極刑が次第に残虐性を減らして行くのは歴史の流れだ。中世まではギロチンや打ち首、はりつけという方法が主流だったが、やがて血を見ない縛り首となり、それが銃殺となり、今では薬による安楽死となっている。
死刑に続く極刑は去勢であり、広く大陸に広がった。キリスト教の影響で去勢罪が名目上なかった西洋でも、実質的な去勢刑は存在した(下記)し、なによりカストラールのような去勢があった(カストラールが「罰」でなく「エリート」だった事も名目上の去勢刑がなかった原因のひとつだろう)。導入しなかったのは恐らく日本だけだろう。
死刑でない以上、去勢の結果といて死ぬような流れは避けるべきだったが、古代の去勢手術は危険が伴い、結果的に死ぬ者も少なくなかった。それでは本末転倒なので、自然な流れとして去勢技術(安全性)が向上した。そしてその結果、より軽度の犯罪にまで去勢が適用されるようになった。
一番の適用先は性犯罪だ。性犯罪といっても強姦ではない。「不自然な性交」だ。それは不倫だけではない。肛門性交(男色の全て)や獣姦もそれに加わり、その詳細はwikipediaのソドミー法の記述に詳しい。
ソドミー法での罰則には死刑・終身刑の他に去勢も行なわれていた。その起源は古く、上記wikipedia記事によると、中アッシリアの法典(紀元前1075年)にまでさかのぼり、「男性が戦友と性交渉を持った場合は宦官に処す」と記していたそうだ。
ソドミー法はつい最近まで先進国でも行なわれていた。有名な例が暗号解析と人工知能の父「チューリング」で、英国をドイツから守るのに重要な役割を果たした英雄は、1952年に同性愛が発覚して、入獄が化学的去勢かの選択を迫られ、後者を選んだものの、結局女性ホルモンによる女性化を苦にして2年後に自殺した。しかも2009年まで名誉回復すらされなかった。英国で過去の同性愛者全ての名誉を回復するチューリング法が試行されたのは、今年のことだ。
この例に見られるように、去勢技術の簡素化は、去勢という刑罰を延命させる要因となっている。特に女性ホルモンに代わり、女性化をおこさない去勢薬や抗男性ホルモン薬の開発で、近年では強姦を繰り返す再犯罪者に対する化学的去勢が多くに国で取りざたされている。
そして、強姦罪の強化は、痴漢えん罪と同じく、えん罪の多発を促す。体質によっては、抗男性ホルモン薬ですら性機能を失う人ですら、えん罪被害を受け得る時代となったのだ
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というわけで主人公(痴漢えん罪で、それを認めなかった為に反省の色なしと見なされて、抗男性ホルモン薬を投与される)の登場ですが、
→ 性ホルモンが足りないと骨とかへの健康に影響が出る
→ 男性ホルモンを(前科者ゆえに)服用dきないので、女性ホルモンを打つしか無い
→ 女性ホルモンの効きを効率的にするためにタマ抜きしないといけない
って流れになります。(気力がないので、他に人が物語にしてくれると嬉しい)
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投稿:2017.08.19更新:2017.08.20
安楽去勢
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