少女は静かに笑い、眼下の少年に話しかける。
「フフ、どんな気分? 女の脚で男の大事なものを踏みつけられるのは?」
その長い脚が、少年の股間を襲っていたのだ。リズミカルに動き、縦横無尽に男の象徴をいたぶっている。
大きな眼をした少女だ、勝ち誇ったような眼差しで見下ろしている。つり目で、少しきつい印象がある。髪は黒、かなり長い真っ直ぐな髪のようだが、首筋辺りで束ねている。髪の一部がほつれているらしく頬に貼りついているが、それがそこはかとなく色香を醸し出している。顔立ちは卵型で鼻と口は小振り、やや幼げにも見える。歳の頃は十五、六歳くらいだろう。制服らしきデザインの服を着ていることからして高校生なのだろうと思われる。
白いワイシャツを着ているがそれは汗ばんでいるらしく、ところどころが肌に貼りついていて少女の身体を強調していた。胸は大きくお椀型、下から見上げるとその頂点が顔の一部を隠すくらいのものだ。それは脚の動きとリズムを合わせて揺れていた。揺蕩うような、蕩けるような、優美な佇まいを見せる揺れだ。
黒のミニのプリーツスカートから伸びた真っ直ぐな両脚は白くて細く、膝下まで黒のハイソックスがその白さを際立たせる。その美脚が今、凶器と化して少年の股間を踏みつけている訳だ。
少女の右足が少年の股間の中心、男性器を執拗に踏みつけてけ圧力を加えているが、グリグリと動く美しき凶器は今、特に玉袋を重点的に痛めつけていたのだ。その結果、中にあるウズラの卵のようなもの——即ち睾丸がこれ以上ないくらいにひしゃげ、のっぴきならない状況に陥ってしまっているのが分かる。少年の男の象徴は、今まさに断崖の際に追いつめられているのだ。
「ううっ、くっ——」
歯噛みし呻く少年——彼も十五、六歳くらいだ、少女と同い年くらいに見える。同級生なのだろうか? パッチリとした大きな目をした丸顔の男の子、華奢な体躯をしていて、肌が白いせいもあって遠目に見ると女の子のように見える。しかし彼は男、その股間の中心には明らかに男を意味するものが聳えていたのだ。それは少女の足によっていいように弄(もてあそ)ばれているのだが。
彼は顔を背け少女から目を逸らした。そんな彼を実に嬉しそうな顔をして少女は見つめる。そのまま彼女は右足の動きを激しくしていくが、少年の玉袋は情け容赦なく揉みくちゃにされていくのだった。
そこは少女の部屋なのだろう。六畳くらいの広さの部屋——大きな窓が一つ、窓際にベッド、反対側のドアの近くに二十インチくらいの液晶テレビ、そして勉強机が置かれている。ベッドの上には熊のぬいぐるみが二つ置かれているが、その辺りに年頃の少女らしさが現れている。壁紙は淡いクリーム色、部屋の彩りは明るいが、決して華美になりすぎず、落ち着いた趣きがある。
しかし そこでは今、とても高校生くらいの少女の部屋のものとは思えない行為が繰り広げられていたのだ。
少年が全裸で、大の字にされて床上に寝かされているのだ。両手両脚は結束バンドで縛られていて、その端はベッドや勉強机の脚に繋げられている。つまり少年は床上に縛り付けられているのだ。手足は限界まで引っ張られているらしく、彼は身動き一つままならない状態になっている。僅かに身を捩るのが精いっぱいのようだ。口にはガムテープが貼られていて、彼はまともに言葉一つ上げられず呻く事ことくらいしかできないみたいだ。彼はどうも少女に拉致監禁でもされているらしい。そして少女により性器をいいように弄(もてあそ)ばれているのである。
少年の両脚の間に立つ少女、それはまさに勝利者の立場を現わす。彼女思うがままに右足で無防備に晒された少年の性器を嬲り続ける。少年に抵抗が叶うはずもなく、少女による虐待はいつまでも続くのだ。
爪先でつついたり、足裏全体を押し付けて扱くように擦ったり、或いは叩きつけるような踏み付けを繰り返したりして男の尊厳を貶めている。少年は逃げることなど当然のようにできず、無防備に大切な部分をいたぶられ続けるしかない。彼の性器は次第に赤く腫れ上がっていき、ダメージが目に見えて現れてきている。容赦なく続く責めは少年を追い詰めていき、彼の苦悶の様(さま)を高め、同時に少女の顔は悦の色を高める。
「ウフフ、ホントいい感触ね」
ほくそ笑む少女、興奮が高まっているのか、頬が仄かに赤らんでいる。息も荒くなってきていて、額には汗が滲んでいた。
