第一章
「や、やめてくれぇ! 許してくれぇッ!」
男は、まるで女の子のように泣き叫び、許しを請うた。
地下に設けられた密室。
両腕を後ろ手に柱へと括り付けられた全裸の男。
それぞれの脚は大股開きの状態で、石床にくさびを打ち込んで固定されている。
その惨めな男の周囲に佇むのは、同じく全裸の5人の少女。
ニナ。片方の乳房を抉られた、美貌の金髪。
蓮香。秘唇に7つのピアスを施された、黒目黒髪の少女。
京香。同じく秘唇に7つのピアスを施された、蓮香の双子の妹。
ジョセフィーヌ。長身銀髪の女。下腹部に『精液便所』の刺青がある。
レイファ。神のごとき美しさを秘めた黒い長髪の少女。だが、その顔の左半分は醜く焼けただれていた。
「もう一度聞く。お前達の隠れ家を教えろ」
女達のリーダーであるレイファが、厳かに言った。
「ひぃっ、だ、だからそれは、さっき言った筈だぎゃぁあああぁぁぁあっ!」
言葉の途中で、男は絶叫した。
片乳のニナが、焼きゴテを無造作に男の右目に押しつけたのだ。
「ウソは全て分かる」
ニナは、無表情で告げる。
「わたし達は全員、男のウソに敏感なの」
「今度はチンポ焼いてみてよ、ニナ」
「それがいいよ、じゅぅうっていい音するよ、ニナ」
双子の蓮香と京香が楽しそうに言った。
「いぃいい、わ………わがっだ! 言う、言うがら、やめでぐれぇっ!」
潰れた右目からじゅくじゅくと嫌な臭いを発しながら、男は涙目で訴える。
「じゃあさっさと言いなクソ野郎」
下腹部の刺青をむしろ誇らしげに晒すジョセフィーヌが、手に持ったナイフをくるくる回しながら言った。。
「ひぃっ………グリンスパークの47番地点だ! 親方達は9日ごとにネグラを替えるッ。あと3日はグリンスパークの洞穴に居座っている筈だ!」
「…………」
ニナは焼きゴテを弄びつつ、じぃっと男の顔を見た。
「んー、今度はホントのこと言ってるみたいね」
「つまんなーい」
「つまんなーい」
「じゃ、このクソ野郎にゃもう用はないね」
ヒュッ サクッ
ジョセフィーヌのナイフが放たれ、その切っ先が狙い違わず男のペニスを貫いた。
「ヒギャアアアアァァァアアッッッッッ!」
肉茎の中央を縦に刺され、男は舌を突き出して絶叫する。
「きゃははははははははははははは! これでコイツ、一生チンポの先から、精液もションベンも出せなくなったね」
「尿道をまっぷたつに裂いたから、途中から全部漏れちゃう、マヌケぇ~っ、きゃははははははははははは!」
双子が、肩を揺すって笑う。
「馬鹿、なに言ってるの」
ニナが双子に向かって言った。
「こいつが、二度と精液なんて発射できないようにするのよ」
「ひぃっ…………ぎぃ、ま、まさか………や、やめて! やめてくれ! ちゃ、ちゃんと喋ったじゃないか! 勘弁してくれよぉっ!」
「お前らは、わたし達が泣き叫んだ時、陵辱の手を休めたか?」
レイファが、焼けただれた顔半分を髪の毛で隠したまま、冷徹な瞳で問う。
「わたしのおっぱいを片方えぐり取った時も」
「あたし達のマンコをこんなにピアスで孔だらけにしてくれた時も」
「わたしにこんな刺青してくれた時も」
「………わたしの顔を焼いてくれた時も、お前らは容赦しなかった。だからわたし達も容赦しない」
レイファが前に進み出て、ナイフの突き刺さったペニスを見る。
「わたし達の処女を無理矢理奪った挙げ句、何度も何度も薄汚れた精液を注ぎ込んだお前らのペニス」
レイファの手が、ナイフを掴んだ。
「一本残らず、この世から消し去る!」
ぶちぃっ
レイファは一気に手元に引いた。
同時に、男の肉棒が、亀頭から真っ二つに分割された。
「ギギャアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッ!」
ぶしゅぅううー
縦に裂かれたペニスから、盛大な血の噴水があがる。
「でも、一応役に立つ情報をくれたから」
ニナが焼きゴテを持ってレイファの前に進み出た。
「ヒト思いにやってやるよ」
グジュゥウウウウウウウウッ!
「ひぎいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいッッッ!!!!」
ニナの焼きゴテは、縦に裂けたペニスごと、下の2つの肉袋もまとめて、ぐうじゅううううっと押しつぶした。
焼けただれながら、焦げ潰れていく男性器。
ついに男が白目を剥いて失神した頃合いを見計らい、ニナは焼きゴテを離す。
両方の睾丸は熱で爆ぜ、ペニスは完全に炭化して平べったくなっていた。
「良し」
レイファはそういうと、美しい裸体を翻して『女達』に命ずる。
「じゃあ、あとはコイツの残った目玉も潰し、両手両足を粉々に砕いた後、十字架に括り付けて奴らのねぐらの鼻先に突き立ててやるの。始末が終わったら教えてね」
「レイファ、全部やるの、観ていかないの?」
ニナが、やや不満げに言った。
「ん………ちょっと」
ちょっと口ごもってから、レイファは4人の女を残して地下室を去る。
「やれやれ、あたし達のレイファ」
「やれやれ、キニーにぞっこんのレイファ」
双子が、まったく同時に両手を上げて肩をすくめた。
「まあ、いいよ」
刺青のジョセフィーヌが、優しい笑みを浮かべて。
「このクソ野郎の始末はわたし達がちゃーんとつけてやる」
「それにしても、こいつ、ラッキーだよねぇ」
ニナが、失われた乳房の部分を手でさすりながら呟いた。
「この程度で済むんだもの」
第二章
「…………レイファ?」
少年が、全裸の少女の姿をみとめ、言った。
「キニー」
レイファが、少年の名前を呼びつつ、部屋の扉を閉める。この小部屋は、彼女たちの秘密の館の一階部分にあった。
山賊団『山嵐』の捕虜、キニー。彼はもう半年もの間、この小部屋の中だけで過ごしていた。
「とうとう捕まえたの?」
少年は穏やかな口調で、レイファに近づく。
交わされる唇。
「…………ん。1人。今頃、ニナ達が張り切ってアイツを『処置』してるとこ」
レイファは前髪をかきあげた。
無惨に焼かれた、左半分の顔面。
彼女は両親が見ている目の前で、処女を奪われたと同時に、面白半分に焼け熔けた塩で顔面を焼かれたのだ。
左目は完全に失明し、白く濁っている。眉もまつげもなくなり、頬が爛れてシミが浮いている。
──────それでも、少年はなお、この少女が美しいと思った。
「僕にもするんでしょ?」
少年は悲しげに微笑んで囁く。
「いいよ…………君になら、チンポ、切り取られてもいい」
「馬鹿言わないで!」
レイファは強い口調で言った。
「だって、僕は山賊団の首領の息子だよ」
「あなたがいなかったら、わたし達は今もあの下衆共に弄ばれるだけの肉奴隷だったのよ」
レイファはキニーの顔を両手で挟む。
「それを救ったのは、貴方なの」
少年は少女と同じく、ナニも身につけていなかった。服を着ることを許されていないのだ。
股間では、早くも少年の肉棒がズキン、と固く勃起している。
「ほら、見てよ、僕のチンポ」
キニーは、さもそれが『恥』だといわんばかりに目を伏せた。
「君が受けた痛さも、苦しみも分かっている筈なのに、それでも僕のここは、浅ましくこんなになってる。僕も、結局、お父さんや他の連中と同じ…………………薄汚い男なんだ」
「じゃあ」
レイファが少年の乳首をくりっと捻る。痛みと快楽で、キニーのアゴがびくん、と上がった。
「その浅ましさを、今日もわたしの中で弾けさせて」
キニーのペニスは、15歳にしてはかなり大きい部類に入った。
数十人にかわるがわる貫かれ、すっかり膣孔が広がったレイファであったが、それでもキニーのものを受け入れる時は、肉襞が押しつぶされ、子宮まで突き上げられるような圧迫感を禁じ得ない。汚らわしい山賊の欲棒を挿入された時には感じなかった、確かな交わりの満足感、女としての幸福感………すべて、キニーによって開拓されたものだ。
「あぁ、いいっ…………キニーのチンポぉ、いいのぉっ……………………あふぅっ」
キニーは現在、5人の少女達の「性処理道具」として生かされていた。
彼女達を山賊達の手から救い出したのはキニーだったが、レイファ以外の女達は、少年に対しても山賊団に向けるのと変わらぬ憎しみを抱いているようだ。双子は、キニーのペニスの根元を縛って、何時間もの性交を要求するし、ジョセフィーヌは疑似男根を腰につけ、少年のアナルを犯す。ニナなどはキニーの顔に股間を押しつけ、何時間もの舌奉仕を強要し、一度ならず彼は、2、3日まともに喋られなくなるほど舌を酷使させられた。
唯一、まともに接してくれるのが、彼女たちの首領格、レイファである。
「奥ぅっ! 奥のとこ、はまってる、優しく、はまっちゃってるぅうっ…………マンコの奥ぅ、逃げられなくなってるぅうう~………っ」
キニーが挿入し、擦りつける全ての場所が、レイファの快楽スポットだった。
キニーが挿入して射精するまでの間、少女は少なくとも5回は必ずアクメに達する。
それは、単に肉体的な相性だけの話ではなかった。
「レイファ、もう、僕、もう………っ」
「あぁあ、出る?…………いいよぉ、キニー、わたしのキニー、いっぱい出して、どびゅって出して、キニーのザーメンでわたしの汚れたマンコ穴、綺麗にしてぇえッ!!」
「出る、出る出るぅっ、レイファッ、レイファぁっ!」
ずびゅぅっ ぶびゅるっ どびゅぅっ びゅるぅっ びゅびゅっ びゅぅっ
おびただしい量の子種汁が、レイファの膣奥を満たしていく。
「あぁああああああああ~っ………………ふあぁぁ…………出てるぅ…………キニーのザーメン、綺麗なザーメン…………っ」
レイファは両手両脚で少年の身体にしがみつき、結合部分を密着させた。
キニーがそれに応え、互いに抱きしめ合ったまま、唇を重ねる。
長い射精が終わった後も、2人はしばらくそのまま動かず、交わりの余韻を愉しんでいた。
その様子を、少し開いた扉の隙間から覗く2人の視線。
「ニナ、このままじゃ、レイファ、あのガキに………」
「そっとしておいてやりな、ジョーイ」
心配顔の『刺青』ジョセフィーヌに、『片乳』のニナが言った。
「レイファの言う通りだ…………キニーがいなきゃ、わたし達は今もあの外道達のオモチャだったろう。でも」
失われた乳房の部分を手で撫でながら、ニナ。
「他の山賊連中は許さない。1人残らず、然るべき報いってやつを受けてもらう。その時は、キニーにも『けじめ』をつけさせるよ」
「けじめ?」
ジョセフィーヌが訊いた。
「そ、けじめさ」
室内では、やっと射精を終えたキニーが、結合したままレイファを抱き寄せ、じっと余韻を味わっていた。
第三章
レイファ達5人は、逃げ出してから半年もの間────────自分たちの村を襲い、男達を皆殺しにし、女達を陵辱し尽くした山賊団、『山嵐』に復讐するための策を練り上げていた。先日捕らえられ、少女達によって去勢した山賊団の1人は、『山嵐』の本拠地の前に、その無惨な姿をさらした。
男性器は焼け焦げて原型を留めず、両方の目玉は抉られ、舌は切り取られ、脚の筋は切断されていた。
山賊の首領、ゴルドーはその残骸と化した部下を自らの手で殺し、部下に指令を飛ばした。
「あの女達を生きたまま俺様のもとに連れてこい! 生皮を剥いでやる!」
レイファ達5人が逃げた後、ゴルドーは村の女達を残らず奴隷商人に売り飛ばしていた。
これ以上逃亡者が出ないように、との処置であったけども、どうやらそれが裏目にでたようだ。
「親父………」
ゴルドーの片腕にして、その長男。『独眼』のカインが言った。
「あのレイファは俺にくれよ。手足をもぎ取って、俺専用の便所にしてやる」
「じゃ、俺はニナだ」
次男のゴザが、舌なめずりして。
「次は残った乳房も抉ってやる」
「俺は」
三男のボックが続いて、
「裏切り者のキニーのチンポ潰して、ケツの穴を何時間も犯してやる」
「良し」
ゴルドーは鼻息をつき、息子達に指令を下した。
「行け」
最初に捕らえられたのは、次男のゴザだった。
部下11人を引き連れた彼は、レイファの仕掛けた罠にかかり、落とし穴に落ちた。
