時は明治中期、「男娼屋」という一風変わった店があったそうな。今でいう男娼とは違い、彼らは女装している訳ではない。そこで働く男の多くは、借金の肩に売られてきたごく普通の男達だった。価格は女娼の3分の1ほどで、客は女。客のニーズは様々だが、女性の地位がまだまだ低い時代。男という生き物に対する積もり積もった恨みや憎しみが、男娼たちに向けられた。男娼屋には、常に様々な拷問器具が完備されていた。男娼を縛りつける為の縄、大小様々な革製の鞭に、一発で皮膚が裂けるという鉄製の鞭、傷口に塗り込む塩の入った壺や、線香に蝋燭。それから、裏メニューとでもいいましょうか、オプション料金を払うとナイフと血止めの熱湯を使うことができた。旦那に仕え奉仕する事が当たり前とされた、そんな日常を送る女達が妖しい笑みを浮かべて連日通いつめた。そして、男娼達の悲鳴は彼女たちの恨みや憎しみに変えて・・・
ポトリ。
-
投稿:2013.06.01更新:2013.06.01
男娼屋
著者 桜 様 / アクセス 14798 / ♥ 2