放課後の美術室には、僕たち二人だけだった。
「君、また勃ってるの?」
アイナは、僕の股間を一瞥した。ズボンの上からも勃起したペニスが分かってしまう。
「ごめんなさい……」
「なんで謝ってるの。別に気にしないよ」
アイナと僕は美術部に所属している。
僕らの学校は全員がなにか部活に入る必要があった。
運動部はきついし、つまらない文化部で時間を浪費するのもやだ。
顧問の先生が怠慢でまったく部活動に参加しない美術部は、通称帰宅部と呼ばれるほど幽霊部員の多い部活で、放課後の部室には誰もこない。
「じゃあ、脱いで」
アイナはいつものように鉛筆と画用紙を用意して椅子にすわった。
傾いた陽の光を背にしていて、彼女には何か神々しさみたいなモノが感じられる。いや、アイナは僕の神様みたいなモノなのかもしれない。
僕は、言われるまま服を脱いだ。
トランクス一枚になると、やっぱり最後はためらわれた。
彼女のほうをチラリとみる。
アイナはじっとこちら見ていて何も言わなかった。
僕は怒られているような恐怖を感じてトランクスを下ろした。
ドクドクと鼓動が早くなる。
アイナの視線に焼かれる。死ぬほどはずかしい。
なのに。
チンポが勃起する。
見られたくないのに。見られて興奮する。
「手をどけて」
「あ、うん。ごめん」
僕は観念して股間を隠していた手をどけた。
チンポの先が濡れていた。
かぁっと耳が熱くなる。
するとどんどん液体が出てきて止めらることができない。
チンポの先から我慢汁が糸を引いて垂れる。
「ああう……」
泣きたくなる。
変態すぎる。
「濡れてるね」
「うん」
「見られるだけで濡れるもの?」
「……」
全身から火がでるように熱くなった。
「射精したいんでしょ?」
あの日、彼女と交わした約束。
普段は誰もいない美術室。僕はときどきここで読書をしていた。
2学期が始まってすぐの頃、アイナは転校してきた。
僕が美術室に行くと、アイナは一人で彫刻像を描いていた。
彼女は自己紹介も挨拶もなく言った。
『私の絵のモデルになってくれたら、私に射精していいよ』
モデルは彼女の言われる通りにすること。ヌードにもなって、どんなポーズも彼女の言う通りにすること。
『でも、したらモデルは終わり』
転校生ということもありアイナは注目されたけど、愛想が無く、周囲とつきあわない性格から男子女子ともに敬遠されていった。容姿だけみれば学年でも1・2を争うほど可愛かった。
僕に断る理由はなかった。
最初のモデルは、服を着たままだった。
僕はモデルが終わってすぐ、彼女を裸にした。
真っ白な体。小さい乳房に少しアンバランスに大きな乳首。
薄い陰毛から見えた赤い体内。
初めて見る女の子。
『ゆっくりしてね。はじめてだから』
僕は、それから先に進めなくなった。
してしまったら彼女との関係が終わるように思えた。
『射精しない。君のモデルを続ける限り』
気づいたらそんな約束をしていた。
僕は首をふった。
「約束だから。君のモデルを続ける限り射精しない」
彼女はくすっと笑った。
「ホントにしてないの?」
「うん……時々、さ、触ったりしたけど。射精はしてない」
実は家や学校のトイレで、暇さえあればアイナの裸を想像しながらシコシコしている。射精の直前で、わずかに残った意思で踏みとどまっていた。
だからだった。
アイナを見るだけで、勃起して濡れるようになってしまった。
「じゃあ、今日は机の上で寝て、膝を抱えて」
アイナの要求はだんだん過激になっていた。
最初は上半身ヌード。
次はパンツ一枚。
そしてフルヌード。
両手を後ろ手で縛ったり。
それを僕は言われたとおりに受け入れた。
モチーフを置く用の大きなテーブルにあがって、仰向けになり膝を抱えた。
「もっと股を開いて。うん。そう」
アイナは膝を縄で縛り、肩越し縄を引っ張って両足を引っ張ると机の足に縛り付けた。
「ちょ、ちょっとこんなの……」
僕は股を開いて、肛門をぱっくりと天井に向けて開いた格好で固定された。
チンポが顔の真上にある。
「ふふ我慢我慢」
「や、やだよ」
チンポの先から我慢汁が垂れてくる。
「イヤラシイこと考えてると、自分の顔に垂れちゃうよ」
アイナは椅子に腰掛ける。僕の悶える姿を描き始めた。
