※注意※
この作品は前作
:「女医さんの恩返し」
:「おしっこパーティー」
の続き物となっております。
そのため、これらの作品を読んでからでないと
分かりにくい描写が多くあります
※
ある晴れた日、二人小さな男の子ふたりが川で遊んでいた。
しばらく遊んでいると、二人とも尿意を催してしまった。
「ねえ、あそこで一緒におしっこしない?」
1人の小柄の男の子、ユウキが崖の上を目指してそう言った。
「ええっ・・・こわいよぅ、絶対飛ばないよう・・」
もう一人の男の子、ダイチが後ずさりをする、実はこの子、
まだ立ちションが苦手で、たまにズボンを濡らしてしまうのだ。
「大丈夫だよ、一緒にやろ!ボクが守るから
一緒におしっこ、しよ?」
小さな男の子、ユウキくんが肩をトントンしながら、もう一人の子を
誘っていく、
仕方がなくもう一人の子も、崖の上に行き、一緒におチンチンを出した。
「うぅぅ・・・高い・・・」
「よし・・・行くよ!」
二人はおチンチンを出し、下めがけておしっこを出し始めた。
初めはユウキ君だけだったが、やがてダイチ君もつられておしっこを
出し始めた。
「出来たじゃん、それ、ダイチのに近づけて、」
ユウキ君はダイチ君のおしっこに軌道を合わせ、途中でぶつかるように
した。おしっこはそこから四方八方に飛び散り、何で出来ているかを
考えなければきれいな光のしずくになった。
「わあ、すごい!」
あまりの光景に、ダイチははしゃぎ始める、
「ボクもこんなんになるとは思わなかった。」
元々は一緒におしっこがしたい、ユウキ君はそう思っていただけだった。
だけど高い所を見つけて、せっかくだし、と思って誘ったが、大きな
思い出が出来た。
「どう、名付けてクロスおしっこ!」
ユウキが技名をつけると。
「おお、かっこいい!」
と、ダイチも大はしゃぎだ、
こうして二人とも、いつまでもこうやってふざけあろうと約束した。
いつまでもこうした日が続くと思っていた。
そう、ユウキ君が「懲罰ブルマ」になるまでは・・・
○二人は新入り、「お姉さん」
架空小学校、視聴覚室にて、これからブルマの生活、学習指導の補助を
行う「お姉さん」の候補生が集まっていた。
「皆さん、ブルマ、女の子が良い女性になる条件、それが何でしょうか?」
ブルマ指導の先生が、集まってきた見習いお姉さん達に尋ねる。
「うーん、身だしなみ?」
「辛いときも男の人を支えられる、とか?」
「やっぱりたくましく生きるってこと?」
「普通にお勉強ができるとか?」
初めて集まってきた子は思い思いに答える。この教室には、去年もこの
教習を受けた子もいるが、あえて去年の教えを口に出さないようにしている。
「そうですね、そういう事も大事です、でも何より大切なのが、男の人の
力を伸ばせる人、支えられるような人になることです。」
「男の人の力?」
初めての志願者の一人、小学校5年生、ブルマはあとちょっとで二年生、
キヨカが先生に尋ねた。
「そう、ブルマの子なら分かると思うけど、男の子は女の子には無い力を
持ってるの」
「力が強かったり、理数系に強いっていう、分かりやすい能力、」
「その他に、規律をつくったり、みんなを守ったりとかか、そういう
よく考えないと分からないような力もあるの、」
「でも、ブルマはそれができなくなっちゃうの、」
「今まで出来たことができなくて、とっても悔しい思いをするの、元男の子
のブルマなら分かると思う。」
元々男の子だったブルマの子たち数人が嫌そうに顔をそらす
「特に最初の頃なんかは新しい体に慣れるのが大変で、
『どうしてボク達だけこんな思いをしないといけないんだ』っていらいら
しちゃうの」
「とある子なんかね、立ちションしている男の子をみて、悔しさがあふれ出て、
その子に襲い掛かったりする子もいたりするの」
そういうと先生は、一人のお姉さん候補、マコトちゃんの方をみる。
「うぅぅ・・・ごめんなさい・・・」
実はその子こそマコトちゃん、小学五年生、
昔はブルマの子をからかったりした悪ガキ男子。
それが原因で懲罰ブルマにさせられたのだ。
そんなブルマのマコトちゃん、ブルマの合宿の時に去年低学年の子が
ふざけた調子で立ちションをしているのをみて、
「なぜあんな小さな子に出来るのにオレにはできないんだ」
と、おしっこの我慢が限界に達しそうなのも合わさって、爆発してしまったのだ。
「ふふっ、その気持ちを忘れないでね」
そんなマコトちゃんでも、あの一件以来は心を入れ替えて、今では面倒見のいい
姉御肌の上級生になっている。もちろん、悪ガキだった時、意地悪した子にも
きちんと謝り、もうしないと約束もした。
「だからね、お姉さんは新しい体でも、一人前になれるように支えるの、
そうすればおのずと、「ずるい」!ていうイヤな気持ちから、
純粋に「いいな」って支えられるようになるから」
「そういう男の人の力を認めて、きちんと支えられるようになるまで、
支えるのが私たち先輩女の子の務めです。」
「「「はーい」」」
イントロダクションの後、ブルマの入院のスケジュールや、生活指導や学習指導で
教えることの確認を行い、最後にペーパーテスト、簡単な実践テストをした。
テストをして合格した子には、担当するブルマの特徴を教えられた。
「はい、キヨカちゃん、マコトちゃんが担当する子、このファイルは秘密だから
持ち帰らないでね」
先生は順番に担当する子の性格、学年等が書かれたファイルを配っていた。
しばらくまって、キヨカちゃんとマコトちゃんにも番が来た、
「先生、これって・・・」
キヨカちゃんは自分が担当する子の書類をみて、
ファイルの上側の、赤い線を指さして先生に尋ねた。
ファイルの子の名前は「河上ユウキ」とある、その名前に
2人は身に覚えがあった。
気になることがあったらしい、
「うん、ブルマ優等生のキヨカちゃんにだから頼みたいの、
この子は『懲罰ブルマ』、悪いことをしてブルマになったの。」
ファイルの上の赤い線、それは落ち着きが無かったり、喧嘩ばっかりしてたり
など、懲罰ブルマのほかに、指導に手のかかりそうな子の書類に記載される
印である。でもそれ以上にキヨカとマコトは気になることがある。
