:「ぽち」と「ディンゴ」
簡素な洋室の中央に置かれたキングサイズのベッド、その上で2人の少年──もとい、2匹の「去勢オスイヌ」どもが交尾に耽っていた。
「ぽち」と名付けられた小柄なイエローのオスイヌが四つんばいになって息を荒げ、その上に覆いかぶさった「ディンゴ」と名付けられたホワイトのオスイヌは腰をうねらせるように振り続けている。
ソレらの身体の身悶えに合わせてそれぞれの胸元から下げられた首飾りが揺れ、「ぽち」のケツマンコとディンゴの「オスイヌペニス」、および2匹の股間──去勢オスイヌ用の特別なペニスバンドの根元に、透明な粘液がてらてらと滴っていく。
ぽちもディンゴも顔を紅潮させ、その表情はもはや永遠に消えない翳りと少々の苦痛、そしてそれらを上回る倒錯的な快楽、退廃的な幸福感を露わにしていた。
少々の苦痛を伴いながらも、もはや得られなくなったはずの快楽を得ることができる交尾に2匹は夢中だった。
そしてそれと同じくらい、ともに地獄を経験した上で似通った境遇にある去勢オスイヌ同士の交流を歓び楽しんでいた。
ヒトとしての人生を奪われ、本来の名前を奪われ、男としてもっとも大切なペニスとタマを奪われ。
切り落とされたペニスとタマを加工した首飾りを常に身につけることを命じられて尊厳を踏みにじられ。
「オスイヌ」などと呼ばれて愛玩され、「飼い主」やそれの許しを得たものとのホモセックスを幾度となく強いられ。
時を経るか興を削ぐかして「飼い主」の歪んだ寵愛を失った時が終わりとなる、いつ終わるともしれない……加えて最期の時にどのような悍ましい結末があるとも知れない、絶望と屈辱の余生。
──そんな程度の境遇にあるオスイヌどもにとって、いつからかお互いがお互いの慰めであり救いとなっていた。
幸か不幸か、奇しくもまったく同じ「改造」を同時に受けたオスイヌ同士のおかげか「飼い主」同士の関係も良好なようだった。
そのおかげで、ぽちとディンゴはしばしばどことも知れない屋敷の中で2匹揃って過ごすことが出来ている。
むろん、その一時でさえ2匹のために用意された時間ではない。
2匹並べられて幾人もの男たちから凌辱されたり、顔を合わせながらさんざんに犯されたり、どちらかが凌辱されるのを見せつけられながら犯されたりするのだ。
けれど……その合間、あるいは飼い主達の戯れとして、こうして2匹だけでの交尾が許されることがある。
生まれ育った場所も人種も違い、ろくに学習する機会も無い。ゆえに互いに互いの言葉も分からない。
だからこそ言葉の壁を埋めるようにか、2匹はその機会が訪れればお互いを求め合い交尾に夢中になった。
抉るように切り落とされた外性器のあった場所に、尿道や前立腺を刺激する細いプラグ付きの去勢オスイヌ用ペニスバンドの装着を許されて。
かわりばんこに互いのケツマンコを作り物のオスイヌペニスで犯しながら、互いの肌のぬくもりを感じあって。互いが唯一伝え合える言葉、互いの偽りの名前に全てを込めて。
「ぽち……! ぽちぃ! ぽちっ! ぽちぃぃ……!」
「ディンゴぉ! ディンゴぉ……! ディンゴぉぉ……!」
そうして興奮と倒錯的な快楽を楽しみ、時には「達して」しまいさえする。互いに互いだけを求めあって溶け合うように、溺れてしまうように、限界まで犯し犯される。
今もまた……執拗なほどにケツマンコを犯され続けていたぽちが一際息を乱したかと思えば、切なそうに鳴いてがくがくと身体を震わせる。
かと思えばその直後、ぽちの小さな尻に腰を打ち付け続けていたディンゴも情けなく吠えながらぶるぶると身体を震わせ、そのままぽちにしがみつくようにして覆いかぶさった。
奇しくも2匹とも「イッた」らしく、脱力して荒くなった息を整えながら、快楽の余韻と互いの肌のぬくもりに浸っているようだった。
──そんな2匹の惨めで哀れで、しかしだからこそ愛らしい逢引。
2匹だけの閉ざされた世界であるべき哀れなオスイヌ同士の疑似交尾。
だが、それもオーナー達にとっては倒錯的な嗜好のネタでしかなく、余興として撮影されるついでに映像をアンダーグラウンドに流される程度のものでしかない。
この後も2匹は余韻に浸るのもそこそこに引き剥がされ、向かい合わせにさせられながら、オーナーや多くの男達からさんざんに凌辱されたのだった。
自分にあるべきものを加工された冷たく惨めな首飾りを振り乱しながら、自分からは永遠に奪われたペニスをさんざんに受け入れさせられ、もはや自分には作り出せないザーメンで全身を穢されて……。
・
・
・
・
・
:「ビリー」
「うぅ"ぅ"ーっ……! ゔぅぅ"ぅ"ぅーーっ……!!」