ハァと息を漏らし、少女は更に足に力を込めた。足裏に玉袋全体が減り込み、中身の睾丸のグニュリとした感触が脳の対応感覚野に伝わって来る。それは少女に性的興奮を与えるらしい、彼女は恍惚とした笑みを浮かべ、その目は明らかに涙ぐむ。
「ああ、何て弱々しいのよ。これでちょっと余分に力を入れただけで、このキンタマは簡単に潰れちゃうのよねぇ……」
そのまま少女はかき混ぜるようにして右足を回し始めた。足裏に捕えられた玉袋は捩じり込まれるように少女の足に責め苛まれていくのだった。
「ふぐぅーっ、むくふぅうぅーっ……」
少年が呻く、呻くしかない。歪んだ顔、きつく閉じられた目には彼の苦痛がアリアリと現れている。呻き声は次第に甲高くなっていき、やがて掠れていく。そこには苦痛と共に、彼の悲嘆が滲み出ている。
大事な男の象徴を酷く嬲られているのに、恐らくは同い年の少女にいいように苛められてしまっているのに、何の抵抗もできない——その悲嘆が顔に出ているのだ。その認識は彼の心に何をもたらすのだろうか? 事実は彼の固く閉じられた両目に現れている。
だがそんな少年の心中など知ったことじゃないとばかりに、少女の男性器嬲りはエスカレートしていく。
「ねぇ、あなた。嬉しいの? こんなことされているのに、悦んじゃってるの? 大事なキンタマ足蹴にされて、何 興奮してンのよ?」
少女の言葉が刺激になったのか、彼は薄目を開けて少女を見上げる。彼の視界に猫科動物を思わせる眼差しが飛び込んで来た。獲物の捕獲にこの上ない悦びを抱き、舌なめずりすら見せる捕食者の眼差しに、少年は震えるものを憶えた。彼は呻き声すら上げるのも忘れ、凍り付いたように自分の運命を握る魔女を見上げるのみ。
目線を真っ向から受け止め、何ら怯むことなく見返す少女。その眼は至上の歓喜すら見せ、彼女は小躍りするような挙動を見せて少年に話しかける。
「オチンチン、ビンビンじゃない。こんなに酷くされているのに、なぁ〜んで勃(た)っちゃってるのぉ? ヒャハッ!」
何故か泣き笑いのような顔を見せ、少女は叫ぶ。彼女は些かなりとも狂気の顔を覗かせる眼差しを足下の性器に向けるが、その先に異様に勃起したペニスの姿を捉える。赤黒さを増していて、いきり立つ姿を見せるそれ。血管すら浮かせ、ブルブルと震えているのが嫌でも目につく。それが彼女の興奮を高める。
「変態ねぇ、涎まで垂らしているじゃない。そんなにアタシにキンタマ潰されたいのかなぁ?」
少女は足をペニスの方へと滑らせた。忽ちにしてゴシュゴシュいう音が鳴り響き、少女は足コキを始める。そのため、彼女のハイソックスの爪先がベットリとしてしまった。
「まぁっ、アタシの靴下汚してくれちゃって! ホント節操のない」
鈴口から先走りが溢れていたのだ。亀頭の先端より垂れ流されるそれを、少女は狙いすましたように擦りまくったのだ。ギトギトとした粘性の高いカウパー氏腺液が亀頭からペニス全体に塗り付けられ、それは摩擦係数を下げる効果を及ぼし、足コキの動きをスムーズにしていく。そしてペニス全体に先走り液が塗り付けられる。
「うふっ、ううーん」
少年の呻き声の様相が些か変わった。苦痛に満ちていたそれが、今は何処か快感に打ち震えているようにも見える。事実、赤らんだ彼の顔から険が柔らんでいるように見えたのだ。そんな変化を少女は敏く察知する。笑みが凶悪さを増した。
「やっぱオチンチン扱かれるのは気持ちいい?」
ニタァと笑って少女は足コキを加速させていく。特に亀頭周りを重点的に責めるが、親指と人差し指で輪を作り、巧みに亀頭を捏ね繰り回し始める。時に親指を鈴口に這わせ、尿道口を犯そうとでもするように穿ったりした。
「ふぐっ、ふうぅぅ〜ん」
それは確かに快楽を生むらしい。少年の呻きは今や完全に悦びにむせぶものへと変化していた。腰の震えが拡大し、彼は股間を突き出そうとでもしたかったのか、両脚に力を籠め腰が僅かに浮いた。
「なに勝手にイコうとしてンのよ」
冷たく響く少女の声、彼女は足コキをやめてしまった。一瞬何が起きたのか分からないような顔を少年はした。しかし自分を睨みつける少女の眼差しを見て彼は事態を察知した。
両腕を組んで顎先を上げる少女、冷ややかな眼差しは完全な嘲りを意味している。少年は凍り付いたように見つめるしかなかった。
やがて少女の口角が上がるのが見えた、そこに現れる笑みを少年は忘れられない。
悪魔の笑みだ————
冷たく、凍えそうでいて、それでいて焼き尽くされそうな笑み、晒される自分を見舞う惨禍を彼は自覚するともなく自覚する。
怒っている?
