蠢く声の御告げ 第1話 輝也拉致編
【去勢度★☆☆☆☆】【文章の長さ★★★☆☆】【痛々しさ★☆☆☆☆】
【作品紹介】
ある日突然、見知らぬ男女に拉致されてしまった少年と
拉致した男女が奇々怪々な出来事に巻き込まれて行く…
【登場人物】
日高輝也(ひだかてるや)14才 男性 今作の被害者
西野楓(にしのかえで)29歳 女性 少年拉致計画の主犯
日野彰(ひのあきら)29歳 男性 楓に従順に付き従う共犯者
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「うぐ……うぅ……ううぅ」
ブォォォーーーン
一台のワゴン車が田舎道を走り去って行った…
日高輝也(ひだかてるや)14才
彼は下校中、いつもの道をいつものように帰っていた。
ただそれだけだったのに‥
薄暗く微かな木漏れ日が顔を照らす朝…
輝也はいつも通り学校へ通っていた。
「起立!礼!着席!」
なにげない日常の風景
陽気なクラスメート。明るい教室。
いじめも無いごくごく普通のクラス。
いや、理想的なクラスなのかも知れない。
家庭環境も何不自由なく、友達にも不自由していない。
むしろクラスの人気者なくらいだ。
そんな順風満帆な人生を謳歌していた輝也。
そんな彼をずっと見ていた……見続けていた1人の女がいた…。
「神様も酷いことをするわ…私にあんな啓示(夢)を見させるなんて…」
私、西野楓(にしのかえで)はごくごく普通の家庭に育った今年で29になる女…
(と、でも今はまだ言っておこうかしら?フフフ…)
私には人知れず抱えている悩み…人に決して言えない秘密を抱えている。
それはある日…楓(私)の頭にふと舞い降りて来た。
(わた…の…えが……えま…か…)
寝ている私の頭の中に響く、まるで虫が羽をばたつかせてるような雑音…。
その頭に響く、声らしき雑音は日を増すごとに鮮明さをましていく。
(わたし…こえが…きこ…ますか…)
「うぅん。。。」
(わたしのこえがきこえますか…)
「うぅ…誰?誰なの?」
私は夢とも現実とも分からない空間の中でまどろみ、ただよいながら聞いた。
(わたしはあなたを導く…もの……)
頭の中に声が鳴り響く。
(わたしのいうとおりにしてください…)
「ちょっと待って、言う通りってなに?そもそもあなたは誰なの?」
(いいですか…よく…きいてください…あなたには…じかんが…残されていません…)
(あなたは…もうすぐ……きえます…せいかくには……あなたのきもち…あなたの心がきえてなくなるのです…)
「ちょっとヤメてよ気持ち悪い!私が何で消えなければならないのよ!!」
楓は叫んだ
(いいですか…あなたは“汚染”されています)
(このまま汚染がすすめばいずれあなたの自我はほうかいし…)
(かわりに別の人格である“彼”があなたを“支配”しあなたはこの世から消えてなくなるでしょう…)
「ちょっと待って!!意味わかんない!!!」
(いいですか…これからわたしのいう通りに…するのです…)
……………………
……………………
……………………
ブゥーーーーーーーーーーーン
「うぅ……う……ううぅぅぅ…!」
口の中に布のような物を詰め込まれ息苦しそうにしているのは輝也。
手は後ろ手にロープでキツく締め上げられ、足首も同様に固く結ばれている。
目にはアイマスクが取り付けられ
まったく自分の意志では動けないよう施されていた。
ガタガタ…ガタガタガタガタガタガタ!…
まだ舗装仕切れてない道らしく、車がガタガタ揺れる
「彰!もう少しゆっくり走れないの!」
「ご、ごめん、、もう少しスピード落とすよ。。」
こいつは日野彰(ひのあきら)
私の幼なじみで、私の言うことならなんでも聞いてくれる男。
昔の彰は男のクセにおままごとや、お人形遊びが好きな内向的な大人しい子供で
私がよく遊び相手をしてあげていた。
昔は私より背が低くくてブスだったのに……
今の彰は、背は高く、髪はサラサラ…
スタイルも抜群で目鼻立ちも整い、かなりのイケメン。
挙げ句、スポーツ万能って。。。不公平だわ…
こんな彰を女どもが放っておくハズもなく、学生時代から彰はモテモテだった。
そんな彰は私だけに頭上がんないらしくって、私の言う事なら何でも言うことを聞いてくれる。
こんな女ほっといた方が人生100倍楽しめるのに…
おかげでこうして無事目的を果たせてるんだけど…。
彰の家は中規模ながら三代続けて
マンション経営してる地元ではちょっとした有名一家。
いわゆる金持ち、ボンボン。神様…ほんとに不公平だわ。。ブツブツ
その彰の家族が経営してた
空きマンションに向かってる途中なんだけど……
「ちょっと!まだ着かないの!!」
いい加減私は苛立ってきた。
「ごめん、、、もうすぐ着くから…」
彰の弱々しい返事にさっきまで「ゆっくり走れ!」と言ってたことを忘れ…
「ふざけないで!!あんまり遅いと気付かれるでしょ!!!」
なんてヒステリーな女なのかしら私。。。自己嫌悪だ。
私が甲高い声でまくし立てると
「ごめん…急ぐよ……急ぐから……嫌いにならないで…」
「はぁ?」
相変わらず訳の分かんないヤツ。
自分で言うのもアレなんだけど何で私なんかの為にここまでするんだろう??
