ふしぎ生物図鑑 No.47 〜海にひそむ恐怖! チンサキウミビル〜
みなさんは海の中でオシッコしちゃったことがありますか?
ハイと答えたそこの少年! この生物のことを知ったら震えずにはいられないぞ。
チンサキウミビル [写真1] は真っ黒な体をしたヒルのような生き物だ。見た目が似ている
だけでヒルの名前がつけられた、ヒルとはまったく別の種類の生き物。ごくまれに真っ白な
やつもいるので、見つけた人は友達に自慢しよう。
体長は大きいやつで10センチほど。ふだんは暗い海の底で暮らしているんだけど、たまに
漁師の網に引っかかったりして浅瀬のほうに迷い出てくることがある。
こいつはオシッコのにおいが大好物で、オシッコを出しているチンチンが近くにあると
仲間だと勘違いしてかぶりついてしまうんだ。とくに君みたいな少年の、ちっちゃくって
やわらかい皮かむりチンチンだったら一目散におそいかかるぞ。
海パンをはいてれば大丈夫だろうって? 甘い、甘い。やつは伸縮自在でほんのわずかな
スキ間さえあれば中に入り込んでくるし、鋭いトゲのような歯をたくさん持っているから、
たとえ腰も裾もピチピチなのをはいていたってお構いなしに穴をあけて入ってくる。
なぜそんなに必死なのかというと、浅瀬にあがった彼らは長く生きられないから子孫を
残そうとするんだな。彼ら、と言っても実際はメスなんだ。生まれた時には全員がメスで、
みんな体の中に卵をもっている。だけど、ある誰かが別の誰かに卵を産みつけたその時から、
産みつけられた方はオスに変化して卵たちのお父さんとなる道を歩むんだ。
オエー気持ち悪い! なんて思っちゃだめだぞ。ふしぎ生物の世界では、性転換なんて
ごくごく当たり前に行われているんだから。
男の子のチンチンは、色さえ違えどチンサキウミビルに非常によく似た形をしている。
だからメスたちはそこに自分の卵を産みつけようとするわけだ。
そして、一度ターゲットにされたチンチンはもうその魔の手から逃れることはできない。
卵のお父さんとなる道、それは滅びの道だ。
ヒルはまず、体の先端にある口腔を丸く広げてチンチンの先っぽをくわえこむ。それから
するすると動いてチンチン全体を根元まで、自分の全身を使って包んでゆく。ヌルッとした
感触が若干あるが、海中で波にもまれているので気がつかない。オシッコが終わった直後は
だれしも無防備になっているものだ。
コトの最中に宿主に気づかれるわけにはいかない。やつらはその点にもっとも神経を
使っている。ふつうの吸血ヒルと同じに、宿主が気づいた時にはすべてが完了している。
静かな歩みでチンチンにかぶさり終えるといよいよ産卵だ。体の底部(口と逆側)にある
卵巣から産卵管をのばしてチンチンの尿道口に侵入させる。産卵管はごく細く、また先から
痛みを感じさせない麻酔薬のようなものを出しながら挿入するので、宿主は気づかない。
たいした抵抗もなくオシッコで濡れた尿道を進んでゆく。
やがてチンチンの根元に近いところ、つまり自分の口のあたりまで管をのばすと、小さな
小さな卵を放出する。卵は膀胱の壁に着床して、そこで成長する。子宮のかわりだね。
産卵が終わるとほどなくヒルの命も終わる。
さて、そうしてヒルの卵を身ごもった男の子は、遊び疲れてそろそろ帰ろうかと思う頃に、
チンチンの違和感にようやく気づく。海パンの中を見てビックリ、見慣れた自分のチンチンが
ひとまわりもふたまわりも大きく真っ黒にはれあがっている!
あわててお父さんやお母さんに言って、または恥ずかしいから自分で、思いきりヒルを
抜き取ることになる。産卵管が尿道を抜けるとき強烈な快感があって、精通のある子だと
思わず射精してしまうくらいなんだけど、だからといってそれ目当てで海に入らないように。
着床後、卵は宿主のオシッコを栄養にして信じられないスピードで成長し、なんと次の日の
晩にはもう産まれ出る。
膀胱の大きさいっぱいに育った赤ちゃんヒルが、尿道を通って外に出ようとするんだ。
夜中、チンチンのむずむずが止まらず眠れない。超鈍足でのぼってくるゆるい射精感。
パジャマをめくって見るとチンチンは苦しいほど勃起していて、皮の先っちょのつぼみから
何かヌメッとした白いものが顔をみせている。ヒルの頭だ。
なぜ白いのか? その疑問にはあとで答えるとして、男の子はすっかりパニックになって
しまう。精液が固体で出てきたような衝撃。ひっこ抜こうとしてもヌルヌルしていてつかむ
ことができない。ハサミで先を切ってもすぐに再生してくる。
そうこうしているうちにもヒルの体は成長を続けている。どんどん大きくなり続けて
いるんだ。尿道の中にぎゅうぎゅう詰まっている体が、ものすごい力でふくらんでゆく。
まるでポンプ。男の子の直径1センチにも満たない未成熟な尿道が容赦なく拡張され
じんじん悲鳴をあげ始める。
ヒルの体液が麻酔の役割を果たしているとはいえ、視覚的、精神的な苦痛は並大抵の
ものじゃない。頭が真っ白になりながら男の子はただ見る、自分のチンチンがありえない
動き方をして何か別の生物にとってかわられるのを……。
みし。みしっ。海綿体のひしゃげる音がする。まだ成長は続く。
ぶち。ぶちっ。薄皮の下で血管のはじける音がする。まだ成長は続く。
伸縮性に富むチンチンの皮が精いっぱいにふくらんでヒルを食い止めようとする。最後の
力をふりしぼってなんとかチンチンの形を保とうとする。だがそれも長くはもたない。
ぴぢっ。羽のついた虫けらをつぶした時みたいな音をたてて、チンチンが裂ける。縦に、
まっぷたつに。血とオシッコとさっきまでチンチンだった組織たちにまみれて赤ちゃんが
産まれ落ちる。産声は、男の子の悲鳴だ。
もちろん、赤ちゃんは海でしか生きられないのですぐに死ぬことになる。
翌朝、奇妙な生物の死骸をいとおしげに抱いたまま気を失っている男の子が発見される。
それは男の子の肌のように真っ白で、血のように赤い生物……。
チンサキウミビルの恐怖はわかってもらえたかな?
まだわからない君のために、白いヒルの死骸を [写真2] に、犠牲者の裂かれたチンチンを
[写真3] に資料として載せておこう。これを見れば、海でオシッコをしようなんて決して
考えないだろう。衝撃的だからよい子は見てはいけないぞ。
最後に、産まれるヒルが白い理由。これは子供が宿主の肌の色を受け継ぐから。普通の
ヒルから産まれる子供は真っ黒くて、男の子のチンチンが白ければ白いほど、その姿も
白くなるというわけだ。
なので、もし君が海で真っ白いチンサキウミビルを見たなら。
それはきっとどこかの男の子のチンチンを裂いて産まれ、生き延びた奇跡の一体だ。
(おわり)
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投稿:2011.11.28
海に潜む恐怖(2ちゃんからの転載)
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