目を覚ますと、薄暗い部屋のベッドの上に眠っていた。
俺の部屋ではないし、旅行に出かけた記憶もない。それに彼女の部屋でもなさそうだ。
いったいここはどこなのかと頭を悩ませていると一人の女が現れた。
黒い装束を身につけた女はまだ若いようにも見えるし、かなり年を取っているが若作りをしていると言われても納得できる。
とにかく不気味で何と言うか、世間離れと言うか異質な感じだ。少なくとも見覚えがあるような顔ではない。
曰く、自分は魔女なのだと俺に伝えた。
彼女の衝撃発言から俺の異常な日常が始まり、そして終わってしまう…。
ええ、信じられないかも知れないけれどアタシは魔女よ。
ここはどこだ?とか、魔女ってマジか?とか、どんな魔法が使えるんだ?とか色々聞きたいことがあると思うけれど一つだけ言わせてもらうわ。
とある目的の為にアナタの身柄を預からせて貰ったわ。
まぁとある目的と言っても、しばらくの間ここでのんびりして貰って時々、気持ちの良くなるイベントが発生する程度だから気にする必要はないわ。
「ことわ」
ああ、そうそう。
アナタに拒否権とかないからそのつもりで。
そうね、まずはのんびりして貰っても良かったけれど反抗的な目をしてるし早速お手入れしましょうか?
そーれ♪
「手を挙げて一体どうし…あれっ?俺の声なのかコレ」
そうよ、この可愛らしい声がアナタの新しい声よ。
アルト、メゾソプ、ソプラノ…どれにしようか迷ったけれど、せっかくだし可愛らしいソプラノにしてみたわ。
嬉しいでしょ?本物の女だってソプラノが出せる人ばかりじゃないしこれだけの可愛らしさを持った声だとかなり貴重よ?
ウフフ、セクシーでえっちぃお姉さんボイスも捨てがたかったけれどアタシの気分で可愛い声にしちゃったわ。
「嬉しいわけないだ…ないわよ?」
そうそう、この可愛らしい声に乱暴な言葉遣いは似合わないわ。
なるべく柔らかく、いっそ普通の女でも使わないようなモロ女言葉とか似合うんじゃない?
あら?
そんなに睨みつけて怖い顔ね。
せっかく可愛らしい声にしたんだから顔もそれに見合うものにしないとね♪
アナタのお顔、割と整っているんだもの。
目が鋭い方が男性としては似合っているかもしれないけれど、ここにいるうちはもう少し可愛くてもいいんじゃない?
こーんな風にね♪
そうそう。
おめめは円らで大き目で、頬は丸く可愛らしい感じで。
ただ、顔自体は小さく小顔な感じを演出しましょ♪
とがった顎っていうのも重要なポイントよ、まぁるい雰囲気のアクセントとして是非。
それから悪てちゃいけないのが、白いお肌の長いまつ毛ね。
定番だけど、女性にとっては憧れるぶ・ぶ・ん♥
ホラ、鏡で確認しなさいな。
「うそ…!?コレがおr…これが私の顔なの!?」
そうそう、ちゃんと女らしい言葉遣いになっててお姉ちゃん嬉しいわ。
嬉しいからご褒美にもぉっと女性らしくしてあげる。
上、膨らみのないぺったんこを豊満にしてあげようかしら?
それともアナタに似つかわしくないこの下の突起物を取り除いてあげようかしら?
う~ん。迷うわぁ。
アナタって、好物とかオタノシミって最初に堪能するタイプ?それとも最後まで残しておくタイプ?
…などと聞いてはみたけれど、今日はオタノシミを最後にしたい気分なのでおっぱいから改造してあげるわね。
どれどれ、推定バストが90オーバーなのにカップ数がAAAにも満たないとはいけませんな。
可愛そうに。これは、このワタクシが責任もって魅力的なおっぱいにしてあげないと♥
胸周りだけ、妙に大きくてその代わり起伏がない…アンダーバストがトップバストと大差がない。
こんな男の人みたいなオッパイをするなんて女性として、きっとコンプレックスなのでしょう。
「だから私は男で、おっぱいの膨らみなんてないしバストじゃなくってチェストよ!!」
まぁ!!そうだったの!!
