今日はクリスマス・イヴ。
みゆきちゃんはサンタクロースのおじいさんに、おねだりしたいものがありました。
だからみゆきちゃんは、今年一年とっても良い子にしていました。
自分からママのお手伝いをして、お友達と仲良くし、ごはんも残さず食べました。
パパやママが、何度も何度もサンタさんにお願いしたいものを聞きましたが、
みゆきちゃんは内緒にしていました。
「でもみゆき、お前の欲しいものがわからないとサンタさんも準備できないよ」
みゆきちゃんは言いました。
「大丈夫よ、パパ。サンタさんならきっとプレゼントしてくれるわ」
「でもなあ、サンタさんだっておもちゃは買いにいかないといけないと思うぞ」
「おもちゃじゃないもーん」
みゆきちゃんはうふふと笑いました。
パパは困ってしまいました。
しかたがないので、みゆきちゃんの好きなお菓子やケーキをたくさん買って箱に詰めます。
そう、なんとみゆきちゃんの家に来るサンタクロースの正体は、パパだったのです。
夜になってパパはこっそりみゆきちゃんの部屋へ忍び込みました。
みゆきちゃんが目をつむって眠っているのを確認して、パパはベッドに近づきます。
ふとパパは、窓辺に吊るしてある靴下に、紙が入っているのに気がつきました。
月明かりを頼りに静かに開くと、
そこにはみゆきちゃんからのメッセージが書いてありました。
『サンタさんへ。
パパとママに、しあわせをプレゼントしてあげてください。
よろしくおねがいします。 みゆき』
「み、…みゆき…」
パパはなぜだかポロポロ涙が溢れて止まらなくなってしまいました。
手紙を自分のポケットに入れると、お菓子の箱を代わりに置いて、部屋を出ます。
「メリー・クリスマス」
ドアが静かに閉まると、みゆきちゃんは、
こっそりと目を開けてパパサンタの言葉に答えました。
「メリー・クリスマス、パパ」
みゆきちゃんは、パパがサンタさんのフリをしていることを知っていたのでした。
パパとママの夢を壊さないために、知らないフリをしていたのです。
そんな清らかな心を持つみゆきちゃんのために、
クリスマスの奇跡が起こるのでした。
まどろむみゆきちゃんの夢の中に、どこからか鈴の音が響きます。
コンコンと、ノックの音が聞こえて、みゆきちゃんは目を覚ましました。
起き上がったみゆきちゃんは、ドアの方を見ましたが、別に変わりはありません。
気のせいかな、と思って首をかしげていると、
今度ははっきりと、カーテンの向こう側の窓からコンコンと音がしました。
みゆきちゃんは驚きました。ここは二階です。
そっと、カーテンを開けると、窓の外で白ヒゲのおじいさんがにっこりと笑いました。
あの特徴的な赤い帽子をかぶっています。
「サンタさん!?」
みゆきちゃんが声を上げると、おじいさんは唇に人差し指を当てました。
みゆきちゃんは慌てて口を両手で塞ぎます。
おじいさんが窓の鍵をチョンチョンと指差したので、
みゆきちゃんはコクリと頷いて窓を開けました。
冷たい風が吹き込んできて、みゆきちゃんはブルリと震えます。
「おー、寒い寒い」
中に入ってきたおじいさんは、震えているみゆきちゃんを見て、急いで窓を閉めました。
白いモコモコのついた赤い服にピカピカのブーツ、
背中にしょった白い袋はどう見てもサンタさんの格好です。
「メリー・クリスマス、みゆきちゃん」
「サンタさん? 本物?」
サンタさんは、フォッフォッと笑いながら答えました。
「そうじゃよ。今年良い子にしていたみゆきちゃんに、プレゼントを渡しに来たんじゃ」
みゆきちゃんは、サンタさんの丸いお腹に飛びつきました。
「うれしい! 私、ホントにホントに欲しいものがあったの!」
サンタさんはみゆきちゃんの頭をナデナデして言いました。
「いいとも。優しいみゆきちゃんにごほうびじゃ。この袋に手を入れなさい」
サンタさんは背負っていた袋をみゆきちゃんの前に置くと、袋の口を開けました。
「これは魔法のかかった袋なんじゃ。
この中に手を入れると、本当に欲しいと思っているものが出てくるんじゃよ」
