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アーカイブから"Lumberjacks" By: Zoroaster
[GAY][陰茎][睾丸]
俺が21のとき、サーカスが村に来た。かなり蒸し暑い7月のことだ。列車に乗ってやってきたので、みんながそれを知っていた。年寄り連中は今どき列車で来るようなサーカスがまた見られるとは、と言い、残りの俺たちは単にヒマつぶしのタネができて喜んでいた。丸ごと会社所有の樵の村に住んでいると、どうしようもなく退屈になる。俺たちのほとんどは酒とセックス(ほぼ自家発電だが)とテレビ漬けのつまらない人生を送っていた。
実は俺は大学に通っていて、生物学を専攻していた。ここへ来たのは夏のバイト、それなりに金がもらえる上に身体も一緒に鍛えられる、俺のようなタイプの男にはもってこいの仕事だった。サーカスは村の外側にセットを組んだ。俺たちはなかなか楽しそうだと思った。別に何か賞金がもらえるわけでもないだろうが、新しいことには違いない。
開幕の夜には、俺たちはみんな大きいテントの中へおとなしい子羊みたいに詰め込まれ、高台の客席に座って見物の準備をした。窮屈な服を着た女が数人ビールやスナックを売っていて、俺たちはショーが始まるのを待った。女たちはかなり強引な売込みをしていたが、ほとんど全員がなにかしらを買っていた。俺がビールを手に入れた頃に、ちょうどライトが落ちた。
ピッチリしたタキシードに身を包んだ男が真ん中に出てきて、最初の演目を告げた。『オドロキと興奮間違いなし』…だそうだ。実際の中身はアクロバットのグループで、フランスあたりから来たような三人の男が様々な方法で宙返りをしていた。確かになかなかの見もので、なかなかの見た目だ。スパンデックスのタイツで出てきた男たちがクルクルと飛び回るのは、興味深い眺めだった。ビールの売り子は商品の押し売りを続けている。
アクロバットが演技を終えると、団長が戻ってきて客に向かって更にビールを買うように勧めた。俺はアクロバットに見入っていて、自分のにまだ口もつけていないことに気づいた。しかし、のどが渇いているわけでもなかったので、手の中でぬるくなっていくままにしておいた。そもそも酒はそれほど好きではないし、手の中にカップを持っている限りは、売り子に煩わされることもない。
次はジャグラーの一団だった。これもよかった。松明やなんかを投げ渡す。その次はお決まりのピエロが出てきたが、正直微妙だった。まあ、別にピエロが好きだったことはないんだけども。その次は怪力男が出てきた。頭を剃り上げた大男で、いくつか小技を披露してから、観客から募って力比べをしていた。もちろん、誰も勝てなかったけれども、挑戦者はみんなタダで一杯もらえた。その後、綱渡りに手品師と演目は続いた。
手品師がトリックをやっている間に辺りを見回すと、結構たくさんの男たちが居眠りをしているのに気づいた。そして舞台の男が入れ替わり、催眠術師が現れた。彼はまた参加者を募り、人ごみの中からなんと俺を選び出した。俺はちょっとビクつきながら進み出た。俺以外のみんなは本当に眠そうな顔をしている。催眠術師の男は本当に巧みな話術の持ち主で、まるで彼が俺だけに話しかけているような気がした。彼は古典的な方法で懐中時計を俺の前で揺らして見せた。俺はなんだかダルくなり、それからぼうっと…
ドラムの音が聞こえた。最初は遠くのほうだったのがだんだん近づいてきてうるさくなる。俺は首を振ってダルい眼をあたりに向けた。鶏やら牛やらの鳴きまねか何かしていたのかと考える。見えると思った舞台が目に入らなかった。あたりは闇に包まれていて、誰かがドラムを叩いている。俺の目の前にいたのは樵仲間のフランクで、なぜか素っ裸だった。そして俺も…実のところ、俺たち全員がそうで、一列に並んで立っていた。俺は盛大に勃起していた。いい身体の裸の男たちに囲まれてはいるんだけれども、それだけが理由とは思えない。俺たちはどこかの建物の中にいて、サーカスの大道具や小道具があたりに散らばっているのが見えた。目の前は、壁みたいな桶が置かれていて、よく見えなかった。俺の後ろにいたのはジンボで、虚ろな目をしてイチモツをおっ勃たせている。
