ぼくが大魔導士になった理由
この世界では、電気の代わりに魔力で生活していた。
家々の明かりも、農具も、すべて魔力で動いている。
その日の夕方、牧場小屋の中でミラの母親は指先で魔力を弾き、
牧場小屋のライトを明るく灯した。柔らかな橙色の光が小屋の中を照らす。
「ミラ、よく見ててね。これが牛の去勢のやり方よ」
母親は子牛を優しく押さえ、陰嚢をそっと手のひらで包み込んだ。
「こうして優しく握って……『タマトール』」短い瞬間、子牛がビクッと震え、睾丸が潰れたような痛みが一瞬だけ走ったのか小さく鳴いた。
しかしすぐに魔力の光が弾け、睾丸はあっという間に消失した。
陰嚢の袋だけが柔らかく残る。「痛いのはほんの一瞬だけよ」
母親は微笑みながら言った。
「ほら、ミラも子豚でやってごらん」
ミラは緊張しながら子豚に同じ魔法をかけ、無事に成功させた。
母親は満足そうにミラの頭を撫でて言った。
「上手にできたわ。男の子はここを取るとすごく穏やかで優しくなるのよ。
他の子豚さんも、同じようにやってあげてね」
その日の午後。魔法使い見習いの少年・ユートが牧場に遊びにきた。
二人は牧場の草むらで、水の魔法や泥団子の魔法を使って無邪気に遊んだ。
水の玉を投げ合ったり、泥を魔法で固めて形を作ったりして、大はしゃぎしていた。
二人は牧場の草むらで鬼ごっこをして、泥だらけになって笑い転げていた。
「ははっ、ミラちゃん速すぎるよ! もう捕まらないよー! 待って待って!」
ユートが息を切らしながら笑うと、ミラも頰を赤くして追いかけてきた。
「ユートくんこそ、ずるいんだもん! あはっ、泥だらけだよ!」
夕方になり、二人はぐったりしながら家に戻った。
「ユートくん、すごい汚れちゃったね……一緒にお風呂入ろうよ。
うちのお風呂、広いから二人で入っても大丈夫だよ」
ミラが無邪気に誘うと、ユートは少し照れながら頷いた。
「う、うん……一緒に遊んでこんなに汚れちゃったし、
ミラちゃんと一緒なら……恥ずかしいけど、入ろうか」
二人は牧場の家のお風呂場に入り、服を全部脱いで全裸になった。
ユートは自分の幼い体を少し隠そうとしたが、ミラは平気な顔で自分の平らな体を晒していた。
ユートはまだ精通していない少年の幼い体つきで、細い手足に可愛らしい顔立ちをしていた。
小さなおちんちんと、その下に二つの小さなタマタマがはっきりとついている。
一方、ミラは胸がほとんど膨らんでおらず、腰も細く、股間は完全にツルツルで、
何も生えていない滑らかな女の子の体つきをしていた。
ユートは湯を張るミラの姿を、顔を真っ赤にしながらチラチラと盗み見ていた。
平らな胸、細い腰、そして何もないツルツルの股間……
女の子の裸をこんなに近くでじっくり見たのは初めてで、ドキドキが止まらなかった。
湯を張りながら、二人は楽しそうに話し続けた。
「今日の鬼ごっこ、本当に楽しかったね。ミラちゃんといると時間あっという間だよ。
遊びに来てよかった……」ユートが湯船に浸かりながら言うと、ミラは隣にぴったりと寄り添った。
「私もユートくんと遊ぶのが一番楽しいよ。魔法使いの見習いってかっこいいよね。どんな魔法が得意なの?」
「まだ簡単な光の玉を作るとか、物を少し浮かせるくらいかな。
いつかもっと上手くなったら、ミラちゃんを箒に乗せて空に連れて飛んであげるよ」
ユートが得意げに話すと、ミラは目を輝かせた。
「本当!? 約束だよ!」お湯がたっぷり溜まり、二人はゆったりと浸かっていた。
温かいお湯の中で、ユートはリラックスした声で続けた。
「気持ちいい……ミラちゃんの体、すべすべだね。
僕、女の子の裸って初めて近くで見たよ……ちょっとドキドキする」するとミラは
「えへへ、もっと見せてあげようか」と、いじわるな笑顔を浮かべて湯船から立ち上がった。
湯気をまとった平らで幼い裸体をユートの真正面に晒し、両手を軽く広げて見せながら言った。
「どう? 私の体、かわいいかな?」
平らな胸の下には、ツルツルで滑らかな下腹部が続き、股間の中心には薄く柔らかい割れ目が縦に刻まれていた。
まだ幼いながらも、はっきりとした女の子の形をしたその割れ目は、湯で濡れてわずかに光っていた。
ユートが真っ赤になって言葉を詰まらせていると、ミラは楽しそうに笑って言った。
「私、ちゃんと見せてあげたんだから、今度はユートくんもちゃんと見せて」
ユートが恥ずかしそうに体を隠すのをやめると、おちんちんはすでに固く勃起していて、上を向くように反り上がり、タマタマがよく見える状態になっていた。
「えへへ、ユートくんのもかわいいよ。でも……あれ?」
ミラの視線がユートのおちんちんの下に止まった。
まだ幼いユートのタマタマが、お湯で柔らかくなってぷらぷらしている。
「あれ、ユートくんってまだタマタマとってないんだね」
ミラが無邪気な顔で言うと、ユートはびっくりして股間を隠そうとした。
「え……? 急に何言ってるの、ミラちゃん!」
ミラはユートの手をはねのけて、素早くタマタマを掴んだ。
温かい手のひらが陰嚢を包み込む。
「タマタマを取ると男の子は優しくてかっこよくなるんだって! お母さんが言ってた!