中はガスで満ちており、彼らは全員ほどなく意識を失ったのだ。
「お目覚め?」
優しげな女の声で、ゴザは目を開いた。
彼は全裸で、大の字になって床に横たわっている。
手首、足首は、それぞれ鉄の輪で地面に固定されているようだ。
「て、テメェ!」
ゴザの目の前にいる全裸の女は、彼が犯しながら、片方の乳房を抉ってやったニナだった。
「アンタに会えるのをどんなに待ち望んだか、わからないでしょうね………」
彼女の手には、何十本もの細い針の束が握られている。
「くっ、俺の部下はどうした!?」
「アンタの部下は解放した」
ニナが、もう片方の手に握ったロープを、ゴザに見えるようにぐい、と持ち上げた。
「!」
ロープには、11本のペニスが、糸で縫い付けられて、ぶらぶら揺れていた。
それぞれの肉棒の切断面からは、まだ血が少し滴っている。
「全員のチンポを切り取って、目玉を潰して、両手首を切断したあと、先の砂漠で解放したのよ。先には街もあるし、運が良ければ命だけは助かるでしょう。うふふふふふふ、アンタにも見せたかった…………あの腐った男達のチンポが、一本、一本、ノコギリで、ぢぐぢぐぢぐぢぐ、ぢぐぢぐぢぐぢぐ、時間をかけて…………千切られていく姿。大の男が、全員…………みっともなく泣き叫んで、許しを請い…………あげく、馬鹿みたいに糞尿をまき散らした。そう、まさにわたしが、アンタにおっぱいを抉られた時、そうしたようにね…………」
「う、ぐぅっ…………俺に手を出して、タダで済むと思うなよ! 俺の親父や兄弟が、必ずテメェとその仲間に報復するぜ!」
「ふふふ、そうそう」
ニナはしゃがみこみ、ゴザの陰茎に指を這わせた。
「それぐらい威勢が良くないとね」
彼女の指業で、ゴザのペニスはあっけなく勃起する。するとニナは、その肉棒の根元を素早く革紐できつく縛った。
「これで射精できない」
「ど、どうする気だ」
「決まってるでしょう」
ニナは冷酷に微笑んだ。
「こうするんだよっ!」
ぐざっ
「ぎぃいいいぃいいいいいいいッ!」
細い一本の針が、狙い違わずゴザの勃起したペニスの尿道口に突き刺さった。
「こんなぐらいで降参しないでよね…………膨張したチンポに、針を刺される痛みってば格別でしょ? でも、わたしが受けた傷にくらべたらカワイイものよ。そらっ」
じゅぎゅうっ
今度は亀頭のまん中を突き刺す。
「アギャアアアァァアアッ!」
「そらっ、そらっ、泣け、泣け、馬鹿みたいに泣き叫べよぉっ!」
容赦なく、次々とゴザのペニスを刺し貫くニナ。
男はそのたびに絶叫し、幾度となく脱糞した。
もっとも、肉棒は根元で縛られているので、尿を飛ばす事はない。
ニナの手の針が在庫を失った頃、ゴザの男根は針山のような有様となった。
男はすでに息も絶え絶えで、口端から口角泡を溢れさせ、白目をむいて拘束された手足をびくびくと痙攣させている。
「お前はわたしに、よく金玉の奉仕をさせたっけね」
ニナは身をかがめ、大きく開かれたゴザの股間に顔を寄せて、その肉袋の1つを口に含んだ。
器用に舌と歯を使って中身のしこりを奥歯に挟み、しばらく甘噛みして弄んだ後、一気に噛みつぶした。
ぐちゅっ
「ぎぃいやぁぁああぁぁあ~ッ!!!!!!!!!」
片方の睾丸を噛み潰され、ゴザは狂ったように悲鳴をあげた。
「もう1個」
ぶちゅっ
「ほぎぃいぃぃぃいい~ッ!!!!」
同時に、ニナは肉棒の根元を縛っていた革紐を解放した。
ぶびゅううぅぅーっ! じゅびゅうっ! どびゅっ!
数十本の針で貫かれたゴザのペニスの先端から、血液混じりの白濁液が、噴水のように吹き上がる。
射精とは本来快楽を伴うものであるが、無数の針で痛めつけられた肉棒は発射のたびにひどく痛む。
まして、男の急所を潰されたショックによる射精だ。
ゴザはただ、泣き叫びながら腰を震わせ、人生最後の射精に身を任せるしかなかった。
「あははははははは! タマキン潰されて射精してやんの! いいよぉ、ミジメだよぉ…………血に混じったそのザーメンが、アンタの最後の射精なんだ。おい、キニーも見てよ、あんたの兄貴の哀れな姿を」
「き、キニー………?」
ゴザの視界に、気の毒そうな顔をした弟の顔が入る。
「兄さん」
キニーが言った。
「これも、報いなんだよ」
少年はニナと交代にゴザの股間へとしゃがみ、その萎びたペニスに刺さった針を機械的に抜いていく。
「いぎぃっ…………て、てめぇ………がぃいっ……………裏切りもの…………殺して、ひぃっ、やるぅっ…………」
「アンタには永遠に無理だよ」
ニナはうっとりとした顔で、キニーに金おろし器を手渡した。
本来は、大根などを摺り下ろす為の道具だが、少年はその無数に刃のついた面をゴザの男根の先端に合わせ、亀頭からぐじゅぐじゅと削りだした。
「んぎゃあああぁあッッッッッッッー!!!!」
実の弟が、兄のペニスをどんどん削り落としていく。
血まみれのミンチが、ゴザの下腹部に積み重なった。
ニナは、その陰惨な光景を眺めながら、くちゅくちゅと股間を指で慰め、残った乳首をくりくりと刺激している。
ゴザは涙とヨダレと鼻水をまき散らし、半狂乱になって首を左右に振り立てていた。
「これよぉ…………んふぅっ、これ、これが見たかったぁあああんっ!」
キニーの行為は、ゴザの肉茎が根元までミンチと化すまで続けられた。
第四章
次の標的はボックだった。
ボックは山賊団首領の三男。キニーの四歳上の兄だが、少年ながら体つきはほかのどの兄弟よりも大きく、重さ10キロの戦斧を軽々と振り回す怪力を持つ。反面、自分が持つ暴力に絶対的な自信を持っており、単独行動を好む性質があった。こういう時、作戦を考えるのはいつもレイファだ。この美貌の少女は、この運命の暴風雨に晒されたことにより、天才的な才能を開花させていた。今の彼女にかかっては、大国の名だたる軍師も歯が立たないだろう。
肉片と化した、もはや人の形を留めていない、それでも辛うじて生きているというようなゴザを囮にして、まんまとボックは誘い出され、四肢を罠で封じられた挙げ句、レイファ達の、麻痺毒を塗り込めた弓矢の集中砲火を浴び、あえなく討ち取られた。
ボックが目覚めた時、視界の中に5人の女達があった。レイファ、ニナ、蓮香、京香、ジョセフィーヌ。
「ちくしょう、売女どもめ! 」
怒りにまかせ、ボックは起き上がろうとしたが、起きあがれなかった。
縛られている感覚はない。しかし、何故か手足がピクリとも動かないのだ。
「無駄よ、ボック」
レイファが冷たい片目を、床に全裸で横たわる巨躯の男に向けた。
「あなたはもう死ぬまで自由に動けない」
「な、なんだとぉっ!?」
「な、なんだとぉっ」
双子の蓮香と京香が、ボックの声色を真似てふざける。
「馬鹿に分かるように説明してあげなよ、レイファ」
「馬鹿だから分からないかも知れないけど、レイファ」
レイファはため息をついて、くだらなそうに語り出した。
「ボック、あなたの脊椎を、手術によって意図的に損傷させた。首から下の運動中枢の神経を完全に分断したから、もうあなたは一生首から下が動かせないのよ」
「う…………ウソをつくなぁっ!!!」
吼えたてたものの、ボックの顔はあきらかに青ざめている。
「えへへ、ゴリラちゃん」
「ばーか、ゴリラちゃん」
楽しそうに双子。
「オメーが、あたし達の綺麗なマンコ襞、孔だらけにして悪趣味なピアス7個ずつもぶら下げてくれたお礼をやっとできるよ」
「それにしてもスゴイよねー、レイファ。さすが医者の娘」
「山賊団のザコ達を、思い切り人体実験できたのもあるけどね」
レイファが苦笑した。
「さぁさ、じゃあ後はあたし達がやるから♪」
「そぉそ、レイファ達は休んでていいよ♪」
やれやれ、といった風情で肩をすくめるニナ。
双子の言葉通り、地下室から他の3人が退出する。
「さてさて、いよいよショータイム」
「蓮香、こいつ、あたし達の処女奪った時、5回も中出ししたよね」
「そうそ、京香、このゴリラ、身体がでかいだけあってチンポも無駄にデカイし、タマも無駄にでかいから、無駄にザーメン多いんだよ」
「無駄なザーメンがたまってる場所は、どこかなー?」
「世の中の役に立たないザーメン貯蔵所は、ここかなー?」
「ちょっ、…………おい! やめろ、お前ら、こんな事して、他の仲間が黙ってると思ってるのか!」
じわじわと身の危険を感じてきたのか、ボックの口調から、さっきまでの強気は失せていた。
双子はそんな男の言葉を無視し、ハンマーと釘を用意する。
「ん、蓮香、どうもここっぽいよ。無駄なザーメン製造所」
「この2つの汚らしい毛だらけのタマ袋だね、京香」
「じゃぁまず蓮香から」
「はいはい、まずはあたしから」
京香が釘の先をボックの睾丸にあわせ、そこへ蓮香が思いきりハンマーを打ち込んだ。
「ぎぴぃいいいいいいいいいいッッッ!!! 」
打ち込まれた鉄釘はボックの片方の睾丸をあっさりと貫通し、そのまま床石へと縫いつけた。
「あぁ~、気持ちいい~」
蓮香がうっとりした表情で言う。
「あ、あ、ずるい、次、あたしー」
「はいはい、じゃあどうぞー」
今度は蓮香が釘を、残り1つとなった肉玉にあわせ、京香がハンマーを振り上げた。
片方の睾丸を潰されたボックの長大なペニスは、しかしどういう反作用か、何故か勃起し、怒天をついている。
「ひ、ぎぃひいぃ、や、やべでぐれぇっ、頼むぅ………後生だぁ………残りのタマは勘弁してくれぇ………」
ボックは鼻水まで垂らして無様に涙を流し、惨めな声で懇願した。
「蓮香、なんか聞こえたぁ~?」
「さぁ、京香。空耳じゃなーい?」
「や、やめぇええ………」
ズガンッ
「ぽぎひいいいいいッッッッッ!!!!!!!!」
口を「O」の字にして、目玉が飛び出さんばかりに奇声をあげるボック。
同時に、本人の意思とは無関係に勃起していた肉槍の先から、どびゅどびゅうぅぅうっと大量の白濁液が噴出した。
「うひゃあ! 汚! こいつ、タマキンに釘打ち付けられて射精しやがったよ」
「うわぁ………やだ、このゴリラ、マゾなんじゃないぃ?」
「じゃあさぁ、蓮香、こういうの、どうかな?」
京香が、木箱の中から取りだしたのは油の入った容器。
「あ、それいい、それいい!」
蓮香が、京香に思いつきに拍手を送る。
射精を終えた後も、変わらず勃起を続けるボックのペニスに、京香は油を垂らし、肉棒全体にくまなく塗り込めた。
「気持ちいい? でもこれ、サーヴィスじゃないんだよ、ゴリラ。さて、このマゾの変態ゴリは、これでもザーメン出すかなぁ?」
「さてさて、それでははじめましょう~♪」
蓮香が持ってきたのはローソク。その先端の炎が、不安げに揺れるボックの肉の凶器に近づいていく。
「ひぃっ、ま、まざが、まざがそれを………や、やべろ! 畜生、そ、それだけは、チンポだけはぁ~!」
「その哀れな感じ、いいよぉ~、ゴリ。あたし、ちょっと濡れてきちゃった」
「あ、京香、実はあたしも」
蓮香が、自分の陰核をくりくりと弄りながら。
「じゃ、ファイヤー」
ぼぉおおうっ
「おごほぉぉぉおおぉぉおおおおおッッッッッッ!」
ボックの男根が、屹立したまま強い炎に包まれた。
炎はペニスだけに止まらず、釘打ちされた睾丸や、下腹部の陰毛にまで引火している。
運動中枢は働かないハズだったが、反射運動でボックの腰がびく、びくっと痙攣した。
「きゃはははは、燃えろ、燃えろぉ~」
「やっほぉ~、マイムマイムマイムマイム………♪」
男の股間の炎柱を中心に、全裸の双子が手をつないでぐるぐると回った。
ボックは炎に身を捩る事もできず、ただただ生殖器の焼け焦げていく激痛に、涙を流して吼え続けた。
炎が弱まってくると、双子のどちらかが油を追加し、再び炎上する。
ペニスを覆う炎は、その後しばらくは消えなかった。
やがて、ボックの悲鳴が弱まり、肉棒が炭化し、玉袋の表面から多量の皮脂がしみ出したころ、ようやく火は自然鎮火した。
「きゃはは、ゴリラのでかチンポ、ベリーベリーウェルダンでーす」
「ふふふー、やっぱ射精はちょっと無理だったようでーす。じゃあいよいよ、無駄ザーメン製造所、タマキンの試食会に移りたいと思いまーす」