「その子のお世話を頼めない?マコトちゃんも隣の子を担当する
ことになってるから、もしもの時は元気パワーで助けてあげて」
「よし!任せとけ!」
マコトは男の子の時から相変わらずで、少々男っぽい所が結構残ってる。
しかも体格は良くて、クラスの中でも身長はトップ5に入るくらい、
最近になってさらに背が伸びていた。そのため結局女ガキ大将みたい
な状態になっている。
「でも、なんでアイツが・・・」
マコトはつぶやいた。そう、「河上ユウキ」。
彼こそマコトにオチンチンを見せつけ、マコトの劣等感を爆発させた張本人だった。
だけど彼と話す内、そんなに悪い子ではなはいという事も分かっていた。
むしろちょっとお調子者、それを除けば感じのいい子だった。
特に悪ガキという感じではなかった。
かくして書類に目を通した後翌日、病院にて
お姉さん役達はブルマの子と対面することになった。とはいっても
新入りブルマは手術後で、みんな寝ていた。
えっっと、私の子は・・・キヨカとマコトは他の子を見ながら、自分たちの子の
病室へと足を運んで行った。
(569 河上ユウキ 木ノ内 ナギサ ここだね)
2人は自分が担当する子とついにご対面することになった。
(・・・やっぱりあの子だ、)
二人はユウキ君の顔を見ていた。やっぱりあの子だ。
ブルマの教育期間の最後、みんなで公園でパーティーした時、外の世界に
慣れるために集まってくれた男の子の一人。女の子とはどういうものかを
思い知らせてくれた。「ちょっと憎たらしいちんちん」と共に。
何故この子が懲罰ブルマに?二人はそう思ったが、マコトの方は
主に別の子を担当する。そっちの方に向かった。
「うわー、この子、いっぱい泣いてたんだろうな・・・」
となりでマコトがブルマの顔を見てつぶやいた。キヨカが見てみると、
たしかに目や頬に目ヤニみたいなものがついてる。先生は拭いたらしいが、
やっぱりちょっと残っている。
(おかしいな、このユウキ君、泣いてない・・・)
キヨカがブルマになる前、検査の教室にて結構な確率で泣きわめく声が聞こえる
のだ。そしてさらっっと他の病室を見ていたが、やっぱり泣き跡があったり、
酷い子には腕や足にアザがあったりする。おそらく最後の抵抗の時についた
ものだろう。
でもこの子はそういったものが一切ない。懲罰ブルマになるような子なら、
もっと激しく抵抗するものかと思ったけど、そうでもないらしい。
それにしても・・・
「この子たちの「おまんじゅう」見れるんだよね?」
キラキラして目でキヨカはマコトに話しかけてきた。
「こっそり見たらヘンタイだぞ」
「まだ見ないよ、さすがの私でも・・・」
キヨカはこの子に欲情していた。元が男の子なのだ。女の子の体に興味が
湧かないわけが無い。特にキヨカは「まんじゅうハンター」として悪名高く
同級生、下級生問わず、隙あらばお風呂やトイレに連れ込んで、その子の
「おまんじゅう」を観察していたのだ。
特に今度のユウキくんは見ていて可愛かった。
整った顔立ちの小柄な顔、そしてぱっちりとしたまつ毛、ちょうどいい感じ
の大きさの唇など。そして保護欲をそそられるかのような小さな身長。
どれもキヨカをそそらせるに十分だった。
(ああ、この子のお饅頭はどんな風になってるんだろう。おしっこはどんな
感じで出るのか、どういう風にお股を汚すのか。生理になったらどういう反応を
するんだろう。)
キヨカはこのユウキくんがこのお股で憂鬱な思いをする姿を思い浮かべ恍惚
の表情を思い浮かべていた。、
ただユウキ君は手術で疲れているのか、若干つかれたような顔にも見えた。
(コイツ、ブルマに変なことしないだろうな・・・)
そんな変態的な表情をしているキヨカをみて、心配そうにマコトはつぶやいた。
○目覚めて
「うぅぅ・・・」
最初に目覚めたのはユウキ君だった。
ゆうきくんは目覚めると辺りを見渡し、そして再び目を閉じた。
その音を逃さず、キヨカとマコトがユウキくんの方にあゆみよった。
「おはよう、ユウキ・・・くんの方がいいかな?まだ眠い?」
キヨカはやさしくユウキに語り掛けた、するとユウキ君が
目を覚ました。
「・・・」
ユウキ君は目を覚まし、ベットに座る体制になったが、
依然としてぽわーっとしている。
「おはよ!ユウキ、オレの事、覚えているか?
一年前の時はごめんな、」
「ああ、うん・・・・・・うっ!・・」
ユウキ君は突然、股間の方に手を伸ばした、やっぱり股間を新しくされて、
違和感を感じたらしい。
「もしかして、トイレ、行きたいの?」
キヨカはその動作を見て、トイレの方向を指さした。
もちろんはやくユウキ君のお饅頭を見たいというのもあったのだろう。
だが、ユウキ君の左腕にはやはり点滴が入れられていた。そう、
かれこれブルマの子は手術から回復まで
おおよそ24時間以上寝ることもある。栄養を補充したり、脱水
症状を回避するために、点滴が刺されるのだ。
ユウキくんはコクリ、とうなずき、ユウキとマコトに促されるがまま、
トイレに向かった。
向かった先は女子トイレの洋式トイレだった。キヨカとしては
和式トイレの方がおしっこが良く見えるため、そっちにしたいような
気もしたが、ユウキ君がぐったりしているので、疲れずにこぼれにくい、
洋式トイレを選んだ。
「はっはっはー、ユウキも結局、しゃがんてオシッコの身になっちゃったな」
「もう、そういう事言っちゃダメ!、」
「うん・・・」
マコトが心ない軽口を叩いてしまったので、キヨカが静止する。だけど
ユウキ君の方は、力なく返事をするだけだった。
「とりあえず、ユウキ君、ウンチの時みたいにしゃがんでみて?」
ユウキは無言で、トイレにしゃがみ込む。そしてそれを見て
マコトも、ちょっと表情が険しくなる
「そしたら、お股を広げるの、ほら鏡、ワレメちゃんが広がるでしょ」
キヨカが鏡でユウキ君の新しくできたお饅頭を見せて、股を広げるよう
レクチャーする。
「・・・」
ユウキ君は股を開くようにしたのはいいものの、鏡からは目をそらした。
「こーらっ♪、自分の体から目をそらさない、大丈夫、かわいい饅頭さんだよ、
なんなら後で私たちののも見る?」
(はぁはぁ・・ユウキ君のお饅頭!カワイイ!触りたい!でもあとちょっと我慢!)
