序章『2時間前』
とある山間部の集落を多く抱えた地方。それぞれの集落の小学校のブルマ検査で「ブルマ」と判断された男の子たち20人が街にある去勢科施設のある病院に集められていた。
男の子たちが集まってくる去勢科では施術担当の医師たちによって会議が開かれていた。
「さて、もうすぐブルマになる男の子たちが集められてきますが、施術は明日の午前に執り行います。本来ならばそれぞれの小学校で施術が執り行われるのですが、ただでさえ児童の数が少ない山間部ゆえ、こちらに集めた上で合宿去勢でおこないます。そのまま明後日から当該のブルマたちは、町の小学校でブルマになった子達と一緒に、ブルマ教育合宿になりますので皆さんよろしくお願いします。あと、いくら子供だからといってもぞんざいな態度はとらず、人間として接してください。彼らにブルマとしての第一歩を歩ませてあげるのも重要なことですから。」
「それと、明日の施術はここにいる全員で行いますが、それまでの男の子たちの世話はヒロコ先生よろしくおねがいいます。特に今回の施術前までの今日と明日朝のお風呂には重大な意味がありますのでくれぐれもよろしくおねがいします。」
「はい。承知しております。もう準備は整えてあります。」
第1章『合宿開始』
ボクはユウヤ。ブルマ検査でブルマを宣告され、この病院に連れてこられたうちの一人。教室のような大きな部屋に通されたボク達は、まず自分の名前の書かれた席に座らせられました。
「皆さん初めまして私は小野ヒロコです。明日のあなたたちの施術までお世話を担当しますのでよろしくお願いします。」
「(一同)・・・・・・。」
「皆さん元気がないのね。無理もないわ。確かにこれまで男の子として生きてきて、いきなり男の子卒業することになってショックを受けているのかな・・・。それとも女の子になるための訓練が不安なのかな。でもね、ブルマになることは恥ずかしいことじゃないの。選ばれてブルマになるのよ・・・・。」
全員の表情は変わらなかった。ブルマについて説明されても、ボク達男の子のお宝のオチンチンがなくなってしまうんだから。周りの子達を見ても、もうすぐみんな男の子でなくなってしまうということからか、絶望的な表情をしていたり、すでに涙を流している者さえいました。
「それと、早速皆さんには今から配る服に着替えてもらいます。もうここに来た以上男の子気分は早く捨ててもらいます。」
配られた袋の中を見ると体操服とブルマーが入っていました。
「さあ、早く着替えて。みんな一緒なんだから恥ずかしがらなくてもいいの。」
まさか、男の体のままいきなりコレに着替えることになるとは・・・。さすがにいきなり女の服(しかも体操服)に着替えることには抵抗もあり、呆然と眺めるしかありませんでした。
「はやくしなさい!ブルマ教育の修了まで、ここではその格好で過ごしてもらうわ。」
モタモタしているボク達に、容赦なくヒロコ先生の声が飛んできました。もう、渋々言われるがまま着替えるしかありませんでした。
さすがに男の体にブルマーは情けない。オチンチンをどう隠そうとしても、モッコリと膨らんでしまい、自らの視線がそこに行ってしまう。
ほかの男の子たちも自らの膨らんだブルマーの股間を赤面しながら見ていたり、中には両手で股間を押さえて、必死で隠そうとしている子もいました。
「さて、皆さん着替え終わったようですし、最後にこれからのことを言います。まずこれからも皆さんには食事の後、お風呂に入ってもらいます。そのまえに、下の毛が生えてきた子、手を上げて。恥ずかしがらなくてもいいのよ・・・。数人いるわね。その人たちは明日のお風呂の前に剃りますからよろしく。それと、皆さんのいるこの部屋が皆さんにとっての教室になります。ブルマになったあとのブルマ教育もこの教室です。今後、集合がかかったときはこの部屋に集まるように。」
結局、ボクたちは無言のまま食事を済ますと、お風呂の時間まで自由時間になりました。この自由時間の間に、これから個室で一緒になる相棒が教えられました。ボクの相棒は隣の集落の学校から来たコウスケでした。
しかし、自分も含めて『これからブルマになる』という現実を前に、皆、それぞれの口から愚痴とも言える言葉が次々と出ていました。
「俺、女になんかなりたくない。これまで男として生きてきたのに、明日から女として生きていくなんて・・・。」
「女の格好なんて恥ずかしくてできねぇよ。」
「女の生活を一から覚えるなんてめんどくさい・・・。」