「いいぞいいぞー」
ご機嫌顔の双子は、冗談を言い合いながら、ボックの残った睾丸に打ち付けられた、左右の釘をそれぞれ握る。そしてパリパリに焼けた皮膚を指と釘で強引に引き裂き、釘が刺さったままの肉球をぼちゅううっ、と摘出してしまった。例によって、獣じみたボックの声が地下室全体を揺るがせるが、もちろん双子は気にしない。
「わぁー、すげー良く焼けてるぅ~」
「でかいよぉ~、ニワトリの卵みたい~」
肉袋の内部でなかば蒸し焼きにされたボックの睾丸は、ほんのり湯気をたててテラテラ光り、双子少女の食欲をそそった。
「じゃあ、いただきまーす」
同時に言い、京香と蓮香は、釘の先の肉玉をぱくっと頬張る。
ぐちっ、どじゅうっ
「ほわぁ、熱っ」
しかし、噛み砕いた瞬間、内部の熱された汁が彼女らの口内に弾け、2人はべっ、とボックの睾丸を床に吐きつけた。
「あづいぃ~」
「汁でてきたぁ」
「ゴリラのタマキンのくせに生意気~」
「こんなの踏んじゃおうよ、京香」
「そっそ、足裏で潰しちゃお、蓮香。せーのっ」
ぐちっ
双子の踵蹴りで、ボック自慢の巨大な睾丸は、無惨に潰れて四散した。
第五章
レイファは1人自室に篭もり、鏡に映った自分の顔を見つめていた。
醜く焼けただれた、顔面の左半分。
眉毛も睫も全て失われ、目玉は白く濁り、すべすべだった頬には無数の染みが浮き上がっている。
前髪でそれを隠せば、彼女は今でも絶世の美少女だ。
が、それは見せかけに過ぎない。
「汚い顔………」
その瞳に、うっすらと涙がにじんでくる。
彼女の作戦は全て成功し、ゲスな山賊への復讐は着々とゴールへ向かっていた。が、それがどうなるというのだろう? 連中に地獄の苦しみを味わわせてから皆殺しにしたところで、レイファの焼けただれた顔は、永遠に元には戻らないのだ。そう思うと、少女の心に、言いようのない悲しみが押し寄せてきた。肩が震え、歯はガチガチと鳴り、足がかくかく上下に動き出す。
神様、わたしが何をしたっていうのですか?
どうしてこんな目に遭わなければならないのですか?
「レイファ」
声がして、少女はびくっと反射的にその方向を見た。
レイファの私室の入り口付近で、全裸の少年が佇んでいる。基本的に、屋敷の中では彼女達は服を着なかった。その理由の1つは男達に傷つけられた身体を敢えて晒すことによって、復讐の炎を絶やさない為。もう1つは、「服を着て恥ずかしい部分を隠す」という、女としての弱い部分を否定する為だ。無論、捕虜である少年に、衣服の着用許可などない。
「キニー…………どうして」
一階の小部屋に軟禁されているハズの少年。
捕虜である彼が、自分の意志で屋敷内を徘徊する………
これは彼女達に、反逆の意志ありと取られても弁解の余地のない無謀といえる。
「は、早く! 早く小部屋に戻りなさい! ニナ達に見つかったら、本当に去勢される!」
「ん、その、ニナさん達に言われて、ここに来たの」
後ろでに扉を閉め、少年はゆっくりとレイファに近づいてきた。
「なんだか、今日は様子がおかしそうだから、見てこいって」
レイファはそれを聞いて歯がみした。
不覚だった…………集団の長である自分が、彼女達にそれと悟られるほど、弱みを表に出していたとは。
「なんでもない。大丈夫よ、あなたも早く部屋に戻りなさい」
「うん、でも、一言だけいい?」
「…………なに?」
「────────レイファ、とっても綺麗だよ」
真顔で、キニー。
「ばっ………」
レイファは顔を赤らめ、勢いよく少年に体当たりした。
倒れた少年に馬乗りになった少女は、キニーの喉もとを両手で掴み、その顔を近づけて吼える。
「うそつき野郎がッ! あんただって、思ってるんでしょぉおッ? あの悪魔共に面白半分に焼かれた顔を見て、汚いってぇッ!」
「レイファ」
少年の胸板に、レイファの涙が落ちた。
「ほら、ご覧よ、あんたのクソ親父にメチャクチャにされたレイファさんの顔をぉっ! か、怪物よ、こんなの………気持ち、悪い……………………ばっ、化け物みたい、な、あぁ…………うぅう、ああああっ………あああああああああああああ……………」
彼女はしばらくそのままの体勢で、身体を震わせて静かに泣き続ける。
キニーは一切抵抗せず、ただ少女の顔を見つめていた。
10分も経った頃─────
ようやく落ち着いたレイファの顔を、キニーの両手が優しく包んだ。
少年の胴体を跨いだ馬乗りの姿勢のまま、少女は泣きはらした目で少年を見る。
「もう一度、言うよ。君は、とっても綺麗だ………レイファ」
その真摯な眼差しが、彼女の心を溶かしていく。
「………キニー」
2人はそのまま見つめ合い、やがてどちらがともなく唇を合わせた。
性欲の為ではない、相手への想いの強さがさせる深い、深い包容。
レイファとキニーは床の上で抱き合ったまま、互いの体温を感じていた。
「やれやれ、世話やかせるよ、ウチのお姫様はさ」
廊下を歩くニナが、呟いてからべっと舌を出す。
「あ、ニナ。レイファどうだった?」
「どうだった?」
通りかかった双子が尋ねた。
「ん、もう大丈夫」
ニナが片手をあげてウィンク。
「あ、そうそ、ニナ、これ、食べてみない?」
京香が、手に持った皿のハンバーグを勧めた。
「なにこれ」
「あのゴリラの、チンポとタマキンすり潰して作った、ミンチ肉100%使用のポコチンハンバーグ!」
「ポコチンハンバーグ!」
双子の声が、綺麗にハモる。
「うげ、いらないよぉ。汚い………」
ニナは心底嫌そうに首を横に振った。
第六章
「馬鹿な弟達が、足引っ張りやがって」
月のまぶしい夜。
山賊団の首領ゴルドーの長子、『独眼』のカインがペッと岩場に唾を吐いた。
その傍には、ついさっきまで呼吸していた弟のボックの亡骸が転がっている。ボックの肉体は、ゴザや、他の手下達のようにぐちゃぐちゃにされてはいなかった。ただ生殖器官は徹底的に破壊され、その全身には100を超えるピアッシングが施されている。そして仰向けに晒された腹部には皿がおかれ、冷めたハンバーグが載せられていた。そえられたメッセージカードには『ポコチンハンバーグ 材料:ボックのチンポとキンタマ♪』とだけあった。
首から下の自由を奪われているらしい弟が泣きながら助けを求める声を無視し、カインはその首に剣を突きたて、殺したのだ。
ずちゅ、ぐちゅ、ぶちゅっ……
「んんー、んんんー、んんんーっ」
山賊団のアジトから少し離れた岩場。
弟の死体の傍で、カインは平たい岩に腰掛けたまま、少女を膝に乗せ、背後から秘孔を貫いていた。
見たところまだ幼いその裸の少女には、手足がなかった。
両腕は肩のすぐ先から、両脚は膝のあたりで切断されている。
唇は糸で縫いつけられており、辛うじて開いた部分から、彼女の喘ぎ声が漏れていた。
(──────!)
カインの研ぎ澄まされた耳が、かすかな気配を感じ取る。
「来たか…………ジョセフィーヌ」
極太の肉棒が脈動し、大量の精液が、手足のない少女の膣奥で弾けた。
カインは少女と繋がったまま、手に剣を持ち、闇の先に佇む1人の女を見据える。
「カイン………」
山賊団の1人から盗んだとおぼしき革鎧に身を包んだジョセフィーヌが、手に斧を持って近づいてきた。
「約束通り、1人で来たか、ジョセフィーヌ」
「レ、レイに、なんてことを……」
ジョセフィーヌのぎりぃ、という歯ぎしりが、闇のしじまに木霊した。
「…………ふ、久し振りに妹と対面した感想はどうだ? わざわざ、街までいって、高い金払って買い戻したんだぜ? いっとくが、手足を切ったのも口を塞いだのも俺じゃない。売られた先の変態が、金にあかして改造したのさ」
カインの長いペニスが、にゅぽ、と引き抜かれる。
拍子に、大きく開いた少女の膣孔から、ドロリと白濁液が滴り落ちた。
「あのイカレた双子はどぉか知らねぇが、他の女達はずいぶんと情が厚かったからなぁ。特にお前のお人好しぶりには、ずいぶん笑かしてもらったぜ。俺が最初にこいつの処女マンコいただこうとした時も、お前が泣きながら身代わりになったっけ。ま、お前を愉しんだ後、しっかりレイのマンコも頂いたけどな」
「何が望みだ。わたしの身体か、命か?」
「勘違いするな。俺はお前には何の興味もない。もっといえば、あの馬鹿双子にも、ニナにも、キニーにも興味がない。それどころか、俺は親父にも山賊団にも何の関心もねぇ」
カインはそう言って、失われた左眼を覆う眼帯を指でこんこん、と叩いた。
「───────だが、あのレイファのガキだけは別だ。逃げ出す時、あいつは俺の目玉を抉った。ヤツだけは俺が八つ裂きにしてやる。そこで取引だ。俺の計画に手を貸せ。その代わり、お前の妹はくれてやるし、ついでに、山賊団の壊滅にも手をかしてやる」
「そんなもの、信用できると思うか」
「できなきゃ、ここでお前も妹も殺す」
達磨のレイを岩場に転がし、カインは立ち上がった。
全身から殺意が漲っている。
山賊団の中では、剣の腕でカインの右に出る者はいなかった。
また、彼はただ強いだけではく、狡猾さと油断のなさをも兼ね備えている。
この複雑な地形の岩場をジョセフィーヌとの待ち合わせ場所に指定したのも、まさかの伏兵や罠に備えての事だった。
「んんんー、んん、んーっ!」
無惨な姿で平岩に横たわる少女が、瞳に涙をためて、懸命に姉への想いを込める。
「…………ふん、『わたしの事はどうでもいい、姉さん、逃げて!』 ………そんなとこか。この姉にして、この妹ありだな」
カインが馬鹿にしたように薄笑いを浮かべた。
「お前に、わたし達の何が分かる」
ジョセフィーヌが憤怒の表情を浮かべ、一歩前進する。
「交渉決裂か」
「もとより、交渉などする気はない。お前を殺して、レイを助ける」
呼吸が荒い。
斧をぎゅっと握りしめ、ジョセフィーヌは脳裏に自分の「死」をはっきりとイメージしていた。
力量の上では、ジョセフィーヌはカインの足下にも及ばない。
山賊団の手下との実戦を経て、確かに彼女の戦闘能力は以前のそれとは比べものにならない程に上がっていた。
が、達人クラスの相手となると話にもならないだろう。
「悲壮だな」
カインが正眼に切っ先を構えた。
ジョセフィーヌの喉が、ごく、と鳴る。
(狙うは相討ち)
彼女は仲間達に黙って屋敷を抜け出した際、キッチンのナベの蓋に手紙を隠してきた。そこにはこの場所と、皆への謝罪が記されている。翌朝になれば、朝食を作る係の京香と蓮香がそれを発見するだろう。妹は、仲間達が保護してくれる。カインという男は、もともと仲間の誰をも信用していない。間違いなくここへは1人できているハズだ。が、それだけに用心しているだろうし、仮に彼女が、妹の命を棄てて仲間全員でここにやって来ていたとしても、その気配を敏感に察知し、逃げおおせるだけの算段はしているに違いなかった。残る手は、自分を『格下』とみなすカインの絶対的な自信の裏をつき、身を捨てて一緒に地獄に堕ちるまでだ…………
「うぉおおおおっ!」
ジョセフィーヌが駆け出した。
カインは構えを崩さず、冷たい片目を相手に向けている。
不意に、
ガシャンッ
「痛っ!」
足をとられ、彼女は体勢を崩した。
足下を見て、ジョセフィーヌは絶望した。
地面に仕掛けられていたのは、獣を捕る為に使われる「虎挟み」。
ギザギザの鉄先が彼女の足首に食い込み、じくじくとブーツに血を滲ませていく。
「…………お人好しは、マヌケが多いよな」
カインはにぃ、と邪悪な微笑みを浮かべ、こき、と首を鳴らす。
「く、ひ、卑怯な」
「はっは、卑怯は山賊の代名詞だよ。………まったく、馬鹿なヤツだ。俺ぁ、さっきの話、結構マジだったんだだぜ? ま、こうなっちまったら仕方ねぇ。とりあえずお前だけでも連れ帰って、クソ親父のご機嫌でもとっとくか。妹ともども、手下どもの精液便所に戻ったあげく、生皮剥がれて殺されな。レイファを仕留める策はまだまだある」
足を封じられては相討ちすらできない。このまま足首を切り落とす前に、カインの剣が彼女の首を刎ねているだろう。
(ち、畜生! 畜生………ッ!)