今日魔法覚えたから取ってあげるよー! 『タマトール!』」ぐちゃっ……パッ!
陰嚢の中で睾丸が内側から潰されるような焼ける痛みが全身を駆け巡り、
その直後にパチンと光が弾けて二つの睾丸が跡形もなく消滅した。
陰嚢の袋だけが柔らかく空になった状態で残った。
「うあぁぁぁっ……!! い、痛いっ……!! 痛い痛い痛いよぉぉっ!!」
ユートは息もできないくらい激しく痛がり、喉が潰れるような大声で悲鳴を上げた。
体を激しくのけぞらせ、目を見開いたまま息を詰まらせ、涙をぼろぼろと流しながら荒い息を吐いた。
全身が小刻みに痙攣し、残る鈍い痛みと突然の喪失感で腰が浮き上がり、泣きじゃくっていた。
ミラは手を離し、空になった陰嚢を指で優しく揉みながら言った。
「うん、ちゃんとなくなった! 痛いのはすぐ収まるよ、ユートくん、よく我慢したね」
痛みが徐々に引いていくまで数分かかった。
ユートはまだ嗚咽を漏らしながらも、なんとか息を整えることができた。
ミラはお風呂から上がると、ユートの手を引いて自分の部屋へと連れて行った。
ミラの部屋のベッドに座らされたユートは、足を大きく広げさせられた。
ミラはランプの魔力光を少し明るくして、ユートの股間をじっくりと観察した。
おちんちんは興奮が冷めて小さくしぼみ、柔らかく垂れ下がっていた。
その下の陰嚢は空っぽの袋だけが残り、指で軽く押すとへこへこと凹む。
中を指で丁寧に探るように揉むと、確かに何も入っていないのがはっきり分かった。
ミラは空の袋を両手で包み込むように持ち上げ、裏側まで確認しながら言った。
「ここ、すっかりからっぽだね。袋だけ残ってる……触ると柔らかいよ。
ユートくん、痛かったよね? ごめんね、でもこれでかっこよくなれるね」
ユートは涙目で震えながら、自分の股間を見下ろして掠れた声で言った。
「……ここが無くなったら、ぼくもう男の子じゃない……もう、普通の男の子じゃなくなっちゃったよ……」ミラはきょとんとした顔で首を傾げ、
「えっ! おちんちんあるし男の子だよー! 」ユートは泣きながらも、ため息をついて小さく説明した。
「……おちんちんだけ残っていてもダメなんだよ。
男の子はタマタマがあって、そこから大事なものが作られて……
それで大人になって、女の子と結婚したり、赤ちゃんを作ったりできるんだ。
タマタマがなくなったら……もう、そういうことはできなくなっちゃう……」
ミラは最初はきょとんとしたまま聞いていたが、徐々に自分のしたことを理解し始めた。
顔から血の気が引いていく。
「……え……? 赤ちゃん……? 結婚……?お母さんが言ってたのと……全然違う……
ユートくん、ただ優しくなるだけじゃ……なくて……?」
ミラは自分の手を見つめ、さっきユートのタマタマを握り潰して消したことを思い出し、
ようやく大変なことをしてしまったと気づいた。「……ユートくん、ごめん……
私、すごく大変なことしちゃった……」部屋に重い沈黙が落ちた。
数年後——
ユートは天才的な魔法使いとして村だけでなく、近隣の国でもその名を知られる存在になった。
去勢された直後のあの夜、ユートはミラの部屋で泣きながらも、震える声でこう告白した。
「ミラちゃん……僕、ミラちゃんのことが好きだよ。
すごく痛かったし、悲しかったけど……
大好きなミラちゃんを憎むことなんてできない。
事故だと思ってミラちゃんの事を許すよ。
でもね僕、男の子として……好きだって、ちゃんと伝えたかった……」
ミラは泣きながら謝り続けたが、ユートは弱々しく微笑んで言った。
「これからは、魔法使いの道を進むよ。きっと強くなれるって、お母さんも先生も言ってたから……」
それからユートは魔法の道に全てを捧げた。
魔法学校では、「二次性徴を迎える頃に睾丸を失った少年は、魔力の成長が止まらず、極めて強力な魔法使いになれる」と言われていた。
実際にユートは成長が止まった後も魔力を爆発的に伸ばし続け、若くして大魔導士の称号を得た。
しかし、夜、静かな自室で一人になった時、ユートはよく窓の外を見つめて小さく呟いた。
「……でも、僕はミラちゃんと結婚したかったな」タマタマを取ったことで得た、圧倒的な魔力と才能。
それと引き換えに、失われた普通の少年としての未来と、好きな女の子と結ばれるという、ごく普通の幸せ。ユートは空になった股間をそっと撫でながら、静かに目を閉じた。