「皆さんこんにちわ。珍光クッキングの時間でございます」
「今日のテーマは何ですかエミリ先生」
「ミミガー風湯引きサラダとスコッチエッグ風フライ、牛筋風カレーの三品でございます。まずは材料でございますが…ユーミさん、冷凍庫から本日の食材を」
「…男性のペニスと睾丸ですね。それが三人分」
「本来なら体から切り離したばかりの物を用いますが、それはなかなか入手しづらいので、本日は冷凍されて特殊食材ショップで販売されているものを用います。それではユーミさん、食材を解凍なさって下さい」「ぬる目の「お湯で洗いながら…これでよろしいですね、エミリ先生」
「そうです、それでよろしいです。皮がかぶっているものは、この際、剥いてからきれいに恥垢を洗い流しておくのが秘訣です。それを怠ると、臭みがついてしまうので料理が台無しになります」
「解凍が終わりましたエミリ先生。それにしても、小ぶりなペニスですけど、食材としては量が取れるんでしょうか」
「テレビの前の皆様もそう思われていらっしゃいますでしょうから、その点についてはこれから説明いたします。
ここに、あらかじめ沸かしておいたお湯がございます。この中に臭み取りのしょうがとねぎの葉を入れまして、先ほど解凍したペニスと睾丸を入れて茹でてゆきます」
「…あ!ペニスが膨張してゆきます」
「ペニスはお湯で茹でると、勃起したときの大きさに膨張してゆくという不思議な特性を持っております。完全に膨張し切るまで待って、さらに5分茹でます」
「食材として申し分のない太さと長さになりました。茹で終わったらざるにあげて冷ませばよろしいでしょうか」
「そうでございますね。荒熱が取れましたら、陰嚢を切り開いて睾丸を取り出し、バットに並べておきましょう。
副睾丸と輸精管のほうは、舌触りが悪くなりますから、取り除いたほうがよろしいですが、野趣があふれる味のほうがお好みでしたら、そのままでもかまいません。茹で汁はあとで使いますからとっておいてくださいね」
「ペニスと切り開いた陰嚢はどう調理なさいますか」
「ペニスは皮を剥きまして、この皮は陰嚢の皮と一緒に千切りにしてオリーブオイルと塩胡椒でさっと炒めます…ユーミさん、サラダの野菜の方は準備よろしいですか?」
「はい、エミリ先生。その季節に入手しやすいサラダ野菜でかまいませんね」
「そうですね。好みでコリアンダーを加えてもよろしいかと存じます。洗って水を切り、食べやすい大きさに切ったりちぎったりしたサラダ野菜に、このように炒めた皮を油ごと回しかけ、好みで刻みチーズを振り掛けますと、ミミガー風湯引きサラダの出来上がりでございます」
「次は牛筋風カレーですね。エミリ先生、ペニスは一口大に切ればよろしいでしょうか」
「そうでございますね。角切り肉程度の大きさの輪切りにすればよろしいでしょう。これを、同じく食べやすい大きさに切ったジャガイモ、にんじん、玉ねぎと一緒にオリーブ油で炒めて圧力鍋に入れ、先ほどの茹で汁を漉しながら加え、固形スープの素を三個加えたのち、しっかり蓋を閉めて5分加熱します。5分経過したら圧力が下がるまで待って蓋を開け、ケチャップ少々、赤ワイン50cc、小麦粉と炒め合わせたカレー粉を少しずつ加えながらかき混ぜ、とろみがつきましたら、牛筋風カレーの出来上がりでございます。炒めたカレー粉の代わりに、市販のカレールウを加えてもかまいません」
「最後は、スコッチエッグ風フライですね」
「ユーミさん、合挽き肉に炒めた刻み玉ねぎ、牛乳に浸して軽く絞ったパン粉、生卵を加え、塩胡椒とナツメグを加えてよく練って下さい」
「エミリ先生、練り終わりました」
「練り終わった種で睾丸をくるみ、小麦粉、解き卵、パン粉の順でまぶしましたら、油で揚げましょう。きつね色に揚がりましたら、クッキングペーパーを敷いたバットの上に取り、油分が切れましたら、千切りキャベツと共にお皿に盛り合わせますと、スコッチエッグ風フライの出来上がりでございます」
「…豪華な上に、凄くおいしそうですねエミリ先生」
「来客にパーティーに、喜ばれること請け合いでございます」
「皆様もぜひお試しください。以上、本日の珍光クッキング、司会は、料理研究科のエミリ先生。助手は私、ユーミでお送りいたしました。次回もどうかお楽しみに」
-
投稿:2016.03.21
珍光クッキング
著者 真ん中 様 / アクセス 13140 / ♥ 6