ジョセフィーヌは悔し涙を流し、残してきた仲間達に心の中で詫びていた。
第七章
「念のため、手足の筋を斬ってから、ふん縛るとするか…………む?」
カインは鼻をひくつかせ、ジョセフィーヌの背後に広がる闇を見つめた。
「──────まさか」
つられて、ジョセフィーヌも後ろを振り返る。
そして、その人影の正体を認め、彼女の眼が驚きで見開かれた。
「キ、キニー?」
全裸ではないキニーを見るのは何ヶ月ぶりだろうか。
チェニックを身につけた少年は右手に剣を持って、彼女の傍に歩み寄る。
「……………………よぉ、キニー。久し振りだな。あのアバズレ共から逃げてきたのか? お前にしちゃあ上出来だ。もっとも、親父はオメーにブチ切れてんだよ。今更戻るって訳にゃいかねーぞ」
「そうだろうね」
キニーは静かな口調でそう言った。
「キニー! ど、どうしてこんな………は、早く逃げろっ! 馬鹿、お前が捕まったら、レイファ達の居場所が割れる!」
ジョセフィーヌは既に死ぬ覚悟を決めていたが、この気弱で華奢な少年にそれは望めない。
ちょっと拷問されれば、あっさりと口を割るだろう。
それは、彼女達全員の破滅を意味していた。
「カイン兄さん、兄さんはレイファを八つ裂きにするんだって?」
少年は穏やかな目線を兄、カインに向ける。
「ん? あぁ、そのつもりだ。何しろ、俺様の片目を潰してくれたズベ公だからな。長く、長く、いたぶってから殺す。…………でもまぁ、俺は親父らと違って、お前にゃ別に興味ねぇんだよな。ほれ、キニー、弱虫キニー、さっさと帰ってあのアホ女どものオモチャになってきな」
しっしっ、とカインが手を振った。
「ごめんね、帰れないよ」
キニーは歩をとめず、とうとうジョセフィーヌさえ通り過ぎる。
「聞いちゃったから」
カインは薄笑いを浮かべたまま、剣を構えた。
「なんだよ、死にたいのか?」
さらに数歩、少年がカインの間合いに入る。
「─────じゃあ殺してやるよ」
その数瞬後、片方の悲鳴があがるまで、ジョセフィーヌは何が起こったのかまったく分からなかった。
手首が飛んだこと。
切っ先が目玉を抉ったこと。そして…………
キニーが冷たい表情のまま、うずくまる兄を見下ろした事以外には。
「ぎゃぁあああああああッッ!」
失った右手と残った左手で、カインは潰された右目を押さえて叫び続けた。
「こ、ころしてやるぅうッ! どこだ、どこ行きやがったぁああっ、キニー、キニィイイイイッッッッ………ッッ……」
光を失ったカインが、狂ったように吼えたてる。
「毒が塗ってあったんだ、兄さん」
「こ、ころ、し…………」
低く呻きながら、やがてカインは動かなくなった。
その背を踏みつけ、少年。
「…………いつもの麻痺毒をね」
「き、キニー、あんた」
唖然とした表情で、ジョセフィーヌはただそれだけ言った。
あまりの事に、罠に挟まれた足首の痛みさえ感じなくなっている。
「ジョーイ」
キニーはジョセフィーヌの足元にかがみ込み、「虎挟み」に手をかけた。
「すぐ外してあげるから、ちょっと我慢してね」
ぱぁん、という音が、夜中の屋敷内に響く。
ジョセフィーヌの頬を張ったのはレイファ。その双眸には大粒の涙が浮かんでいた。
「どうして一人で出て行ったのッ!」
屋敷の大広間。双子は気まずそうにソファに座ってそっぽを向き、ニナは立ったまま腕組みし、難しそうな顔をレイファとジョセフィーヌに向けている。
「カインから手紙が来たんだったら、ちゃんと皆に言いなさい! そんなにわたし達が信頼できないっていうの!? わたしが、レイを見捨ててカインの罠をやり過ごせ、と言うとでもッ?」
レイファが小一時間ほども怒声をあげる中、ジョセフィーヌはただじっと俯き、黙ってそれを聞いていた。
本気で自分を怒ってくれるレイファの態度が嬉しかった。
だから、じっと歯を食いしばって俯くしかないのだ。
今、少しでも気を抜けば、大声を出して泣いてしまう。
それは、レイファにも他の仲間に対しても失礼にあたるだろう。
それから更に十分が経過し、ようやくレイファのボルテージが下がってきた。
「…………もういい。今度こんなことしたら、あいつらが殺す前に、わたしがあなたを殺してやるからっ!」
バンッ
激しい音を立てて、大広間の扉が閉まり、レイファがいなくなる。
「ジョーイ」
ニナがそこで初めて、ジョセフィーヌに声をかけた。
「うん」
呼ばれて、彼女は頷いた。
「もう絶対しない、誓うよ」
「うー、レイファったら、怖すぎ」
「あれ、絶対今、生理来てるよ」
双子がソファの向こうからおどけた口調で言う。
「……………………あ、キニーは?」
思い出したように、ジョセフィーヌ。
「あぁ、あいつは、今レイファの部屋に手足縛って閉じこめられてる。今夜はたぶん、夜通しお姫様に折檻だよ」
「あいつ、いつでもわたし達から逃げられたんだ」
「キニーが助けてくれたんだって?」
ニナが、信じられないといった顔で尋ねる。
「そう、キニーが助けてくれた」
ジョセフィーヌは、あの少年の剣が達人カインの右手首を断ち切り、返す刃で目玉を刺し抉った手際を思い出していた。あのとき、カインは決して油断してはいなかった。あの一見頼りなげなキニーが、正面からカインを斬り捨てたなどと、この眼で見ていなければ誰が信じるだろう。
「………レイは?」
「部屋で寝かしつけてる。ひどいもんだよ、あれは。口を塞いでる縫い糸は針金がゆってあるし、皮膚に癒着してるから、レイファに手術して取って貰わないと」
ニナが眉をひそめて。
「そう………」
それを聞いてほっと息をついたジョセフィーヌは、彼女らに背を向け、部屋を去ろうとする。
「あ、ジョーイ」
「待って、ジョーイ」
双子が同時に呼び止める。
「なに?」
「いつもジョーイが使ってる「アレ」さ、レイファが『使う』っていってたから」
「いつもジョーイが使ってないアレしか残ってないよ、地下室」
京香と蓮香は、そういってニヤ、と笑う。
「あっそう」
片手を上げて、大広間から退出するジョセフィーヌ。
その顔にもやはり、笑みが浮かんでいた。
第八章
カインは、手足を大の字にして広げた状態で、腹を下に向けて天井から鎖でつり下げられていた。
両手足にそれぞれ鎖がとりつけられ、それを上方で1つにまとめて天井の滑車にゆわえてある。
右手首の切断面は既に止血処理が施され、キニーにやられた眼にも包帯が巻かされていた。
むろん、衣服は全て脱がされている。
「いいざまね、カイン」
ジョセフィーヌは腕組みして、数時間前、自分に『取引』を持ちかけてきた男を見上げた。
この地下室も、だいぶん血の臭いが染みこんできた。
階段をおりるたび、彼女は思わず「うっ」と鼻を押さえたくなる。
「くそっ、殺してやるっ、お前も、キニーも、あの女も八つ裂きにして喰ってやる!」
カインが歯がみして言った。
残りの眼も潰され、更に格下と見ていた弟に剣で負けたのだ。
ここにきて、虚勢を張れるというのは大したものだ、と彼女は感心した。
「わたし、男のケツを犯すのが好きなの」
ジョセフィーヌは言って、上から持ってきた『容器』をいったんテーブルにおき、壁のハンドルをくるくると回す。
きゅら、きゅら、きゅら………
するとカインを吊っている、鎖の高度がじょじょに下がってきた。
目の見えないカインは、不安げに首を回すが、広げられた手足は微動だにしない。
彼の体重そのものが、身体の自由を奪っているのだ。
「たまぁ~に、キニーの粗末なケツ穴使ってやってるんだけどさ、やっぱああいうのって、恨みつらみが積み重なった相手じゃないと燃えなくてね。わたしのお腹に、けっこうな刺青してくれたアンタだったら、おあつらえじゃないかって思って」
彼女の指が、自分の下腹部をさすった。そこには黒文字で、『精液便所』とくっきり彫り込まれてある。
「だったらどうした? 俺の身体にも刺青彫ってみるか?」
「刺青だなんて、そんなお優しいことはしないよ。アンタらは、わたしとその村の仲間、妹の人生をメチャクチャにしたんだ。だから、いくらここでアンタをメチャクチャにしてやっても、わたしの気は晴れないかも知れない。それでもね、まぁ、できる限り頑張ってみるつもりだから」
ぱち…………ぱッ………パシッ………
「!?」
何かが跳ねる音。
光が閉ざされた中、カインはその音に嫌な予感を受けた。
「見えないって、怖いねぇ~」
嬉しそうに、ジョセフィーヌ。
彼女のすぐ上には、吊られた男がだらん、とペニスを垂らしている。
彼女はそれを指でつかまえると、ゆっくりと優しく愛撫しだした。
「うっ………な、何をする気だ…………?」
やがて、カインの肉棒はその手技に反応し、びぃんと猛々しく隆起した。
「あはっ、相変わらず長いチンポだねぇ。わたしと妹の処女を奪った愛しいチンポ…………」
その勃起したペニスの根元を握ってぐいっと押し下げ、ジョセフィーヌは持っていた容器…………上のキッチンで加熱した油入り………の中に、その亀頭部をつけた。
ボジュウウウウウウッッ
「あギゃァあアアぁーッッッッッ!」
首を反らせ、カインが吼えた。
必死に身体を揺すって、何とか痛みから逃れようとする。
が、ジョセフィーヌの手で固定されたペニスが油容器から外れることはなかった。
20秒…………30秒…………40秒…………………
やがて1分が過ぎ、カインの声が弱まってきた頃合いを見計らって、彼女はその灼熱の油から肉棒の先端を解放した。
しゅぅう~ ぷしゅ、ぷすっ………
200度を超える高熱に1分以上も晒されたカインの亀頭は、すっかり萎びてカラカラに揚がっている。
「あはははははは、チンポ揚げぇ! うわぁ~、あーぁーあ。自慢のカリ太の先っちょも、こうなったらおしまいよねぇ~。すっかり縮んじゃって、先細っちゃった感じ。見てる? あ、そっか。見えないんだっけ。あははははは、でもチンコの胴体が無事だから、たぶん射精できるはず。じゃ、実験してみましょーう」
ずぐぅうっ
「あぎぃっ」
おもむろに、ジョセフィーヌの指がカインの玉袋の後ろ、尻の窄まりを抉った。
彼女のもう片方の手は、無事なまま勃起を続けている彼の肉茎をシコシコと擦り立てる。
「どーう? 気持ちいい? チンポの先っちょが痛んでそれどころじゃないか。あはは………でも大丈夫、ケツ穴の中の前立腺をこうやってコリコリ刺激してやればぁ~…………」
「う、や、やめ、や、ぐうぅ………あぐぅううっ!」
肛内のジョセフィーヌの容赦ない前立腺責めに屈したカインは背筋をのけぞらせ、大量の精液を尿道に送り込む。
ペニスの茎がびゅく、びゅくと収縮し、陰茎胴部が異様な膨らみを見せるが、発射には至らなかった。
「うふふ~、出せないでしょう? さっきカラ揚げにしたアンタのチンポの亀ちゃん、固まっちゃって穴がふさがってるから、それが蓋になって出せないんだよぉ? あぁ~…………出せなかったザーメンが、出す事もできず、戻すこともできずにチンポの中で溜まっちゃってる。よーし、じゃあもう一発出してみよ~。カインは精力絶倫だったから、あと5発は軽いでしょ?」
「あ、ぎぃいい、や、やめ、やめてくれぇえ、ち、チンポが、俺のチンポがぁ………」
カインの哀願を無視し、ジョセフィーヌは再び膨らんだ男根をこすり、肛門に入れた指を、より激しく動かす。
強制的に促される再射精。
カインは歯を食いしばって抵抗したが、ジョセフィーヌの前立腺責めの前に、やがてあえなく陥落する。
「いけ、いけ、はははははははは、マヌケにイッちゃえっ!」
「う、ぎぃ、ぐぅう………アギャアッ !!!! 」
ぼじゅっ!