みゆきちゃんは、信じられない気持ちでしたが、ドキドキしながら袋の中に手を入れました。
手にかたくて丸い筒状のものが触れます。
みゆきちゃんはそれをつかんで、一気に引っ張りました。
それは、一見普通の金属の缶でした。
「なんじゃ? スプレー缶かの? そんなものが欲しかったのかね?」
「ううん、違うわ」
みゆきちゃんは首を振りました。
サンタさんは困った顔をして首を傾げます。
「うーむ、おかしいのう。そんなはずは無いんじゃが…
ホレ、もう一度やってみなさい」
でも、みゆきちゃんは、再び首を振りました。
「ううん、私、これでいいわ。
きっと、欲しいものは自分の力で手に入れなさいって事なのよ。
ありがとう、サンタさん」
みゆきちゃんはニッコリ微笑んで、サンタさんのほっぺにキスをしました。
「お嬢ちゃん…」
サンタさんもまた、目頭が熱くなるのを感じました。
長年子供達にプレゼントを配り続けてきましたが、こんな子供は初めてです。
そんなサンタさんの顔に、みゆきちゃんはスプレー缶を向けて、
プシュ、と中のガスを吹き付けました。
何が起こったかわからないうちに、
サンタさんはコロリとみゆきちゃんのベッドに倒れて眠ってしまいました。
みゆきちゃんはベッドの下から、宝物の入った箱を引っ張り出します。
ふたを空けて中身を取り出すみゆきちゃんは、とてもとても楽しそうでした。
−
サンタさんは、ふと、目を覚ましました。
なんだかお尻がスースーします。
うっかり居眠りしてしまったかと目をこすろうとして、サンタさんは、
自分の手首が手錠でベッドにつながれているのに気づいてぎょっとしました。
チャラ、と鎖の音が鳴ります。
「あら、サンタさん、もう起きちゃったのね」
サンタさんの足元で、みゆきちゃんが言いました。
「これはいったい…」
聞こうとしたサンタさんは、みゆきちゃんが
サンタさんのスッポンポンのおちんちんの前にかがみこんでいるのを見て
飛び上がりそうになりました。
が、足も鎖でベッドにつながっています。
ブーツは履いていますが、ズボンもパンツもどこへ言ったかわかりません。
「サンタさんっておちんちんの毛も真っ白なのね」
みゆきちゃんが小さな手で、サンタさんの袋をニギニギします。
「コ、コラ! やめなさい!」
顔を真っ赤にして怒るサンタさんを見てみゆきちゃんは首を傾げました。
「どうして? プレゼントくれるんでしょ?」
「プ、プレゼント?」
「そうよ、私、ずっとおちんちんが欲しいと思ってたの」
「そ、それは、男の子になりたいと言う意味かな?」
「ううん、そのままの意味よ」
みゆきちゃんは、ぴょんとベッドから飛び降りると、また宝箱をあさり始めました。
サンタさんは手錠を外してみようと腕を動かしましたが、
しっかりと鍵がはまっていてどうにもなりません。
「どこでこんなものを…」
「パパとママがベッドで使っていたのを借りたの。
いっぱいあったから、大丈夫よ」
みゆきちゃんは、穴の開いたボールに、ベルトのついたものを持って、
サンタさんに近づきました。
「待ちなさい、子供がこんなことをしちゃいか…んング…」
手際よくボールで口を塞がれたサンタさんは何も喋れなくなりました。
ムームーとくぐもった声をあげるサンタさんににっこり笑いかけると、
みゆきちゃんは、おさいほうセットの小さなハサミを取り出します。
「じゃあサンタさん、もらうわね」
ムームーいう声が大きくなりました。
みゆきちゃんは気にせず、サンタさんの大きなお腹によじ登って、
フサフサと生えているサンタさんの白い毛にほっぺたをこすりつけます。
なんだかちょっと懐かしいような、古い森の香りがしました。
「じゃあ、いっきまーす」
みゆきちゃんは、サンタさんのおちんちんを握りしめて、
根元にハサミで切りこみを入れました。
ビクリとサンタさんの身体が震えて、
ウーウーと大きな叫び声を上げます。
「駄目よ、パパとママが起きちゃう」
みゆきちゃんは、枕をサンタさんの顔に乗せます。