冷たく殺風景な部屋で、ソレは苦痛と悲嘆と渇望に唸り続けていた。
繰り返されるタマへの薬液注入。
そして妙な薬を塗り込められながらションベンの穴と尻の穴に異物を深々と押し込まれ、ごりごりぐちゅぐちゅと弄り回される。
前後の穴をめちゃくちゃにされてしまううちに、ソレはそのような行為によって苦痛ではなく倒錯的な快楽を得られるようになってしまっていた。
しかし不可逆的な身体改造と調教を受け続ける日々において、ソレは一度も「ザーメンおもらし」を許されなかった。
肥大化していくタマはソレ自身が知らぬままに莫大なザーメンと性欲を作り出していくが、「その時」に至るまでは注意深い投薬と調教加減によって溜め込まれ続けていた。
そしてソレは今、鏡張りの壁と向かい合っている。
立ったまま磔のように拘束され、両腕を大きく広げ、ガニ股にさせられて……左右それぞれが握り拳ほどにまで肥大化させられた醜く巨大なタマを曝け出す、惨めに変わり果てた己の姿を見せつけられながら。
オーナーと闇組織のスタッフ達によって、かつてソレの同類が経験したのとは似て非なる改造処置を完了するために。
ソレのペニスがつままれ、調教の果てにぐぱぁっと拡張された尿道に長い器具が押し込まれて固定される。
器具にたっぷりとローションが塗りたくられているとはいえ、本来ならばあまりの苦痛に凄まじく絶叫し、流血さえするだろうものを……それは呻きながらも受け入れてしまっていた。
あまつさえその表情は苦痛よりも歓喜、そして不安の色が強い。ソレの尻穴にたっぷりとローションが塗り込められながら解され、やがてペニスを模した器具がそこにあてがわれた時でさえも。
奥の奥まで届いた器具のもう一端をのぞかせるペニスを押し下げられ、その先端を大きなボトルの口に入れられてあてがわれたとしても。
「ションベン穴とケツの穴をぐちゅぐちゅされる気持ちよさ」と、「ザーメンおもらしさせてもらえない苦しさ」が頭をよぎるだけだ。
ソレは今や異常に肥大化させられた下腹部に渦巻く重たい苦痛と不快感に気が狂いそうなほどで、1秒でも早く逃れたくてたまらなかった。
だから──スタッフ達の手でペニスを模した器具が己の尻穴に深々と打ち込まれてはリズミカルなピストン運動を開始され、またそうされてなお勃起した己のペニスに埋められた器具を掻き回されることで、ションベン穴とケツの穴を同時にホモレイプされ始めたとしても。
苦痛や屈辱にではなく、待ちわびた倒錯的な快楽によって鳴き叫んだ。激しくピストンされる作り物ペニスをケツの穴で喜んでくわえ込みながら、拘束された身体を揺らして与えられる快楽に酔いしれた。
やがて前後から、体内から激しく犯されいじめられた末に、ソレが吠えながらザーメンをお漏らししてしまう。
ソレのザーメンは器具を介してどばどば、びちゃびちゃと噴き出してはボトルの中に大量に溜め込まれていく。肥大化したタマの大きさに見合うような……まさしく小便のように、大量に。
──ソレがザーメンおもらしをし始めてもなお、スタッフ達はソレのションベン穴とケツの穴へのレイプを続行した。
そしてレイプであろうとも、ソレは屈辱や苦痛よりも快楽を感じていた。見知らぬ男どもにケツの穴を、ションベン穴を激しく苛められ、身体の奥深くをぐちゅぐちゅごちゅごちゅ掻き回されてしまっても。ザーメンおもらしをしながらも変わらず続けられる、拷問のような責め苦を受けようとも。
絶え間なく襲いかかる苦痛交じりの悦びに鳴き叫び、何度も大量のザーメンおもらしをし続けた。顔を涙と鼻水と涎でべちゃべちゃにしながらも首を振り乱して悦び、どばどばとザーメンを漏らしていった。
──やがてソレのペニスにあてがわれたボトルの中が、ソレのザーメンでいっぱいになるほどの狂乱のひとときが終わる。
気持ち悪いほど肥大化させられたタマから一滴残らずザーメンを吐き出したとさえ思える満足感と倦怠感に浸っていたソレは……間もなく、残酷な現実に引き戻されてガタガタと身体を震わせた。
注射を下腹部に打たれ、完全に欲望を吐き出して萎えきったはずのペニスが勃起させられる。
器具が引き抜かれた尿道に今度は太く長いチューブが押し込まれ、奥の奥まで到達させられ、黄色いションベンをお漏らしさせられる。
ペニスの根元をきつく縛り上げられる。
やがてうっ血し変色したペニスの根元に、刃物があてがわれる。
その光景から目を逸らすことを許されず、ただ見せつけられる。
「いやだ、いやだ……! やめてくれ……!」
身体をわななかせて泣きじゃくりだしたソレに身を寄せて、オーナーは実に愉しそうに言ってやった。
「どうした、ビリー?