『蓋』だったカインの亀頭そのものが弾け飛び、猛烈な勢いで大量の種汁が噴射した。
2回分の大量の精液が、3m近く先まで間断なく飛び続けている。
精液には赤いものが混じり、カインの悲鳴とともに、強く激しく吹き出し続けた。
………やがて長い放出が終わると、先端部分を失ったカインの肉棒がだらんと垂れ下がり、ボタボタと血を滴らせる。
「あははははははははは、カッコイイー。生涯最後の射精、なかなかドラマチックだったよ、カ・イ・ン♪ ………じゃあ、これ以上チンポの先から血ぃ流されて死なれたらつまらないから、キンタマごと『止血』してあげる」
再び油の中に、今度はペニスの残りの部分および、2つの睾丸までをも浸すジョセフィーヌ。
ボジュウウウウウウッッ
「ほぎぃいっえええぇえギゃァあアアぁーッッッッッ!」
カインは拘束された手足をびく、びくと痙攣させ、口から泡を吹いた。
男性器をまるごと襲う灼熱に、あえなく気絶したようだ。
ジョセフィーヌはうっとりとした目で、ジュンジュンと揚がっていくカインの肉袋とペニスの残り竿を眺めていた。
完全に揚がった頃を見計らい、彼女は油の容器をカインの股間から離し、テーブルに置く。
すっかり萎びて縮こまった牡の生殖器官から、しゅぅうと今も湯気が上がっていた。
「はーい、チンポ揚げ完成。ほかの男どものは全部切り取っちゃったんだから、残してあげるだけでもわたしって慈悲深いよね。………って、なんだ。気絶したのか。じゃぁ………」
再度、ジョセフィーヌは壁際に向かい、ハンドルを回転させて、吊り下げられたカインを更に少し降下させた。
彼女は舌なめずりをすると、テーブルの引き出しから、あるものを取り出す。
それは、双頭のペニスバンドだった。
片方は彼女の女陰におさめるべく、標準サイズでほっそりとしているが、もう片方の人造ペニスは、腕ほどの太さがある特注品だ。
「あぁ~、もう、わたし、マンコ濡れ濡れ」
興奮気味につぶやき、ジョセフィーヌは小さい方の人造ペニスをじゅぷっと己の膣内に納め、腰に2重のバンドをかけて固定する。長さ30センチもの巨大ペニスを持つ、アンドロギュヌスの誕生だ。意識を失い、ぐったりとして動かないカインの背後に回り、彼女は愛おしそうに自分の人造ペニスを撫でさすってから、男の毛で覆われた肛門のすぼまりにその先端をあてた。
「ローションなんか使わないよぉ~…………わたし達が味わった苦痛をたっぷり味わいなッ!」
ごじゅびゅっ
「ひっ、ひぎいぃいいいいいいいいいッッッッ!」
途端に覚醒したカインが、地獄のような奇声を発した。
ジョセフィーヌのペニスはカインの括約筋をずたずたに引き裂き、力任せに、いきなり根元まで挿入したのだ。
「ふふっ、ど~ぉ? わたしのチンポの味は? カインのバージン、極太チンポで貰っちゃったぁ~♪ アンタが悶える振動が、わたしのアソコの奥まで響いて、ぉおうっ、ん、すっげ、気持ちいいよぉ…………んっ」
ごりゅっ じゅぶっ ぎゅぼっ ぼぎゅっ………
あふれ出す血を潤滑油がわりに、彼女は愉しそうに腰を使い出した。
「あぃっ、ひぎぃいいっ、ぐぇぇえ、や、やべっ、やべでぐでぇええッ!」
「却下。アンタ、わたし達姉妹がやめてくれって泣き叫んだ時、やめてくれたっけ?」
舌で上唇を舐めながら顔を赤らめ、遠慮なくカインの『処女』を蹂躙するジョセフィーヌ。
彼女の腰が男の尻肉にぶつかるたび、彼の変わり果てた惨めなペニスが、ひゅんひゅんと前後に揺れた。
「あぎ、ぎぃひい、がぁあ、がんべんじで………ぴぎぅッ………ゆ、ぎひぃッ、ゆるじで、ゆるじでぐでぇええッ………ひぐぉおっ」
ジョセフィーヌの『行為』は延々3時間ほども続いた。
ようやくカインの『後ろ』を抉っていたペニスが引き抜かれた時には、彼の肛門は完全に引き裂かれた状態で拡張され、ガバガバになっていた。一生、排便垂れ流しの身体となったのだ。
カインはその後、レイファによって四肢を完全に切除され、背中に「わたしは尻穴で喜ぶ変態マゾ奴隷です」と刺青された後、付近の街の入り口へと置き去りにされた。
第九章
カインがジョセフィーヌに後ろを犯されていた頃、キニーもまた、怒れるレイファによって後ろ手に縛られ、ベッドの上で俯けで尻を高く掲げたポジションで、その幼い肛門を抉られていた。
「あぁん…………ん、んんっ………うぅ………あはぁっ」
枕に顔を押しつけ、後ろから突き上げられながら、少年の口から漏れるのは喘ぎ声。
「ふん、変態っ…………男のくせに、お尻に挿れられて感じるなんて、信じられないっ」
全裸の少女レイファが腰につけているのは、いつもジョセフィーヌが愛用している『標準サイズ』のペニスバンドだった。
こちらもまた双頭だが、女陰に挿れる分も、相手に挿れる分も、サイズはほぼ同じである。
挿入時には潤滑用のローションを塗り込め、またキニー自身も肛虐には慣れている。
今、少年が感じているのは被虐的な快感、それだけだった。
「あぅっ…………れ、レイファ………レイファぁ………」
夢見心地で、キニーが呟く。
「気安く、わたしの名前呼ばないで、この変態キニー! これは罰なのよ、罰………分かってるのっ!? チンポばっきばきにおっ勃たてて…………先っちょから汁だして…………っ」
彼女自身興奮しているのか、声は上擦り、顔には朱を帯びていた。
「んんっ、わかってる………うぅん…………ぁん…………ごめんね、レイファ………あぁあ~っ…………」
「ジョーイが出ていったこと、なんでわたしに知らせないのっ………殺されたら…………殺されたら、どうする…………つもり、だったのよぉっ…………んっ」
少女の腰使いが荒々しくなっていく。
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ…………
キニーの尻肉めがけて、レイファは自分の下腹部を、何度も何度も叩きつけた。
あたかも、 猛る怒りをぶつけるかのように。
「あぁっ、あぁ、僕、もう、レイファ、もうぅっ………」
「イクの? もうイクの? 変態! ふんっ、チンポなんか全然触ってやってないのに…………そんなにビッキビキににして、先っちょからだらしなく汁出して、馬鹿みたいにびゅんびゅん揺らして、びゅくってイッちゃうのね?! んっ…………んっ、ほら出しなさいっ、チンポからどびゅってするとこ、見せなさい、変態っ…………!」
キニーの後ろをこのような形で奪うのは、レイファにとって初めての経験だった。
いつも自分の女芯を優しく貫くキニーが、今は彼女のモノを挿れられて喘ぎ声を出している………
この倒錯した状況が、レイファの『女』に暗い炎を灯しつけた。
加速するピストン。
「ほらっ………ほらっほらっほらっほらっほらっ…………わたしにお尻ほじられて、女の子にケツ穴ほじられて、どびゅって出しちゃえっ…………!」
興奮からレイファの抽送がブレ、その拍子に人造ペニスが角度を変えて、キニーの前立腺をゴリッと刺激した。
「あぐぅうっ、そ、そこ出る、出ちゃうぅううううっ!」
どびゅうっ! ぶびゃぁっ! びゅるぅうううっ! どびゅぅーっ!
