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アーカイブから"MADAME EBONY" By: J. A. Loftin
[睾丸]
「マダム・エボニーの寝室へようこそ。クレジット・カードの番号と有効期限を教えていただければ先を続けられるわ」
電話先の相手は緊張しながら求められた情報を伝え、彼女はそれをコンピューターに入力した。
「いいわ、ダーリン。今夜は何か特別な希望があるのかしら? 私があなたのファンタジーを満たしてあげるわよ」彼女は特に挑発的な響きを強調しながら言った。
その後長めの沈黙が続いた。彼女はあくびをかみ殺しながら、モニターに表示された画面のメニューをチェックする。一度メーターが動き出した以上は、彼女は電話相手を急がせるつもりはなかった。お金を払ってくれる限りは、彼女は喜んで相手の時間を好きなように使ってもらうつもりだ。数分の沈黙の後、彼女は声をかけてみた。「まだそこにいらっしゃるの?」
誰かが喉を鳴らす音が確かに聞こえた。
ようやく躊躇いがちな声が答える。「ああ、まだいる」
「恥ずかしがらなくて良いのよ、ウブな人ね。噛み付きやしないわ。私はセックスについて話すのが大好きなの。ぎこちない初体験でも、激しくて際どいプレイでも、どっちだって構わないのよ。私はその話をあなたとしたいわ。だからあなたがどんなことに興奮するのか教えてちょうだい。一緒に楽しみましょうよ」
彼女の言葉に後を押されて、男は白状した。「デカい黒人の女が俺のタマをちょんぎって、俺をしゃぶる専門の性奴隷にする妄想が頭から離れないんだ」
それを聞いて、彼女の身体に思わず震えが走った。力強い欲望がゆっくりと彼女の下腹を掴む。彼女は返事を少し躊躇い、充分に落ち着きを取り戻すまで待った。モニターがスクリーンセーバーに切り替わる。どの道そこに書いてあることは役に立ちはしないけれども。答えはどこにも載っていない。
「あら、あら、私のツボを良く知ってるじゃないの。もしかしたら、あなたが私の日記を勝手に読んだんじゃないかって思うところよ」
彼女が間を置くと、そこには沈黙が残る。確かな調子で彼女は語った。「私、ずっと長い間、私のアソコを舐める為の道具になってくれる無性の誰かを探していたの」
彼女はパンティーの中に手を伸ばした。一本の指でクリトリスを刺激し、他は膣まで滑り込ませる。彼女は自分が濡れてきたのを、まさぐり続ける手に感じた。
「私のことを教えてあげるわ」彼女は続けた。「私は6フィートは超えているわね。スラリと引き締まったカモシカのような体よ。典型的なエチオピア人種で、滑らかな漆黒の肌に短くそろえた縮れ髪。とても強気で積極的だわ。素直な白人の男がたまらなく好みなの。今、ちょっど生まれたままの格好で、私のクリトリスを撫でながら、宦官にしたお前に口で奉仕させるところを考えているのよ。奴隷のお前も気に入ったんじゃない?」
「は、はい…奥様」男はどもりながら答えた。
彼女は最も官能的な声を使って言った。「じゃあ、漆黒の女王の為にお前のファンタジーを現実に変える覚悟はあるのかしら。お前の男性自身を捧げて、私をどれだけ崇拝しているか証明できる?」
「もし、それがお望みでしたら、マダム・エボニー」男は従順に答えた。
「もちろん私は望んでいるわ! お前がそのとおりにすることをね」
彼女は考えをまとめるために少し間を取った。
「始める前に準備が必要ね。縛るための紐を何本かと鋭いナイフが要るわ。ここへ持ってくるのよ。その後で次にどうすれば良いか教えてあげるわ。あまり待たせるんじゃないのよ。さあ、いきなさい!」
ハンズ・フリーのスピーカー越しに、どこか固い面に受話器が急いで置かれる音がして、遠ざかる足音がそれに続いた。待っている間に、彼女は髪をポニーテールに結びなおし、ほのかに紅く染まった白い頬をあらわにした。数分後にスピーカーから再び声が聞こえた。
「戻りました奥様。言われた物はすべて用意してあります。それで…次は?」