「さらっとアタシまで巻き込むな!」
(でもやっぱり、もう無いんだな・・・)
マコトが巻き込まれたことに対して突っ込む。
初めは目をそらしていたユウキ君も、キヨカに頭をなでなでされながら励まされると、
少しずつ、目を鏡の方に向けられるようになった。
「さあ、準備はおっけー、あとは背筋を正して、いつもみたいにおしっこするように
すれば、出るはずだから。」
そういった3~5秒後、ユウキ君の真下から、雫がこぼれ始めた。
やがてその雫が滝になり、便座の水と一番前の中間位を、勢いよく
おしっこが叩き始めた。やっぱり女の子のお股、たまーに
お股の一番下付近まで滴り、ユウキに今のお股の形を思い知らせる。
キヨカはそのおしっこがお股、そしてやっぱり後ろの方へ滴るのを見て
「きゅんきゅん」を加速させていた
マコトはユウキ君がしゃがんでおしっこをする姿そのもの、
そして今後、絶対に昔のようにおしっこが出来ないと
言っているかのようなお股の惨状、
何よりも無表情なユウキくんの表情を見て、愕然としていた。
「ユウキくん、お股が汚れちゃってるけど、今は気にしなくて大丈夫だよ、」
「うん、」やっぱり力なくユウキはつぶやく。
やがておしっこの勢いが弱まり、
おしっこがユウキ君のお股に最後の書き跡を残し終えると
キヨカはユウキに立ち上がるよう言った。
「さて、ユウキ君のおしっこ判定♪」
そういうと、キヨカは医療用バックから取り出した、
「尿付着確認シート」をユウキのお股にくっつける。
確認すると、さっき見たように、結構後ろの方からおしっこが出ている。
そして見た限り、それほどおしっこの向きも偏りが無かった。
だけどやっぱり汚れている。おしっこが出るところから左右にのっぺり、
青いシミが広がっていた。そして後ろに滴った後もちゃんとある。
だけどこれならトイレで苦労することはないだろう。
けっこういい先生に手術してもらったらしい。
でも、そのおかげで前には飛ばせず、男の子の楽しみを完膚なきまでに奪う
仕組みになっている。いろいろはしゃぎたいユウキ君には
大きな呪いになってしまうような感じもする。
「どうだ、はじめての饅頭でのオシッコは?」
「うん・・・飛ばないんだね、」
飛ばない、
実際に経験した身だから分かる、女はとてもじゃないが
立ちションなんてできない。それを今日コイツは思い知られた。
だけどそれで泣いたりも、怒ったりもしない。まるで心を閉ざしているか
のようだった。
「大丈夫だって、面白い事なんて他にいくつもある!
元気になったらさ、面白いゲームとか、教えるからさ!」
マコトはユウキの肩を叩いて励ました。正直これで元気になったとは
思えない。それでも何かしら楽しみを見つけることが大切だと思い。
精一杯のエールを送った。
○真実
それからもユウキ君は、特に問題行動を起こしたりはせず、
きちんと女の子としての知識、マナーを身に着けていった。
むしろおとなしすぎて、心配になるほどだった。特に
創作関連ではあまり積極的にものを作ろうとしなかった。
他の子を真似して、辛うじて時間内に完成。
そんなことも多かった。
そしていよいよ初の外出行事、ブルマ1年生にとっては
とっても嫌な気持ちにさせられる「おしっこパーティー」の日が来た。
※おしっこパーティー
女の子になりたてのブルマが外の世界に馴染みなおすための
パーティー的行事。
ただ、そこで改めて女の子としての劣等感を自覚させられる
仕組みになっている。まず、病み上がりでスポーツをして
男子に勝てない悔しさを疑似的に体験させられる。
さらにトイレは共用、あらかじめお茶やコーヒーなど、利尿作用の
あるものを会食で摂取させて、トイレへと誘導する。
そこでは男の子の立ちションが見える位置で長蛇の列を作らされ、
改めて立ちションができない身の劣等感、おちんちんを羨ましがる
心を刺激させられるイベント。
開催会場となる公園についても、周りのブルマ、男子とスポーツをすることはせずに
ちょこんと座っているユウキくん。
そんなユウキ君から少し離れ、そわそわしている男の子がいた。
「よお!、どうした、話しかけずらいか?」
「わっ!、い、いや大丈夫だ・・・」
マコトがその男の子に近づき話しかけた。元々肝が据わっているマコトちゃん。
今でも男女問わず、いろいろな人と話ができる。
「実はオレ、あの子の姉さん役なんだ」
本当は別の子の姉さん役なのだが、よくユウキ君の世話もしている。
たぶん嘘にはならないはずだ。
「昔あいつと知り合ってな、それで選ばれたのかもしれない、
ところで、お前、ユウキの友達か?」
その子は若干口を濁してから、質問に答えた。
「ああ、友達だった、今はもう自信が無い・・・」
やや曇った回答に、「何か訳アリだな」と思ったマコトちゃん、
少々考えたのちに小声で、そのキョロキョロしていた子にささやいた。
「大丈夫だよ、あの子、元気が取り柄のような子だろ、
ちんちんが小さくて、お前だけ合格になっても恨まないと思うぞ」
(ごめんな、ユウキ、ちょっと嘘つかせてもらうぜ、お前のが立派
だったのはしっかり覚えているからな)
「・・・ちがう、あいつのは立派だったよ、俺のよりな」
少々時間を置いたあと、この男の子は事の真実の断片を話し始めた。
「たぶん、女の子にはめられたんだ。」
「女の子?」
マコトは興味津々に語り掛け、共にユウキの遠くに移動していった。
「ああ、ちょっとした女子のリーダー的な子で、ある時から
嫌がらせのようなことをユウキにし始めたんだ。」
「周りの女子がオレにも一緒に無視するように誘ってきた。バカだったよ、
オレもたまに無視しちゃったんだ。」
「でも友達だったんだろ?こっそり遊んでたりしてたんじゃないのか?」
マコトが語り掛ける
「まあ、女子がいないところでなら・・・」
「なら大丈夫だよ」
マコトがそのユウキの友達を小声で、でも元気な声で励まし始める。
「だって遊んでたんだろ、女子を無視して、だったなら、
ユウキ君も心強かったはずだぜ、」
「ありがとう、でも結局助けられなかったんだ。オレもみんなも」
この友達の話によると、たまにユウキは女の子に暴力をふるったとして
この頃から注意されていたんだとか。実際ユウキは懲罰ブルマ、
間違いなくそういったことが重なって、ブルマ判定になったんだろう。
「まっ!とにかくさこれからのことを考えようぜ!