ヘソまで反り返った少年のペニスの先端から、大量の牡汁が弾ける。
それは真っ直ぐ飛んでキニーの顔に何度も命中し、流れ弾が、ベッドのシーツ一面を汚していった。
「あぁあああんっ、出したぁあ………ホントに出したのぉ…………この、変態ぃいっ…………」
自らの精液で顔をべたべたに汚したキニーを恍惚とした表情で眺め、レイファもまた、軽く絶頂を迎えた。
長い射精が終わった後、少女は、ぐったりとした少年の肛内からペニスを引き抜いた。
あらかじめ浣腸を施し、キニーの肛内は綺麗にしていたものの、その人造男根のまわりは、ローションとは別に彼の腸液でまみれ、汚れている。
「んっ…………ほらっ、何してるのキニー。あんたのケツ穴で汚れたわたしのチンポ、綺麗にしなさい!」
「う、うん………」
少年はゆっくりと顔を起こして上体を起こし、ベッドの上でアグラをかくレイファの股間に近寄ると、そのペニスをゆっくりと口で頬張った。手を後ろに縛られたままの不自由な体で、キニーは器用に顔を前後させ、少女のイチモツに奉仕していく。
(あぁ…………キニーが、わたしのチンポしゃぶってるぅ………顔中ザーメンだらけにして、わたし、チンポぉ………)
少年が口奉仕する振動が、彼女の膣奥に埋まる人造ペニス越しに伝わり、子宮奥からねっとりとした女汁がじゅくじゅくとあふれ出す。
キニーのフェラチオは、まるで本物のペニスに行うかのように執拗で、かつ繊細なものだった。
感じるハズもないのに舌で裏スジを舐めあげ、先端をちゅぅうと吸い、口をいっぱいに開いて喉奥まで受け入れていく。
レイファは少年の、自分への愛を感じ、それだけでまた軽くイキそうになった。
「あぅっ…………─────も、もういいっ…………キニー、もういい、から…………今度は、仰向けに寝転がりなさい」
キニーが言われた通りにすると、少女は煩わしげに腰からペニスバンドを取り外した。
膣内からにゅぷっとそれを引き抜いた際、白くどろっとした液体が、かたまりになってレイファの秘孔から垂れ落ち、シーツに染みを作る。
「ふ、ふ…………あんなにいっぱい出したくせに、もう勃起してんの? もう、恥ずかしい、やつ………」
言いながらも、その力強くキニーの股間で屹立するペニスを見て、少女は女陰の奥がじゅくっとするのを感じた。
「今度は、こっちで、罰よ………」
少年を仰向けに寝させたまま、レイファがその上に跨る。
硬く漲った肉槍の先端を自分の秘唇にこすりつけ、充分先端に恥液をまぶしてから、膣口にあわせ、一気に腰を落とした。
じゅぶぅううっ
「あっ、はぁあぁぁあぅぅう~っ」
「あうぅっ」
挿入の瞬間、2人は同時に声をあげていた。
受け入れ慣れたキニーのペニスが、いつもより太く硬く、優しく膣奥に感じられる。
根元まで少年の肉棒を飲み込んだレイファは、身体を倒し、少年の頬に舌を這わせ、付着していた精液を舐め取った。
「………濃い………すっごい濃い、キニーのザーメン………」
「うん」
レイファがキニーの顔中にまぶされた精液を全て舐め取ると、彼女はそのまま彼に唇を合わる。
「ろんれ……」
「うむっ………んっ」
少女は口にためていた精液を、自分の唾液に混ぜて少年の口に流し込んだ。
彼は舌ごしにそれを受け取り、んくっ、んくっと飲み込んでいく。
「ぷはぁ……………………どう? 自分の出したのの、お味は」
「ん………なんか、苦くて…………でもちょっと甘いよ」
キニーは率直に感想を口にした。
「───────レイファ、もう、怒ってない?」
「怒ってるに決まってるでしょ!」
そう言いながらも、レイファは笑みを浮かべている。
「じゃ、手、ほどいて」
「ん………」
彼女は少年の背中に手をまわし、縛っていた両手を解放した。
2人は繋がったまま互いに抱き合い、長い口づけを交わす。
「わたし、本当はね…………ありがとうって、言うつもりだったの」
「ん」
「ジョーイを助けてくれて、ありがとうって…………でも、そう言おうとしたら、急に悲しくなって、なんだかハラが立ってきて………」
「うん」
キニーの目が、まっすぐにレイファの、半分焼けただれた顔を見つめている。
少女の双眸には、涙がたまっていた。
「もしかしたら、キニー、あの馬鹿カインにやられて、死んじゃったかも知れないんだって、そう思うと、なんだか、なんだか…………」
「僕は死なないよ」
少年がレイファを見つめたまま、ゆっくりと告げる。
「だから…………ね? 泣かないで」
キニーの手が、少女の両肩を柔らかく掴み、ぐいっと自分の方へ寄せた。
小振りな乳房が、彼の胸でむにゅっと押しつぶされる。
「…………ね、キニー」
「なに」
「今日、もう、疲れちゃった。このまま………このままで、寝てもいい?」
「………ん、いいよ。でも」
「でも?」
「…………寝てる間に、レイファの中に出しちゃうかも」
「馬鹿」
少女が、キニーの耳たぶを甘噛みした。
「…………馬鹿キニー、今日、わたし、ちょっと危ない日だよ?」
「知ってる」
「出したまま、洗わないで寝ちゃったら…………キニーのチンポで、栓されたまま寝ちゃったら、わたし、妊娠、するかも」
「かもね」
「…………させたいの?」
「うん」
少年は即答した。
レイファは顔を赤く染め、すねたように顔をキニーの首筋に押しつける。
「……………………じゃぁ…………か、勝手に、すれば」
「ん…………」
キニーは少女の顔に手を這わし、最後に唇だけの軽いキスを交わす。
そのまま2人は互いに繋がったまま、ゆっくりと眠りについた。
夢の中で、キニーとレイファは共に、何度も何度も交わった。
心の芯まで熔けるような、安らかな陶酔。
少年は、眠ったまま少女の膣奥で、朝までに5回もの射精を果たしていた。
第十章
山賊団『山嵐』の首領ゴルドーは追いつめられていた。
(し、信じられん! 俺の、俺の『山嵐』が、あんな小娘達にっ!)
戦時は百戦錬磨の傭兵で鳴らしたゴルドーは、戦争終結後、ならず者達を率いて山賊団を結成した。
…………もう20年も前の事だ。
平和を取り戻し、復興事業に精を出す健気な行商人を襲っては男達を皆殺しにし、女達は全て犯し尽くして性奴隷とした。ゴルドーには4人の息子がいるが、そのいずれもが、気に入った上玉の女を無理矢理孕ませ、生まれた子供ばかりだった。その真珠入りの男根に処女を散らされた女の数は千をゆうに超えるだろう。
新婚旅行の夫婦を捕まえ、その夫が見ている前で処女を散らして白濁液を子宮に注ぎ込んでやった末、できた子供が長男のカイン。結局夫の方はペニスを切断され、睾丸を潰されたあと、妻がゴルドーに何度も何度も陵辱されるのを見ながら、失意のまま悶死し、女はカインを産んだ後、奴隷商人に売り飛ばされた。
僅か13歳の少女の未熟な処女孔を貫き、その濃厚極まりない精液で無理矢理『女』を開花させ、孕ませた末できた子供が次男のゴザ。出産の時にその少女は哀れにもショックで死んでしまったが、生まれた子はすくすくと邪悪に育った。
25年間操を守り続けたシスターを捕らえ、3日3晩その兇悪なペニスで貫きまくり、神の名を何度も何度も叫びながら中出しされた彼女は、三男のボックを産み落とした。シスターは暫く乳飲み子を育てたが、その抹香臭い性格がやがてゴルドーに飽きられ、手下全員に輪姦されたのち、額に『メス豚』の焼き印を押され、全裸で街の外れに捨てられた。
お忍びで旅をしていた、異国の貴族の娘を浚ってきた事もある。幼少のころからレディの教育を受けた少女にとって、ゴルドーの陵辱は想像を絶するものだったらしく、乙女を奪われ、薄汚れた男の子種汁を幾度となく神聖なハズの貴族の子宮に注がれた末、彼女の心は崩壊した。懐妊した後、ゴルドーは狂った彼女に飽き、出産直前までヨダレを垂らす貴族の少女を、手下達に与え続けた。やがて分娩。口と膣孔と肛門をペニスで塞がれ、手下の3人が同時に射精した瞬間、秘孔を塞いでいた肉棒を押しだし、誕生したのが末っ子のキニーだった。精液にまみれて誕生した我が子を見た少女は、奇声をあげて走りだし、崖から飛び降りて、その哀れで儚い人生に幕を閉じたのである。
「うぐっ」
森の中。ゴルドーは不意に、肩に襲った痛みの方を見た。
どこからか飛来した矢が、彼の肩肉に深く突き刺さっている。
「てめぇらかぁッ! 出てきやがれぇッ!」
ゴルドーはあらん限りの声を出して、木々に潜むであろう『敵』を威圧した。
カインが戻らないようになってから一週間。
手下達は『あの女達』の巧妙な罠にかかって、1人、また1人と数を減らしていき…………
ついには組織とねぐらを見放し、ゴルドーはたった1人で、こんな人気のない森を遁走しているような有様である。
「出てこいっ! 畜生、俺と勝負しやがれぇっ!」
ひゅっ ひゅっ
再度、飛来する2本の矢。
しかしそれらは、ゴルドーの剣によってはじき返される。
「そこかっ!」
矢の飛んできた方向に、ゴルドーが走り出した。
それを狙って、今度は後方から矢が3本。
「ちっ」
横に飛び、すんででそれらをかわすゴルドー。
『敵』がどういう陣を組んでいるのかは分からないが、どうやら今、自分は死地にいるらしいことを彼は感じ取っていた。
「ゴルドー」
女の声がした。
忘れもしない、あの小娘の声。
「レイファぁあ!」
声の方角、その先には、白いドレスをまとった少女が、大樹に寄って佇んでいた。
長い髪を後ろに縛った彼女は、焼けただれた素顔の半分を隠そうともしていない。
「この、クソアマがぁあ…………残った顔も全部ケロイドにしてやるぁああッッ!」
ゴルドーが駆け出した。
50歳を超えているとは思えぬ、猛烈な速度。
数秒と数えず、少女との間合いをつめたゴルドーは、あと一歩踏み出そうとして─────急にぴたりと止まった。
「…………どうしたの、ゴルドー。わたしの顔を焼くんじゃ、なかったの?」
涼しい顔で、レイファ。
「けっ………そんな古くさい手に乗るかよ。おおかた、地面に何か仕掛けてるってなところなんだろう? 昔の戦争で、よくマヌケな仲間が引っかかってくたばってたよ」
「この距離で、その剣を投げられたら、わたしは間違いなく死ぬ」
他人事のように、少女が囁く。
「ひっ…………ひひっ………急所はハズしてやるよぉ。他のアバズレ共も始末した後、たっぷりお前を犯して、痛めつけて、苦しめてから殺してやる」
「でもね…………やっぱりアナタもマヌケなの」
「なにぃっ………ッグギィョオオッ!」
突然、ゴルドーの股間を激痛が走った。
「おぉごぉお…………おぱっ………」
口を大きく開いて舌を出し、手に持っていた剣まで取り落とすゴルドー。
「ごめんね、父さん」
彼の足下………地面の穴に隠れていたキニーが、その剣の切っ先をゴルドーの股間に突き刺したまま言った。
「もう動けないよ」
やがて剣に塗られた強力な麻痺毒が、刺し貫かれた男根から体内に巡り、山賊団の首領はついにレイファ達の手に堕ちた。
第十一章
「や、やめてくれぇ! 許してくれぇッ!」
男は、まるで女の子のように泣き叫び、許しを請うた。
男の名はゴルドー。
50人からなる山賊団『山嵐』を率いて、悪事の限りを働いてきた男だ。
地下に設けられた密室。
両腕を後ろ手に柱へと括り付けられた全裸のゴルドー。
それぞれの脚は大股開きの状態で、石床にくさびを打ち込んで固定されている。
その惨めな男の周囲に佇むのは、同じく全裸の5人の少女。
ニナ。片方の乳房を抉られた、美貌の金髪。
蓮香。秘唇に7つのピアスを施された、黒目黒髪の少女。
京香。同じく秘唇に7つのピアスを施された、蓮香の双子の妹。
ジョセフィーヌ。長身銀髪の女。下腹部に『精液便所』の刺青がある。
レイファ。神のごとき美しさを秘めた黒い長髪の少女。だが、その顔の左半分は醜く焼けただれていた。
「ようこそ、山賊団『山嵐』首領、ゴルドー」
女達のリーダーであるレイファが、厳かに宣言した。
「アナタが滅ぼした村の娘達よ」
じゅぅうううう
「ぎゃぁあああああッ」
片乳のニナが、焼きゴテを無造作にゴルドーの右目に押しつけた。
「…………………アンタが、最後の『男』だよ」
ニナは、無表情で告げる。