怖がることはないさ、お前の薄汚いチンポをちょんぎってやるだけだ。
お前はションベン穴とケツマンコでザーメンおもらし出来る立派なヘンタイオスイヌなんだからな。メスに突っ込む機会なんざ一生無い、薄汚い無駄チンポなんか要らないよな?」
「そんなことない! チンポいる! おれのチンポいる!!」
激しく首を振って泣きじゃくるソレだが……その直後、鋭く……やがて濁った悲鳴をあげて身悶えした。
「ああああああ!! いだああああああ!! やめでぇぇぇぇ!!」
泣き叫ぶソレの肥大化したタマをむんずと掴んでやりながら、オーナーはバカなオスイヌを嘲笑してやる。
「ご主人様がいらねえってんだから、いらねえんだよ。
いいかビリー。これからテメエは薄汚い無駄チンポを切り落とされて、立派なヘンタイオスイヌに生まれ変わるんだ。
野郎どものチンポをケツマンコにたっぷり咥え込んで、ションベン穴をぐちゃぐちゃにしてもらって、クソでけえタマからザーメンションベンぶちまけて鳴きわめくんだ。
……そうだ、今日をヘンタイオスイヌの誕生日にしてやろうか。歌でも歌ってやるよ、無駄チンポを切り落としてやりながらな」
ハッピーバースデー、トゥーユー♪
ハッピーバースデー、トゥーユー……♪
オーナーが楽しげに歌ってやりながら、ソレの変色したペニスにぞりぞりと刃物を食い込ませていく。
激痛と恐怖と絶望に、ソレがさらに激しく鳴き喚く。
──頭を振り乱して鳴き叫びながら、ソレの頭の中にはぐちゃぐちゃの感情と過去の記憶が乱れ飛んでいた。
およそまともではなかった、今までの短い人生。貧しい弱者であるがゆえに顧みられず、踏み躙られ、奪われてきた。
だからこそ底辺のスラムで生きる糧を得るために、やり場のない憤りをぶつけるために、己よりも弱いものを踏みつけて奪ってきた。
そうして今、ソレはまさしく理不尽に踏み躙られ、ヒトであることさえ否定され、男として一番大切なモノとこれからの人生を奪われていた。
──おれが何をしたってんだ。おれが何でこんな目にあわなきゃいけないんだ。いやだ。いやだ! いやだ……!
「うぎゃああああああーーーー!!!」
心からの嘆きと絶望、喉が裂けるような悲鳴とともに。
ソレはペニスを根本からぶちりと切り取られ……
──狂った状況と、オスとしての最期を悟った身体がせめてもと反応したか。
赤い血とともに、どぶぅ、どぶじゅぅ、と。
粘ついて白く濁ったザーメンを、小便のように大量に漏らしていた。
……そして、その後。
「ビリー」と名付けられたソレは、「誕生日祝い」と称してボトルいっぱいに溜め込まれた己のザーメンを飲まされ、また切り取られてじっくり炙られた己のペニスを食べさせられた。
その後どことも知れぬ施設に囚われ、大勢の男どもの性欲のはけ口にされる。
毎日のように男どもに尻穴を激しく犯され、ペニスを切り落とされて剥き出しとなった尿道に小道具を突っ込まれては掻き回され、醜く肥大化させられたタマを戯れに、あるいは尻穴の締まりが良くなるからと痛めつけられ。
度重なる荒淫に、暴力的な扱いにソレの心身は1年しか保たなかった。尻穴はがばがばに緩んで爛れたように腫れ上がり、尿道も内性器もひどくかき回され傷つけられた末に血や膿の混じった小便を垂れ流しとなり、タマも赤く、さらに醜く腫れ上がった。
「もう使えなくなった」と判断されたソレは、最期にはその醜く巨大なタマを固定された上で、オーナーが腹いせに振り下ろしたハンマーによりタマを一息に叩き潰されて。
聞くに堪えない断末魔の叫びを上げ、血混じりのザーメンを噴き出しながらショック死……もとい「廃棄処分」されたという。
-
投稿:2025.02.18
非行少年の末路After・1
著者 ShKySk 様 / アクセス 1792 / ♥ 7