アナタは男性でしたか?
でもソプラノの声といい、小作りで可愛らしいお顔といい女の子っぽいわよ?
思春期の女の子は男性に憧れすぎるあまり、自分を男と重ねてしまうという事カナ?
ええ、アナタは男性には見えないわ。
女の子が無理をして、自分を男と言い張っているようにしかね。
だってそうじゃない。
男を主張すると言うのに女言葉とかさ。
今日び、こんな女の子っぽい言葉遣いをする女の子なんて早々見ないわよ?
下手をすれば女言葉に詳しいこのワタクシをも上回る女言葉っぷり。
女らしい乙女が、男性に恋するあまり自分を男と重ねたくて無理して男と主張している。
貴女の言葉遣いからはこんなシナリオしか見えてこないわ。
でも女の子が無理して男性を名乗るなんて生産性のない真似はおやめなさいな。
男性らしく振舞う程に男の人が好きならさ、おっぱいを大きくして可愛がられた方が断然いいわよ?
「誰が男なんて…お願いします…!!!!!?」
良い娘ね。
それじゃあ、可愛いあなたの為に男性っぽい胸を可愛いバスト、可愛いオッパイにしてあげないとね♪
さて、どんな胸にしようかしら?
E以上の巨乳というのも捨てがたいけれど、B~Cで可愛さや初々しさが残るおっぱいちゃんも捨てがたい。
う~ん迷うわぁ。
ねぇどっちが良い?今回は好きな方選んでいいわよ。
「巨乳は…困る」
OK!!
それじゃあBはあるけど、Cには満たないくらい。
巨乳には及ばないけれど、貧乳からは脱却できるくらいのおっぱいね。
少し物足りない気もするけれど、控えめサイズなら後から胸が大きくなる悦びも味わえるだろうし。
……よしっ!!
「あれっ…胸…膨らんで…る?」
そうよ。
アナタのお望み通り、巨乳には届かない程度のバストにしてあげたわ。
断じて男性のチェストとは違うから大丈夫よ。
まだ未成熟で、谷間が出来るほどじゃないし乳首もそこまで性徴してない。
男の子っぽさが少しは残ってるけど、可愛らしくて魅力的なおっぱいだと思うわよ。
貴女のソプラノボイスと、丸くて可愛らしい雰囲気のお顔ならこれくらい。
少し控えめな膨らみの方が似合ってるかもしれないわね。
それから首元、確認してみて?
「…?あれっ!?」
邪魔な喉仏を消してあげたわ。
可愛らしいアナタには似合わぬオトコ象徴の一つ。
ついさっき、上と下のどちらを修正するか迷っている内にしてあげたわ。
おまけで首も細く、華奢な少女のイメージを壊さないようにしてあげたわ。
…アタシって優しいでしょう?
アナタのいた世界じゃ、喉仏をなくすのもいちいち切り開いて手術で削るんだってね?
しかも安くないお金が必要なんだって。
顎とか輪郭の形も矯正してあげたし、アタシってば本当に優しい魔女よね。
お金も取らずに、貴女の体を美しくなるように治療してあげてるんですもの。
えっ?
『余計なことしないで』ですって?
釣れないわねぇ。
アタシ知ってるのよ。
喉仏を消すのも、顔の形を女性らしくするのも敢えてお金を払ってきつい手術を受けてでも得るものなんでしょ?
それを無料で、しかも傷跡を残さず入院も要らないなんて理想的な環境でしてあげる。
ああ、女性化魔法で人助けをするだなんて…我ながら素敵な趣味よね。
あらあら『悪趣味よ』ねぇ。
趣味の悪さでいけば、女性化を否定するのにわざわざ女言葉を使う貴女も悪趣味だと思うのだけれど?