今からすることがどんなに危ないことかわかってるはずなのに…
私には全然わからなかった。一体なんで彰が私にここまで尽くすのか………
そうこうしてるうちに監禁場所であるマンションにたどり着いた…。
裏口に車を止め、周りに人気が無いかを確認すると
彰が身動きの取れない輝也を抱きかかえ、そのまま三人でマンションの一室へと入って行った。
部屋の中は簡素な作りになっていて、見通しも良い。
中には病院の診察台のような物がひとつ、バツ印の形をした磔がひとつ、
三角木馬がひとつ、妊婦さんに使う分娩台のような椅子がひとつ。
あとは今後使うであろう様々な器具類と薬品、医療用具類にシャワートイレ。
外から中が見えないよう窓にはミラーシートが貼り付けられ、
様々な音を遮断するかなり精度の高い
防音設備が備わっている監禁にはもってこいの部屋だ。
「彰!その子を診察台へ!」
楓が命令口調でそう言うと彰は輝也を診察台にそっと寝かせた。
楓は近くに置いてあったバックに目をやると中から注射器と
なにやら薬品の用の小瓶のような物をを取り出した。
「彰、腕のロープ解いて。」
楓に言われるがまま、彰が後ろ手に縛られたロープに手を掛けた…
そのとき!
「うううぅぅぅぅーーーーー!!!」
輝也が突然上半身を起こし、彰が先ほどほどきかけたロープを
自らの力で解きかけた…瞬間!!
ドスッ!!!
彰が拳が輝也の腹部を捉えた。
「う!……うぅ…う。。」
輝也はベッドへ倒れ込むとそのまま動かなくなった。
(彰がこんなことするなんて…)
彰の違う一面を見てしまったようで少し怖かった……
そんな気持ちを打ち消すかのように私は素早く輝也少年の袖をまくり、
注射器に薬品を吸い込ませると輝也のまだ幼さの残る腕に注射した。
注射器に入れた睡眠剤を注射すると私は
「彰!この子の服脱がせて!」
私は強い口調で命令し、彰にいだいてしまった
僅かな恐怖心を取り除くかのように、テキパキと次の準備に取りかかる。
彰は素直にその指示に従って輝也少年の
制服…Yシャツ…シャツ…
ベルト…長ズボン…靴下…と、丁寧に一枚一枚脱がして行く。
残すはパンツ…純白に輝くブリーフのみ。
「何やってるの!早く!」
彰は躊躇したが楓の機嫌を損ねるまいと素早く下着を脱がした。
診察台には裸の少年が一人寝かされている。
少年のアイマスクは外され、口に詰められていた
布らしき物体も取り除かれていた。
少年の顔はまだ幼く、どこかあどけないが顔立ちは整っている。
肌は少し日に焼けていて 世間一般に言う美少年だ。
「こんな田舎にもこんなに可愛い子いるのね。」
今の彰と張り合っても良いセンいきそう…。などと考えつつ、
楓が輝也の頬をさすりながら言うと彰は少しムッとした表情を浮かべ
「楓はこういうのがタイプなの?」
などと聞いてきたから私も少しムッとなって
「あんたも似たようなタイプじゃない」
そのまままくし立てる
「ウィッグ付けてスカート履いて少し化粧すれば女子トイレにだって入れるわね」
少し小馬鹿にしながら言うと、
「違う!俺はそんなんじゃない!!!俺は楓が………………ごめん。。」
言いながら冷静さを取り戻したのか、語気を弱めながらそう言うと
「彰も大声だすんだ…今まで付き合ってきて初めてかも……。」
私は驚きながら、ふと思いに浸った…
今からさかのぼること数日前…
私が彰にこの[計画]の話しをしたのも
彰が絶対に私を裏切らない。と確信していたからだ。
幼い頃からずっと一緒だった私達。
昔から私は勝ち気で男勝りなおてんばだった。
彰はと言うと、心優しく、女の子友達とおままごとや、
ごっこ遊びばっかりしてる、そんな男の子だった。
そんなある日…
彰がいじめられてる所をあたしが助けたみたいなんだけど…
正直、彰にその話し聞くまではすっかり忘れてた…彰を助けた事なんて。
でもある日を境に彰が私にべったり引っ付くようになったのは覚えてる。
それがその…あたしが彰を助けた日。なのかは分からないけど。。
ある日を境に彰は私に嘘をつかなくなったし、
あたしがどんなにムチャクチャなお願い事を言っても
出来る限り叶えてくれた。叶えてくれようとした…。
それでも私は…ただ彰を利用してるだけの…そんな女なのに…
それなのに彰はずっと文句も言わず私のわがままを聞き続けてくれてる。
今回の[計画]を話した時だって、
何一つ質問される事なく
車やマンション、色々な資材を全て彰が1人で揃えてくれた。
(私って彰が居なかったら何も出来ないかも…。)
私は色んな想いに浸りながら目の前の裸の美少年と向き合っていた。
続きはこちら
