熟れる寸前、その限られたときにのみある神性を宿した皮かむりの柔らかな若茎。そして性成熟を果たさんと、第二次性長真っ只中の青き果実…………
あなたの目の前には、ある少年の持ち物である男性器が横たわっていた。血色はよく、小刻みに鼓動に合わせてピクピクとしている。洗いかたを正しく教えられたのだろう。皮の内側にスメグマ(恥垢)は付着していない。それは生きている。不思議なちからによって、性器のみがそこにある。
さてその若い性器は(少年自身は[おちんちん]と呼ぶ)、淡い恋心に似た微妙なぴりぴりとした付け根に作用する微妙な刺激を受けてギンギンに強く張り詰めた。まったくそれははち切れんばかりだ。若さの象徴であり、ひどく興奮している証でもあった。そんな張り詰めた状態にも関わらず、包皮は半ばが剥け、半ばがカリ首をいとおしげに包んでいることが、若茎の主の若さと幼さをこれ以上なく示している。それは中太りもエラ張りもせず、未発達の亀頭はカチカチになりつつも円柱形をしていた。今、カチカチの先端がぱくりと開き、じゅん、と、カウパー氏線液のしずくを浮かべた。
その淡さと生命力に溢れて、成長段階の境界に立つ、幼茎というには長さを持つが、確実な青々しさを内包するそれには、今、悪い魔法がかけられた。その少年が持つ外性器は、射精すると消滅してしまう運命を背負わされた。
みずみずしくて硬さを持ち、陰茎のみでなく少年の下半身もがここにあれば確実にそりかえって下腹部に打ち付けられているであろう肉竿と、青く、熟れきらないがために機能を示した坂道を急角度で登り続けている二つの玉の両方は、射精を引き金にアポトーシスに似た作用を起こし、全てがさらさらとした精しょうとプリプリとした弾力性のある精子の塊、つまりは精液へと変化してしまうのだ。この反応には、強い、この世のものでない快楽を発する。燃える焔に指を近づけたことを思い出してほしい。ほんの少しでもチリッとした刺激を感じ、直に突っ込み続けたらば発狂させしかねない、炎の痛み。この感覚のベクトルが性的快感へすべて転換したものだと思えばわかりよいだろう。それはまさしく、快感という激しい熱を発しつつ生殖器が生殖細胞へと変換させられてしまう燃焼なのだ。
あなたは両手を自由に用い、この事実を解った上で少年の陰茎に触れることができる。
さっそくあなたがそっと触れると、中身が若々しいもので溢れんばかりに満たされていることがわかった。
カウパーの玉状のしずくが弾けて、ギンギンに張り詰めた亀頭部をぬるぬるにしてしまった。
あなたはカウパー液を肉の円柱全体に塗り広げることにした。
にゅるるるっ、にゅるるるっ❤
ぬらぬらと照りを帯びた硬い肉茎は、いっそう若々しく見えた。
ふと、あなたは少年の顔が見えないことをいいことに、容赦なく若茎の包皮と亀頭の境目に爪を突き立てた! そして、数度引っ掻いた後に、爪先はとっかかりを見つけた。あなたはふたたび容赦なく、一息に粘膜を剥き出しにした。
雷に打たれたように、ぬるぬるでガチガチの若茎は痙攣した。限界が近いことは明らかだった。
外気に曝されたばかりのカリ部分を、押し潰すように握り締める。
あなたは少年のおちんちんに触れる手つきを変貌させた。激しく、激しく、しごきたてる!
決壊が訪れた――――
どぴゅっ!❤
最初の白い一筋がほとばしった。
ぴゅるるる❤ ぴゅるるるるるる!!❤
あなたの手のひらの中で、若茎は弾けた。比喩ではない。かけられた魔法によって、硬くなった細茎を構成する質量は精液と一時の快楽信号へと化したのだ。
びゅる❤ びゅるるるるるるうぅ!!❤♥♥
あなたは、手の中で、少年のそれが段々と体積が減少していくのを感じる。少年の若茎は、確実に不可逆的に失われ、無意味な形で大気中に撒き散らされつつあるのだ。
びゅるるるるるるっ❤ どぴゅぴゅぴゅっ♥ どぴゅっ!!♥♥
少年の若くはかない陰茎は、嘶くように痙攣する。最初で最後のとてつもない極め付きの快感に、もだえ、うち震えているのだ。
びゅくびゅくびゅくびゅく!❤ びゅくびゅくびゅくびゅく!❤♥
びゅくびゅくびゅくびゅく!❤ びゅくびゅくびゅくびゅく!❤♥
あなたは、萎みゆくその若茎を、強くぎゅっと握り締めた。後戻りのできない射精がいっそう勢いづく。
びゅくびゅくびゅくびゅく!❤ びゅくびゅくびゅくびゅく!❤♥
びゅくびゅくびゅくびゅく!❤ びゅくびゅくびゅくびゅく!!❤♥♥
水風船が萎むように、陰茎と陰嚢は縮んでいく。勢いはここで最盛を迎えた。
どぴゅぴゅっ❤ びゅくびゅくびゅくびゅく!❤♥
どぴゅぴゅぴゅっ❤ ぴゅーーーっ!❤♥
これが仮に、この激しくはかない射精が仮に、初潮を過ぎて性成熟に至ったキツキツの女性器内に生に突っ込んで行われたものだとしたら―― 確実に、オスとしての本願を果たし、遺伝子を後代へ遺してのけたのに――!
どぴゅ♥ ぴゅうっ♥ ぴゅぴゅっ!!♥
かけ値なしに少年の男性機能の全てを費やした精液は、全てがあなたの手と、あなたの周囲の無機質な床に落ち、水音を立てている。少年のおちんちんから間欠泉のように湧き出た精液、そこに込められた数億もの精子、生殖細胞の全ては、ただ干からびて死ぬべき運命を定められた。役割を果たせる確率は万にひとつもない。
どぴゅ♥ ぴゅうっ♥ ぴゅぴゅーーっ!!❤♥
抗議するように、その哀れな若茎は、いや、既に幼茎と呼ぶべきそれは縦横に震えだした。四方八方に精液が撒き散らされていく。
ぴゅるるぅ♥ ぴゅ♥ ぴゅ♥ どぴゅっ♥ ぴゅる♥ ぴゅる……♥
射精の勢いが弱まってきた。少年の幼棒は取り返しのつかないところまで消耗されてしまっていたのだ。
ぴゅる♥ ぴゅるぴゅる♥ ぴゅる♥ ぴゅる♥ ぴゅる♥ ぴゅっ♥
やがて終わりの時が来る……
ぴゅ♥ ぴゅ♥ ぴゅっ♥ ……とぷり♥
既に勃っていられなくなったとろとろの柔茎は、拍動しつつ液体を漏れだしている。そしてその拍動すら収まりつつあった。
とくん♥ とくん♥ とくん♥ とろり……❤
全ての反応は終わってしまった。
そこには、白濁した、室内にぶちまけるにしたら量は多いが、大きめのコップ一杯は満たせそうにない程度の液体だけが残った。
end
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投稿:2017.02.18更新:2017.02.18
青い果実が落ちる快楽 (初投稿です。至らない点はご容赦ください)
著者 rurtiir(ルルチール) 様 / アクセス 9597 / ♥ 5