「序」
午前中に行われた今年のブルマ検査が終わり、合格した男子は午後から授業に出席するため、それぞれの教室に帰っていった。
そんななか、ただ一人合格だったにもかかわらず、シュンは保健室に取り残されていた。
「おしおき」
「もう教室に帰っていいだろ。オレは合格したんだから。」
「だめよ。あなたには特別メニューがあるの。それが済むまで教室には帰れないわ。」
そう言うのは、オレたちにブルマ検査をした若い女医だった。
「なんで、オレだけこんな目に遭うんだよ。」
「じゃあ教えてあげる。シュン君あなたは、確かにブルマ検査には合格したけど、男性としての合格点はあげられないわ。しょっちゅう、ブルマの子をからかっているという苦情が来ているの。それに、決してブルマの子は男の子より劣っている存在じゃないのよ。ブルマとしての素質があるからブルマになるのよ。ブルマであなたより勉強ができる子、スポーツが得意な子たくさんいるじゃない。あなたの態度はブルマを見下しているとしか考えられないわ。」
「・・・。」
「あなたみたいな子は、オチンチンをつけている資格はないわ。たとえブルマ検査に合格しても合格は取り消しになるのよ。」
「じゃあ、オレ・・・。」
「シュン君あなたもブルマになってもらうわ。そうすればブルマの気持ちが分かるはずよ。はい、これでオチンチンとタマタマちょん切っちゃいなさい。」
そう言って女医はオレにハサミを手渡した。
「見ててあげるから、ちゃんと自分で摘んでチョッキンとやっちゃいなさい。」
「・・・。」
「どうしたの。自分でやるのが怖いの?」
女医は無理やりオレにハサミを持たせると、無遠慮にオレのズボンとパンツを下ろしてきた。
「ごめんなさい。もういじめないからオチンチンを切るのだけは勘弁してください。」
このままでは、女医のペースに乗せられて本当に切られそうなので、オレはとにかく謝ってこの場から逃げ出したかった。
「あらそう。少しでも悪いという気持ちがあるのだったら、この罰を受けてもらいましょう。あなたには今日一日ブルマーで過ごしてもらうわ。ブルマの子たちと同じ格好をしていれば少しは気持ちが分かるでしょう。それに、一日終わるまでズボンとパンツは預かっておくわ。」
女医はそう言うとオレに今度は紺色のブルマーを差し出してきた。
このまま股間を丸出しでいるわけにもいかず、しぶしぶブルマーを受け取ったまではいいけど、なかなか足を通す決心が付かなかった。
「さっさと穿きなさい。早くしないと本当にオチンチンを切るわよ。」
そう言われて、とにかくブルマーに足を通した。ただひとつ気になったのは、ブルマーの内側に、生理用のナプキンみたいな物がついていたことだった。
(直穿きするからパンツのかわりか?)
それにしても男のブルマー姿は情けない。どんなに隠そうとしてもブルマーが盛り上がり、いやでもそこが男を主張してくる。
「あらあら、ブルマー穿いたら大きくなってきちゃったの?かわいいオチンチンだこと。」
恥ずかしい格好をさせられたうえに、屈辱的な言葉をかけられ、そのうえオチンチンまで勃起してしまい、オレはうつむくしかなかった。
「勝手に脱いだりできないように腰のゴム部には電子ロックをかけておくわ。これで、今日一日いやでもブルマーは脱げないわ。さっきも言ったとおり、今日一日この格好よ。さあ、もう教室に帰ってもいいわよ。」
教室に帰ると当然ながらみんなに笑われた。
「うわー。ブルマー男だ。」
「キャー。ヘンタイ。」
恥ずかしい上に、からかうやつをぶっ飛ばしてやりたいが、今日一日の辛抱だ。
(まあ、今日一日競泳用パンツを穿いていると思えばいい。オチンチンを切られるよりはましだ。)
恥ずかしいのをこらえて自分に言い聞かせた。
「異変」
とにかく気にしないことにしてオレは午後の授業に参加した。
しかし、しばらくして、股間からピリピリとした鈍い痛みがしてきた。
(ブルマーで締め付けられているからかな。)
ガマンできないほどの痛みではないため、そう言い聞かせて、あまり気にしないようにした。