ほら、お前だってユウキと仲直りしたいんだろ、」
「だけど・・・」
「だけど、じゃない!・・・とにかく、当たって砕けろだ!」
「所でさ、名前、何ていうんだ?」
「・・・ダイチだ」
「オレはマコト、よろしくな」
マコトは少々強引に、その友達をユウキの所に連れて行った。途中で
好きなものとかを聞きながら。
「ユーウキっ、お友達が来てくれたぜ」
恥ずかしがるダイチを引っ張って、ユウキの所に
ダイチを連れてきた。ユウキもダイチも小学3年生くらいだ。
「・・・!?」
「ひ、久しぶりだな、ユウキ・・・のままだっけ?」
ダイチを連れてきたとたん、ユウキの表情が赤くなり、ちょっと
動揺し始めた。
(やっぱり、ユウキの心を開くにはダイチの力が必要だ!!!)
「なに恥ずかしがってるのさ、ほら、茶でも飲みながらお話ししようぜ!」
マコトは近くにあった紅茶とチョコレートを持ってきて、二人に手渡し、
自分にの分のお茶も注ぎ始めた。
(うーん、ちょっと少なめにしておかないと、ここのトイレは混むからな・・)
用意が終えると、マコトは話題を出し、徐々に二人は会話を弾ませていった。
そこにキヨカと相部屋のブルマの子も合わさって、かなり会話は盛り上がり始めた。
だけど若干、ユウキはまだ笑顔に陰のある状態だった。
「ゴメン、ちょっとトイレ」
しばらくしてキヨカがトイレに行きたくなってきたらしい。
「そーだな、ここのトイレ混むから、ブルマの子たちもついてくるか?」
マコトがそれを聞いて、新入りブルマの子にも聞いておく、
行列で漏らしたりしないように、早めに行っておいた方がいいと思ったからだ。
結局ブルマの子全員と、
いくつかの男の子もトイレに向かった。ダイチもついていった。
ダイチはさっさと小便器で用を済ませると、個室の行列に並ぶユウキと
目が合ってしまい、申し訳なさそうになった。
(そっか、もうユウキはできないんだよな・・・)
小さいときからダイチは良く、ユウキと一緒に立ちションをして楽しんでいた。
ユウキと連れションをするのは楽しかった。いつもおしっこでふざけていた。
川の崖の上で恐れずに立ちションにさそったのもユウキだった。
そんなユウキが小便器には目もくれず、足をもじもじさせながら個室が開くのを
待つ姿を見ていると、なんだか切ない気持ちがあふれてきた。
(また、連れション、したかったなぁ・・・)
しかしそれとは別に、別の感情も湧き上がってきた。男の子の時からかわいらしい
ユウキだった。それが今ではちょっと生意気な、女の子らしい恰好をしている。
そんなかわいいユウキを見て、ダイチの男の子がうずき始めた。
(ユウキのお股を見てみたい。あのユウキを抱きしめたい・・・)
○作戦会議
あれからユウキとダイチは仲良くなったものの、まだユウキの心は
晴れ切ってはいなかった。そのことについて、マコト、ダイチを筆頭に、
キヨカやキヨカとマコトの元お姉さんも加わり作戦会議が開かれた。
「まず気になるのがその意地悪女の子、絶対帰ってもいじめるから」
まず声を上げたのは女の子歴=年齢の純粋な女の子、ハルカ。
彼女はその女子歴から、リーダーの圧力でもっといじめるのではないかと
懸念した。
みんなそれには賛成、何とかしてその女の子からユウキを守りたい。
さらにマコトがそれに続く、
「それに、その女の子への恨みもあるんだと思う。実際オレもブルマに
された時、女医に仕返しがしたくて仕方がなかった・・・まあ、
俺のはオレが原因だったけど・・・」
かつての過ちを振り返りながら、マコトが発言する。実際、逆恨みでも
仕返ししたい感情があふれてくる。今ですら、まだ意地悪をした女医の
事を思い出すとはらわたが煮えたぎってくる。今回の話が本当なら、
かなりの割合でその女の子に非があると思う。それを思うとユウキの
心の奥底には、かなり強大な怨念が渦巻いているはずだ。
みんなも仕返ししてやる!、そんな思いをマコト、ダイチ、ハルカを
筆頭に叫び始めた。
だけど、元男の子でマコトの元お姉さん、ミキが待ったをかけた。
「うーん、たしかに仕返しも、大事だと思うんだけど、最終的には
ユウキ君の心の決着次第だと思うの。」
みんながどういうこと?という顔で聞き返すと、ミキは説明を続けた。
「多分だけどね、結局はユウキ君が今の体から逃げているのが原因かなって?
ほら、キヨカちゃん達の話から聞くに、ユウキ君っていまあまり反応が無いでしょ」
「あれって、自分の変化した体を自覚しないように、ううん、自覚があるんだけど、
それを封じ込めようとしているの。」
「でも、いずれはちゃんと自分の体に向き合わないといけない。
自分の体と向き合って、ぶつかって、女の子の体ならではの幸せ、
嫌なことを言葉にして、折り合いをつけていかないと、心は晴れない。
私もそうだったから。」
ミキも元男の子、女の子にされた時の動揺、不便さ、悔しさを味わわされてきた。
その度に大泣きして、ミキのお姉さんだったハルカに慰められ、一生懸命前に
進んできた。だからユウキにも心を鬼にして言いたい。「自分の体から逃げるなよ」
と
「自分の心と向き合う、か、どうすればいいんだろう?」
キヨカがつぶやく、
「それならね、恋することが大事、かな?」
再び女の子最年長のハルカが発言する。
「女の子はね、好きな男の子のためなら変われるんだよ、その男の子に
見てもらえるように一生懸命自分と向き合うの。」
「私の知り合いの子もね、好きな子に見てもらえるように、一生懸命身なりを整えたり、
言葉遣いを直して、勉強の成績を伸ばした子もいるの。」
つまり、いざその子に好かれようとして、改めて自分のイヤな所を直視して
乗り越えていったらしい。恋の力ってすごいのかなって、上級生たちは感心したが、
ダイチやマコトなど、少々頭が下級生な子にはついていけなかったようだ。
「えっと、つまりね、その人の為に頑張りたい、そう思える事がが大事だって」
すかさずキヨカが分かりやすいように説明する。
「いいアイデアだけどさ、そんな都合の良い男子いるのか?ユウキが好きな子って?」
マコトがぶっきらぼうに言い放つが、すぐさまハルカ、ミキが
ダイチを指さす
「えっ!?オレ!?」
ダイチは動揺して周りの子をキョロキョロする。
「だって、ほかにそんな子いないし」
「ほら、ダイチってユウキの幼馴染なんでしょ、色々分かると思う。」
「今日もユウキ君と仲良くお話ししてたし・・・」
ハルカ、ミキ、さらにはキヨカまでがダイチを推薦する。
「大丈夫、別に恋人になる必要はないの、ただ、一緒に心を通わすことのできる、
そんなお友達になれれば大丈夫!」
ハルカがちょっとハードルを下げる。実際そうだ、大親友でもこの役割、問題はない。
さて、一通り話し合った所で、会議もまとめに入っていった。
