昨日も、軍医殿に肛門の治療をしていただいた。
三等卒として徴用されてから、毎日のように「掘られ」ている。
入営直後は無理矢理押さえつけられて悲鳴を上げながらだったし、他の訓練や作業に肛門の痛みを抱えながら従事したが。正式に「特務卒」になってからは階級は三等卒から一等卒に上がった。風呂には将校並に毎日入れるし、作業は免除されている。
今朝は何故か連帯本部に呼ばれた。
「失礼します」
「特務の・・一等卒か。かけたまえ」
金モールの眩しい連帯長殿に声をかけられた。
「実は、男の特務卒が廃止になった。君の場合は男をやめるか、他の任務に変わることになる」
「は…」
「一等卒の階級は下がらないから安心したまえ、といっても昨日までアレを吸ってた二等卒に命令…いや失礼」
「は…」
「要するに除隊するか、去勢を受けて特務を続けるかを一ヶ月以内に選びたまえ。それ迄は休暇とする」
「はい…」
「去勢を受ける場合、伍長に昇格とする」
勿論、伍長になっても去勢なんか嫌だ。
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投稿:2011.03.03
特務卒
著者 ともゆき 様 / アクセス 10502 / ♥ 0