足コキで高まってしまって射精しそうになってしまったことに怒っている?
少女の右足がゆっくりと自分の玉袋を踏みつけた、そのまま揉みしだくのだが、直ぐに動きを止める。その時、少女の両目は大きく見開かれ、少年を凝視したのだが、それは紛れもなく射抜くが如き視線。決定的な何かが始まる予感が胸をよぎり、少年は叫びを上げようとした。
「ふっ——」
赦しを請おうとする叫び、しかし口元は粘着テープで塞がれているので叶うはずもない。それどころか、呻き声すら満足に上げる間もなく、彼は暴虐に晒されることとなる。
少女は右足を玉袋から離すが、一瞬動きを止めた。ほんの僅かな間だったのだが、何故か少年には永遠にも等しい時が流れるかに思えた。それは状況をつぶさに彼の脳裏に刻み付ける。
顎を突き出すようにして身を乗り乗り出す少女、口角を極端に歪め、邪悪そのものの笑みが顔を覆っている。腰を少し落としているが、長く真っ直ぐな白い脚が大きく伸ばされているのがよく見えた。踏み出される左脚、対する右脚は後方へと跳ね上げられている。その意味するものを、少年は直感した。
蹴られる!
キンタマを蹴られてしまう!
男にとって最悪の惨禍を確信し、彼は逃れようと身を捩るのだが————
激しく振られる右脚、サッカーボールを蹴るような弧を描き、十分な遠心力を乗せた足の甲が、この上なく運動量を高める。そして————
それはそのまま高速で少年の股間へと打ち込まれた。少年に逃れる術はない。彼の大事な"男"は非情なる暴力に曝されるしかないのだ。
ボスン!
鈍く、くぐもった音が響くや、間髪を入れず少年の悲鳴が響き渡った。
「ひいぃぃっ——きひぃぃぃぃぃ————っ!」
天を劈くような金切り声、それが粘着テープに塞がれた口元から発されたものとは到底思えない。だが確かに放たれたのだ。少年は有らん限りの力を込め、絶叫した。
少女の蹴りが彼の睾丸を直撃、その衝撃が少年の全身を駆け巡ったのだ。
大きく弧を描くように反らされる彼の背、激しく脈打つ彼の腹部が彼を見舞う苦痛の嵐を知らしめる。手足は限界までに引っ張られているはずなのに、何するものかと動かされる両手両脚——いかに超絶の力が放たれたのかが分かる。そう、少年は人生でも最大級の力を出したのだ。まさに火事場の馬鹿力と言うにふさわしいパワーを、彼は全身から放ったのだ。華奢な体躯からは信じられない光景だ。
睾丸から炸裂した蹴りの衝撃は彼の下腹部全体を爆散しそうなくらいの激痛をもたらしたのである。それは瞬く間に胃を圧迫し、更に駆け上って脳髄をも直撃、一気に吐きそうになってしまったのだ。それが彼を絶叫させ、有りえないほどの力を発揮させたのだ。
ガタガタ言う机やベッド、何十キロ、或いは百キロすら越えようかというそれらが大地震にでも遭ったのかと言いたくなるように移動を始める。それは全て少年の力によってもたらされたものだった。
踊るように跳ねる少年の全身、何度も何度も続き収まらない。これは彼が決して縛りから逃れられない事実を意味していた。強大なる力を発揮しながらも、やはり結束バンドによる縛りから逃れることはかなわなかったのだ。彼は結局床上でもがくのが精いっぱいだった。だからもがき動き続ける。
「はぁっ、ああん」
少女は両手で頬を押さえて身を捩り、もがき苦しむ少年を見る。浮かべる泣き笑いは歓喜のしるしだ。彼女の眼差しは今しがた蹴りを入れた少年の股間に向けられていた。両脚は今にも崩れ落ちそうなくらいに震えているが、よく見ると両腿の内側に伝い落ちる液体が見られる。失禁でもしたのだろうか? だが彼女は自分の状態には関知しないのか、流れるに任せている。彼女はただひたすらに、少年の股間を見つめ続けていたのだ——一心に。潤んだ瞳は極度に興奮した状態にある事実を知らせる。
視線の先にある少年の性器は、蹴られたダメージが現れてきたのか玉袋が赤く腫れ上がっている。そしてペニスも同様に赤く腫れ上がったままだ。かなり強く蹴られたはずだが、それは委縮することなく勃起を維持している。寧ろ大きさを増しているようにも見える。目に見えてブルブルと震えていて、それに従って先走りが飛び散っていた。その姿を見て少女は悦びを爆発させる。
