乾ききった砂漠を赤き旗を着けた軍用車が進む
日本車を改造した車が、車の後ろに付けたロケット砲を放った。
「くそっ!あぶねぇ…たかがあの気が狂っとる軍医殿の為に死ねるかよ。」
イワンが軽口を叩き避けた。
イワンの動かす装甲車も負けじと鉄の塊を吐き出し見事敵を仕留めた。
「流石だな。ニコ!」
イワンは、喜びつつ警戒しながら敵の車の残骸に横付けした。
二人のブーツは砂を潰しながら進む。
ニコと呼ばれたニコライは、苦い顔をしていた。
「コイツらの事が心配か?気にするな……“突然消えた人”を祖国に居た時気にしてなかっただろ。」
イワンは、肩をすくめていった。
時は、流れヤーコフと捕虜が対面していた。
捕虜の内、成人した男と女が彼にチェーンをもらっていた。
「そこの男のナニを噛みきったら助かるかもしれないな。」
ヤーコフは、女に囁くと直ぐ様チェーンを女の背中にぶつけた。
ヤーコフにしては、無様なチェーンの動きだった。
下手すぎて逆に傷が余り出来ずに痛みが感覚を支配していった。
ヤーコフが意図的に目を離した瞬間に男の悲鳴が聞こえた。
ニンマリとヤーコフは振り返り、女を男の股間から引き剥がすと女に鎮静剤を撃ち込んだ。
「君が良ければ手術してやろう。お代は麻酔無しで全身刺青だ。」
ヤーコフは、男から離れたモノを男の目の前でブラブラ動かしながらいった。
ヤーコフの提案に、男はすがるように懇願した。
ヤーコフは、口元に笑みを浮かべ男に止血と処置をして、ゆっくりとキリル文字で男に聖書の言葉を一文字、一文字彫っていった。
「君は、異教徒だったな。かつては、異教徒は殺しても罪にならないと教会が言っていたそうだよ。」
ヤーコフはゆっくりとまたゆっくりと文字を刻みながら喋る。
「……。」
話しかけられた男は、激痛余りに気を失いそうになっていた。最早、声すら出ない有り様だった。
「つまらんな……。」
ヤーコフは、そう言うや否や神業ともいえるスピードで刺青をいれると男の横面を殴った。
「聴こえてるか聴こえていないか分からないが手術の時間だ。」
ヤーコフは楽しみの時間に心から笑っていた。
「やっと……終わるんだやっと……。」
男は、自分にいい聞かせる様に言った。
ヤーコフは、準備を整えると高らかに歌いながらメスを動かした。
男は、麻酔で薄くなる意識で自分の股間を見た“何か”をヤーコフが引き出して切る所だった。
「寝てしまったか、まあ良い。同志イワン、女を抑えつけてくれ。」
ヤーコフは、男から摘出したそれを手に言った。
「助かるんでしょ?」
女は、聞いた。
「私は、かもしれないと言っただけだ。」
イワンに抑えつけられた女の股に近付くと女性器の外側を丸々切り取った。
「うぁぁぁぁぁぁぁ!!アァアァーーーー!!」
女の叫び声がこだまする。
「まだだよ、まだ。」
ヤーコフのメスが動き女の陰核を全て摘出した。
「これから垂れ流しになるかも知らんな。関係ない事だが。」
ヤーコフは、男切り取ったそれを擂り潰すと女の膣奥に押し込んだ。
「こんな事をしたんだ。責任とってやれよ。」
ヤーコフの笑いは、最高潮に達した。
二人に猿轡を着けるとお互いの摘出された性器で作った指輪を台に置いた。
ヤーコフの流暢なイタリア語よる結婚の誓いを読み上げると二人の指輪を交換した。
「汝らに幸あれ。」
続けざまにヤーコフは聖歌を高らかに歌いきると冷めた表情に戻り一言冷めたと言い残すとイワンに男を磔にするようにいい、自分は女を膣から入れたモノが出ないように固定し運んだ。
「少年達は、私を楽しませてくれるかな。」
薄暗い廊下にその言葉は吸い込まれていった。
-
投稿:2014.08.05更新:2014.08.05
中東の前菜
著者 東側 様 / アクセス 8295 / ♥ 0