しかし、ピリピリとした痛みはそのうちチクチクという痛みに変わっていった。股間が疼いて仕方がない。
(チクショウ。何なんだこの感覚は・・・。)
「シュン君、どうしたの。トイレなら早く行ってきなさい。」
「ハ、ハイ。すみません。」
別にトイレに行きたいわけでもないが、モジモジしていたのを担任に見つかってしまった。
(とにかくトイレに逃げ込んで痛みの原因を確認しなければ・・・。)
そんな思いでとにかくトイレに逃げ込んだ。
トイレに入って急いで自分の股間を見てみると何か変だ。ブルマーを穿かされた時と違って今は勃起していないとはいえ、ブルマーの股間の膨らみが小さい。というか小さすぎる。
すぐにブルマーの中を確認しようとしたけれど、電子ロックのせいでブルマーの腰のゴムが硬くなっていて中を見ることができない。
(オ、オレのオチンチンはどうなっているんだ・・・。)
不安で頭の中がごちゃごちゃになってきた。
「おい、シュン。」
「!!」
「オレもションベンしたくなっちゃって、一緒に連れションだ。」
トイレに入ってきたのは友人だった。
(こんな時に、何で入ってくるんだ。)
「ブルマー男は休み時間、男子トイレに入り辛いもんな。その格好でションベンしている姿見られたくないからといっても、授業中に行くとはシュンもやり方が汚いよな。」
(違う、そんなんじゃないったら。)
「ところでシュンはもうションベンおわったのか?」
「いや、まだ・・・。」
「じゃあ早くしちゃえよ。このままだと本当に休み時間にみんなの前でするハメになるぞ。」
(それもそうだ、こいつの言うとおりここはおとなしく用を足しておこう。)
「ブルマー穿いてるのに立ちションかよ。」
「ウルサイ。」
案の定、小便器に向かったら友人がからかってきた。罰とはいえ、これほど恥ずかしいものはない。ブルマー姿で立ちションするところを見られるとは・・・。当然ブルマーに穴はないのだから、オチンチンを横から出してするしかない。しかし、いつもと何かが違った。
(えっ?そんな・・・。うそだろ。)
横からオチンチンを出そうとしてブルマーの中に手を入れたら、手に触った感触はいつものオチンチンの感覚ではなく、気持ち悪くドロッとした感じのものだった。
すぐにブルマーから手を出してみると、ゼラチン状のやや黄色がかった液体が指についていた。
(な、何だよこれ。)
それにオシッコをしようとしてブルマーに手を入れたからだろうか、今までのチクチクとした痛みがジンジンとした痛みに変わってきた。
「おい、どうしたんだよ。早くションベンしちゃえよ。」
横でオシッコをしていた友人が声をかけてきたが、それどころではない。
(そうだ、保健室に行けば助かるかもしれない。もうブルマ検査は終わっているんだから明子先生がいるはずだ・・・。)
オレは保健室めがけてとにかく走った。
「衝撃」
股間のジンジンとした疼きを抱えながら走るのは辛い。しかし、今はそんなことを考えている暇はない。痛みでいやな汗をかきながらようやく保健室にたどり着いた時には、オレの股間の痛みはズキンズキンと脈を打っていた。
「明子先生、オレの股間が・・・。」
すぐさま保健の明子先生に駆け寄ったが、痛さのあまり股間を抱えてその場に倒れこむしかなかった。
「シュンくんどうしたの?」
「オ、オレの股間が何か変・・・。痛い、痛い。」
「やっぱり、ここに助けを求めてきたわね。」
そうオレに声をかけてきたのは、ブルマ検査の後、オレにこのブルマーを穿かせたあの女医だった。
「ごめんね。シュン君、こればかりは先生何もしてあげられないわ。あとはこの女医さんにお任せするしかないのよ。」
「そんな、助けてくれよ。」
オレの懇願もむなしく明子先生はオレを女医に預けると保健室から出て行ってしまった。