「わたし達が受けた痛み、思い知るがいい」
「今度はチンポ焼いてみてよ、ニナ」
「それがいいよ、じゅぅうっていい音するよ、ニナ」
双子の蓮香と京香が楽しそうに言った。
「いぃいい、や、やめろぉっ………畜生、そ、それだけはやめてくれぇええっ!」
潰れた右目からじゅくじゅくと嫌な臭いを発しながら、ゴルドーは涙目で訴える。
「じゃあ、ちゃんと謝りなさい」
ジョセフィーヌが冷たい口調で言った。
彼女の腰の傍には、手足を失った妹のレイが、車椅子に載せられて座っていた。
レイファによって口の縛りは取り除かれ、疵跡も癒えたレイは、ゆっくりとその口を開く。
「お前がいたから、わたしは…………こんな姿に………」
まだ幼い少女とはとても思えない、強烈な憎悪をのせてレイはゴルドーを睨みつけた。
「そうよ」
そんな妹の肩にそっと手を乗せ、ジョセフィーヌが続ける。
「だから、ちゃんと謝りなさい」
「うぅうっ…………うぅ、わ、悪かったぁ…………悪かったぁ…………ぶぎぇっ!」
双子のうち、蓮香の蹴りが飛んだ。
それはゴルドーの鼻にもろに命中し、ぶしゃっと大量の鼻血が吹き出した。
「あららぁ~、このオッサン、礼儀ってものを全然知らないよぉ、京香ぁ~」
「ほんとぉ~? じゃあさぁ、もうチンポ焼いちゃっていいんじゃなぁ~い」
「や、やべでぐれぇ………ゆる、許して………」
「心を込めて謝りなさい」
レイファが、ゴルドーを見下ろして言った。
「うぐぇ…………う、わ、悪かった………です。俺が、悪かったです………」
屈辱にまみれ、ゴルドーは切れ切れに謝罪する。
「謝る時は『ごめんなさい』でしょ」
「ニナ、こいつ馬鹿なんだから、ちゃーんとセリフ教えてあげないとぉ」
「おい馬鹿、こういう時は、『ボクちゃんが悪かったでちゅ。ごめんなちゃい。許してくだちゃい』って言うんだよぉ~」
双子が、鼻血にまみれたゴルドーの左右で、嘲るように囁く。
「…………う、うぐぅ………」
「ほら言えよっ!」
業を煮やしたニナが、ゴルドーの残りの眼に、その焼きゴテを近づけた。
「ひっひぃっ…………わ、わかりましたぁ! 言いますぅッ……………………ぼ………………………ぼっ、ボクちゃんが、わ、悪かったでちゅ………く………………………ご、ごめんなちゃい…………………ゆる、許して、許してくだちゃいぃっ………………うぅっ」
ゴルドーがそう言った瞬間、少女達が一斉に笑い出した。
「あはははははははは、聞いた? 聞いた、京香? こいつ、マジで言ったよ、きゃはははははははははは!」
「あははははははは、聞いたぁ! あはは、あははは、ヤバイ、蓮香、笑い過ぎでこれ、マジ腹痛いぃ~、きゃははははははははは!」
双子が腹を抱えて床に転げる。
「くっくっ、こうなっちゃ、山賊団のボスも形無しねぇ、あはははははははははっ」
「あはははははは、姉さん、あはは、あはははははは、本当、馬鹿丸出し、こいつ、ふふふふっ」
ジョセフィーヌとレイも、愉快そうに笑った。
「ひひっ、ははははははっ、れ、レイファ、きゃははははははは、レイファ、これで、ちょっとは、ひひ、スカッとしたぁ?」
ニナが空いた手で脇腹を押さえながら、黒髪の少女に尋ねる。
「ふふふ、はは、そうね………あははははは、ほんの、ちょっとだけど、うふふふ」
柱に縛られ、足を大股開きにされた男。
その周りを5人の全裸の少女が囲み、大声で笑い転げる図は、なんとも奇妙なものだった。
「ははは、あはははは…………あぁー、おかしい。あー…………ふぅ。あぁ~…………笑った笑った。こんなに心の底から笑ったの、ホント、久し振り。……………………んー。じゃぁ、みんな、そろそろいいかな?」
ニナが、皆を見回して聞く。
「うん、あたしはいいよ」
「あたしもいい」
双子が頷く。
「ええ、そろそろいいんじゃない」
ジョセフィーヌもニナに同意する。
「…………え、何?」
1人、レイファだけが聞き返した。が、ニナは彼女には構わず、
「キニー!」
と声を発した。
ニナの呼び出しに応じ、地下室の階段から、全裸の少年が下りてくる。彼は、片手にノコギリを持っていた。
「…………キニー」
驚いた顔で、レイファ。
「さぁ、さっさとこっち来なさい、キニー」
「そうそ、レイファの傍までね、、キニー」
双子が嬉しそうに言う。
「レイファも、ほら」
ジョセフィーヌに背中を押され、レイファが少年と向き合う形となった。
「じゃ、キニー。けじめをつけてもらうよ」
ニナが低い声で言い、少年はしばし沈黙した後、「うん」と頷く。
「ちょっ…………けじめって…………ニナ!」
レイファの顔が緊張した。
第十二章
「答えなさい、ニナ!」
再度レイファが強い口調で訊いたが、ニナは彼女を無視し、少年に命じた。
「ほら、キニー。早く」
キニーは少し躊躇した後、空いた左手でレイファの顔に触れ────────その唇にキスをする。
「………っ!」
予想外の行動。
少女は目を見開いたまま、少年の口づけを受け入れた。
(み、みんなに、見られてるのにっ………!)
キニーは眼を閉じたまま、重なった唇をむぐむぐと微かに動かし、彼女の唇をついばむ。
(見られてる、のにぃ………)
やがてレイファは観念して眼を閉じ、2人の世界に没頭する。
彼女の腕がキニーの首に回され、その胸を相手のそれに密着させた。
(あぁ……………………キニー…………もっと、深く…………)
少年の唇に、レイファは舌を絡めだす。
「うぉっと、こ、こらぁ! こらこら、ストップ! ストーップ!」
そこで、割って入ったジョセフィーヌが、2人の間に割ってはいった。
「………?」
ぼーっとした視線を、ジョセフィーヌに向けるレイファ。
「ったく。レイファ、舌まで絡めるなっての! どーかしてるよ、アンタ」
「ホント、清楚そうな顔して、淫乱だねぇアンタは」
ニナがふん、と鼻息をつく。
「もっと続けさせようよぉ~、最後までさぁ~」
「うわ、キニーのチンポ、めっちゃ勃起してるぅ」
双子が、面白そうに囃し立てた。
車椅子の上で、レイがくすくすと笑っている。
「ちょ、これ、一体なんの………」
「結婚式に決まってるでしょ」
ジョセフィーヌがそう言って困惑する少女に微笑みかける。
途端、レイファの顔がぼっ、と赤くなった。
「け、け…………?」
「そうだよ」
キニーが、優しい顔でレイファに告げた。
「今日は、僕らの結婚記念日になるんだ」
「そんなの、聞いて………さ、さっきの『けじめ』って」
「けじめはけじめさ」
ニナが半笑いを浮かべてその問いに答える。
「わたし達の可愛いレイファを好きになった、責任をちゃんと取れって、ね」
「そ、そんな………」
混乱するレイファ。
「レイファ、イヤ?」
少年が尋ねた。
「い、いや、じゃない、よ。でも、いきなり、言われてもぉ………」
「じゃ、決まり」
にっこり微笑んで、キニーが決める。
「…………ん」
恥ずかしそうにレイファは右手で、少年の左手を握った。
「よぉし! じゃあ、えーっと………なんだっけ、蓮香?」
「え? えーっと…………京香、ごめん、忘れた」
「ウェディングケーキに『入刀』でしょ、馬鹿」
ニナが双子に突っ込む。
「入刀………?」
レイファが首を傾げた。
「ほら、京香、蓮香、さっさと『ケーキ』をおっ勃たせて!」
「はーい」
「ほーい」
双子は元気良くジョセフィーヌに返事し、すぐさま大股開きで縛られ、ほったらかしにされていた山賊団の首領の股間にそれぞれの顔を寄せた。
「うわ、臭そうなケーキ」
「うわ、根元がちょっと裂けてる。ちゃんと勃つかな、これぇ」
「うぐっ、や、やめろ、な、何を………うぅっ」
ゴルドーのしなだれたペニスを、京香と蓮香は左右から舐めあげた。
ちろちろと亀頭の裏を刺激し、または肉茎を軽く噛みしだき………
見る間にその真珠が多数埋め込まれた、兇悪な男根が充血し、その鎌首をもたげる。
膨張した亀頭部は不自然なぐらい膨らみ、カリの部分でぎゃっと反り返っていた。
根元部分をキニーの剣で傷つけられているにも関わらず、その強力な勃起力は凄まじいものがある。
幾多もの処女を散らし、あまたの美女の膣奥に毒液を注ぎ込んだ、ゴルドーの極悪ペニス………
その最後の時が近づいていた。
「あぁ…………なるほど、ね」
レイファはニナ達の設定した『趣向』に気づき、にや、と笑う。
「レイファ、一緒にやるよ、いい?」
「えぇ………」
キニーが右手に持ったノコギリを前に差し出し、レイファが彼の手の上に、自分のそれを重ねた。
手に手を取り合って、『新郎』の父親、ゴルドーに近づく2人。
「ひぃ…………ぎっ、ま、まさか…………まさかぁ………!」
大量の脂汗を流し、ゴルドーは恐怖におののいた。
「さぁ、カモン、お二人さん」
「さぁ、カモン。いっちょ、やっちゃって」
双子の少女、京香と蓮香が、それぞれ左右から勃起したゴルドーのペニスを根元から固定し、その揺れを防ぐ。
「や、やめろっ! やめてくれぇえっ…………あ、謝ったじゃないかッ! 俺は謝ったぁッ! ゆ、許してくれぇ、何度でも謝る、謝りますぅうッ…………そ、それだけは、それだけはぁああッ」
「ゴルドー」
レイファがノコギリの刃先をペニスに近づけ、静かに言った。
「アンタに顔を焼かれたわたしが、本気で許すと思ってるの?」
「ひぃいいっ…………き、キニー! キニーィイ! お前、お前まで、そんな…………そ、育ててやっただろう! 俺はお前の親父だぞッ!? こ、こんな、こんなぁッ………!」
「父さん」
キニーが、普段見せないような冷たい無表情を浮かべ、言った。
「レイファの顔を焼いたアンタを、ボクが許すわけないだろう」
ノコギリの刃先が、ぐじゅ、とゴルドーの亀頭先端、尿道のちょうど中央に食い込んだ。
「ぎぃいいっ」
「………一緒に」
「ん」
2人は頷きあい、同時にノコギリを前後に挽き始めた。
「おぎゃあぁあああッ、がぎぎががぁああああッ、ぎぇああああああッッッッッッッ!!!!!! 」
じゅぎゅっ、ごびゅ、じょごっ、ぼびゅっ、ぐじゅびゅっ………
息のあった動きで、ノコギリの刃先は順調にゴルドーのペニスを縦に割っていく。
鋸刃でぎちぎちと徐々に男のシンボルが引き裂かれていく激痛、絶望、恐怖………
「おぉー、いい感じで切れていくねー」
「うぉっと、どうでもいいけど、あたしらの手まで切らないでよぉ」
裂かれたペニスから迸る血を顔に浴びながら、双子が愉しそうに言った。
「げぴいぃいぃいッ、もごぎぎげげぇええぇッ、ぎゃべべぇえぇッッッ………… 」
ゴルドーは白眼を剥き、懸命に「やめてくれ」と言おうとしているらしいが、言葉にならない。
亀頭を裂き、荒い鋸刃が、肉棒の胴部をじぐじぐと抉っていく。
キニーとレイファの手は、淀みなく、急ぐ事なく、確実に、着実にゴルドーのものを削り…………。
やがて2人の共同作業は、ペニスを根元まで挽き裂いた時点で終わった。
「はーい、ケーキカット、終了ぉ~」
「はーい、2人とも、お疲れぇ~」
京香と蓮香が、顔中を血まみれにしたまま、朗らかな声で告げる。
「…………終わったね」
ノコギリを置いて、キニーはレイファに言った。
「ええ」
少女が答え、2人は再び口づけをかわす。
その後、レイファとキニーは地下室から退出し、あとは残りの彼女達の出番だった。
真っ二つに裂かれたペニスは包帯で止血され、気付け薬を嗅がされて意識を取り戻したゴルドーには、更なる地獄が待っていた。
まず、ニナがナイフで泣き叫ぶゴルドーの乳首を抉り取った。
その乳首の肉片は、かつて彼女の乳房がそうされたように、乳毛を綺麗に抜いた。
その後、炭火で焼いて、ニナはそれをゴルドーの目の前で美味しくいただいた。
ちなみに味付けは塩胡椒だった。
次に、ジョセフィーヌが刃付きペンチを持って、ゴルドーの指を一本一本切断していった。
その際、彼女はわざわざ切り取る前に車椅子の妹に「どこを切り取るか」尋ねた。
レイが指示する箇所を言ってから、その通りにしていった。
3時間後、ゴルドーの指は手にも足にも1本も残っていなかった。
双子の京香と蓮香は、ゴルドーの比較的無傷で残っている肉袋に眼をつけた。
まず最初はやわやわとその睾丸を愛撫。
