-掃除の時間-
毎週金曜日は掃除の日になっている
机を前に出してダラダラと掃き掃除をしていると
「スキあり!!」
声がした次の瞬間股間に衝撃が走った
朦朧とする意識の中で振り返ると美沙が箒をもってニヤついていた
「へへ、美沙選手一本~」
どうやら箒の柄で股間を突いたようだ
しばらくすると麻衣子の背後に回り
「スキあり!!」
「キャッ」
「ハイ、美沙選手二本~」
「あ~んチンコが痛いよ~」
「ちょっと麻衣子はチンコ付いてないでしょw」
「付いてなくても痛いも~んw」
と股間を抑えながらおどけている
嘘だ
チンコが付いている方が痛いに決まっている
…違う、そもそも痛いのはチンコではなく金玉の方だ
まさに今その痛みを感じている人間が言うんだから間違いない…
-世界史の授業-
3限は世界史、先週から中国史に入っている
世界史の先生は松岡先生というオバチャンである
「…このとき捕虜となった李陵を唯一庇ったのが司馬遷です。このことが皇帝の怒りに触れて司馬遷は死刑になってしまいます。
ただ当時は『宮刑』という男性器を切り落とされるって罰を受ければ死刑を免れることができたんですね。
今の私たちには理解しにくいんですけど当時の宮刑というのは物凄く屈辱的なことで選ぶ人はほとんどいなかったんですね。
でも司馬遷は『史記』を完成させるために、まあ当時すでに娘がいたこともあって、この宮刑を受けた、と」
先生はサラッと言ってるけど僕はこれを聞いて玉がヒュンッとなった
さらに隣の実香は
「切られたからって別に立っておしっこできなくなるくらいじゃんw死刑より余程マシでしょ」
とつぶやいた
確かに、死刑よりマシかもしれない。でもこの恐怖と屈辱は教室内で僕が一番理解できる
-放課後-
体育の後の国語の授業は眠い
教科書を開いてからの記憶が全くなくチャイムの音で目が覚める
さて今日の授業も終わりだ
さっさと帰り支度をしようとすると我が息子が全力でそびえたっている
いわゆる「疲れマラ」というやつだ
そんなに立派なモノを持っているわけではないが、本来平らなはずの股間にこんな膨らみがあったらさすがに異様だ
スカートを穿いていれば誤魔化せたかもしれないが運悪く体育着から着替えていない
収まるのを待つか、それともこっそりトイレに行って一発ヌいてこようか…
「歩美~トイレ行こー」
「!?あ、うん…いや、やっぱり今はいいや…」
不意に話しかけられたので不審な返事になってしまった
いや本当はトイレに行きたくて仕方がない
しかし今は立ち上がるわけにはいかない…体のある一部分は立ち上がってるんだけど
-休み時間-
実香には2歳上の彼氏がいる
何人かで集まってその彼氏とのえげつない猥談を聞くのが好きだ
「ねえねえ聞いて、昨日彼氏が風呂上がりで金玉プラプラさせててさー」
「やっだぁ実香、キンタマって笑」
「その金玉揺らしてるのが可愛かったから指でピンッって弾いたら凄い声出してうずくまっちゃって」
「えっダッサww」
「ね!!で後で聞いたら『そこは本当に弱いところだから本当にやめてくれ』ってw」
「えー何それ、実香かわいそー。女の子にはわかんないんだからしょうがないじゃんね」
聞いてて思わず金玉が縮み上がる
「ええ…彼氏さん可哀想…」
「なんでw?そんなもんぶら下げてる方が悪いんじゃんw」
「そうだよwそんな弱いところならもっと頑丈に守っておけよw」
「ってかアレ絶対邪魔だよねwいっつもこんなの足の間に二つもぶら下げてるんでしょ」
「ねー私が男だったら絶対マトモに歩けないわw」
「二つもあるんだから一つくらい潰れてもいいよね?」
「デコピンであれだったら潰したらどうなっちゃうんだろう…」
「もう立ち上がれなくなっちゃうんじゃないw?」
「あーでも片玉になるとバランスが崩れて真っ直ぐ歩けなくなるとか聞いたことあるよw」
「「何それwww」」
「じゃあもう両方とも潰してあげるしかないね。股間もスッキリするしいいんじゃない?」
「ねーえ、両方とも潰したら彼氏が男じゃなくなっちゃうw」
「キャハハ」
無邪気に盛り上がる彼女たちの会話を聞いて僕は青ざめてしまった
「ねえなんで歩美そんな引きつってるの?」
「大丈夫だよ私たちにはそんな潰されるようなモノ付いてないんだから」
残念ながら僕は「私たち」に含まれていない
もし自分に彼女が出来たら潰されないように頑張って守らないと
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投稿:2022.11.12
体育の授業(番外編)
著者 湧汰 様 / アクセス 3509 / ♥ 10