「お前は今裸なの?」
「いいえ」
「なら、早く脱ぎなさい!」彼女は命令した。
スピーカーから再び、何か固い物体の上に受話器が投げ捨てられる音がした。そして、慌てて服を脱ぐ音がはっきりと続く。
「大丈夫です。脱ぎました」
「お前の電話にハンズ・フリーの機能はついていないの?」
「あります、奥様」
「なら、使いなさい。これから両手を使うことになるわ。マイクのボリュームも上げておくのよ。お前がちゃんと私の命令に従っているのか、聞いて確かめるからね」
数秒後、彼は告げた。「言われたとおりにしました、マダム・エボニー」
「いいわ。じゃあお前のフクロを掴んで出来る限り引っ張って、紐を使ってタマの周りをきつく縛るのよ。それからもう一本使ってペニスに近い方も強く縛りなさい。それが出来たら、更にもう一本紐を使って、近くにある頑丈な家具とお前のタマとを結ぶの。そして、そこから出来るだけ離れるようにして引っ張るのよ。全部出来たら言いなさい。」
そして電話は静かになったが、ゴゾゴソと男が彼女の指示に従っている音だけは伝わってきた。数分後に再び声が戻る。
「全部出来ました」
「それでいいわ。左手でナイフを持って、刃をお前のフクロの下に当てるのよ。二本の紐で結んだところのちょうど真ん中。そして右手でお前のペニスをゆっくりとしごき始めるの」
彼女は盛り上げるために間を置いた。妄想の中に完全にはまり込めるように。
「目を閉じて私と一緒にいるところを想像しなさい。私の足元にひざまずいて、私のアソコを舐めるのよ…クリトリスをしゃぶって…お尻の方まで舌を伸ばすの…そしてそのまま足の先までキスをしてお前の口で奉仕するのよ」
「ンンンン…」返事はそれだけだった。
彼女は男に指示を出しながら、だんだんとシナリオの激しさを膨らませていった。いつもの彼女は、客の妄想に退屈したり呆れ返ったりするのだが、今回は彼女の想像力を捉え、彼女自身も知らなかった高みへと押し上げた。すでに彼女は二度絶頂を迎え、間違いなく今までにない最高のオーガズムへ向かって舞い上がろうとしていた。
「まだお前は私の去勢奴隷になりたいと思うの、ダーリン?」
爆発はすぐそばまで迫っており、彼女はなんとか舌を動かし言葉をつむいだ。
「もちろんです!」男は数秒かけて自分の心を確かめてから答えた。
「イキそうになったら、私の手がナイフを持っているところを想像しなさい…そして、絶頂の瞬間に刃を上に引いて、お前のフクロを完全に切り離すのよ!」
その言葉が引き金になって、彼らは二人とも同時に強烈なオーガズムとともに失神した。彼女が再び自分の周りの世界を認識できるようになるまで数分かかった。彼女は床に横たわっており、足元にパンティが転がっていることに彼女は気づいた。そして太ももから踝まで、すっかり彼女の愛液でびしょ濡れになっている。
「ダーリン?」
「ウゥゥゥンンン…」
彼女は囁いた。「いつもはこんなこと言わないんだけど、でも今夜は電話してくれて本当にありがとう。間違いなく今までで最高のファンタジーだったわ。あなたにも楽しんでもらえたならいいんだけど。次にあなたから電話をくれたときは、ちょっと料金をオマケしてあげる。おやすみなさい…いい夢を見てね」
通話の切れる音、そしてダイヤル・トーン、それから電話会社の用意したうるさい警告音が流れた。男は電話に這い寄ると接続を切った。彼は目を閉じたままだった。妄想と現実の境目を飛び越えて味わった快感の中で、何をやってしまったのか確かめるのを恐れたからだ。目を開ける勇気を振り絞る前に、男の手が床に落ちていた何かに触れた。それはなにか柔らかい袋のような物で、何かに濡れて、ベタついており、毛深くて、なんだかとても馴染みのある物だった。
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投稿:2010.10.07
マダム・エボニー By: J. A. Loftin
著者 訳:自称清純派 様 / アクセス 8409 / ♥ 13