チンポの先に雫が溜まっているのが見える。
顔に垂れるちゃうのに。
チンポはビンビンに興奮していく。
「へんたい」
アイナが冷たく言った。
彼女の言葉に反応するようにチンポの奥が熱くなっていく。
ついには大量の我慢汁を垂れ流した。
溢れ出した液は、自分の顔を侵して行った。
鼻の穴をベトベトの粘液が侵入して息が出来ずに口をあけた。
すると口の中にトプトプと我慢汁が入ってきた。
「おいしい?」
そんな様子を観察しながらアイナが言った。
「んむぅぅぅう」
ぞくぞくと鳥肌がたった。
苦しいのに。悦しい。
「お尻の穴が開いたり閉じたり。丸見えだよ」
アイナは手を動かしながら独り言のようにつぶやいた。
ビュチュ。
まるで失禁したように我慢汁が顔に向かって吐き出された。
「君はへんたいだね。こんなふうにされて悦んでるんだ」
ううぅ。とまらないぃよぉ。
アイナは気が済むまで描き続けた。
描いた絵は恥ずかしがってなかなか見せてくれない。僕としてはこちらのほうが100億倍恥ずかしいのだが。
一度だけ盗み見した時。その精細さに驚いた。
筋肉の筋や血管など詳細に正確に描かれているのだ。
彼女指は、どんな細かなところも見落とすことなく僕の姿を描く。
精細に。
緻密に。
とくにペニスだ何度も何度も違う角度から描いていた。
彼女は僕のペニスが好きなんだろう。
勝手にそんなことを思っていた。
「うんいいかな。やっぱり君にモデルになってもらって正解だね」
描き終えるといつもそう言いった。
射精したくてしたくて、今すぐにでも彼女に射精したいのに。次はどんなに恥ずかしい姿をさせられるか分からないのに。
この言葉で、もう少し彼女のモデルをしたいと思わされてしまう。
彼女は僕のそんな心を知っているかのよう……いや知っていてそう言うのだ。
ずるい。ずるいのは分かっているのだが、僕はどうすることもできない。
夜、彼女の裸を妄想してペニスを扱く。
射精したい。
だしたい。
……。
がまん。がまん。
そしてまた扱く。
夜はその繰り返し。そのまま力尽きて寝る。
そんな生活がもう1ヶ月くらい続いていた。
授業中、気づくと勃起していた。
☆
「水谷くん。今日は私がモデルになるね」
いつも僕ばかり悪いからと彼女は言った。
「どんな格好すればいい?」
「どんな格好でもいいの?」
「いいよ」
「……ヌードも?」
「君が描きたいのなら」
「僕がされてるような。ヒモで縛っても?」
「……いいよ」
心臓がはじけそうなくらい興奮を覚えた。
「じゃ、じゃぁ……」
僕はアイナに下着だけ脱がした。
スカートをまくって服をたくし上げさせ、乳房と股間をだけ露出させた。
机の上でエム字に股を開けさせると、まだほとんど陰毛の生えていないヴァギナがぱっくりと開いて赤い体内が見えた。
「お、オマンコを自分で開いて見せて」
僕はアイナ自らヴァギナを両手で開くように言った。
アイナは太もものしたから腕をまわして、大陰唇をつまんで開いた。
白い肌が少し桃色に変わっていた。
「きたなくない?」
そう心配するアイナに、僕は首を横に振った。
「そのままで」
僕はアイナの股間の前から絵を描いた。
自分の腕前がこれほど恨めしく思ったことはない。
彼女のように正確で緻密に描ければ。
アイナは、僕が描き終るまで微動だにしなかった。
「もっと近くで見てもいい?」
「……いいよ」
僕は彼女のヴァギナに近づいた。
「もう少しいい?」
「うん……。でも触ったら終わり」
釘をさされ、少しがっかり。
がまんできない。
僕はズボンを下ろした。
「今、チンポを触ってもいい?」
「射精するの?」
触って扱くだけでいい。射精しなくていい。
「しない。射精はしない……」
「突っ込んで射精したいんでしょ?」
でもしたら終わり。
アイナのモデルは終わって。僕はいままでと同じなんの変哲もない帰宅部生活に逆戻り。
「射精しない」
僕はアイナのヴァギナに顔を近づけた。
鼻先がくっつくくらい近くに彼女のぱっくりと開いたヴァギナがあった。
ヴァギナは湿っていた。
と言うよりも濡れていた。
確実にアイナの体液がヴァギナの中から溢れていた。
クリトリスが勃起している。
僕はアイナの前でペニスを扱いた。