だれも、ブルマになることの不安から、男の子としての断末魔のようなことを口々に言い出していました。
「うるさい!ここに来ちゃったからにはメソメソしてないで腹をくくれよ。」
一人が檄を飛ばしてきました。しかし、その彼の頬に涙の伝わった後がありました。
ボクだって本当はここから逃げ出したい。しかし、ブルマの判定は絶対だ。オチンチンを切られてしまうことは怖いし、悔しい。しかし、一度ブルマという結論が出てしまった以上、腹をくくるしかない。
正直、ブルマ志願者でもない限り、明日からいきなり女になるということを受け入れられる男の子は少数派だろう。ボクも含めて、男の子にとってオチンチンは勇気の源であり、『お宝』そのものなのだから。
そうこうしているうちに、自由時間も終わり今日のお風呂の時間が来ました。脱衣場で手早く裸になると、各々洗い場についた。
「さて、みなさん。しっかりと体を洗ってくださいね。特にオチンチンとタマタマは備え付けの新しい石鹸で入念にしっかりと洗うように。」
「ほら、○×君もっとしっかり洗って!」
「○○君、ちゃんと石鹸をつけて。」
ジャージを膝までまくったヒロコ先生が、プライベートも情け容赦もなく、無遠慮に体(特に股間)を洗っているボク達を覗き込んできて注文をつけてくる。
体を洗ったあと、乳白色の湯船に浸かっているときもヒロコ先生の目が光っており、ムダ話をするような余裕はありませんでした。
大きな浴室に大勢ではいるというのは、修学旅行や合宿行事によく似ているけど、これからオチンチンを切られることを前にしたお風呂では、オチンチンそのものも縮こまってしまい、不安だけが心を支配したお風呂の時間でした。
結局お風呂の後、個室に戻ってからベッドにもぐりこんでも、明日の施術のことで頭がいっぱいになり、なかなか寝付けませんでした。
男の子最後の夜ということもあり、せめて男の子としての行動のやり収めだけでもしておこうと思い、寝巻きのズボンの中に手を入れて、オチンチンをしごこうとしてはみたものの、オチンチンも自分の運命を知っているのか、いくらしごいても男の子としての快楽を味わうことはできませんでした。
「どうした?眠れないのか?」
二段ベッドの上から声をかけてきたのは相棒のコウスケでした。
「うん・・・。明日のことが怖くて・・・。」
「俺も同じだよ。いきなり男卒業だもんな。」
「・・・・。」
「だけど、俺は男でいてみせる。ブルマになんかならない。」
「でも、明日ボク達オチンチンを切られちゃうんだよ。」
「俺には秘策がある・・・。」
そんな会話をしているうちに、寝てしまいました。しかし、コウスケの秘策がどんなものであるのかは、このとき知る由もありませんでした。
第2章『ブルマになる日』
翌日起きると、昨日と同じ体操服に着替えると、例の教室に集合になりました。
「皆さんおはようございます。いよいよ今日はブルマに生まれ変わる日です。食事の後しばらくしたら、昨日と同じようにお風呂に入ってもらいます。お風呂の前に、昨日下の毛が生えてきたと挙手した子はお風呂の前に剃りますので、跡で私のところに来てください。」
結局、そのまま食事と自由時間も終わり、お風呂の時間になりました。
「トイレに行きたい子は今のうちに行ってきなさい。お風呂の後はすぐに施術となります。それにあなたたちにとっては最後の立ちオシッコにもなります。」
渋々、ボクも含めほとんどの子達はトイレに行きました。そんなときでした。
「ユウヤ。俺は暫くいなくなるけど、何も知らなかったことにしてくれ。」
「それって、逃げるということ!?」
「シッ!声が大きい。後で戻ってくるからさ。」
小声で話しかけてきたのは、相棒のコウスケでした。コウスケはボクにそう言うと、トイレのドサクサに紛れて、どこかに行ってしまいました。
「皆さん、早くしなさい!もう時間がないわよ。」
ついに、ヒロコ先生の檄が飛んできました。
結局、逃げたコウスケ不在のままボク達はお風呂の時間となりました。
「さて、皆さん洗い場についたわね。今日は昨日よりもっと丁寧にオチンチンを洗ってもらいます。ちゃんと石鹸を泡立てて、その泡をオチンチンとタマタマにしっかり刷り込むようにしっかりと。ちゃんとできているか一人一人チェックしますのでよろしくね。」
逆らうこともできず、言われるがままそうするしかありませんでした。10分ぐらいしつこいほど丁寧に洗った時でした。
「さて、皆さん。これから湯船に浸かってもらいます。お湯はぬるめですから、10分ほど浸かってもらいますので。」