肛門に指を入れて前立腺を刺激したり、2つに分かれたペニスをしごいたりして、何度が無理矢理射精させてみた。
精液を噴出させる為の肉棒を根元から引き裂かれたゴルドーはしかし、勢いよくそれを発射することができない。
絶頂に達しても、ただ根元から、どろっ、どろっと大量の白濁液を垂れ流しただけだった。
その光景はことのほか滑稽で、そのたびに彼女達は笑い転げた。
3回『射精』させたところでさすがに飽きた双子は、何度かゴルドーに例の謝罪をさせて爆笑した。
最後に、双子で仲良く1人1個ずつ、睾丸を頬張って、しばらく甘噛みした後、一気に「ぐちゅっ」と噛み潰した。
その時、裂けたペニスの根元から、血に混じった精液がどろっと垂れ、また双子は笑った。
ゴルドーへの、村の娘達の復讐は夜明けまで続き、その間、キニーとレイファは寝室で『初夜』を迎え、彼女の膣奥で、幾度となく少年の精が弾けた。
陽が昇り、目が覚めたレイファ達は、様子を見に地下室へ降りていった。
「あれ、みんな、寝てるの?」
蓮香と京香は、裸のまま2人で折り重なって大股をひろげ、だらしなく眠っている。
ジョセフィーヌは車椅子に寄りかかったまま眠り、それに座るレイも眼を閉じて、すーすー寝息をたてていた。
「いや、わたしは起きてるよ………たぶん、コイツもね」
ニナが椅子に座ったまま、レイファ達の方を見る。
彼女の足下では、血にまみれたゴルドーが仰向けに転がされていた。
指を全て失った両腕両脚はハンマーでぐちゃぐちゃに砕かれ、股間にはペニスの残骸さえ残っていない。
耳は削ぎ落とされ、鼻も抉られ、目玉も潰れてなくなっている。
前歯は叩き折られ、舌は突き出した状態で下唇と縫い合わされ、しかもその先端が焼かれていた。
砕かれた脚は左右に大きく開かれ、その裂けた肛門には、ジョセフィーヌ愛用の特大ディルドーが突き刺さったままになっている。
そこまでされても、まだゴルドーはびく、びく、と身体を痙攣させ、口から「うううぅう」と時折呻き声を漏らしていた。
「まだ生きてるの」
レイファが、半ば呆れた口調で。
「すごいね」
キニーも、変わり果てた父親をみて、率直に感心した。
「まったく、生き汚いヤツだよ」
ふぅ、とため息をついて、ニナ。
「…………ねぇ、まだ聞こえてる? ゴルドー」
レイファが晴れ晴れとした声で聞く。もちろん、ゴルドーは答えられない。
「言っておくけれど、まだ死ねないのよ。今から、わたしがちゃーんと治療してあげる。もちろんチンポの傷痕も綺麗に処置して、オシッコの穴にストロー刺して、新しいチンポ、作って差し上げるから。他の傷口も化膿しないようにして、ご飯もドロドロにした流動食を口に流し込んであげる。殺されなくて、嬉しいでしょお? うふふふふふふふふふふふ、昨夜も、アンタの息子のキニーに7回も中に出されちゃった。たぶん、そろそろ妊娠する。そしたらわたし、赤ちゃん産むの。アンタのチンポ、縦に挽き裂いたキニーとわたしの赤ちゃんよ。そしたら、赤ちゃんの声を聞かせてあげる。うふふふふふふ、大きくなったら、今よりもっとヒドイことになってるアンタを、『あなたのおじいちゃんよ』って教えてあげるの。おじいちゃんは、事故でこんな身体になったのよーって、教えてあげるのよ。おしっこもウンチも垂れ流しの、身動き1つできず、眼も見えず、口もきけずにアウアウ言うだけのおじいちゃんよーってね。うふふふふふふふふ、ちゃーんと、お世話して差し上げますわよ、お義父様。おしっこもウンチも、赤ちゃんみたいに垂れ流してくださいな。ずぅーっとかいがいしく、この陽の射さない地下室で……………………アンタを飼ってやる」
「あうぁううう…………うぁうう、ぁあぐぅっふ」
力無く、呻くだけしかできないゴルドー。
ニナが薄く笑って頷き、キニーがそっとレイファの肩を抱いた。
かくして、少女達の復讐は、幕を閉じたのだった。
第十三章
ゴルドーが最後に『処刑』されてから、3年の歳月が過ぎ去った。
ニナは、傭兵家業につくといって旅に出た。
京香と蓮香の双子は、山賊から奪った財宝の分け前を元手に、街で高級娼館を経営するんだと張り切ってレイファに別れを告げた。
ジョセフィーヌも、身体が不自由な妹のレイを連れ、街で静かに暮らすつもりだという。
結局屋敷に残ったのはレイファだけとなった。
彼女はキニーと結ばれ、やがて1人の息子を産んだ。
逆算すると、この子はゴルドーがペニスを破壊されていた時にできた子供のようだった。
その事実をレイファは、喜んで地下室のゴルドーに伝えた。
もはや砕けた手足すら切除され、壁に固定され、ただ自動的に排泄物を下に設置した桶の中に垂れ流し、口から食物を流し込まれるだけの存在になったゴルドーに正気が残っているとは思えなかったが、それを聞いた彼は、「ううぅあっ、うううぅっ」と呻いた。
キニーは屋敷の前の地面を開拓し、広い畑を作った。
それを近隣の村や町に売り、それなりの収入と糧を得ている訳だが、医術に長けるレイファの調合する薬の方がはるかに高く売れたし、そもそも屋敷にはまだ財宝が山のように残っていたから、これはキニーの1つの道楽のようなものだ。
2歳の息子を胸に抱き、レイファは夫のキニーと共に、2日ぶりに街から屋敷へと帰還した。
「あれ」
屋敷の門の前で、留守をまかされていた筈の執事が倒れていた。
既に息はなかったが、身体はまだあたたかい。どうやら賊が入り込んだようだ。
「盗賊なんて久し振りね~」
レイファは、火傷の跡を隠した前髪をそっと指ですくい、無表情で言った。
「最後に入ったのって、去年だっけ」
「そうそう、去年の年末」
2人が屋敷に入ろうとして、家財道具を背負った盗賊3人組とばったりかち合う。
3人とも大男で、それぞれ手に剣を携えていた。
「おい、見ろよ、女だぜ」
「えらくべっぴんじゃん」
「へへ、ガキ持ちか。人妻はマンコの絡みがいいって聞くぜ」
「よし、じゃあさっさとダンナをぶっ殺して、おいしくいただくか」
「…………だそうだよ、レイファ」
キニーが、他人事のように自分の妻にふった。
「駄目よ、あいつら、見るからに粗チンっぽいじゃない。それに早漏だったら最悪」
「じゃあ斬るの」
「決まってるでしょ」
武器を持った賊を前にしても、レイファ達はまったく緊張感がない。
「こらぁ! なにゴチャゴチャ言ってンだよ、よし、さっさと男やっちまおうぜ」
「…………わたしを抱くですって?」
眉を寄せ、不気味に微笑むレイファ。
「こんな女でも、まだ抱きたいかしら」
手で前髪をずらし、醜く焼けた顔の左半分を盗賊達に晒した。
「う、うぅっ」
盗賊達が思わぬ反撃に呻きをあげ、そのレイファの素顔にたじろうだ。
その間、僅か1秒足らず。
………が、それは、キニーが腰の剣を抜き、間合いをつめて3人の首を掻き斬るには充分な時間だった。
「ごぴゅっ……」
盛大な血しぶきを吹き上げ、3人の賊はほぼ同時に背中から崩れ落ちる。
「あーぁ」
キニーは返り血が数滴自分の衣服を汚したのを見て、つまらなそうに声をあげた。
「これ、買ったばかりなのに」
「洗えば落ちるでしょ」
レイファは盗賊達の死体を踏まないように注意しつつ、さっさと屋敷に入っていく。
「やれやれ」
彼女の後に続きながら、キニー。
「また執事、新しく雇わなくっちゃ」
夜。レイファは子供を寝かしつけた後、寝室でキニーと、正常位で交わっていた。
3年の月日が、少女を成熟した大人の女に変えていた。
膣襞は複雑に絡み合い、侵入してきたキニーのペニスを、妖しく優しくねっとりと包み込む。
キニーもまた、逞しい青年へと成長していた。
その元々大きかったペニスは、レイファの淫水で色を増し、より深く彼女の子宮口を抉り込むようになっている。
出産経験を経て、少女時代より柔軟性が増したレイファの膣肉を、キニーの肉棒がぎちぎちと押し広げていく。
「あぁ………んんっ、んっ…………キニーの…………チン、ポ…………また、でっかくなってない?」
「ん…………そう?…………んっ」
「奥ぅっ…………おぐぅっ、すっごい押されて、いぃ………もっと、こすってぇ………チンポの先っちょで、ぐりんぐりん、押し込んでぇえっ」
「ほら、ここ? ここだ。このコリコリしてるとこ、ぐぐって押し込んで、回して、ちゅくちゅくやるのが好きなんだろ、レイファ」
「そう……そうっ、キニーの、チンポぉ、チンポがぁあ…………奥の、おくの入り口にハマってるのぉ~、あぁ~…………これ、これぇえっ!」
最初に出会った時から数えて、もう何千回も重なりあってきた2人の性感は、既にそれぞれ互いの生殖器へと完全に最適化しており、レイファがアクメに達する時には必ずキニーも射精し、キニーが果てる時はレイファもまた気をやるようになっていた。
「あぁっ、あっあっあっあっあぁあんッ、いく、イクイク、キニー、くるよ、きちゃう、キニーもっ、キニーもぉっ!」
「んんっ、レイファ、レイファぁっ、いくぞ、出る、出るっ!」
「あぅッ、はひうぅぅううううううううう~ッッ!!!! 」
子宮内部に激しく迸った子種汁の直撃を受け、レイファは全身を震わせ、深いオルガズムに達した。
街から屋敷へと帰る途上、出すに出せなかったキニーの、3日分の精液…………
とめどない欲情の奔流が、レイファの膣内に、どくっどくっと注がれていく。
「ダメダメダメ、またイグゥ~! どんどんイグゥウウ~………ザ、ザーメンれ、子宮、溶かされるぅうっ~…………あぁあぁぁぁ、き、キニーの鬼畜チンポに、こんらにどびゅどびゅ、出されてぇえ…………………わらしまたぁ、種付け、されちゃうろぉお~…………うぅ…………ぁおおおお………………まら、まら出れるふぅううっ…………」
ぎゅっと密着して抱き合い、貪るように唇を絡めるキニーとレイファ。
彼女の胎内では、まだキニーの精汁が迸っていた。
「はぉおぉ~…………おぉおぉぉぉ……………………やっど、やっど止まっらぁあ~…………はぅうう…………」
いつもは知的なそぶりを崩さないレイファだったが、今や白痴同然の惚け顔で、トロンとなっていた。
その後5回交わり、やっと夫婦の営みが終わった2人は、裸で抱き合ったまま、レイファの乳房を優しく揉んだり、キニーの肉袋をふにふに揉んだりして遊んだ。
「…………ね、キニー」
「ん、何?」
「もしかして、わたし達って幸せ?」
「君が幸せだったら、ボクも幸せだよ」
「んー…………じゃあ、たぶん、大丈夫だね」
「だから、何が?」
「ね、キニー」
「ん?」
「そろそろ2人目、欲しいな」
「うん」
「今日、ちょっと危ない日だったから、できちゃったかも」
「一発目のあれ?」
「うふふ、あんなにいっぱいズビュズビュ出されたの、久し振りだよぅ」
レイファはキニーの肉袋への悪戯を続けたまま、嬉しそうに微笑んだ。
「ん…………溜まってたからね、かなり」
「あ」
「…………今度は何」
「ゴルドーに餌やるの忘れてない?」
「あぁ~………」
地下室で『飼って』いるゴルドーの餌やり役の執事と盗賊の後始末に追われて、その事をキニーもすっかり失念していた。
「ま、明日でいいんじゃない? ボク、なんか眠いし」
「そだね~………めんどくさい、わたしも」
やがて若い夫婦はまどろんだ。
薄れていく意識の中で、レイファはゴルドーのペニスをキニーと2人で真っ二つに引き裂いた光景を思い出していた。
(うふふふふふふふ、もうアイツは、今日のキニーみたく、溜まったザーメンどびゅどびゅ気持ちよく出せないんだ………)
ノコギリで徐々に挽き裂かれる男根。血しぶき。ゴルドーの泣き叫ぶさま。
それらを想うだけで、彼女は子宮奥が「じゅん」となるのを感じた。
「幸せだよ、キニー………」
最後にそうつぶやき、レイファはキニーの腕枕に寄り添って安らかな眠りについた。
完
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投稿:2007.05.30
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著者 去勢願望者 様 / アクセス 41604 / ♥ 2