ここの中学では、２年生の正月明けに男子生徒にとってはこれからの人生を左右する検査が待っている。
大人になる過程において、基準に満たない男性器は去勢されて女性器を取り付けられるというものだ。
勿論、私が片思いしてるワタル君もその１人だ。この時期になると２年生男子生徒は元気がなくなり、女子生徒の騒ぎ声だけが教室中に響きわたる。そして、教室のあちらこちらで聞こえる女子の会話は、誰が去勢されて
３年生から自分達と同じセーラー服を着て来るか？など・・・。
「ワタル君　大丈夫だといいんだけど。」私は心の中でつぶやいていた。
そして検査当日、女子生徒が教室で待機の中、足取り重い男子生徒が廊下へ並ぶ為に教室を出ようとする。
その時の女子生徒の男子生徒へ向ける会話は「浜田〜戻って来た時には女だね？」「昭雄、切ったオチンチン
頂戴！」中には「佐山君、私　佐山君の事大好き。検査合格したら正式にお付き合いしてね」と言う告白もあったり・・・。
「ワタル君、私・・・」この先の声が出せなかった。これから男子生徒にとっては男の象徴とも言える物が今日で無くなるかも知れないと言う中で。
それから２時間後、担任の美奈先生が教室へ入って来て検査の結果を教えてくれた。

美奈先生：「先程、うちの男子生徒の検査が終了しました。」教室内がざわめく。
女子生徒：「結果はどうだったのですか？」心配そうな顔の女子がいれば、ニタニタ顔の女子もいる。
美奈先生：「残念ながら男子１５人中４人だけが合格で、後は今日中に去勢されるそうです。私も担任として生徒のオチンチンを確認してたけれど、みんな可愛い物持ってたわ。」
女子生徒：「先生見てたのですか？」

検査内容はこの様なものだった。外来から若いナースが３人、男子生徒のオチンチンを検査し、正常に勃起すれば合格、勃起しなければ役に立たないとの事で去勢が決定する事だった。
そこで教室へVサインをして戻って来た浜田。残りの３人も次々に戻って来た。しかし、ワタル君は戻ってこなかった。「私が今まで愛していたワタル君・・・」それから１週間後、検査に不合格した残りの元男子生徒が
登校してきた。「ワタル君！」私は思わず声を掛けてしまった。でもこの後の言葉が出ない。しかしワタルの方から「ちょっと体育館裏に一緒に来てくれる？」そして体育館裏に来てからワタルが照れくさい顔しながら、ズボンとパンツをおろした。私は思わず顔を覆ったが、少しずつ手を広げるとあるはずのオチンチンは無く、私と同じ形の女性器が備わっていた。
　「この前、お前が言いたかった事、果たせなくてゴメン。」ワタルの言葉に私は涙が止まらなかった。
私の将来旦那さんになるかも知れなかったワタル君。こんな検査さえ無ければ良かったのに。
私とエッチも出来ない身体にされたワタル。３年生になったらいろいろ女の事教えてあげるからね。
そして、体育館から少し離れた所で同じく佐山が好きだった女が泣き崩れていた。