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作者から一言
「処女投稿です。色々未熟ですが、大目に見てください。楽しんで頂けたら嬉しい限りです。」
アト…この作品は去勢されるまでの道のりが結構長くなる…と思います。
書いてて「まだかよ!」って、
自分でも突っ込みたくなるくらいです…(-_-;)ゞゴシゴシ
それなので、気長に読んで頂けたらそれ幸いです。m(_ _)mペコリ
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付属小説その1【過去の過ち】
数十年前…
それは、まだ彰と楓が小学4年生だった頃の話である
ある日の休日…
楓の家に、彰とA子ちゃんとB君が遊びに来ていた。
いつもの遊び場とはちょっと違う所で遊んでみようと、楓たち4人は
楓の家を裏口に出て真っ直ぐ進んでいくと現れる山道を
少し登った先にある楓たちの学校でも有名なおんぼろ神社で
4人、隠れん坊や、かごめかごめ、こっくりさんなど
おんぼろ神社では誰もやりたがらないような遊びをしていた。…はずだったのだが、
いつの間にか“楓”だけが居なくなり、
遊び場にしていた古ぼけた大きな鳥居が目印のおんぼろ神社の境内を
みんなで手分けして楓を探して回った。
それからしばらくして、3人が丁度集まる約束をしていた
大きな鳥居に前に所で来た所で…
鳥居の左手側に位置する林の奥から楓がスッと、顔を姿を現したのだ。
楓の心配をする一同だったが、当の楓本人は何食わぬ顔で
疲れたから帰る。と一言だけ言い
一同は楓の自宅へ帰宅することにした。。
…………………
「はあ〜疲れたー」
一同はクーラーをかけっぱなしにしていた楓の部屋へと転がり込むなり
4人とも、一斉に地べたに座り込んだ。
楓の母親が用意してくれたオレンジジュースを飲みながら、
B君が
「ねぇ、次は何して遊ぶー?」
(頭がいたい…心臓がドキドキする…目がぼやける…眠い……。)
この時、楓は自身の体に違和感を感じたが、
きっと遊び過ぎて疲れてるだけだからと、思い込み
さほど気に留めることなくB君の話に返答する。
楓「うーん、どーしよーかなー。A子はなにしたい?」
するとA子は
A子「彰くんは…何かしたいことある?」
彰の方をチラチラ見ながらA子が聞く
彰「え…ぼくでいいの?」
A子「うん…彰くんに決めてほしいな…」
彰「えっと…じゃ、じゃあ……」
楓「………………………」
A子と彰のやりとりに少し苛つく楓。
彰「えっと…じゃ、じゃあ、家族ごっこしようよ。」
A子「うん!そうしよ(笑)」
B君「えーつまんなさそうーーー」
B君が馬鹿っぽく答える
楓「わかったわ。家族ごっこしましょ。B君もわかった?」
B君「う、うん。わかったよ…ちぇ…」
どうやらこの中での力関係は楓が一番上らしい。
楓「それじゃあ、だれが何をやるか決めましょ。」
楓がそういうと…
B君「おれ!おれ!アレやるぅ!!!」
B君が馬鹿っぽく答える
楓「アレじゃわかんない」
B君「犬!おれかっこいい犬やりたい!!」
犬って……楓は心の中で馬鹿なB君を哀れむと、
楓「じゃあB君は犬で決まりね。A子、あんたなにやるの?」
A子「A子わぁー。。。」
その自分のコトを名前で呼ぶA子に楓は少しイラっとする。
A子「A子わぁー。。。お母さんがいいな。彰くんのお嫁さんやりたい!」
あからさまなプロポーズに楓はムカッとした。
楓「じゃ、じゃあ彰はお父さんって事になるわね。(ピクピク)」
怒りを抑え、頬をつり上げながら言いつつ、
その途中で、楓は良いことを思い付いた…(ニヤリ)
楓「じゃあ、あたしはお医者さんやるね。」
一同「お医者さん???」
まるで声を合わせたかのように一斉に楓の発言に驚く
彰「家族ごっこだよ?」
A子「お医者さんは家族じゃないよね…」
B君「楓ちゃんはいっっも変なコト考えるなー」
楓(あんたに言われたくないわよ…)
一同が冷ややかな目で楓を見つめる中、
楓「お医者さんは大切よ!だってみんなが怪我したとき誰が面倒みるのよ!!!」
楓が少し声を荒げ必死さをアピールすると
彰「わ、わかったよ。。それでいいよ。。」
A子「彰くんがいいなら…」
B君「よし!決まりだな!早くやろうぜ!!!」
そうして恐怖の家族ごっこ。ならぬ楓のやぶ医者ごっこが始まった…
こちらに続く
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投稿:2012.06.22更新:2012.07.26
蠢く声の御告げ【輝也拉致編】
著者 傍観者 様 / アクセス 13670 / ♥ 0