「いいわぁ、いいわよ、このオチンチン!」
少女ははしゃぐように叫んで、ペニスに手を伸ばした。右手にガッチリと握りしめ、直ぐに力を込めて捩じりあげ始めた。ギリギリと締め上げていて、亀頭が直ぐにブックリと膨れ上がる。赤いそれはまるで絞首刑に遭う人の姿に重なるかのようだ。握りしめられた手の圧力のせいなのか、鈴口からはドロッと先走りが一気に溢れて少女の手を濡らした。ネットリとした粘液が白魚のような指を濡らし染め、照明の光を浴びて煌めきを放つ。そのまま彼女は手コキを始める。たちどころにしてネチネチした音が室内に鳴り渡り、辺り一面の湿度を上げていく。
「ううっ、ううーん」
少年が呻く。新たにペニスに加えられる圧力に反応したのだろう。彼は何とか逃れようと腰を振るのだが、やはりと言うか、結束バンドから逃れるのは如何ともし難い。結局少女の手からは逃れられなかった。
少女は中腰のまま手コキを行っていたが、しんどくなってきたのだろう、やがて少年の両脚の間に座る——女の子座りだ。そして改めて手コキを再開するが、今度は左手も伸ばして玉袋を掴んだ。鷲掴みに掴んで直ぐに揉み始める。軽くではあったが、執拗に続ける。
「くぅっ」
それは下腹部に走る鈍痛を拡大させた。少年は消えかけていた嘔吐感が戻って来るのを感じた。少女はそんな彼を実に嬉しそうな顔をして見るだけだ。決して同情などせず、玉揉みをやめない。寧ろいっそう力を込めて、激しさを増す。
彼女は掌いっぱいに拡がる睾丸の手応えに歓喜し、思考する。
ああ、タマタマの震えが伝わる。中の方から、奥深いところから、ビリビリいう礫の激突のような感じでアタシの掌を刺激してくれる。思い切り蹴られたものだからビックリしちゃったみたいに震えているよ。。
"助けて、赦して、潰さないでー" ってな感じでアタシに赦しを請うているみたい。でもね————
少女はニタァと笑い、声にして少年に語りかけた。
「ウフフフ、嬉しいんだよね。もっともっとキンタマ苛めてほしいんだよね?」
指先を立てて睾丸そのものに突き立てるように押し始めた。それは凄絶を極める痛みを齎すらしい、少年は再び狂ったように暴れ始めた。縛りは未だ盤石なので決して逃れられなかったが。
「ふんぐぅうーっ!」
「アハハ、遠慮しなくてもいいのよー。あなたの気のすむまで苛めてあげるから、堪能してよね」
ペニスが踊るようにして振れているのが見える。睾丸に激烈なる痛みが齎されているのだが、それでも勃起を収めず涎を流し続けているそれに、少女は猛るものすら覚えた。自分の玉責めに明らかに感じている少年の勃起に、この上ない昂ぶりを抱いたのだ。
しかし彼女はパッとペニスと玉袋から両手を離してしまった。
一瞬、静寂が訪れる。いきなり股間の快感と痛みが消え去ったことに少年は戸惑う——いや、十分にジンジンする痛みは残っていたが。
彼は怯えた眼差しを腰の先に座っている少女に向けようとしたのだが、その時 少女がいきなり身を乗り出してきたので面食らってしまった。
一気に視界いっぱいに拡がる少女の顔——黒目勝ちの大きな眼が印象的、潤んでいて今にも泣き出しそうにも見えるそれは彼女を可憐なものに見せる。しかし半開きに開けられた口元には相反する淫猥さが現れていた。熱い吐息が漏れていて、それは甘い香りを伴って少年の鼻腔をくすぐる。ひっきりなしに喘ぎ声らしきものが漏れ聞こえていて、少年は気が気でなくなるものを覚えた。
だが状況の神髄はそこにない、彼は間もなく知ることになる。自身の身を見舞う空前の惨禍を味わうことになるのだ。
「嬉しいわ、あなた。こんなにアタシにキンタマ苛めさせてくれる男の子なんて初めて」
フッと耳元に吐息をかけつつ話しかける少女、くすぐったさに身を捩りそうになるが直ぐに止まる。股間に重い圧力を感じたのだ。少年は固まったように目前の少女を見るが、少女の笑みが邪悪さを加速させていくのをつぶさに目撃する。