入浴剤が多いのかお湯の色昨日よりも濃い色をしていました。全員湯船に浸かったときでした。
「はい。しっかり肩まで浸かってくださいね。お湯から出ているのは首から上だけですよ。」
皆、黙ってうつむいていました。このお風呂から出た時は本当にオチンチンがなくなってしまうのだから。覚悟にならない覚悟をするためにボクも含めて必死でした。
湯船に使ってしばらくしたときでした。そんな時事件がおきました。
「何、これ?」
一緒に湯船に浸かっていた一人が妙なことを言いました。ゼリー状の物体が浮いているというのです。その子がその物体を手に取った瞬間、パニックになりました。
「これ、オチンチンだよ!」
「うそー!!!」
『オチンチンだよ』の言葉に一斉に皆立ち上がり、自分のオチンチンを確認し始めました。
すると、さっきまでの見慣れたオチンチンとタマタマとは違い、半透明でゼリー状になって半分溶けかけたオチンチンとタマタマが辛うじて股間にぶら下がっていました。しかし、一部の子は溶解が進行して、オチンチンやタマタマが股間から切り離れてしまった者もいました。
「うわあああああ!!」
男の子たちの絶叫が浴室中にこだまします。
「ボクのオチンチンが・・・。」
そう言って、自分の股間に手を差し伸べた子もいましたが、手で摘んだとたん、ドロッと崩れてしまいました。
かくいうボクのオチンチンもドロドロの状態でいつからだから離れてしまってもおかしくない状態でした。
「勃たない。勃たないよう。」
「うわあああぁぁぁん。」
浴室に響く絶叫と泣き声はまさに男の子の断末魔で、みんなパニックになって暴れたため、辛うじて付いていたオチンチンとタマタマがボトリ、ボトリとひとつまたひとつ、浴槽の床に転がり落ちました。
まさに20人(実際は19人)のボク達男の子にとっては地獄絵図そのものでした。
第3章『入浴剤』
突然の出来事に呆然としていると、浴室の入り口には去勢担当の先生方が集まっていました。
「おおよそ結果は合格ですね。」
一人の女性去勢課医師が床に落ちていたオチンチンを拾い上げ、それを見ながらヒロコ先生をはじめ、ほかの先生たちと話をしていました。
「この石鹸と入浴剤の効き目がこれほどだとは思いませんでしたわ。」
「無痛去勢に使用される『メルトブルマー』の主成分の効き目は絶大ですね・・・。」
「一人一人、1から始めるより、ある程度男性器が潰れていれば我々の労力と時間短縮になりますからね・・・。」
「それに男の子たちの諦めも早いでしょう。」
先生方の話している内容はおおよそ以下の通りでした。
・ボク達の使った石鹸と入浴剤は『メルトブルマー※』の主成分が使われている。
・ボク達が使った石鹸の含有成分には入浴剤と反応する成分が入っており、石鹸の含有成分が刷り込まれた男性器は入浴剤に反応して溶かされてしまう。
・入浴剤と石鹸の効能が合わさると、去勢入浴剤となる。
・メルトブルマーとは違い、女性器の形成までは行われず、男性器の溶解のみ行われる。
・昨日のお風呂は普通の入浴剤。今日のお風呂の入浴剤が石鹸と反応する入浴剤。
結局、ボク達はオチンチンを切られるという覚悟もできないまま、オチンチンとタマタマを潰されてしまいました。
股間にポツンと残されたオシッコの穴が、なんともいえないむなしさを感じさせます。
「さあ、あなたたちはもう男の子じゃないのよ。でもそのままだと50%ブルマという中途半端な状態だから、これから女の子の股間を成型します。そのまま隣の施術室に行ってもらいます。」
ヒロコ先生に連れられて、ボク達は裸のまま施術室に移動となりました。しかし、わずかな移動中でも歩きながらオチンチンやタマタマがボトリ、ボトリと床に落ちる音は、ボク達にとって男の子ではなくなったことを感じさせるには十分すぎるものでした。
第4章『施術室で』
施術室に着くと後ろからヒロコ先生の声がしました。
「ところで、一人逃げ出した子がいるのですが。」
「まあ、その子の処置はヒロコ先生にお任せしますよ。」
コウスケが運命から逃げ切れるはずがないことは明らかでした・・・。
後編はこちら
参考
※メルトブルマーはこちら
メルトブルマー「志願者の後悔」はこちら
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投稿:2013.08.10更新:2014.01.14
ブルマの合宿去勢 前編
著者 やかん 様 / アクセス 22458 / ♥ 7