〜〜〜。』
『珍蓮も腕を上げたわね。』睡蓮が言った。『有難うございます、班長様、この後も見て下さい。』と珍蓮は応え、刃物を握り直すと、悶え続けている男子の肛門辺りにその刃先を突き刺した。しばらくその刃先を動かしていた珍蓮が左手指を傷口に突っ込むと何やら切り取ったらしく引きずり出した。
『良くやった、珍蓮。前立腺除去を麻酔無しで出来る様になったんだね。凄いよ、珍蓮。』と睡蓮は手放しで褒めていたが、陣厚には何が何だか判らなかった。睡蓮が説明した。
『ここに居る殆どの男子は、去勢されるんだけれどね、みんなちゃんとした麻酔をされての手術だからこんなしっかり拘束されることは無いし、止血もされるから安心して去勢されなさい。』仕分け人達が何がおかしいのか、笑った。一日目はそんなショック療法が効いたのか、二日目以降の予定等の説明を皆大人しく聞いていた。
(三)
二日目からは学校の試験と同じ様なテストがあり体力測定、身体検査一次も受けた。比較的平穏な日が四日目までは続いたが、五日目の朝にその平穏さは破られた。身体検査二次の始まりだった。その日男子全員は全裸にさせられると、ほぼ全裸に近い仕分け人五人と対峙させられた。やはり口を開いたのは仕分け人班長の睡蓮だった。
『今日までは知能と身体能力をテストしてきたが、今日明日は君達男子の生殖能力を測定する。本日は我々仕分け人が君達の精液を採取し検査する。精液の量、精子の数等を検査するので、番号順にそれぞれ担当の仕分け人に分かれて検査を受けるように。』
仕分け人は担当の男子をピックアップしていった。着ている物がベビードール一枚の仕分け人達が動く度に乳房と彼女らの股間の陰毛が見え隠れした。
厚陣は湖蓮が担当だった。この北国立雄性センターに入る前まで付き合っていた、栄煉に似た感じの女子だった。栄煉はどうしているんだろう、そう言えば彼女も仕分け人になりたいっていっていたな、等と厚陣は思い出していた。北国では17歳前の男女の交際を禁止してはいなかったし、女子は大抵17歳までに性人によって処女を破られていたが、妊娠してはいけなかった。妊娠した女子は仕分け人受験資格を失うと共に、宦官部屋に送られることが決まっていたので、陣厚も栄煉とセックスはしても絶対に中出しはしなかった。宦官部屋に送られた女子は悲惨だった。宦官達の嬲者になるのだった。
そんな栄煉の思いにふけっていると湖煉が目の前に来ていた。『あんた、何をボーっとしてんだ。』湖煉はその優しげな言葉とは裏腹に思いっきり陣厚の睾丸を掴んだ。
『うぐぅぅぅ。』思わず屈み込んだ。『今日明日私があんたを検査するんだからね、ボケーッとしてんじゃないよ。今度ボケーッとしているのを見つけたら即玉竿切り取るからね。
覚えておおき。』陣厚は頷くしかなかった。
四日目は午前と午後一回ずつの精液採取だった。午前中は湖蓮が見ている前でオナニーしてその出た精液を小さな試験管に入れさせられた。午後は湖蓮が含み笑いをしながら試験室に入ってくると、『私がしてあげるからね。』といいながら精子採取台に全裸で上ってきた。陣厚の陰茎はこれほど無いという位に膨れ上がっていた。その陰茎に湖蓮は手を添えるとしごき始めた。湖蓮は陣厚の耳元で囁いた。『あなたの彼女とどちらが上手いかな?』
その囁きを聞いたとたん、陣厚は湖蓮が左手に持ったシャーレの上に精液をばら撒いていた。『こんなに早いんじゃ、宦官にされてしまうわよ、栄煉の彼氏。』何で知っているんだと思って、驚いて更にシャーレの上に精液を出してしまった。『凄いわね、午前中採取したばかりなのに、こんなに出るなんて。性人にはなれるかもね。頑張んなさい。』四日目の夜は皆ぐったりとして寝込んだが、五日目には更に試練が待っていた。五日目の陣厚の試験官は何と仕分け部長の蓮舫だった。しかも試験室には彼女が全裸で待っていた。『何を驚いているの。私だって仕分け人よ。さぁ〜私を貴方のこれで満足させて。』蓮舫は陣厚の陰茎と陰嚢を同時に掴んだ。心地良かった。検査台に二人で身を横たえると陣厚は栄煉とのセックスを思い出し、知っている全てをやりつくした。蓮舫の中は柔らかくこれが女子だと思った。蓮舫は何回か達したようだった。陣厚は3回達したものの陰茎はいきり立ったままだった。蓮舫は耳元で囁いた。『君は凄い。テクニシャンだね、私のペットのしてあげようか?』陣厚は訝しげに聞き直した。『ペット?』『そうよ、私専属のセックスパートナーにならしてあげようか?って私が言ってるんだよぉ〜ぉん・・・・・』蓮舫は又いってしまったみたいだった。陣厚は光を見出した。(ひょっとしたら、去勢されずにすむかも・・・・。そしてあの蓮舫部長様のペット・・・・・。)
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投稿:2010.05.30
仕分け人
著者 SATORI 様 / アクセス 13776 / ♥ 1