まず、大目標としては ユウキ君が心を開き、新しい体と向き合えるように
するということ。
そしてそのために、
①意地悪な女の子からユウキ君を守る。
②その意地悪な女の子と、ユウキ君が自ら決着をつける。
③ユウキ君が自分の体と向き合うきっかけをつくるために、
ダイチに頑張ってもらう。
「なあ、若干③番がふわふわしてるんだけど」
3番のメイン、ダイチが不安そうに語りかける。
「大丈夫、私たちが教えてあげるから」
そういうとハルカ、ミキがみんなの前で宣言をする。
「えええええええっ!! 嫌だ!嫌だよオレ男だし!」
その作戦内容に、顔を赤らめてダイチが否定する。
「大丈夫、愛し合ってるカップルはたまに、プレゼントするんだよ♪」
「そうそう、それにこれは、ユウキ君の好みを知ってる君にしかできないんだよ」
ハルカとミキはダイチを説得する。だけどプレゼントするモノがモノなので、
どうしても「うん」というのには時間がかかった。
○作戦開始
ユウキの自宅付近の公園、ブルマの初期教育課程を終えたユウキは、
上は淡いピンクの水玉のTシャツ、下は茶色でフリルのついたキュロットスカートで
マコトとキヨカ姉さんとゲームをして遊んでいた。
お姉さんは通常、約一年間、担当のブルマの子と連絡を取り、問題なく女の子に
溶け込めるようにする。とはいっても女の子の約半分ほどが元男の子なので、ある程度
男の子文化が通用したりもする。
ある程度仲良くなった所で、マコトがその例の女の子について質問をする。
「なあ、最近「マホ」って女の子の話をよく聞くんだが、大丈夫か?」
「マホ」というのは、例の意地悪女の子の名前だ、その名前を聞くと、ユウキの
表情が曇っていった。
「うん、よく意地悪されたって・・・いう子もいるね、」
ユウキは声を小さくして、うつむきながら答えた。やっぱりユウキも攻撃されているらしい。
ハルカが集めた情報によると、そのマホというのは、今までに何度も女子をいじめ、さらに
は気に入らない男子を今までにも2人程、懲罰ブルマにさせているんだとか。そしてブルマ
になって孤立した子をさらにいじめて孤立させて、自分の手下にすることが判明している。
「なあ、何かあったらアタシ達に言ってよな、力になるから」
マコトとキヨカは相槌を打ちながら、ユウキに語りかける。
だけどユウキは依然としてそっけない態度だった。
「大丈夫、もう終わっちゃったし・・・」
ユウキは助けを求めなかった、そして「もう」ということはやっぱりマホ関連でブルマに
されたのだろう。でも、それでも二人はあきらめなかった。
「うん、遠慮するのはわかる、でもユウキ君だけの問題じゃないの、私たちも悲しい」
キヨカが悲しそうにいう。
「そうだぞ、このマコトちゃんや、ダイチも悲しむぜ!」
「ダイチ」という言葉にピクっとユウキが反応する。やっぱりダイチの事が気になるの
だろう、親友とはそういうものだ。
「ほらっ、それにマホって子も痛い目を見ないと、
いつまでも悪いヤツのままだぜ?何かあったらこのマコト様がぶっ飛ばしてやるから!」
「もう失うおちんちんは無いもんね」
「それは言うな、」
キヨカが若干意地悪そうにつぶやく。
「ふふっ・・・」
今のやり取りを聞いて、ユウキがクスッっと微笑む。笑う時も可愛い。多分、
男の子の時から天性の天使なのだろう。
「もうちんちんはない、か」
そういいながら、ユウキは自分の股間に手を置いた、ほんの1か月前ならば、
ここには男の印がそびえ立っていた。だけど今はもうそれはない。
代わりになだらかなカーブと、真ん中にワレメがある。
おしっこの時も、迷わず座る習慣がついていた。
キヨカにマコト、そしてユウキ自身もそのしぐさで昔を思い出し、少し悲しいような
気分になった。でも不思議と、心がホカホカとして、軽くなったような気がした。
このままユウキの心が解けてくれれば、そう思っていたが、長くは続かなかった。
○決着
「ねえ、アイツ変態だったんだよ?」
帰り道、曲がり角の公園から声が聞こえた。コソコソ話の様だ。
だけど、木を遮って向こうだったから、割と鮮明に聞こえた。
「えっ、どういうこと?」
「実はね、アイツ今日、新しいパンツを買いに行ったらね、なんとアイツがいたの!」
「マジ?キッモ!」
どうやら話しているのはウワサのマホ、その友達らしい。さらにあまりかかわりのない
子まで呼び込んで、次のターゲットの話をしているようだ。
マコト、キヨカ、ユウキの三人は静かに聞き耳を立てるようにした。
「何?ブルマになりたいの?」
「じゃあさせてあげよっか?ちょうどあいつもウザかったし」
「あの調子乗ったチビとも絡んでたしね・・」
嫌な予感がする、キヨカとマコトはそう思った。「チビ、」「パンツ、」
2人には思い当たりがあった。でもそれを知らないユウキも、手を震わせていて、
みるみると表情が険しくなっていた。
ユウキもああいう風に噂され、孤立させられ、いじめられ、最終的には図られて
ブルマにさせられた。ブルマにさせられた後も、いろいろといじめを続けられていた。
だから悔しくて震えていたのだろう。二人はそう考えていたが、それよりももっと
重大なことがユウキにはあった。
「じゃあ、ダイチも無視で決定だね」
「うん、そのパンツが似合う股にしてあげよ♪」
「はははっ、ウザい男子二人組、まとめて女子の世界にご案内ってね」
「たっぷり可愛がって、素敵な女子にしてやんよ」
マホたちいじめっ子グループはだんだんと調子に乗り、大声て話し始めた。
そんな中、茂みから一直線にユウキがマホに飛び掛かった。
「ちょっと!」「おい!」
キヨカ、マコトが静止しようとするが、既に遅く、ユウキはマホと取っ組み合いに
なっていた。すかさず取り巻きの女子たちも応戦して、取っ組み合いのケンカになった。
なんとかキヨカ、マコトで止めに入ったが、さすがに5人もの相手を引き離すのは
容易なことではなく、皆傷だらけになった。
「ちょっと、超痛いんだけど、何してくれてんの?」
悪ガキのマホがユウキを責め立てる
「ウチらさー変態が出たから気を付けようねって話してたの」
「あんたももう女子なんだから、そういうのに気を付けようって
思うんじゃないの?」
「アンタブルマになっても懲りないの?女の子に暴力ふるっちゃダメでしょ!」
周りの取り巻きも、マホに乗ってユウキを責め立てる。だけどユウキも
動じはしない。
「そうやってみんなの悪口言ってハメてたんだ、最低だね」
「・・・たしかにボクはマホを殴った、それにケンカもした!」
だけど今度はユウキも反論を始める。
「だけどそれはお前らが友達をいじめたから!無理やり髪を引っ張ったり、
ゴミ箱に友達を放り込んだり!最低だよ!」
「しまいには人をハメてブルマにする!ブルマになってどうなるかわかってんのか!