「今から思いっきり金蹴りしてあげるからね、お腹いっぱい堪能してよね」
少女の膝頭が股間に押し付けられたのだ。彼女は少年に覆いかぶさりつつ、右脚の膝を少年の股間に押し当てている。固く、そして小さな面積の少女の膝頭は、しかし少年の玉袋を確実に捉えている。彼女はそのまま体重をかけていき、撹拌でもするようにグリグリとし始めた。
「ううん」
たちまちにして下腹部全体を掻き毟られるような鈍痛が拡がる。嘔吐感は増していき、気が遠くなっていく。そして遥か彼方からのように少女の声が聞こえてきた。
「せいぜい頑張ってよね。簡単に潰れちゃいやよ」
僅かに言葉を切り、そして彼女は続けた。
「でもぉっ……、潰しちゃいた——い!」
ガツン!
叫ぶように言葉を終え、少女は膝頭を打ち付けた。
「ぐはっ——」
少年は身体を跳ねあげる。しかし縛られて大きくは動けず、更に少女が両肩を押さえつけてきたからロクに身動きできなくなってしまった。彼女は満身の力を込めて少年を押さえつけ、そしてその無防備な股間の蹂躙にかかる。
再び後ろに跳ね上げられる少女の右脚、蓄えられるポテンシャルエネルギーと筋力の集約が齎される惨劇を予感させる。
「ふふーっ、ひゃへへーっ!」
やめて、と言いたいのだろう。まともな言葉にならないが、少女は正確に聞き取っていた。しかし彼女は邪悪な笑みを浮かべるのみ。それが決して救われない自身の定めを自覚させる。少年は絶望に沈むのだが、それでも諦めきれず叫ぶのだ。
「ふぁんへんひ——」
ガツン!
またしても振り下ろされる右膝、足の甲など比較にならない重厚な打撃がモロに睾丸に打ちつけられる。それは少年の下腹部を突き破らんばかりの鈍痛と激痛の渦を駆け巡らせ、爆発四散させんばかりの高圧力の衝撃を解き放った。
「ふひっ、ぐふぅーっ」
激しく身体をバウンドさせる少年、弾ける衝撃が躍らせるのだ。少女の膝頭が打ち付けられる度に彼の舞いは続く。それは自身の意に因らず、間近に身を寄せるように覆いかぶさるミドルティーンの少女によって強いられるものだった。
少女は蹴る、果てしなく蹴る。絶対に妥協せず、情け容赦なく、男の命そのものと言える性器の中心に向けて高質量の打撃を撃ちこんで行く。正確無比に成される無慈悲なる攻撃は、彼女の猛りの故だった。熱を帯びる少女の姿、叫びが全てを現わす。
「はぁっ、はあぁぁっ! 潰れろ、潰れろ、潰れちゃえぇぇぇぇっ!」
見るがいい、その顔を。眼は吊り上がり、激しく踊っている。頬は高熱に曝されたように赤らんでおり、口角を異様に歪めて開け放たれた口元からは赤い舌が覗き、涎が垂れ流されている。それは最早、狂人の様(さま)と言うしかない。彼女は荒れ狂うように叫びつつ、眼下の少年の性器を破壊していく。
「ああっ、凄いっ、凄い、すごい、スゴイィィーッ! キンタマが——男の命そのものが、アタシの膝の下でグチャグチャになっていくよぉっ!」
目いっぱいの運動エネルギーを乗せた膝頭が急降下し、玉袋を直撃する。脆弱なる男の象徴はいとも容易(たやす)く変形、平べったく潰されていく。袋の中を逃げ惑うように動き回るが、少女の膝はまるで精密誘導弾のように正確無比に追尾し、確実な打撃を打ち付ける。
「グチャッ、グチャッ、グチャアァァァッ! キンタマちゃんの断末魔が聞こえるよぉっ!」
膝頭にグニュリとした感触が伝わる。生暖かなそれは命の在りかを知らせ、少女は身震いする。柔らかいそれは、しかし芯に固い筋のようなもを感じさせる。それが限界まで変形していき、弾け飛びそうな刺激を弾けさせるのだ。男を成り立たせる命の息吹を、自分の思うように虐待している事実を認識させ、それが彼女の興奮を高めるのだ。
少女は自身の膝の先に、悦楽の園を見出す。
もうすぐ尽きて逝く、命を生み出す男の根源が崩壊していく。アタシの膝で、アタシの力で、この子の"男"が摘み取られるんだわ!