「何よ!!この言葉遣いだってアナタの魔法でした事じゃないのよ!!」
あらあら、可愛い子は吠えたとしても愛くるしいのね。
でもアタシの魔法って何でもできるわけじゃないのよ?
身体の女性化も、言葉や行動を操るのも限度があって素質がないとうまくできないのよね。
もっと言うと、ここまで可愛らしい姿になって、自然な女言葉を使えるのはごく一部の子だけ。
本来女として生まれるべき子が間違って男として生まれた。
ホラ。
綺麗な声と可愛いお顔、白い肌、それに小さいけれど胸の膨らみにはハリがあってなかなか綺麗よ。
こんなにも綺麗で可愛く女らしい。そんな貴女に女性の素質がないわけないじゃない?
さっき怒った時だって、女性らしい言葉遣いで怖さより可愛さが勝る。
そんな女性って早々見かけないものよ。
生まれた時から女で、今まで自分が女であることに疑問を持たなかったベテラン。
ナチュラルボーンウーマンよりもよっぽど女性らしく魅力的。
女として生まれて、素敵な女に育つべき存在にしか見えないわ。
女の貴女に不慮の事故があって、ついさっきまで男性として生まれ育ってしまった。
ついさっきまでは、不具合で間違った姿だった。
もう一度、鏡に映った自分の姿を見てみて?
その可愛いお顔は、膨らんだ胸は、白い肌と華奢な体は。
今まで見たどんな女よりも女としての魅力に満ちてない?
今の貴女の魅力の分だけ、貴女にはオンナの素質があるって事よ。
ウフフ。
女の魅力を褒められて生唾を飲むだなんて。
やっぱり貴女には素質があるのよ。
「ちっ…ちが……」
違う?違わない?
最後まで行ってくれなきゃ違うかどうかは分からないわよ?
それとも最初は違うと思い込んでいたけれど、よくよく考えると違わない事に気が付いたという事かしら?
「………」
ここで否定せず沈黙するとYesと判断しちゃうわよ?
ここで強く否定すればアタシの手を止める事は出来るけれど…どうする…?
「………」
女の素質たっぷりな貴女は更なる女性化が起き、本来あるべき姿になるのでした♪
…っと。
女らしくなっていくの嬉しい?興奮しちゃった。
「多分…少しだけ…」
ええ、その野暮ったいズボンの膨らみを見れば分かるわ。
ほんの少し前までは特筆すべきところのない、ごく普通の男性だった。
それがこんなにも可愛い女になっているんですもの。
嬉しいでしょうし、ドキドキも興奮もするでしょうよ。
さて、そろそろ本命に…と思ったけれどその前に少しやってみたいことがあってね。
「…?」
貴女の美しさを確認しつつ、もっとレベルアップするのに必要な事よ。
さぁて、魔女の本領発揮と行きますか!!
「あれっ…ウソ!?」
アナタの記憶を再現してみました♪
この娘、彼女さんでしょ。
まぁキレイなコじゃない?
「エへへ、そうですか?」
あらあら、ずいぶんと嬉しそうな表情するじゃない。
アタシがこんなにしてあげたと言うのにそれよりもいい顔するとかちょっと妬けちゃうわ。
「ヘヘ」
確かにキレイな子。
でも胸は小さいし色気という意味では子供ね。
背ばっかり高くて、オトナの女には至ってない。
「ちょっと!!」
ごめんなさいね、気分悪くした?
でも本当の事だと思うわよ?
…ていうか当たってるからこそ腹が立つんじゃない?
的外れだったら渡って受け流せばいいだけ。
それが出来ないって事はアナタ自身がその女性にあんまり色気がないと認めて
「彼女のことを悪く言わないでッ!!!!」
あら、さっきまでの可愛いお顔と声が台無し。
この一喝はちょっと怖かったわ。
それだけ彼女さんの事が好きなんだね。
「うん、彼女が好きだから早く俺をここから出して男に戻して!!俺は男で彼女と結婚するんだ」
仕方がないわね。
「あっ分かってくれるんだ」
でもそうは言っても、アナタ彼女に対して色気はそんなに感じてないんじゃないかしら?
