はーい! こちらレポーターのナナミでーす。わたしはいま、某県某所の山奥にあります、
ある工場の前に来ておりますー。まわりに広がる山やまが雪化粧でとってもきれいですねー。
こちらもともとは小学校だったそうですが、廃校になりまして、いまのオーナーが
あるものの工場としてリフォームしたんです。そのあるものとは? こちらでーす。
これみなさんご存知ですか? いま、ちまたの女性に大人気のアダルトグッズなんです。
その名もずばり『ペニスくん』、ディルドとしては異例の売り上げを記録してるんですよー。
売れている理由はご覧のとおり、本物としか思えないリアルさ! 感触もそのまんまだし、
色も血管とかもすごいリアルに再現されてます。じつはこれ、わたしも愛用してるんです。
そんな話題沸騰の『ペニスくん』の製造工場が、こちらなんです!
きょうは中を見学させてもらって、その秘密に迫りたいと思いまーす。テレビ初ですよ!
こちら工場長のユーカさんです。きょうはよろしくお願いしますー。
「こんにちは。よろしくお願いします」
工場長が女性なんですねー。ちょっと意外です。しかも美人! 巨乳! うらやましい。
「いえいえ……。うちの工場にいるのはぜんぶ女性なんですよ」
えっ、そうなんですか? 男性もいるようですが……
「ああ、あれは材料ですから」
材料?
「こちらへどうぞ」
倉庫と書かれてますね、こちらの部屋には……わ、男の人がいっぱい! しかも裸!
「このへんはもともと学校のプールだったところです。この部屋は更衣室ですね」
更衣室? それで裸なんですか。
「こちらで下準備を行います。洗浄と消毒ですね」
見たところ、いろんな人種の男性がいるようですが……
「そうですね、やはり白人や黒人のラージサイズも人気が高いですから。
お客様の多様なニーズにお応えするために、サイズはセンチごとにご用意しています」
あの子なんて、まだ中学生ぐらいじゃないですか?
「そうですね、意外とあるんですよ、そういうニーズも。さ、こちらが準備工程です」
わあ、シャワーの中を一列になって歩いてますね。これが洗浄ですか?
それから、あ、あれは消毒槽ですね。腰までつかってー、って。なつかしい。
みなさん全裸のまま黙々と行進してますねー。これだけペニスが並んでると壮観です。
「おとなしいもんでしょう? 薬を与えてますしね」
薬ですか?
「詳しくは言えませんが、おとなしくさせる薬です。それから消毒槽にも特殊な薬品を
入れてます。まあ、ひとくちで言えば、勃起させる薬です」
あっ、ほんとだ! 出てきた人たちみーんな勃起してますね! うわー、すごい。
目のやり場に困ってしまいますわたし。どうしよう。
「準備が済むと工場の中に入って切断工程にうつります」
そうですか、ではそちらに行きましょうー。……切断工程?
えっと、材料というのはつまり、そういうことなんですか?
「ええそうです、本物のペニスを切断してそのまま固めています」
おどろきました、それが『ペニスくん』のリアルさの秘密だったんですね!
「本物としか思えない、ってみなさんおっしゃいますが、本物なんだから当然です。
えー、こちらが切断場です、さっき洗浄した分がもう来ますよ」
あっ来ました、さっき勃起してた人たちです。頭に何かかぶってますね。
「目隠しと、防音のためのものです。
横にずらっとX字の板が並んでるでしょう。あれが拘束板で、あそこに張り付ける
ようなかたちで体を拘束します。そのあと切断器をペニスに取り付けます」
なるほど。女性従業員のかたたちが手なれたようすで作業をこなしていますね。
あのオナホールみたいなのが切断器ですか?
「そうです、普通のホールのようにペニスをしごいてパンプアップさせるんですが、
脇にあるボタンを押すと、ワンタッチで刃物が作動して切断できる仕組みです」
刃物が仕込まれている?