立ちションはできない、毎日の尿検査は大変!少しでも乱暴なことしたら
キツイ罰を受ける!無理やり女の子にさせられる!
なんでこんな思いを平気でさせるんだよ!」
ユウキも自分の心に溜まった鬱憤をぶちまける。
「冗談じゃないよ、もうこんな思いをさせたくないんだよ、ダイチには・・・」
(ダイチ・・・やっぱり)
キヨカとマコトはやはりダイチはユウキにとって大切な人なんだと、改めて
痛感させられた。
「・・・ふーん、それ女子が生まれたときからやってることなんだけど、
そんなんで音を上げたの、男子ってすごい情けないんだねー」
だが、マホも負けじと再びユウキを挑発し始める。
「こっんの!」
それを聞いて再びユウキがマホに殴りかかろうとするが、慌ててマコトが間に入る。
「まあ、待ちなお前ら、いろいろ理由があったって
、お前らがやってることはいじめ、それは変わらないよな・・・」
マコトが冷たい口調で言い放つ、さすがのマホも上級生が相手となっては大人しくなる。
「だって、女子のパンツを男子が見てたんですよ、怖いじゃないですか?」
それでも上目遣いで、猫なで声でマホは反論してくる。
「ふん、だったら先生に相談するなりすればいいだろ」
「第一、男子が女子のパンツを買っちゃいけないなんて、ルールもないしな」
マコトもそれを論破する。さすがにその理屈はどうかと、女子グループだけでなく、
キヨカとユウキも思ったが、それは言わなかった。
「ちなみに、このブルマにする企てがバレたらお前ら、大変だよな、
どうするんだ、今のうちに先生に謝った方が良いと思うけど」
マコトは毅然とした態度でマホに忠告した。これが最後のチャンスだ、これを破ったら
「女の子にとっての最大の罰」を下す。マコトはそういう覚悟で臨んでいた。
だけどマホはそれを気にも留めなかった。
「で、何かそういう根拠でもあるの?言いがかりはよしてくれる?」
「周りに聞いてみればいい、そんな態度を取っているやつを、助けると思うか?」
あくまで白をきるマホにマコトはあきれ、突き放した。
「もういい、ここは帰ろうぜ、ほら、ユウキもこっちくる」
「・・・」
もうこんな事しちゃダメだよ、そう最後にキヨカが忠告し、この公園を去った。
○二人はいつまでも、2人はあたらしく
その後3日後の朝、マコト、キヨカ、ハルカ、ミキ、そしてダイチがやってきた。
だけどちょっと様子がおかしい、ダイチは顔を背け、もじもじしてるし、ハルカとミキは
異様にニヤニヤしている。
ちなみに今日はちょうどユウキの両親がお出かけに行っている日だ。家には子供たちしか
いない。
「ほら、ダーイチ♪ユウキに言う事、あるんじゃないの」
ミキがダイチをユウキの方へと、軽く押す
「うわっ!!っちょっと準備が・・・」
そういうと緊張しきっていたダイチが危うく転びかけそうになる。
「ど、どうしたのダイチ、そんなにキンチョーして?」
そんなヘンなダイチに、ユウキがきょとんとして話しかける。
ちなみに今日のユウキは白の下地に、水色と赤のフリルのついたシャツ、そして下は
膝小僧が見える程度のスカートだ。
「そ、その・・・昨日はありがとう、その、マホから守ってくれて・・・」
ダイチはユウキに恥ずかしそうにお礼を言う。
「ああ、大丈夫、ダイチの方こそ大丈夫?ブルマにされない?」
逆にユウキは心配そうに大地に尋ねる。
この一か月間、ユウキにとっては辛いものだった。いきなりおちんちんを奪われ、
立ちションが出来無い体にされた。その大事な所をお医者さんやお姉さんに
観察され続ける。そして、このままダイチと一緒に遊べなくなってしまうのでは
ないかと考えると、不安で仕方がなかった。そんな思いを大地にもさせたくなかった。
この先も立ちションできるからでいて欲しかった。そんな一心で、暴れてしまった。
「大丈夫だよ、あれからマホのヤツ、随分とおとなしくなってさ」
ダイチがユウキの質問に答える。
実はあれから、ハルカの根回しが効いてきて、マホの信頼度が下がってきたらしい。
お陰てマホも思うように人を操れなくなってきているんだとか。
「さて、ダイチくん、そのお手手に持ってる袋は何のためにあるのかな?」
さらにしつこく、本来の目的をミキはダイチに尋ねる。それを聞いてまたダイチは
真っ赤になる。
「えっと、ダイチ、それってなんなの?」
ついにユウキまで、その袋を気にし始める。昨日のこともあってか、みんなもう薄々
気付いている。
「大丈夫だよ、こわくない」
しまいにはユウキがダイチを励ますようになった。仕方がなく、ダイチはユウキに
袋の中身を渡す。
「その、これ、もしよかったら、・・・その、ユウキ、あんまり元気がなかったから・・
その・・・早く女の子の体に慣れてね・・・・ええっとゴメン、気に入らなかったら
捨てて良いから・・・」
こんな感じでカクカクしたしぐさ、言い方になってしまったが、ユウキに自分で選んだ
「プレゼント」を渡した。
「どれどれ・・・・わぁ・・・かわいい・・・」
中身はジュニアショーツだった。淡い藍色と黄色の星がちりばめられていて、上には
綺麗なジュエルっぽいガラスがついたリボンがある。そして脇にほんの小さく、
子供に人気の電気ネズミ2匹のキャラクターが付いている。
どうやら、ダイチの選んだショーツはユウキの好み直球だったようだ。
「少々子供っぽい気がする」と上のお姉さん達は思ったが、言わないようにした。
「そのな・・・姉さん達が、ユウキが自分の体、嫌がってるんじゃないかと思って、
はやく新しい体に慣れてねって・・・」
ダイチは恥ずかしそうにユウキにいう。
「もう大丈夫だよ、マコトお姉さんにキヨカお姉さん、色々大切にしてもらって、
ボクももう決心がついた。これからもダイチと一緒にいたい!」
「まだいろいろ大変 なことが多いけど、付き合ってくれる?」
「もっちろん、これからもよろしくな。」
二人は改めて、今後も友達でいることを誓った。おそらくこれからも色々と二人には
あるだろう。それでも、この二人なら乗り越えていける。そうみんな思った。
「ところでボクも何かお礼がしたいな、何かしてほしい事とかある?」
初めはただユウキがそういっただけだった、だけど、ダイチの方はちょっと、
返事に時間がかかった。
「そのさ・・・出来たらでいいんだけど、その・・・」
そんな二人を見て、ハルカとミキがにやにやし始めた。
(「もしかしてこれって!?!?」、 「うん、そうだよ!!!」)
「なに恥ずかしがってるんだ、互いに心を通わせ合った仲だろ、今まで通り、言ってみな」
マコトが何かを察したのか、二人と一緒に応援を始めた。
「そうそう、たしかに今までとは違うかもしれないけど、こういう時は
思いっきり言ってみなさい♪」
「そうだよ、言ってみないと始まらないじゃん、ユウキも喧嘩吹っかけるくらいの
度胸があるんだから、大丈夫だよ」
ミキとハルカもさらに盛り上がり始める。
そう励ましていると、少しずづ、顔を真っ赤にしながらダイチが言い放った。
「その・・また立ちション、一緒にできないか?」
「「「おおーっ!」」」
(・・・えっ?)