「何っ!?」
だって、さっきまであんなに膨らんでたお股がその彼女さんの話題になると途端に小さくなったわ。
アナタが何と言おうが、彼女の話題…幻とは言え彼女の姿があるのに萎えてるんじゃ、色気がないですって言ってるようなものよ?
違うっていうのならさ、幻影の彼女で興奮してよ?
アナタの記憶をもとに魔法で作った幻影だから外見はそっくりでしょ?
肌の露出の多いセクシーな彼女を見て貴女が興奮したのなら、ここから出してあげるし元にも戻すわ。
そういう事でいい?
「勿論です」
よしっそれじゃあ、彼女さんのセクシーシーンいくわよ。
まずはミニスカートかしら?
色は淡いピンクがお好み…まぁベタよね。
ほーほー、なかなか似合ってると思っているのか見入ってるわね。
興奮して勃起…とはではいかないけれど唾をごくりと飲み込むくらいには魅力的…って感じかしら?
「そうです」
じゃあ次の彼女に切り替えるわよ?
と言っても記憶の中でセクシー系の彼女って少ないのかしら?
恥ずかしがり屋なのか、肌も脚もあんまり見せない格好が多いのね。
水着姿も見た事がないみたいだし、次のセクシー彼女を何にするのかに困るわね。
…うーん。
あっ!!これならどうかしら?
「おおっコレは結構いい感じ」
でしょ?
白いワンピースは清楚な感じだけど、実は肌を見せる部分もあってね。
ホラ!!
水色ブラジャーがちらりと見える場合がある。
露骨じゃないけど、ちらっと見える特有のお色気が良い感じじゃないかしら。
「ああ、コレコレ…でもこんな格好してたっけ?何となくいつもと違う気もするし」
ああ、気が付いた。
コレって顔は彼女さんだけど、体は貴女のよ?
「嘘ッ!?」
本当よ。
っていうかよく見れば顔以外は別人だって分かるんじゃないかしら?
背だって低くなってるし、体つきは全体的に華奢だし。
何より胸の膨らみが違うじゃない。
今の貴女の胸も言うほど大きくはないけれど、この娘よりは確実に立派よ。
…そんな事より彼女の姿で反応しないけれど女らしく育った自分のカラダに反応するのはどういう事かしら?
愛おしい筈の彼女じゃアソコが全然大きくならなかったのに、女性らしい自分だと随分と反応が良いのね?
アナタってばナルシスト?
アナタが興奮するのは自分が女らしくなる時だけ?
いっそ女性に対してエッチな感情を抱けない…とかね。
試しに彼女さんの幻影を消してみる?
脚を出してちょっぴりセクシーあの娘より、同じポーズ同じ服のアナタの方がセクシーかどうか?
沈黙はYesと見なすわよ。
例えば淡いピンクのミニスカートを履いたアナタ♪
ええ、スタイルは当然としてこの可愛らしいお顔も今のアナタのものよ?
では続きまして、水着姿のアナタよ。
ちょっと地味目の黒の水着だけど、セパレートだからかお色気はそれなり。
あらあら、そんなに興奮すると幻影ちゃんも勃起しちゃうわよ?
うーん、下の膨らみ部分が気になるけれどでも胸はちゃんとあるし、綺麗な肌と黒水着の組み合わせは良好だしイイ感じよ。
実はウエストにちゃぁんと括れがある部分はナイスなんじゃない?
では、少し頑張って(?)胸が成長した貴女、推定Eカップ。
同じく黒いセパレート、で露出度はそれなりだけど随分と雰囲気が違いわよね?
ビキニほど面積が小さいわけじゃなく、それなりに胸を覆う部分があるのに白い山が隠し切れない。
谷間の似合うバストは女性としてのステータスよね。
実はよく見ると股間の膨らみが分からなくなってるわ。
イメージ映像の貴女はすっかり女なのかしら?