既にペニスはドロドロに濡れていた。
物音のない美術室にぐちゅぐちゅと音が響いた。
「息がくすったい」
「ご、ごめん」
彼女の足先が僕の乳首に触れた。
「あうっ」
僕は思わず声を上げた。
彼女は足の指で僕の乳首を愛撫した。
「ああ……」
「君はへんたいだね。やっぱり」
射精したい。このまま彼女オマンコにつっこんで射精したい。
ダメだ。
このまま扱いたら射精する。
僕は手を止めた。
「どうしたの? もういっちゃう?」
彼女は足先で乳首をつついてきた。
それでも、僕は彼女のヴァギナから顔を離すことができなかった。
頭がくらくらした。
それから日が暮れるまで、僕は彼女のヴァギナから顔を離せなかった。
ペニスから我慢汁が溢れ、まるで失禁したかのように床を濡らした。
☆
その日は唐突にやってきた。
「転校するの」
「え?」
「明日引っ越すの」
「ええ!?」
まだ転校してきて2ヶ月も経ってない。
父子家庭の彼女は、お父さんの仕事の関係で、転校を繰り返していた。
同じ学校にいたのは長くても半年だったそうだ。
「だから……モデルはおわり」
突然おわってしまったアイナのモデル。
「終わりって。終わりって……」
アイナはスルスルとスカートを下ろした。
シャツのボタンを外し、下着を脱ぐ。
彼女の小さな白いからだ。特徴的な大き目の乳首。少し開き気味の大陰唇。
彼女を描いたときに全部知っている。
夜寝る前になんども思い返して服を着てたって鮮明にイメージできる。
「君も脱いで」
「……」
「射精していいよ」
「……」
「2ヶ月もよく我慢したね」
「……」
気づくと僕は涙を流していた。
「……やだ」
突いて出た言葉。
「そんなのやだ。終わりなんてやだ!」
「そんなこと言ったって。君とはもう会えなくなるんだよ」
分かっていた。
そんなの無理なことだ。
でも、僕はアイナのモデルを止めたくない。
「僕はやめない。射精もしない」
「え?」
「一生。君のモデルになる」
「そんなの無理だよ」
「無理じゃない」
「無理だよ。そんなチンポさせて」
アイナは膨らんだ僕の股間を一瞥した。
「もうずっと勃ちっぱなしでしょ?」
アイナはズボンの上から股間に触れた。
初めてアイナの手で触れられた。
それだけで、絶頂しそうだった。
「やめてくれ!」
大声をだして、僕は彼女の手を振り払った。
彼女はビックリして手を引いた。
「……ごめんなさい」
僕はいたたまれなくなって、美術室から出ていこうとした。
「まって」
そう言って僕を呼び止めた彼女は、スケッチブックを僕に渡した。
「いっぱい君を描いた」
「持っててほしい」と彼女は言った。
そして、「またいつかモデルになってね」と言った。
家に帰って、自分の部屋に閉じこもった。
夕食も食べなかった。
あれだけ勃起していたペニスが小さくなっていた。
時計の針が午前1時を指しても眠れなかった。
僕はアイナからもらったスケッチブックを開いた。
最初のころは服を着ている僕。
丁寧な鉛筆のライン。
スケッチブックの中の僕は少し恥ずかしそうな顔をしていた。
彼女は僕の体のいろいろな部分を描いていた。
腕だけだったり。胸部だったり。背中であったり。
そして。
ペニス。
「まただ」
何度も何度も。僕のペニスを描いていた。
反り返っているペニス。
濡れているペニス。
肛門からキンタマ、ペニスと全部を露にされた姿。
この時ははずかしかったなぁ。
何十枚というペニスが描いてあった。
そして。
『ありがとう』
最後のページにそう描かれていた。
彼女らしい、短い言葉だった。
気づくとペニスが勃起していた。
☆
僕はお風呂場に行き、陰毛を剃り落とした。
ガレージから父親が趣味でやっている昆虫採集で使ってるホルマリンと台所から調味料を密封できるガラスの保存ビンを取ってきた。
ペニスを扱いて一番大きくする。
射精したくてたまらないのを我慢して。
限界まで。
結束バンドをペニスの付け根に嵌める。
そして、深呼吸して、一思いに引き絞った。
「ううぅっ」
勃起したペニスが見る見る真っ赤に充血していく。
まだ足りない。
キチキチと結束バンドを絞っていく。
激痛に耐えながら、パンパンになったペニスのまま完全に止血するまで。