その言葉を聞いて、一様に盛り上がった。
元から女子のハルカを除いては。
「その・・・さ、昔、川の高い所から一緒にしただろ、
あれがすごい気持ちよくてさ、誘ってくれたユウキはすごいって
思ってるんだ、」
「だけどさ、あのトイレの座ってする所に並ぶユウキを見て、さみしくなっちゃって
・・・」
ダイチが恥ずかしそうに告白を続ける。
「その、ブルマの子にそういうのをお願いするのもなんだけど、やっぱり
一緒にしたいんだ。」
変態かなって思われないかなとダイチは心配だったが、思いのほかユウキは穏やかだった。
「うん、ありがとう、でももう、出来ないと思う。」
ユウキはできるならやりたかった、でも体の構造上ムリだと
分かっている。
「そのね、女の子のお股になると、おしっこが前に飛ばないの、
それに、思った方向におしっこを飛ばすこともできないの、」
「だから、昔のように、ダイチと一緒にはしゃぐことはできないの・・・」
そう、ユウキはそういう体にされてしまった。一緒におしっこを見た
マコトやキヨカも痛いほど分かっていた。でも・・・
「なーに怖気づいてんのさ!お前の立ちションへの情熱はその程度だったのかよ?」
沈黙を破ったのはマコトだった、
「オレだってさ、初めは全然思うようにいかなかったさ!
でもこの一年、だた座って、紙で股を拭いていたわけじゃあないぜ!」
パッパラパーッパパーッ!
マコトが自分の口で効果音を歌いながらバックから、少し変わった漏斗の
ようなものを取り出した。
「はっはっはーっ!、聞いて驚けー、なんとこれはなぁ!俺が作った
「女の饅頭で立ちションをするツール」さ!」
「これは股にくっつけて使う」、「スーパーボール作りと同じ材料で作ったから、
フィット感と防水性は抜群!」など、何故そんなものを作ったと思うような
説明をし始めた。
「私だってできるの、実はこっそり立ちションの練習を
していて、トイレットペーパーさえあれば小便器でもおしっこができるの」
キヨカも自分の立ちションチャレンジの事を言い始めた。実はそれは、女医さんの
計らいによって、立ちションがしやすい構造にしてもらったのもあるのだが、
でもそんなことをミキは知らない。
「えっ!?そんなこと出来るの?アタシも練習してたけどうまくいかないの!
お願い、今日一緒に教えてくれない!?」
ミキはそこに食いつく、あの日失った爽快感、それを取り戻そうと日々、隠れて
努力を続けていたが、一向にうまくいかない。そのカギを後輩さんがもっていた。
藁にもすがり付く思いでかじりついた。
「と、まあこんな感じさ、みんな立ちションときたらやろうとせずには
居られないのさ、」
と、マコトがまとめに入る。
「どうだ、ユウキ君も立ちション、好きか?」
「うん、大好きさ!またダイチと一緒にチンチンフィーバーしたい!」
もう完全にユウキは乗り気になった。この三人、お姉さんとしては大丈夫なのだろうか、
皆完全にやんちゃ男子に戻っている。
「もうちんちんはないけどね」
「それは言わない約束だよー」
キヨカが突っ込み、ユウキがそれに嘆く。
かくしてみんな盛り上がりながら、お風呂に入り、それぞれ作戦会議に入った。
元からの女子、ハルカを除いては・・・
(え・・・立ちション)
(てっきり愛の告白かと思ったけど、立ちション?)
(たしかに出来たら便利だなーとは思うけど・・・)
(そんな器具作るより、普通に座った方が楽だよね、どのみち汚れるし・・・)
(どうしてそんなに立ってすることにこだわるの?)
(なんであんなに盛り上がるの?)
(一体立ちションって何なの?)
ハルカは元男子と男子たちの理解できない情熱と、
訳の分からない会話に、頭がはてなマークでいっぱいになっていた。
・・・・・・・・・
ハルカを除いて皆、大きなコップで水を飲み、尿意が来るのを待った。
そしていざ、服を脱ぎ、体が汚れても大丈夫な態勢にはいった。
「よーし、これよりスパーボールエンジニア、佐藤マコトが指揮を執ります!」
女ガキ大将のマコトがお風呂でおしっこの指揮をとる。
「まずはまんじゅうハンター、新入りさんに饅頭と姿勢の指導を!」
「オーケー、リーダー!」
マコトの指示を受け、まんじゅうハンタことキヨカが前に飛ぶよう、
ユウキの体の向き、指の当て方を指導する。キヨカは今まで、
何人ものブルマ、女の子の股間を見てきて、どういう所に尿口がある子が、
どこに飛ぶのか、しっかり把握している。そして、ひだひだによるとびちりの
具合の調整もなかなかのものだ、実際マコトも、キヨカの指導のお世話になっていたのだ。
「いい、基本は座ってするときと同じ姿勢、足を広げて、そしたら私にもたれかかって、」
今回はリーダーの考えにより、立ってするという事よりも、前に飛ばすという事を
重視した。なのでお風呂の浴槽に座らせ、前向きに大きく股を開くという姿勢を取らせた。
そして鏡でユウキ君のおまんじゅうを映しながら、ワレメを広げ、おしっこが出る所を
剥き出しにする方法を伝授する。
「さて、「チンチン将軍」!君はその立派なウォーターキャノン砲を、
ユウキ君の無砲身砲の高さに合わせてくれたまえ。」
ちんちん将軍とは当然、ダイチの事である。ちんちんがあるからチンチン将軍。
すごい安直なネーミングだが、みんな何も言わない。
「さて、準備は万端だな!・・・ってチンチン将軍!そんな上に目標はないぞ!?