少女は悦びに呑まれ、身悶えした。自分自身の力によって"男の命"を摘み取るのだという認識に、この上ない快感を抱くからだ。それは熱く滾り立つような疼きを生みだし、身体の中の、腰の奥深くから今にも噴出しそうな圧力を生み出し、少女は腰が抜けそうになった。
「ああっ、何よー。今にも潰されそうなのに、嬉しいのぉ?」
眼下に踊るペニスの姿が捉えられる。膝蹴りに合わせて右に左にと激しく踊っていたが、思い切り勃起したそれは腹に叩きつけられるらしく、ピチャピチャいう音を響かせていたのだ。そのせいなのか先走りの滴が飛び散り、一部が少女の顔にもかかっていたのだ。
「このぉ〜、女の子の顔をそんな汚いもので汚してくれちゃってぇ」
文句を言っているようで、実は違う。こぼれるような笑みは、彼女が嬉しくて仕方がない心理を現わしている。勃起度を高めて先走りを増大させるペニスの姿に、彼女は悦びを爆発させる。
「オチンチンも一緒に壊しちゃう?」
少女は左手を少年の肩から離して素早くペニスを掴んだ。そのまま激しい手コキに移行するが、いつまでも続けない。彼女は亀頭を包み込むように掴むや、五本の指爪を立てて喰い込ませた。
「ふぐぅんんんっ——」
新たな苦痛に少年は呻く。しかし少女は許さず亀頭を傷つけていくので、解放されない。
爪の先が見る間に亀頭の肉の中に減り込むや、瞬く間に血が溢れ出て来た。勃起しまくっているからか、その出血はかなり激しく、ペニスを赤く染めていく。膝蹴りの振動のせいもあるのだろう、血は飛沫となって飛び跳ね、少年の腹と少女の制服を汚していく。
「綺麗だよ。あなたのオチンチン、薔薇の花みたい」
少女は亀頭から手を離し、再び手コキを始める。白魚の指に包まれる男の樹は、血の赤のせいなのか、まるで殺人現場か何かの被害者のように見えた。そんなペニスの姿に、少女は憑りつかれたように見入っていた。しかしいつまでも呆けたりしていない。彼女は次の動きに入る。
「オチンチン、レイプしてあげる!」
言うや、少女は人差し指を尿道口に押し込んだ。それは無理やりのもので、少女の小さな人差し指とは言え、とても入っていくようなものとは思えない。強い抵抗を浴び、尿道への侵入は果たせないのだ。しかし少女は決して諦めず、ありったけの力を込めて捻じ込んでいった。
「ふぐぅーっ、うぅぅーっ!」
尿道が切り裂かれる激痛に少年は絶叫する。
尿道口から血が迸るのが見えた。爪によって抉られた亀頭の傷跡など比較にならない大量の流血が人差し指と尿道の狭間から噴き出す。その余りの有り様に少年は正気を失っていく。眼は踊り、あてどなく彷徨っていく。
対して少女の目は嬲り倒すペニスに釘づけだ。
「見て、見てっ、見てよーっ! アタシがあなたをレイプしてるのよ。女の子の指が男の子のオチンチンを犯しているのよ! スゴイよね、気持ちイイよね! サイコーだよね!」
グリグリと抉るように少女は指を回して尿道を穿る。確実に尿道壁は切り裂かれているだろう、溢れる血しぶきが少女による暴虐を証明する。少年はもう呻くことすらできず、少女の成すがままにされていた。目は開いていたが、宙を彷徨うが如きそれは意識の在りかを疑わせる。
だが少女は構わない。少年に聞こえていようがいまいが、委細構わずと自分の想いのみを叫ぶ。
「もういいよね、満足だよね! このまま男の子やめちゃったっていいよね? 後悔しないよね!」
まるでキスでもしようかと言うほどに顔を近づけて叫ぶ少女、狂気を孕んだ笑みは最終宣告を告げる。
「もう潰しちゃうからね! あなたのキンタマ、グチャグチャにしちゃうよっ!」
そして これ以上ないくらいに跳ね上げられる少女の右脚、頂点に達するや彼女は背中を大きく仰け反らせ、一瞬動きを止める。それは最大最強の力の凝縮——ありったけのエネルギーが溜めこまれ、そして————