次第に根元を残して痛みが和らいでいった。
ペニスは赤黒くなっていった。
結束バンドをもう一つ5mmくらい離して嵌める。
1時間ほどするとペニスの先に触れても感覚がなくなっていた。
そのまま朝を迎える。
部屋にこもったまま学校には行かなかった。
止血してから12時間が経つ。
「そろそろいいかな」
ペニスは完全に冷たくなっていた。
もう後戻りはできない。
両親がキューバに遊びにいったときに買ったシガーカッター。
穴にシガーを通し、両脇を絞るとまるで断頭台のように刃が通り中身を切断する。
ペニスを穴に通して、結束バンドの間で留める。
「ふう……ふうう」
何度も深呼吸。
もしかしたら、止血が完全に出来なくて大量流血かも。
そんな恐怖が頭をよぎる。
僕はもう一度、アイナの描いた絵を眺めた。
もうペニスは反応しない。
肉の塊となったペニスが重りのようにぶら下がっている感じだ。
僕は気を取り直して、シガーカッターをセットしなおした。
そして目を瞑って一気に、握りこんだ。
手に鈍い感覚だが、確実に何かを切断した感触が伝わった。
股間の痛みはほとんど無かった。
ペニスはあらかじめ敷いたビニールシートの上に落ちた。
幸い出血はほとんどしなかった。
ガーゼにアルコールをしみこませ切断面に当てる。
切断したペニスを拾い、ガラス瓶に入れ、ホルマリンで満たした。
勃起した僕のペニスがビンに入っている。
不思議な感覚だった。
これでもうペニスを扱くとも、射精することもできない。
男として大事なものを失った気がした。
でもいい。
僕は服を着て、カバンにホルマリン漬けのペニスを入れた。
一緒に帰った時に一度いったことのある彼女の家に向う。
さすがに痛みが増してきた。
今までちょっとした興奮状態だったのかもしれない。
自転車を立ちこぎ。
彼女の家は駅近くのマンション。
ちょうど引越しのトラックが出るところを見送っていた。
「水谷くん……」
僕を見た彼女は申し訳なさそうに言った。
父親らしい人が何も言わず離れると近くの白い車に乗った。
もう行ってしまうんだ。
僕はペニスの入ったビンをカバンごと彼女に渡した。
「え?」
「持っていて」
彼女はカバンの中を見た。
「! これって……」
「ぼくのだから」
「こ、こんなことしちゃったの!?」
「これからずっとモデルだから」
「だ、だけど」
彼女はどうしたらいいのか分からない様子だった。
「体は大丈夫。ちゃんと止血してるし。あとで病院にもいくよ」
「だけど。おちんちんなくなっちゃうんだよ?そうだ、まだ病院にいけば間に合うかも!今から送っていけば−」
「ダメだよ。ホルマリンに漬けてるからもう無理だと思う」
彼女はカバンを抱えて中身を見ながら暫く無言だった。
「……バカだよ」
「……そうだね」
彼女は泣いていた。
「もう、行くんでしょ?」
車のエンジンがかかっていた。
「もし、近くにくることがあったら連絡して」
「……うん。君も早く病院に行ってね」
「わかった」
彼女は助手席のドアを開けて、一度こちらを振り返った。
僕は手を振った。
彼女を乗せた車は静かに離れていった。
☆
私はカバンから彼のチンポが入ったガラス瓶を取り出した。
「またか」
となりでハンドルをにぎる父が言った。
「えへへ。今回の“も”いいでしょ?」
父は一瞥して、「まあトオサンのほうが大きいけどな」と言った。
「あー。嫉妬しているでしょ」
「それにしても。あの子もかわいそうに」
「どうして?」
「それは男そのものみたいなもんなんだ。シンボルなんだぞ」
「いいの。あの子は喜んでくれたんだもん」
あの子。
これから一生チンポなしの生活だ。
もう女の子とエッチもできないし、チンポさすって気持ちよくもなれない、おしっこも立ってできない。
「それに、私の絵を代わりにあげたし」
車の窓から空を眺めた。
雲ひとつ無い青い空。
次はどんな子かなぁ。
了
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投稿:2011.05.15更新:2011.05.20
アイナのモデルになりませんか?
著者 エイト 様 / アクセス 18114 / ♥ 27