昔のニューハーフ雑誌から
Shemale白書vol.6(1993年12月発売)
記事「10代のニューハーフたち」から。元は読者が電話してきたもの。名前なし。
拝啓 編集部の皆さん、はじめまして。私は7月29日にTELした静岡県に住む高校生です。
私は小学生のころから女の子になりたかったのです。私の家は父が早くに亡くなったため、物心ついたときから母と姉との女ばかりの家族でした。ですから私自身も女の子だとばかり思っていて、オナニーを覚えたときも、私が男の人に抱かれることを夢見ていました。
姉が成人しスーツを着て化粧をはじめたときは、羨ましくってしようがありませんでした。でも私は高校生になって、これではいけないと思って「女の子と真剣に付き合おう、普通の男の子として頑張ろう」と思い、2年の8月に初めてSEXしました。でも女の子相手だと全然ダメでした。そのとき私はやっぱり女なんだって思い、その気持ちを姉に相談しました。姉は初め驚いた様子でしたが、何とか分かってくれて、化粧の方法や下着の選び方…etc。…教えてくれました。バイトでお金を貯め、服などもいろいろ買って、髪の毛を伸ばして、学校から帰ると女の子の格好をして毎日を楽しんでいました。
そんなある日、本屋さんで『シーメール白書』という本を目にしました。この本との出会いは私の人生を大きく変えました。そしてこの夏、私は女になろうと決め、母に相談しました。正しくは相談というより半分の脅しでしたけど。「女になりたい許してくれなければ家出する」と……でも母は私のこと知ってました。姉から聞いたそうです。でも私にはもっと驚くことがあったのです。私の父の弟が、実はニューハーフだったという事実です。現在は浜松の方で普通の女の人として暮らしているとのことで、母からはその叔父にいろいろ相談しなさいと言われました。
そして夏休み。ニューハーフの叔父さん(性転換しているので正しくは叔母さんです)に会って相談した結果、玉抜きを決意しました。最初は反対した母も「やるからにはきれいになりなさい」と言ってくれました。玉抜きは7月26日、病院で行いました。
その後は週一回の割合で婦人科でホルモンを打っています。あれから3ヵ月、バストも少し膨らみ、乳首も大きくなりました。姉に言わせると中学生ぐらいのオッパイだそうです。……ちょっと最近学校へ行くのが怖いくらいです。でもブラを付けてもずり上がらないのは、とても嬉しいです。ダイエットも頑張って、今は9号の洋服が着れます。ときどき姉と二人で出掛けたりしています。姉によると、友人の男の人が、妹を紹介してくれと言っていたそうです。
将来私は、ゲイバーとかではなく、美容院とか普通の女として生きていきたいです(叔母さんのように)。
乱筆乱文ですいません、また手紙…TELします。編集部の皆さんも頑張って下さい。そして全国のニューハーフ希望の高校生、頑張って下さい。
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投稿:2012.06.18
昔のニューハーフ雑誌の読者投稿から その2 名前なし
著者 もわぁ 様 / アクセス 12085 / ♥ 2