そして それは一気に解放された。
超高速徹甲弾かと一瞬錯覚させる運動エネルギーが睾丸を直撃する。重く、鈍く、深く激しい打撃音が響いた瞬間————
「イクゥーッ!」
少女は絶叫し、少年の身体の上で仰け反ったまま固まった。
どれ程の時間が流れたのだろうか? 少女は知らぬ間に自分の股間を弄(いじく)っている自分に気づいた。
ハッとした感じで我に返る。彼女は慌ててショーツの中に突っ込んでいた右手を外に出した。見ると手にベットリと愛液がこびり付いているのが分かる。彼女スカートの端をめくり、自分の股間を見るが、グショグショに濡れたショーツが目に入る。まるで失禁の跡みたいだが、これは全て溢れた愛液のせい。如何に興奮していたかが分かるが、少女はその記憶があやふやになっている自分を知った。
暫し茫然とした様子でいたが、しかしやがて顔に笑みを浮かべる。
「フフッ、集中してたんだね。お漏らししちゃってるのに気づかないなんてね」
愛液は床にも拡がっていて、少女の座っている辺りに泉の輪のようなものを築いている。しかし少女は特に恥ずかしがる様子もなく、寧ろ誇らしげにも見える笑みを浮かべていた。
彼女は横たわっている少年に目を向ける。目の前に大きく拡げられた両脚が映り、その中心の男性器が嫌でも目に付く。
「あなたも満足した?」
少年は応えない。呻き声も上げず、身動き一つ見せない。気絶しているのだろう。
少女にとって、それは織り込み済みのことだったのだろう。特に文句などを言うでもなく、しかし手を玉袋へと伸ばしていく。
「うわぁ、すっごい腫れちゃってる。三倍は越えているかな」
掴んだ玉袋は最初の頃とは比較にならないくらいに巨大化していた。散々な金蹴りを浴び続けたからだろう、ダメージの蓄積は姿形に現れている。赤黒く変色していて、場所によってはドス黒くなっていた。掴んだ掌には焼け付くような熱さが伝わり、酷い高熱を発しているのは明らかだ。それでも彼女は握り続け、揉み始める。クネクネと指先を動かす様子は何かを探っているのかと思わせた。
暫くタマ揉みを続けていたが、やがて動きを止める。
「何これ? タマ? キンタマ? 奥にコリコリしたものがあるよ」
信じられないものでも見たと言わんばかりの両目、大きく見開かれたそれは明らかな驚愕を現わす。
「キンタマがある……、潰れず残っているんだわ……」
少女の言葉は絶句するように途切れた。彼女は少年の顔に目を向ける。未だ意識を喪失したままでノビている彼を見るが、驚きに溢れた彼女の目にやがて感心した色が現れる。そして再び玉袋を握った手元に視線を戻す。手の中に捕えられた玉袋——その中に確固としてあり続ける睾丸の感触を味わい、少女は震えた。
「凄い……、あれだけ蹴り続けたのに、最後には思い切り蹴り込んだのに、見事にクリティカルヒットしたはずなのに——」
ああ、と感嘆の声を上げる少女。目には涙すら浮かべていて、彼女が本気で感動した事実を知らせる。
「潰れないなんて——もうっ、サイコー!」
少女は膝立ちになり、少年の股間ににじり寄った。顔の間近に彼の腫れ上がった玉袋が迫る。彼女は目を近づけ、マジマジと見つめた。それこそ、毛穴すら覗き込もうとする程に。
「動いているわ、コレ。ゆっくりと蠕動運動するように袋の中で動いている」
睾丸が動いているのだと知る、それは この袋の中のウズラの卵のようなものが今も生きていて、機能を喪っていない事実を証明するものだった。事実の確認は少女を幸福感に包んでいく。
「ああ、またコレで遊ぶことができるんだわ。このキンタマをもっと苛めることができるんだわ……」