ここでマコトが思いもよらぬアクシデントを目にする。そう、ダイチの股間が上を向き、
大きく、硬くなっていたのだ。
「ゴメン、ユウキの饅頭を見てたら、その・・・」
実はこの時、ユウキとキヨカは饅頭を開く練習をしていた。それがちょうどいやらしい
感じになり、ダイチの股間を刺激していた。
(まあ、こんな状態、オレでも立つか・・・)
周りを見れば女子4人、皆すっぽんぽんだ、特にマコトとミキはもう胸が出ている。
当然初めての生理も経験済み。こんな状態で勃つなという方が難しい。
「まあ、しょうがない、しばらくしりとりをして、仕切り直しだ!」
しりとりをして気を紛らわせること約10分、
ようやくダイチもこの状況に慣れてきたようだ。
改めて皆スタンバイの状態に入った。
「よし、ユウキ、大丈夫か?」
ダイチがユウキに確認を取る。
「うん、大丈夫!」
それを聞いて、今回はダイチがおしっこをし始めた。
それにつられて、ユウキがおしっこを開始する。
だが、うまく飛ばず、ユウキの股をおしっこは滴り、お尻の方を濡らし始める。
「大丈夫だよ、ほら、もっと力を込めて、」
キヨカが頭をなでながら、体の緊張を解く様にささやく、やがてリラックスしてきた
ユウキのおしっこは前に飛びはじめる。
(よし!チンチン将軍、後は頼んだ!!)
マコトはアイコンタクトででダイチに合図をする。
すかさずダイチはユウキのおしっこの軌道に合わせる、するとおしっこはぶつかった所を
起点に、四方に飛び始めた。
そこでなんとミキちゃん!持っていたLEDライトをおしっこに当てる!
するとおしっこに光が当たり、キレイな光の粒となる。
本当に何でできているかに目をつぶれば、かなりきれいな光景だった。
(おお、芸術的!)
(すごい、キレイ・・・)
おしっこをする二人、川での時とは雲泥の差だった。下はそんなに距離はない、
ユウキに関しては、立ってすらいない。おしっこを見るのに若干ムリな
姿勢をしている。そして互いにおしっこが足についている。
それでも二人、いや、関わったみんなは楽しかった。
共に同じ快感を得ながら語り合う、それだけで幸せだった。ダイチもユウキも
それがしたかった。
やがて勢いがなくなると、ダイチのおしっこはチンチンから下に垂れ、
ユウキのはお股を滴るようになった。
「女の子って、汚れるんだな、」
「うん、だから拭かないといけないの」
ダイチはユウキのおしっこを見れるときにずっと見ていた。始まりの時と終わりの時、
勢いがないときはお股を濡らし、勢いが出てきても、一部はおしりに垂れる。
そんなお股を見ていて、ちょっとかわいそうという感情と、その不便な所に
イジワルしたいという、ちょっといやらしい感情が込み上げていた。
「ちょっとうまくいかなかったけど、楽しかった?」
ユウキがちょっと自信なさげに聞いてきた。
「もっちろん!やっぱりユウキとおしっこするのは最高だね!」
大地が胸を張ってを答える。
「あの時と反対になっちゃったね、でも、またしよ、おしっこ」
「ああっ!」
河での時、あの時はユウキの方から誘っていた。でも今回はダイチから。
ユウキは立ちションができないことを思い知らされ、そして先生に男の子と
裸になっちゃダメとみっちり叩きこまれた事により、それが出来くなったしまった。
でも、そんなことは関係なかった。ダイチはボクと一緒におしっこをしてくれた。
共に面白いおしっこの仕方を考えてくれる友達もいた。今度はボクがまた、
楽しい遊びを考えよう、そう思い直すことより、
ユウキはまた、明るい笑顔に戻った。
「さて、いよいよこのスーパーボールエンジニア!秘密兵器をお見せしよう!」
下級生二人がおしっこを終えるとすぐ、
マコトは秘密兵器を股にあて、臨戦態勢に入った。
「よーし、ボクもマコトちゃんのおしっこに当ててみよう!」
キヨカがそれに呼応し、さっきのようにおしっこを当てるように狙いを定める。
「お師匠様、私も見学しながら参戦させて頂きます!」
ミキも少しでも自分の立ちションを上達させるべく、キヨカの股間を凝視しはじめて、
マコトの発明品に関しても質問を始めた。
「ダイチ、ボク達はライトで照らす?」
「・・・そうだな」
先に用を済ませた下級生たちもそれぞれのポジションを見つけ。少年と元少年たちは
アクロバティック立ちションに勤しんだ。
・・・・・・
(これ、後でニオイとかどうするんだろう)
1人取り残された純粋女子、ハルカは遠目でバカ男子(ほぼ元男子)
をみて、頭を抱えていた。
(これ、完全にブルマ教育の失敗だよね・・・
報告した方が良いのかな、これ?)
ブルマ法、初めはおしとやかな女の子を育てるべく、
厳しいしつけ教育が行われた。その結果、初期のブルマ達は
みな大人しく、清楚な女の子に育っていった。
だが、時間が経つにつれて、徐々にブルマの数が増えていった。
数が増えれば、ブルマ同士が色々と組んで、その中で文化を
形成するようになった。
実際、ダイチがユウキにプレゼントしたショーツのように、元男の子に
向けて少し男の子要素を残した商品も増えつつある。
さらに今回のこのお姉さん制度。これによりブルマ同士のつながりが
より密接になり、今やっているような悪ふざけも加速度的に伝わりやすくなった。
だんだん女子が男子の文化に染まりつつあるのではないか?
そんな不安を持ち始めたお姉さん。ハルカであった。
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投稿:2022.05.02更新:2022.05.02
きのこチャーハン三部作・終 男の子たちの友情(ブルマものです)
著者 きのこチャーハン 様 / アクセス 5520 / ♥ 29