よく見るとすっごく幸せそうな表情をしてるわ。
幻影とは言え、ここまで綺麗でしかも嬉しそうな顔をしてるとまたしても『貴女は女になるべき』という言葉が出てきそう。
あら?沈黙?
…おっとすっかり見とれてアタシの解説が耳に入らなくなってきてるのね。
いいわ、仕上げと行きましょうか。
とくとご覧なさい。
下着姿の貴女、オモチャか本物かしらないけれど肉感のある棒で貫かれた貴女。
貫かれて喜んでる貴女、それどころか突起物で股間を撫でられるだけでイイ声出すのね。実は淫乱さん?
そうそう、ちゃんとこっちの方の貴女には割れ目があるわ。
男性のようなボールとか棒とかは当然ないわ。
男性の棒を、ペニスを受け入れる為に割れている。
今の貴女にはまだソレはないし反対方向のブツはまだツイてる。
でも女になる事を望めば、いつかきっとこうなれるわ。
女性器を付けて、男性器とよく似た邪魔者は消して…本物の男性器を挿れられて感じちゃう。
ええ、今の貴女にあるのは男性器じゃない。
女性とエッチして、女性を満足させて、妊娠させるなんて御大層な器官じゃない。
女性器を塞いで、エッチも出来なくなる邪魔なオデキよ?
「ねぇ魔女さん」
あらどうしたの?意外とお早いお目覚めね。
「私を…女にして下さい」
あらあら、本当の意味で御目醒めね♥
いいわ、貴女を女にしてあげる。
ただし今日のところしてあげるのは途中まで、貴女が良い子にしていれば続きを…
「お願いします」
もぅ…♥
せっかちさん。そんなに女になりたいのね。
それじゃあ、女性化の魔法使ってあげる。
去勢魔法…でどうかしら?
貴女のヴァギナが縫い付けられ、袋になってしまう元凶。
挙句、女性化を阻害し男性化を促す毒物…男性ホルモンをバラまいてしまう病巣みたいな臓器。
それを魔法で取っちゃうのよ。いいでしょ?
ちゃんとした女性化までには時間がかかるけれど、まずは男性ホルモンの素を絶つって大事よ。
さぁ、スカートを脱いでお股を出して?
貴女のタマ取っちゃいましょうね。
ウフフ、薬ビンの中に移動したわ。
このピンク色のお肉が貴女の睾丸…元睾丸よ♥
泣くほど嬉しい?
良かったわね。
それじゃあ明日からあなたにはお仕事をして貰うわ。
女としてのお仕事を…ネ♥
頑張りしだいで早く女にしてあげるから気合入れなさいな。
FIN
以下オマケ
「あぁんっ♥いいわっ♥イクゥゥゥ♥」
「うん、恵美子ちゃん…俺で思いっきり気持ち良くなって…俺も…うっ!!」
彼がついに限界を迎え、私のナカに大量の精液が流れ込むのを感じた。
単純に入れられて気持ち良かったと言うのもあるが、私の女性器でダーリンがイキ射精してくれたと言う事実が、嬉しさが快感を激増させたというのもある。
なにせ今日は久々の完全女性モードなのだ。
玉も竿もないし、お股には男性を受け入れるだけの割れ目が存在する。
ダーリンのモノは立派だけれど、それを全部受け入れられるだけの女性器が今の私には存在する。
そう考えるだけで嬉しいし気持ちのよさも増す。
今晩限りの関係で、今晩限りの女体だが、せめて終わりの時までは少しでも女の歓びを感じ彼にも気持ち良くなって貰いたい。
久々の乗客様に感謝しながら私は果てていった。
お嬢様は本当にヤリ手で、そして残酷な方だと思う。
あの方に対する人物像は何度考えてもこれしか思い浮かばない。
運命のあの日、私は去勢魔法を受け睾丸から逃れ、女性化の第一歩を歩んだ。
…と思ったのだが実情はかなり違っていた。
まず去勢魔法というものは一時的に睾丸を離し封じる程度の効果しかないのだ。
つまり一定時間(24時間ほど)経過すると私の体に戻りまた男の形状に戻ってしまうのだ。
続いては女としてのお仕事について。