「あきらめなさい。あなたの穿いているブルマーはメルトブルマーと言ってそれを穿くとオチンチンもタマタマも溶かされてしまうのよ。ブルマーの内側にナプキンみたいなものが付いていたでしょ。あのナプキンが体温に反応して大事なところを溶かしちゃうの。あと1時間もすればあなたの男の子の部分は溶けてなくなってしまうわ。特に神経がある部分を溶かされているときは耐え難い痛みが襲うけどね。」
「そんなのいやだよう。早くこのブルマー脱がしてよ。」
「脱がすことは簡単だけど・・・。でも、もう遅いと思うけど。そこまでいうのなら。」
電子ロックの解除音を聞くと同時にオレはすぐにブルマーを脱ぎ捨てた。
しかし、オレの目に飛び込んできたものは見慣れた自分のオチンチンではなく、股間に薄黄色のゼラチン状のものがまとわり付いていて、その中に長さが半分ぐらいになって、さきっぽがお湯でふやけた指の指紋のようになったオチンチンと、半分溶けかけの袋から飛び出してかろうじて股間から垂れ下がっている睾丸だった。
「うわぁぁぁぁ。オ、オレのオチンチンが・・・。」
「あらあら、まだわずかに形が残っているわね。あなたの股間を濡らしている薄黄色いゼラチン状のものはすでに溶けてしまった男の子の部分よ。」
とてつもない状態になった股間を見せられて、ズキンズキンとした痛みがなおひどくなてきた。
「痛い、痛い、痛いよう。」
「この痛みに懲りてもうブルマの子に嫌がらせはしない?」
「は、はい。もうしません。しませんから、オレのオチンチン何とか・・・。痛い、痛い。」
「このままにしておくのはさすがにかわいそうね。じゃ、何とかしてあげる。」
「お、お願いだから早く・・・。」
「じゃ、少し眠っていてもらうわ。」
そう言って、女医が差し出した錠剤をのむとだんだん気が遠くなっていった。
「目覚めて」
目覚めると、ベッドの上に寝かされていた。先程までの股間の痛みも嘘のように消えている。
「目が覚めたみたいね。あなたに対するお仕置きはすべて終了したわ。もう帰っていいわよ。」
先ほどまでの出来事を思い出すと、今すぐにでも逃げ出したい気分だ。
「何、ビクビクしているの?お仕置きが終わったんだから帰ってもいいのよ。」
急いでオレは保健室を飛び出した。それに、さっきからオシッコをしていない。ガマンも限界だ。トイレに入ると、おもむろに便器の前に立った。
(あれ?そ、そんな。)
ズボンのチャックに手を突っ込んでもオチンチンに触らない。
すぐに、ズボンとパンツを下ろしてみたところで限界を超えてしまった。
「うわあぁぁぁ。」
股間から噴水のように真下に向けて噴き出したオシッコでビチャビチャになってしまった。
「男子トイレに入っていったのが見えたから来てみたらやっぱりね。」
そう声をかけてきたのは女医だった。
「あらあら、おもらしした惨めな姿になっちゃって。」
「ない、ないよう。オチンチンがないよう。」
「オチンチンならここにあるわよ。」
女医が差し出した銀色のトレーの上には、あのブルマーによって中途半端に溶かされたオレのオチンチンと睾丸が乗っていた。
「もうこれは溶けてしまって使い物にならないわ。だから切っちゃったの。はじめに言ったでしょ。オチンチンを持つ資格のないあなたにはブルマになってもらうって。これが本当のあなたに対する罰よ。」
「いやだよう。オレを男に戻してくれよう。」
「あきらめの悪い子ね。それならばこれを見てみなさい。」
女医は手鏡を出すと、オレの股間を写した。鏡に写った股間は完全にブルマの股間になっていた。
オレはあきらめるしかなかった・・・。
「その後」
その後、当然オレはブルマとして学校に行くことになった。
そんなある日、男の子に戻った夢を見た。目が覚めてもしかしたらと思い、パジャマのズボンを下ろしてみた。
(やっぱりもう生えてはこないか・・・。)
悔しい気持ちをこらえて、女子制服に着替えて今日も学校に行った。
おしまい
※前作「キラーブルマー」のプロトタイプです。
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投稿:2012.03.11
メルトブルマー
著者 やかん 様 / アクセス 17918 / ♥ 20