ぼくはもう10さいです。
なのにまたやってしまいました。
こんな年にもなってまだおもらしをしているなんて、学校でもぼくぐらいしかいないってことはわかっていて、自分でも治したいとは思っているんです。
だけどどうしても治らないんです。
お母さんにも毎回おこられるし、今日もおもらしをしてしまったことをお母さんに言わなきゃいけないと思うと、今からすごくいやな気分です。
言いに行くのはいやですけど、いつまでもこうしてるわけにもいかないので、言いに行きました。
「お母さん、あの‥‥」
ぼくが言い出せずにいると、お母さんも気づいたようで
「またやったの、今日という今日はもうゆるさないから、なんど言っても、なんど言っても何であなたは治らないのよ、こっちに来なさい。」
今日はいつもと様子が違います。
ついていくと行くとお母さんがハサミを取り出しました。
こわくなってにげようとしたけど、つかまってしまいました。
おさえつけられてひもでしばられました。
そしてハサミをチンチンに近づけて
「なんど言っても、なんど言ってもわからないなら〝もうオチンチンちょん切っちゃうね〟」
いやだチンチンが無くなったら女の子になっちゃう。
切られないように足をバタバタさせてていこうしました。
「やめてぜったいにもうおもらししないから、やくそくするから」
「なんかいそう言ってきたと思ってるの?そう言ってまいかいやくそくをやぶってきたじゃない」
「今度はぜったいだからしんじて、おねがいだから切らないで」
そのあとなんどもあやまりました。
するとお母さんも許してくれたようで
「わかったわ、そこまで言うならもう1かいだけしんじてをあげる、だけどまたおもらししたらこんどは本当に〝オチンチンをちょん切るからね〟」
とりあえずいまは切られないようです。
だけどまたおもらしをしてしまったら‥‥しょうじきじしんがありません、今までもおもらししないようにといつもかんがえてはいたのにしてしまうんです。
できればぼくもおもらしはしたくないです。
だけどやってしまうんです。
したくないと思うだけではどうにもならないことはいままでのけいけんでわかっています。
なのでこんかいばかりどうすればおもらししないですむのか考えないといけません。
授業中もひっしに考えました。
そしていい考えがうかびましたおしっこが出ないようにチンチンをひもでしばってしまうんです。
そうすればぜったいにおしっこは出ません。
そしてねる前におしっこをしてひもでおもいっきりしばりました。
ぜったいにおしっこが出ないように、すこしいたいのをがまんして、なんかいもぐるぐるまきにして、これでもうぜったいにおしっこはでてきません。
今日はあんしんしてねむりました。
次の日起きました。
いつもみたいにパンツがぬれていません。
さくせんはせいこうしたみたいです。
「お母さんやったおもらししなかったよ」
「えらいじゃない」
ほめてくれました。とてもうれしかったです。
「でもまたやったら〝ちょん切るからね〟」
ハサミを取り出してチョキチョキしてます。
すこしこわくなりました。
だけどひもでしばればだいじょうぶだからあんしんです。
ひもでしばるのをわすれないようにしないといけません。
まだおしっこを出してないのでおしっこがしたい、なのでトイレに行ってチンチンを出しました、するとチンチンが変な色になっていました。
びっくりしてお母さんをよびました。
するとお母さんもびっくりして
「なんでこんなことをしたの」
そう言ってハサミを出しました。
「いやだズルしたけど、おもらししなかったからゆるして」
「ちがうのはやくひもを切らないと」
ズルしたことにおこったのかと思いましたが、どうやら違うみたいです。
ひもをはずすとすぐに電話をかけに行きました。
ぼくはひもがはずれたのでおしっこをすることにしました。
チンチンをにぎってみるとさわっているのに、さわってるかんじがしないです。
ふしぎでしたがとりあえずおしっこをしました。
そしてすぐにびょういんに行くと言って、ぼくを車に乗せました。
「ごめんね、オチンチン切るとか言ったから、本当に切るつもりはなかったの、ただおどろかせたら気をつけてくれるようになってくれるかなと思って」
お母さんが泣いています。
どうしたんだろう?
だけどうそだったみたいです。
よかった切られるしんぱいはなくなったけどやくそくしたしいけないことだからおもらししないようにがんばろうと思います。
びょういんにつきました。
するとすぐにおいしゃさんにぼくのチンチンを見せました。
「たいへん言いにくいんですが、ておくれですね、えししてます。せつじょするしかないですね。」
おいしゃさんがなにか言ってます。
いみはわからないですが、それを聞いてお母さんがまた泣き出してしまいました。
「あのねよく聞いてあなたのオチンチンなんだけど……」
お母さんがなにか言いたそうにぼくに話しかけてきました。
「やっぱり言えない……」
だまりこんでしまいました。
するとおいしゃさんが話はじめました。
「教えてあげなくてもけっかはかわらないですが、ほんとうのことを教えるとあばれるかもしれないですし、しゅじゅつがおわってから話しましょう‥‥」
しゅじゅつときいて聞いてびっくりしました。
何をするのかしらないけどいやです。
「きみのオチンチンだけど、色が変になっちゃってるから、もとの色にもどすためにしゅじゅつしないといけないんだ。いたくはないからしんぱいしなくてもいいから」
そう言われました。
ほんとうのことはとか言ってたから、いたいにきまってます。
それを教えないつもりなんだなと思いました、本当はこわいですが、ぼくがそんなことをこわがるすがたを見せる気はないです。
「本当はいたいんでしょ、でもだいじょうぶですよ、ぼく男なのでにげないですから」
そう言ってしゅじゅつ室に行きました。
ちゅうしゃをされました。すこしいたかったけど、泣きません、するとねむくなってきたのでねてしまいました。
いたいことされるとかくごしてましたが、ねてしまったのできおくがないです。
すこしこわかったので、ねてしまってよかったです。
目をさますとお母さんがとなりにいました。
そして話しかけてきました。
「あのねすごく言いにくいんだけど……あなたのオチンチンもう無くなっちゃったの‥‥色が変になってたでしょ‥‥もうダメになっちゃってたの‥‥」
お母さんが泣きながら教えてくれました。
ぬいでかくにんしてみると、本当にチンチンが無くなっていました。
-
投稿:2017.09.19更新:2024.05.08
お漏らし
挿絵あり 著者 |Y| 様 / アクセス 12858 / ♥ 14