男性に性的なご奉仕をするお仕事というのはほぼ予想通りなので問題はないが。
(出来ればエッチは好きな人と愛し合った上でしたいから全く問題がないわけじゃないけれど…)
お相手となるお客さん、一夜限りのダーリン、旦那様に少々問題があった。
好みじゃないとか、自分の欲求ばかりでそんなに気持ち良くないとか、体臭が気になるとか些細な問題はあるけれどもっと悪質な問題があるのだ。
早い話、男形状(玉と竿がある状態)を敢えて指定してくる人が多いのだ。
一応は私の事を女性扱いするのが好意を行う条件にはなっているけれど、玉も竿もあって射精すらしてしまうエッチじゃ嬉しくも気持ちよくもない。
『女の私が射精してしまった』この不快感と罪悪感で、男モードだとお仕事が辛いのだ。
しかし、私の体はお客様…もといその晩の旦那様のお好み次第だ。
我の強い女でなく、従順な女である私は旦那様の趣向には逆らわない。
だからツイている状態で抱かれると言う、ある意味拷問のようなエッチに対しても笑顔で受け入れ喜びの声を出すのだ。
追い打ちをかけるように、玉や竿の有無で料金が違うらしくエッチしにくいであろうアリアリは安く、女性モードは高額設定で指定される頻度も低い。
しかもこの辺り、私を指名してくる旦那様は、文字通りモノ好きなようで玉と竿がないとイヤと言う方が意外と多い。
そのせいで私は女性どころか、せっかく取って貰った玉を戻された状態で抱かれると言う苦行をこなす羽目になる。
ただ、良かったことも無いわけじゃない。
例えば今日の旦那様は、私の意図を理解してくれて倍のお金を払ってでも完全女性モードを選んでくれた。
毎回のように、睾丸を体に戻されるのがキツイとは言ったけれどいい風に考えれば女性の天敵…自分の睾丸が無くなると言う
ハッピーイベントを何度も受けられると考えれば、苦しい日常も幾らかは楽になる。
それに私には希望や未来がある。
2000万トランス(日本円で2億相当らしい)という大金を用意できれば、女の体をお嬢様に用意してもらえるらしい。
だから昼はお嬢様のメイドで、小金を稼ぎ、夜は男性に身体を捧げる事でお金を貰っている。
異世界であるここは日本人女性が珍しいのか、それとも私の魅力が凄いのか、この界隈で恵美子の名はかなり知れ渡っている。
抜群の美しさとプロポーション、それに性器の形を毎回変えられるという自由度の高いエッチで一二を争う人気者だ。
ここは私をコーディネートしたお嬢様の力量もあるのだろう。
男だったころのかつての私はすっかり別人となり、今はただ女の肉体を欲するだけの女となった。
男だったころの名前も記憶も、付き合っていた女性の名前も向こうの世界に置いていった。
私は恵美子、恵と美と子、女らしさしかないような面白みのない女。
それでも女としての魅力なら少しは自身がある。
私と一晩を過ごすため、多くの男性が高いお金を喜んで使うくらいには私には女としての素質がある。
だからお嬢様♪
「こちらの方、頑張ってお金を貯めて久々に来てくださったんです。だから今晩はこの方にしましょうよ…彼好みの去勢済みVerで私を楽しんで貰いましょうよ」
私は異世界の性転換男女、恵美子だ。
いつの日か女になれることを夢見ながら、去勢魔法を受け(一時的だが)睾丸が取り除かれ女らしくなる瞬間に幸せを覚える。
私の日常は異常ではない、ただ女らしくなる為の長い長い道のりを歩む。そんな日常なのだ。
to be continued(私が女になるまでは)
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投稿:2018.10.08
アナタが魔女の手で女性にさせられるお話
著者 IDNo-NOName 様 / アクセス 6840 / ♥ 1