「ジンボ!」俺はささやいた。返事はない。「ジンボ!」俺は奴の目の前で手を振ったが、まばたきすらしようとしない。ドラムの音は続いていて、行列は一歩前へ進んだ。俺は辺りを見回したが、並んだ男たちの他は何も見えない。俺はこっそりと隠れて抜け出した。ジンボと後続の男達がそっと進んで俺の場所を埋める。
俺は静かに置物の間を通り抜け、隙間から覗き込んだ。男達の列は奥のテーブルのところまで続いているのが見えた。一人がそこに少し立ち止まり、身体を震わせてから、そのまま歩み去る。テーブルのところには、団長やアクロバットのトリオ、そしてビールの売り子が何人かいた。怪力男が延々とドラムを叩いている。腰まで裸になっていて、腕が上下に動いてリズムを刻むたびに、大胸筋がテカっていた。
そのリズムを聞いていると、俺はまたぼうっとしてくるのを感じた。なにがどうなっているのかも考えずにただ景色を見ていた。なにが起こっているのかに気づいたとき、俺はまたハッとした。このリズムだ。このバカ低いドラムの音が、俺や他のみんなに催眠術をかけたに違いない。
俺はもっとよく見える場所へと大道具の隙間を縫って移動した。そしてそこで若手組の一人のジョーがテーブルの前に出るのを見た。奴のイチモツはガチガチに固くなっていて、奴は進んでそのイチモツとタマを小さな機械に詰め込んだ。そして明らかにザクッ!と音がして、機械の逆の端からジョーのイチモツが、プラスチック詰めになって出てきた。それでボウルに落ちていった二つのモノはジョーのタマに違いない! ジョーがテーブルから離れると、奴の股ぐらから男の証が奪われているのが一発でわかった。
なんてこった。俺は思った。あいつら俺たちみんなを去勢してる。完全にチョン切ってやがる。俺はチンポコもキンタマもない、丸っきりの宦官だらけの集団になって生きていくことを考えた。俺はまたドラムの音に耳を傾けて、自分のイチモツをあの機械に突っ込むことを考えた。中の刃が下りてきて、俺の身体からブツを切り取ってあいつらに差し出す…なにやら、すでに勃起していたイチモツがさらに固くなった。こいつをあいつらに渡してしまいたい。男の器官を手放したい。ドラムの音がまた俺を捕らえた。
今回は俺は抵抗しなかった。なにをされるかわかっているし、俺もされたい。俺は列の後ろへ戻って、リズムを聞きながら意識をトバした。前に進みながら、これから俺やみんなに起こることを考える。タマがないからには体毛は抜けて、肌もつるつるになるだろう。俺の自慢の筋肉もゆっくり、でも確実にしぼんでいって、細っこい坊主になる。ヒゲもなくなる。チンポコがなかったら、もうヤることはできない。ヤられるだけだ。イチモツのついている男達に…男らしい、強い男に、なす術なくハメられるだけ。
ようやく俺がテーブルへ行く番が来た。俺はやたらニヤけていたので、奴らは戸惑っているようだったが、俺はタマを受け皿に乗せて、チンポコを機械に入れた。奴らは蓋を閉め、俺は目を閉じて、俺が男でなくなる瞬間を待った。そして、来た。ナイフが生殖器を身体から切り離す痛みを確かに感じ、無理やり止め具で傷口が縫い合わされた。俺のイチモツはしっかりとプラスチックに包まれてチンポ入れの容器に落ち、キンタマは山盛りの睾丸の中へ転がっていった。頭と目がまたぼうっとしてきて、俺は樵仲間の後に続いた。
次の朝、夢を見たかと思って目が覚めたが、それも寮の鏡の前で突っ立っているジンボを見つけるまでだった。素っ裸で、自分を見つめている。俺の最初の反応は、自分のイチモツに手を伸ばすことだった。しかし股間に手が届くと、ジンボが振り返って俺は夢じゃなかったことを知った。きれいな縫い目が奴の下腹に、俺と同じように、村の他の男達と同じように走っている。ジンボの顔に浮かんでいたのは純粋な恐怖だったが、俺の顔に浮かんでいたのは純粋な喜びだった。
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投稿:2011.03.16
樵の村のサーカス By: Zoroaster
著者 訳:自称清純派 様 / アクセス 13333 / ♥ 90