(前作、みずき先生のいたずらの設定を使っております。)
「んんぐうぅぅぅっ」
男は、くぐもった嗚咽を猿轡の隙間から漏らしていた。
身に着けるものはアイマスクだけ、分娩台に手足を縛りつけられていた。
お尻の穴にはブツブツとイボが突き出たバイブレターが絶え間なく体内を掻きましている。
「きもちいい?」
男の耳元でみずき先生が囁いた。
「んんぐんんぅ」
「ふふふ。何言ってるか分からない」
そう言うと先生はバイブレーターにつながるリモコンのダイアルを回した。すると、バイブレーターの動きが激さを増す。
「んんっ!んんんんんぅうううううう」
男が声に鳴らない叫びを上げた。
陰毛を抜かれた素肌の股間には勃起したペニスが反り返っていた。
「どう?我慢汁がこんなにでてるんだから、きもちいいんでしょ?」
尿道にカテーテルを挿入され、カテーテルの先から透明の粘液が流れていた。
男の子が性的興奮を催したときに出す我慢汁。
「君、ここに来てどのくらいだったけ?」
先生は勃起したペニスの裏筋を爪先でなぞった。
「ひぐぅぅぅっ!」
男の睾丸ぐるぐる回り、そそりあがってくる。
「あはは。こんなんでいっちゃうの?」
みずき先生はそれ以上ペニスに触るのを止めた。
「みずき先生。もう、限界ですよぅ」
私は、いたたまれなくなって、これまでに何度も繰り返した言葉を漏らした。
「あら、あっこちゃん。まだまだこれからよ」
「もう2週間ですよ」
男はみずき先生の実家の開業しているクリニックの地下室に閉じ込められていた。
性感という性感を愛撫しつづけて2週間が経つ。
先生曰く、男性の性的興奮の限界を研究するためということのようだ。
被験者の男は、先生のあやしい知り合いの紹介。
どうやら、お金に困って先生の研究の実験体になることになったらしい。だけど、詳しい実験内容は何も教えていないそうだ。
連れて来るときに、アイマスクに大音量のヘッドフォンをつけていたので、ここがどこだか、私たちが誰だか分からないようになっているのだとか。
みずき先生の実験体になる変わりに。お金を貰う。
お互いに素性はバレないようにしている。
「ホントに大丈夫なんでしょうか」と聞くと、「それを承知で高いお金を受け取ってんだからいいでしょ?」とみずき先生はまったく意に介さずといった感じだ。
「さ、投与時間ね」
1日3回。男の乳首に注射針をつきたてる。
入っているのは少量の合成麻薬と数種類のホルモンになんとかという虫の神経毒を配合したと言っていた。
「2mlから3mlに上げて」
「大丈夫なんですか……?ホント知りませんよ」
男の乳首みるからに肥大していた。
乳輪が内側から膨らんで、乳頭は小指の先ほどある。
注射針を刺すと男は仰け反って叫んだ。
「ふふふ。敏感敏感。ここまでするともう戻らないからね」
みずき先生はそう言うと、男の乳首をひねった。
「んぐぅううううううう!」
「うふふっ。どう? 乳首がオチンポの先みたいになった気分は?」
カテーテルの先から我慢汁が流れ出す。
「ふふふ。まるで漏らしてるみたい。きもちいいの? 射精したい? 乳首じゃいけないでしょ?」
乳首愛撫しながらみずき先生は男の耳元で囁く。
ぐにぐにと肥大した乳首をおもちゃのように。
「んぐぅんぐ」
男は射精させないとどうなるか。見てみたくない?