壊しかねないほどの虐待を加えたのに、無事に生き残ったのだ。それは少女が再びこの睾丸を苛める機会を与えてくれる事実を教えるのだ。故にこそ、彼女は喜ぶ。幸福感が拡大していく。
恍惚とした笑みを浮かべ、少女は生きている睾丸の感触を味わうのだった。
暫しの玉揉みの後、少女は顔を上げ股間の向こうにある少年の顔を見た。少女のようにも見えるそれは、泣き濡らしたのか目頭から幾筋もの涙の跡を残していた。長い睫毛に滴が残っているらしく煌めきを放っている。可憐にも見える面差しに、少女は愛おしさを憶える。
「でもこの子は男、立派なオチンチンは未だ元気」
視線を戻す。睾丸に繋がる男の樹は未だ勃起を維持していたのだ。亀頭や尿道を痛めつけられ血まみれになっていたが、しかしその中にドロッとした白いものが混じっていることに少女は気づく。むわっとする濃厚な香りを齎すものの意味を、彼女は容易に察した。
「ウフッ、この子ったらキンタマ蹴られたまま射精してたんだわ」
少女は自分の腰の奥が震えるのを感じた。少年が射精していたという事実を知ったことにより、自身の性感が刺激されたのだ。彼女は再びショーツの中に左手を入れる。たちどころにヌチャヌチャいう湿度の高い音が鳴り響き、少女は下半身が痺れていくのを感じた。
「ああ、ありがとう。あなたのお蔭でアタシ、本物のエクスタシーを憶えたみたい」
少女はオナニーを続けたまま右手を伸ばしてペニスを掴んだ。ゆっくりと擦りあげ、手コキを始める。尿道内に残っていたのだろう、精液が溢れてドロッとした筋を描いて幹を伝い落ちていく。だが酷く傷つけられた尿道からの出血があるからだろう、それは赤い筋を伴い奇妙なグラディエーションを描いていた。
まるで虹ね——赤と白だけで虹って言うのも変だけど。
ウットリとして血混じりの精液を見つめる少女、薄めた目から涙が溢れ落ちていく。血を混じらせる精液に、感動すら憶えたのだ。
彼女は、「うん」と一つ頷くと、ペニスの上に顔を移動させた。血混じりの精液を溢れさせる尿道口を見つめ、少女は口を開く。
「これは感謝のしるし、アタシをイカせてくれたお礼よ」
そしてパックリと咥えてしまった。そのまま のめり込むようにして頭を沈め、未だ収まらない怒張を口内奥深くへといざなっていく。濃い男の匂いが鼻腔を支配し脳を揺らしていくが、それが返って少女の性感を高めた。彼女はペニスを咥えたままウットリとする。
そのまま動きを止めていたが、やがて動き出した。少女は舌を幹に絡め、怒張を優しく舐め始めた。
「ううん……」
少年が一言呻いた。腰が僅かに動き、口内を怒張が突き上げる。少女は上目づかいで彼を見るが、少年にはそれ以上の動きが見られないことを知る。まだ意識は戻らないらしい、呻いたのはペニスを刺激された本能的な反応なのだろう。少女はペニスを咥えたままニヤリと笑い、そして再び深く咥えていく。
そのままリズミカルなフェラチオへ突入するのだった。
ありがとうね、こんなに好き勝手に玉責めさせてくれた男の子はあなたが初めてよ。
これはお礼、ホントはこんなことしないんだから! だからね、また遊んでよね。その頑丈なキンタマをアタシに差し出してよね。
あなただって嬉しかったでしょ? こんなにいっぱい射精したんだし、アタシにキンタマ潰されそうになったのが堪らなく良かったんだよね。
もっともっと満足させてあげるからね、このキンタマを思いっきり苛めてあげるからね。
だから今日はもうゆっくりして。オチンチン優しく舐めてあげるから、お休みなさいな。
少女は少年の"男"を心の底から愛おしんでいた————
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投稿:2015.06.12更新:2015.06.12
玉責め少女
著者 灰人 様 / アクセス 24483 / ♥ 3