私の絶対に秘密なこと。そう、私は生まれた時は男の子だったということ。
私は今、人気女性アイドルグループの一員。自分で言うのも恥ずかしいけれど、けっこう人気があって、私を推しメンだと言って下さるファンも多い。そんな私が、実は昔、男の子だったなんて、絶対にばれてはいけないこと。おかげさまでアイドルとして忙しいので、可愛い女の子でいる時間が多く、メンバーとも女子トークで盛り上がるし、自分が男の子であったことを忘れてしまうほど。それに、ホルモン剤は飲んでいるけれど、胸もあるし、もちろん股間はワレメになっているので、メンバーでお風呂に入ってもばれる心配はないし。だからもしも、私が自分からメンバーにカミングアウトしても、誰も信じないと思う。可愛い女の子達に囲まれて、常に可愛い女の子である自分を意識していたので、男の子だった過去を忘れていた。
でも、一通のファンレターで、私は自分が男の子であったことを思い出したの。それは、私達のDVDを見た小学4年生の男の子が、女の子になりたいと願い、6年生のお姉さんにオチンチンを切り取ってもらったという内容だった。私のスカートがヒラヒラしている画面で、お姉さんに「切って」と言ってしまい、お姉さんが包丁を動かしたという。私のワレメを想像しながら女の子になれたことが幸せだと記されていた。
私は今、ワレメの女の子。でも生まれた時は、ちゃんとオチンチンもタマタマもある男の子だった。正直、私には男の子だった記憶はないの。
それは私が3歳だった時のこと。ママは私を女の子として育てたかったみたい。どうしても女の子にしたかったらしい。それで、ネットで検索したの。結局、掲示板が炎上したりして、よくわからなかったみたいだけど、お風呂場でタマタマを潰すというアドバイスを見つけたんだって。それで、ママは私のタマタマを潰したの。体重を掛けて、2個とも同時に一気にグチャッと。私は覚えていないんだけど、病院で潰れたタマタマを摘出してもらったんだって。
病院でママは、そのままオチンチンも切って女の子にしてって頼んだんだけど、断られたって。それでもママはあきらめず、病院のベットで、ナースコールを押してから、すぐ、私のオチンチンをカッターで切り取ったの。私は覚えていないけど、覚えていなくてよかった。今から同じことしますって言われたら逃げ出しそうだもん。その時は緊急手術で、そのあと形成手術をして、私はワレメの女の子に生まれ変わったの。病院がスキャンダルをおそれて、何も問題にしないで、私は病気で女の子に変わったことになって、戸籍も変更したらしい。
小学校4年生の時に、この話をママから初めて聞いたの。それまで、ずっと私は生まれつきの女の子だと自分では信じていたし、疑ったことなんてなかったから、すごくすごくビックリした。でも、すごくすごく嬉しかった。私は女の子でいることが幸せだったから。ママは、タマタマ潰す時も、オチンチン切り取った時も、私に何度もゴメンねって言いながらやったって、泣きながら教えてくれた。私はママに、タマタマ潰してくれてありがとう、オチンチンを切ってくれてありがとうって、私も泣きながらお礼を言った。
私は女の子のワレメになれて幸せ。ママに感謝している。でも、生理も来ないし、まだ膣がないから、男の人を体の中に受け入れることができないんだって。将来、膣を作る手術をすれば、赤ちゃんはつくれないけど結婚はできるみたい。私は、アイドルになりたいと思ったの。アイドルなら恋愛禁止だから、個人的に男の人と付き合うことはない。それに、男の人を体の中に受け入れられなくても、男の人が私を見ながら自分で出すこと、これは「抜く」って言うらしいけど、私でどんどん抜いて欲しいって思ったの。日本中の男の人が私を見て抜いてくれるなら、一人の男性を受け入れるよりスゴイかなと思って。
ラッキーなことに、私はアイドルになった。ママも喜んでくれた。私は、私を見ながら抜いてくれる男の人を想像しながら、可愛い女の子としての幸せを感じていた。でも今回、そんな私を見て、女の子になりたいと願い、オチンチンを切り取った男の子がいる。きっと、すごく痛かったと思う。でも、今は女の子として幸せだという手紙の内容を読んで、すごく嬉しく思った。ママに話すと、ママもすごく喜んでいた。
ファンレターには住所も名前も書いてあった。お返事を書こうと思う。もちろん、私が男の子だったことは内緒。でもここで、ばらしちゃった。ママはオチンチンを切り取ってあげたお姉さんと話がしたいと言っている。
-
投稿:2014.12.07
女の子になりたい⑥(推しメンの気持ち−2)
著者 さくら 様 / アクセス 8817 / ♥ 6