「はい、口のところに、サメの歯を参考にして作った刃物があります。
ボタンひとつで根元から噛み千切られる感じになりますね」
ひえ〜。いたいいたい。
「あまり痛くはないはずですよ、薬を与えてますしね」
はず?
「そこは想像するしかないですね、ははは——」
『キエエエエエエエエエエエエエエエエ!!』
なっ、なんですか? なんかすごい音しましたよ!
「ああ、悲鳴です。切断時の声です」
ああっほんとだ! あの人切られてる! うわわ、もうペニスないよあの人!
痛くないんじゃなかったんですか!?
「そのはず、なんですけどね。どうしても声が出ちゃうみたいなんです。
防音袋かぶせてますけど、それでもね」
『キエエエエエエエエエエエエエエエエ!!』
わあ! あっちの黒人も! 撮ってますかカメラさん、あんなにおっきいのが!
あんなにおっきいのがもうないです! すごい! すごい!
「よかったらナナミさんも体験してみますか?」
ええっ! 体験ですかっ!?
えー、わたしはいま、X字に張り付けられたこちらの男の人の前にいますー。
ま、間近で見るとすっごい迫力です、とにかくもうペニスが爆発しそうなぐらいに
勃起しちゃってます。わたし目が離せませんーっ。
「そのわき腹のところに、データが書いてありますから」
どれどれ……jpn、21、176、70、10-17……?
「日本、21歳、176センチ70キロ、平常10センチ、勃起17センチ、という意味です」
わたしと同じ歳です……。うわー……。
「さ、切断器をさしこんでください」
は、はい、こうかな……。狭いお肉をかきわけるようにペニスがうずまっていきます……。
おっきい……それにカリ高です……。
「根元まで入れたらしごいてください。ホールの内壁から凝固剤・防腐剤が出てまして、
勃起したそのままの状態で固めることができます。この薬の調合にいちばん苦労しました」
そうですか……。うわぁ、すごいいやらしい音たててますっ……。
血管がドクドクして、ビキビキして……なんかもうこれ、出ちゃいそうな……
「射精には注意してくださいね。射精する寸前、ほんの一瞬前にボタンを押すんです。
そうすればいちばん膨張した状態できれいな製品になります」
タイミングが重要なんですか。だいじょうぶかな、まだだいじょうぶ?……
もうちょっと……だいじょうぶだよね?……
顔が見えないから……ペニスの感じでタイミング探るしか……あ、あっ! 出ちゃった!
「押してください! 押して!」
ボ、ボタン! これですか!
『キエエエエエエエエエエエエエエエエ!!』
ひゃーっ! ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!
うわー、きっ、ほんとに切れちゃった! 切っちゃったあー!
切れちゃってるのにまだ精液出してるよおー……。
「ちょっと遅かったですねー。それでもディルドとして使えないことはないですが、
精液が残ってるので臭いが強くなるんです」
あー、失敗だそうです……。いやーこれ、むずかしいですー。
というわけで、今回は『ペニスくん』の工場を見学しましたー。
こうやってヒット商品が生み出されていたんですねー。工場長ありがとうございました!
「ありがとうございました。今回体験してもらったディルド、仕上がってますよ」
あっ! これわたしが切ったやつですか? なんかふしぎな感じですねー。
えっこれいただけるんですか? うわーありがとうございます、新しい恋人にします!
この体験切断サービス、毎週金曜日に行っているということですので、みなさんも
お気に入りのペニスくんを自分で作ってみてはいかがでしょうか? 要予約でーす。
では工場長、最後にひとことどうぞ。
「これからも本物のペニスを追求していきます」
ありがとうございましたー! スタジオにお返ししまーす!
(おわり)
…投稿掲示板での、このところのギャグ分不足ゆえに、作者様の「ご自由に」というお許しを得て転載させていただきました。
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投稿:2011.05.06
ペニスくん
著者 2ちゃんからの転載 様 / アクセス 15583 / ♥ 1