「みなさま、存分にご覧いただけましたでしょうか?」
カオリが観客に問いかける。ペニスを切除された拓弥の姿を目の当たりにした観客たちが、一様に興奮冷めやらぬ様子でカオリを見上げる。カオリはニッコリと笑うと、
「では、このセッションの締めくくりとして、竿無しの射精をご覧いただきます」
と言った。観客たちは、思わず顔を見合わせる。
「ペニスがないのに、射精!?」
「そんなことできるんですの?」
「きゃあ!見たい見たい!」
カオリは、膝をついて股間を突き出し、全身に汗をかいて逞しい胸を上下させている拓弥に向き直る。耳元で、
「ふふ、無様な姿ね!最高よ、竿無しくん!可哀想だから、今イカせてあげるわ!」
と笑いながらささやくと、ステージ後方に控えているメイドたちに合図をする。一人のメイドが拓弥の背中を後から太股に乗せて抱きかかえ、支える。別の二人が進み出て、拓弥の左右から、両の乳首に舌を這わせる。拓弥がビクンと体を震わせる。もう一人が拓弥の左の太股を抱え、足を大きく開かせる。尻の下から右手を回し、床に大量に溜まった拓弥の愛液を中指ですくい取ると、それを潤滑油として、指を肛門の中に深く挿入する。さらにもう一人が、右の太股を抱えて開き、右手で拓弥の陰嚢を包み込み、クニクニと揉みしだく。ステージ下のメイドが、一部始終をビデオに記録しようとカメラを構える。
「さあ、竿無し!始めるよ?」
メイドの一人が、笑いながら拓弥に声をかける。
「せーの!」
メイドたちはかけ声をかけると、一斉に舌と指を使い、拓弥の乳首、直腸と前立腺、陰嚢を律動的に刺激し始める。メイドたちのかけ声に、観客の中から失笑が漏れる。メイドたちは、容赦なく、拓弥の性感帯に強い刺激を与え続ける。メイドに支えられた腕の中で、拓弥の体がビクビクと震える。
「しゃ・せ・い! しゃ・せ・い! しゃ・せ・い! しゃ・せ・い!」
観客たちが、メイドたちの動きに合わせるように、声を合わせてはやし立てる。
「だーせ! だーせ! だーせ! だーせ!」
メイドたちの動きも、それに連れて激しくなる。
「さあ、竿無し、イキなさい!イッていいのよ!」
カオリの声が聞こえる。
「皆さんに、みっともない竿無しの射精を見てもらいなさい!」
「しゃ・せ・い! しゃ・せ・い! しゃ・せ・い! しゃ・せ・い!」
「だーせ! だーせ! だーせ! だーせ!」
観客たちのかけ声が高まる。
「ほら、竿無し?皆さんに顔を向けなさい!イキ顔も見ていただくのよ!」
長い間、絶頂直前で留め置かれ、発狂しそうなくらいの快感を味わっていた拓弥は、メイドたちの愛撫を受けて、急速に最後の頂上へ向かって登りつめようとしていた。
「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハアァァァァァァァ!アアッ!」
(こんな大勢の前で、全裸でチンコのない股間を晒して、俺はイクところまで見られちまうのか...!)
(ああ、イク、イク、イク、イク、イク、イク、イクぅぅぅぅぅ!)
後ろ手に縛られたままの拓弥の体が、エビのように反り返る。そうして、拓弥は勢いよく射精した。
「ハッ!アッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
観客全員が注視する中、銀の管からとてつもない勢いで大量の精液が迸り、真っ白な糸を引く噴水のように吹き上がった。拓弥の体が快感に震えるたび、間欠泉のように切り株から精液が吐き出される。
「おおおおおおおぉぉぉぉ!」
観客がどよめく。手を叩いて喜んでいる者、蔑みの目で見る者、性的興奮で目がとろんとしている者、後の暗がりでは、あまりに扇情的なステージ上の光景に煽られて我慢ができず、いつの間にか連れていたペットとの性行為に及んでいる者もいる。
「おおー!出たよ、精子!」
「ペニスがなくても射精できるんだ!?」
「凄い!」
「ねえ、今の撮った?撮った?!」
「もうバッチリ(笑)!」
「これはアップしたら、ウケること間違いなしだな!」
「凄いもん見ちゃった!」
口々に言う。
カオリが拓弥に声をかける。
「まあ、凄い匂いね!そんなにたくさんの精液、どこに溜め込んでいたのかしら?竿無しのクセに!」
「ここね?ここに溜まってたのよね?」
カオリが、だらしなく弛緩した拓弥の陰嚢を思い切り踏みつける。
「グゥッ!」
拓弥が苦悶の声を上げる。
「でも良かったわねぇ、竿無し?大勢の方々に、無様にイクところを見ていただけて!」
「気持ち良かったのよね?女の子みたいに鳴いてたじゃない?」
「でも、竿のない惨めな体では、自分は気持ち良くイケても、ご婦人方を喜ばせることはできないわねぇ?情けないと思わない、竿無し!」
ドッと観客たちが笑う。
「どう?竿無し?答えなさい!さもないと、タマも切り取るわよ!」」
カオリが嘲笑しながら続ける。拓弥は屈辱感と、睾丸を踏みつけられた苦痛に表情をゆがめたまま、答えない。
「あら、ごめんなさいね。お前は、声も出せないんだったわね!」
カオリの言葉が聞こえているのかいないのか、拓弥はメイドの腕の中でぐったりとしている。股間から胸にかけて、自分の放った大量の精液にまみれている。記録係のメイドが、執拗にカメラを回し続ける。カオリは観客たちに向き直る。
「さあ、みなさま。このセッションは、これで終了です。しばらく休憩といたしましょう」
----------------------------
この小説は、r18.novelist.jpに掲載された、三蔵法師の文章の一部を転載したものです。
-
投稿:2019.02.13
拓弥とカオリ 習作9(抜粋)
著者 三蔵法師 様 / アクセス 4875 / ♥ 2