そして、サンタさんのおちんちんを切り取る作業に戻りました。
なにせ、ハサミがとても小さいので、時間がかかって大変です。
しかし、みゆきちゃんは努力の子でした。
これと決めたことは諦めずにやり遂げる、意志の強い子だったのです。
少しずつ、少しずつ、サンタさんのおちんちんは、身体から切り離されていきました。
最後の赤い筋がプツリと切れると、みゆきちゃんは飛びはねて喜びました。
「やったあ」
二つのボールの入ったしわしわの袋と、縮こまったおちんちんが、
小さなてのひらからあふれそうになりながら、プルプル震えています。
みゆきちゃんは先っちょの穴にチュッと口をつけました。
ちょっとしょっぱい血の味がします。
枕をよけると、サンタさんは涙でヒゲをぐしゃぐしゃに濡らしていました。
疲れきっているようで、もう声も出ません。
「見て、サンタさん。サンタさんのおちんちん取れたよ」
鼻先に突きつけられたおちんちんを見て、サンタさんの眉毛がハの字に下がり、
つぶらな瞳にまた、うるうると涙がにじみました。
「ありがとう、サンタさん。大好きよ。私、大事にするからね」
みゆきちゃんは、サンタさんの丸い鼻に、音を立ててキスをすると、
新しく手に入れた宝物を、しっかりと胸に抱えました。
−
小鳥の鳴く声が聞こえます。
いつのまにか朝になっていました。
目を覚ました、みゆきちゃんは、部屋の中を見渡します。
いつもと変わらない、普通のみゆきちゃんの部屋でした。
窓辺にパパの置いたお菓子の箱と、クリスマスカードが置いてあります。
「あれ…夢だったのかな」
たくさん血が飛び散った気がするのですが、
ベッドもみゆきちゃんのパジャマも汚れていません。
カーテンを開くと、窓にはやっぱり鍵がかかっています。
「なーんだ」
みゆきちゃんはため息をついて、ベッドに倒れこむと、
バフッと枕をかかえて抱きしめました。
すると、枕の下からコロリと何かが転がり出ました。
丸くてふにふにで、白いホワホワの毛に覆われています。
みゆきちゃんはガバリと飛び起きると、その柔らかいものを指でつつきます。
それは、夢の中と同じように、プルプルと震えました。
「…ホントだったんだ…」
みゆきちゃんは、急いで部屋の外へ飛び出していきました。
「ねえパパ! ママ! サンタさんが来たよ!」
もう起きていたパパとママが、ニコニコとみゆきちゃんを迎えます。
「そうなの、よかったわねぇ」
「ホントなのよ! それでね、プレゼントくれたのよ!
私のずっと欲しかったものくれたのよ!」
クリスマスには奇跡が起こるといいます。
良い子のみんなには、サンタさんが、本当に欲しいと思っているものをくれるのです。
…では、悪い子には?
さあ、どうなんでしょうね。
−
「うるっせえな、クソババア!」
ゆうたくんは、ママに怒られるのも気に止めず、部屋の扉を閉めました。
ぶつぶつと文句を言いながらゲームをやろうと振り向くと、
赤いコートを着た知らないおじいさんが目の前に立っています。
ゆうたくんはびっくりしてのけぞりました。
「どっ、どろぼう?」
よく見るとズボンもパンツも穿いていないおじいさんは
何も言わずにゆうたくんを捕まえると、
丸いボールのようなものを押し込んで口を塞ぎました。
そして、錆びついた小さなハサミを取り出すと、
ゆうたくんのズボンとパンツを足首まで脱がして、おちんちんを刃ではさみました。
ヂョギン!
錆びついたハサミは切れ味が悪くて、何度も何度も挟まないと切れません。
おしっこと血を足の間に漏らして気絶したゆうたくんをそのままに、
赤いコートのおじいさんはポタポタと血の滴るおちんちんを指にぶら下げ、
次の子供の家へと向かうのでした。
「悪い子はいねがー…」
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投稿:2011.12.24
サンタが家にやってくる!
著者 自称清純派 様 / アクセス 8914 / ♥ 1