それがみずき先生の動機である。
かわいそうな男の子。
見たところまだ若い。
贅肉の無い引きしまったウエストにうっすらと腹筋が見える。先生に愛撫されるたびに、筋肉がビクビクと震えているのが分かる。
これから男盛りといったところ。
どういういきさつがあったにせよ、先生のスイッチが一度はいると止められない。
男は毎日絶え間なく性的刺激を与え続けられた。
性感という性感を刺激され続けて、全身が敏感になるように改造された。
先生もここまで上手くいくとは思っていなかったらしい。
「こんなに感じやすくなるなんて。人間の秘めたる力ってやつね」
だいたい生き物は、刺激に対して耐性を得ていくものだという。
それを射精という最大の欲求を抑えることで、性感を極限まで敏感にできるかも。そんな思いつきで実験することに。
男は触れるだけで、チンポを固くし我慢汁を垂れ流すようになった。
乳首はどこよりも敏感なようで、少しつまむだけで仰け反って悦ぶ。
「おもしろいですね」
「でしょ?」
「ちょっと触っただけで、まるで絶頂しているように悶えて」
「ふふ。これが一生つづくかも」
「かわいそうですね」
「そうねー。まあ気持ちいいんだからいいじゃん」
これからの長い人生をこんな体にされちゃったら絶えられないだろうなぁ。
「じゃあ、最後の仕上げをしないとね」
みずき先生にオペの準備をするように指示される。
「やっぱりとっちゃうんです? おちんちん……」
「そうよ」
「かわいそすぎますよ。この上シンボルまで」
「このままにして、シコシコされたら今までの苦労が水の泡でしょ。一生射精できない、全身ちんぽ男にすんの」
「ひえぇぇ」なんてかわいそすぎるのだろう。
私たちの会話聞いていた男は、声にならない呻きを上げ首を横に振っている。
分娩台に固定された男に逃げ場はない。
「さっさと終わらせましょう」
「んんんんん! んんん! んんんんん!」
やめて。やめてくれと叫んでいるのだろう。
「うるさいぞ」
みずき先生が男の乳首をひねり上げる。
「んふぅうううう!」
勃起したチンポの先から我慢汁が噴出した。
「このまま切ってきましょう」
「え?」
「大丈夫よ。今の彼はなにされても快感なんだから」
みずき先生はメスを手にする。
「おぐぉぉぉ」
メスがペニスの裏側を縦に切り裂いていく。男は痛みとも快感とも分からない叫びを上げた。
亀頭、陰茎海綿体、尿道と分離されていく。
みずき先生は、時々どこから男子を拾ってきてはペニスを取って遊んでいる。外科医として優秀だった持ち前の腕に、さらに磨きをかけていた。老舗の職人が魚をおろすように淡々としかし正確にペニスを解体していった。
「おおぉおぉおおおおお」
男は涙を流していた。
アイマスクをされていても、自分のペニスが無くなっていくのが分かるのだろう。
先生が言うように痛みはないようだ。
逆に乳首が勃起している。
ペニスを切り落とされながら興奮するなんて。
「へんたい……」
思わず口をついて出た言葉に「男なんてみんなこんなものよ」とみずき先生は言った。
男はキンタマだけをぶら下げる生き物になった。
何度見ても奇妙な姿。
男でも女でもない人間。
「なんかキンタマ大きくなってません?」
「果物と一緒ね。チンポを剪定すると大きくなるのよ。きっと」
「ホントですか?」
「ふふ。さぁ?」
私は男の体に触れてみた。
「んぅううううう」
触られるだけで、我慢汁がキンタマと肛門の間に移設された尿道口から吹き出た。
「一生、射精できずに悶えつづけなさい」
みずき先生がそう言うと、男は嗚咽を繰り返して泣いた。
一週間ほどで男の傷は閉じた。
男は来た時と同じように、アイマスクとヘッドフォンを付けられて、連れて行かれてしまった。
どこか私たちの知らないところで、一生チンポなしで我慢汁を垂らして生きてくのだ。
「あっこちゃん。次はなんの実験をしようか?」
「せんせー。まだするんですか?」
了
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投稿:2010.10.12更新:2010.10.12
みずき先生の実験
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