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さて、場面を変え、今度は10歳前後の少年たちが辿った末路を見ていくとしよう。
「あーら、可愛いぼうや達だことねぇ。」
「奥様方、どうぞご存分にご覧くださいませ。」
奴隷市場では捕虜となった少年兵たちの品定めが行われていた。
比較的均整のとれた顔立ちの者が多かったのは奴隷商人としては嬉しいことだっただろう。次々と買い手が付いていく。
捕虜の中で手を繋ぐ、ひと際容姿の整った二人は兄弟であった。兄は15歳、弟はまだ13歳のあどけない子供である。二人とも幼いながらも数多くの敵を倒してきた戦士でもあった。
「おいお前ら、ご指名だぞ。」
乱暴に耳を引っ張られ、兄弟は太った女の前に突きだされた。
「うーん、そうだねぇ…。まあ使えるかしらね。」
「お目が高くていらっしゃる。こう見えて結構頑丈でして、ちょっとやそっと乱暴に扱われても平気ですよ。」
「お安くしてくださるかしら。」
気前のいい返事をして、奴隷商人はてきぱきと受け渡しの手続きを終えた。
兄と弟は互いに別の場所へ売り飛ばされるのではないかと心配していたのだが、二人一緒だということを聞いて安堵した。大きな間違いであったことを、彼らはのちに知ることとなる。
四角い石の建物に連れてこられた兄弟は、その中の一室に閉じ込められた。
室内は窓も無く、二人分には大きい、というより奴隷に宛がわれるのには不釣り合いな仕上がりのベッドが真ん中に置かれていた。
端の方には芳しい香りを漂わす香炉が吊り下げられ、それを嗅いだ兄弟は何故だか蕩けるような甘い気分に落ちた。
「僕…何だか眠くなってきちゃった。ふぁあ…。」
「ば、馬鹿、寝るな…。なんだ、これ、うぅうん……。」
扉が開いて何人かの大柄な男たちが入ってきたが、二人は床に倒れて眠ったままだった。
故郷で遊ぶ自分の夢を見ていた兄は、弟の絶叫で目を覚ました。
いつの間にか兄弟は裸に剥かれ、向かい合いながら縄で手首を縛られ万歳をするかのような形で男たちの膝の上に乗っていた。
兄は目の前で凌辱される弟の姿を見た。弟は無残にもその処女穴を貫かれていたのだ。
剛毛から突き出た大人の男性器が弟のか弱い肛門を貫く度、未発達のペニスがぴくぴくと揺れる。
そのペニスには無数の細い針が刺さり、血の筋が弟の股間を濡らしていた。
「お、お寝坊さんがやっとお目覚めだぜ。どうだ気分はよ。」
怒り狂う兄を取り押さえることは、この国の正規兵である男たちならばたやすいことだっただろう。
組み伏せられた兄の秘門にも、男のいきり立ったペニスがあてがわれた。
向かい合い、互いに次々と性欲を溜めた男どもに犯される兄弟。弟は兄を呼び泣き続けた。兄は弟を守れない無力な自分を呪う。弟同様、歳に対して大きめのペニスには針が刺さり、そこから疼きが陰茎を襲っていた。
「はははっ、なあおい、そろそろ食べごろじゃないか?」
何のことだろうと顔をあげると、弟の性器に刺さっていた針を男たちが抜いている。弟の男性器は既に兄のそれよりも大きく、歪に成長していた。まるで熟れた果実のようだ。
一番大柄なリーダー格の男が口元を弟のペニスに持っていく。兄が慌てふためいた。
「なにをするんだっ!!」
「知らねえのか? この竿を食うんだよ。ガキの味は絶品なんだぜぇ。」
大事なところを食われると聞いて、いよいよ弟は気がふれたかのように騒ぎ出した。
この国で奴隷となった男は全て去勢される。その際切られた男根は食物としても普通に流通しているのだ。食人文化の根付くこの国ならではの風習である。
新鮮で若いペニスが食えるということで、この娼館は巷でも有名であった。
「待って! なら、俺の…俺のを、食ってくれ…。弟には手を出さないで、ください…。」
己の非力さを噛みしめ、兄はそう言うしかなかった。
男は丁寧に針を抜いた後、兄のペニスを咥え、弾力を楽しんだ。元々大きかったペニスは大人に見劣りしない程膨れあがっている。
思春期の真ん中にいる少年のペニスは、子孫を残す役割をとうとう果たせないことなど関係ないというかのように射精感をこみあげさせ、兄の脳を悶えさせた。
「へへ、気持ちいいか? 男前なのに残念だなあ。ここを無くすなんてよ。」
遊びにも飽きた男が鋭い歯を立てる。徐々に食いこんで行く歯は肉を裂き、血の詰まった海綿体を擦りきるようにして、少年のペニスを切り取っていった。
兄は弟を怯えさせまいと気力を振り絞ったが、それでも耐えがたい激痛は悲鳴を喉から絞り出させる。
針の効果で自動的に血が止まり、兄は精魂突き果てて倒れた。
兄から失われた男性器を咀嚼する男は至極満足したようだった。
「ぐぅ…。こ、これで、弟には、手、出ししないでくれますか…。」
「ああいいとも。しかしなあ、針に塗られた薬が強すぎたみたいだぞ。弟くんのも、どの道腐り落ちちまうだろうな。」
手出しをしないと約束した手前、彼らはもう弟の性器を食べるつもりはないらしい。しかしこのままでは確実にそれは腐り、弟の命を危険に晒すだろう。兄は弟を助けてくれるよう懇願した。
「へっへ、そんなの知らねえよ。ならお前が食ってやればいいだろう?」
悪意に満ちたセリフを吐いて、男たちは身支度を整え、部屋を出て行った。
苦しそうに股間を押さえる弟にはもう時間がない。
「……痛くないようにするから。兄ちゃんを……許してくれ。」
崩壊寸前のペニスを咥え、兄はひと思いに噛み切った。それは意外にも甘く、のど越しの良いものだったという。
亡き両親から守るよう託された弟を、自ら去勢してしまった兄は、気絶してしまった弟を抱いて悔しさにむせび泣いた。
3へ続く
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投稿:2010.11.01更新:2010.11.01
狂戦士の狂国(2)
著者 モブ 様 / アクセス 12731 / ♥ 5