○序章 決まっていた運命
「嫌だ!!!ブルマになんかなりたくない!!」
「オチンチン切らないで!!!」
セミのなく7月の終業式後、
とある学校の多目的室、毎年、児童の男女比を正すべく、
男性器の小さな男児を女児にするブルマする行事、ブルマ検査。
今日、そのふるいに分ける検査が行われていた。
今、大泣き泣いているのは山本シンヤ、小学2年生。
元々おちんちんが小さめで、去年もギリギリ合格だった。
だがそれでも幼かったがためか、自分がブルマになるなんて、
思いもしていなかった。
確かにオチンチンは小さくても立ちションはできた。たまに男子トイレで
ふざけ合ったりもしてた。でもそれも今日まで。そんな現実を受け入れられず、
シンヤは大泣きしていた。
「はい、看護師の人、連れてって」
「はい、」
「いやだああああああああ!」
シンヤ君も必死に抵抗したが、子供一人に大人3人がかり、とても敵うはずがなく、
麻酔を打たれ眠ってしまった。
○病院での日々
目が覚めると、シンヤは白い部屋のベッドに寝かされていた。周りを見渡すと、
日光を遮るように薄いピンク色のカーテンが引いてあり、自分のとこにも隣と
遮るカーテンがある。
(うっ・・・!?ちんちんは?)
シンヤは改造されたてで、違和感を感じる股間に手を伸ばす。そこにはもう、
小さいながらも男を象徴するあの塔はなかった。
「ない・・・ないよぅ・・・・」
シンヤはポロポロと涙を流し、声を上げて泣き始めた。その声を聞いて、
一学年くらい上の女の子がやってくる。
「おはよう、シンヤ、今日からはね「ミキ」って名前になるんだって、」
そういうとその女の子は優しく、ミキという名前になったシンヤ君の頭を胸と
手で包み込んだ。
「ハルカ、ちゃん?」
シンヤ君はその女の子に見覚えがあった。彼女はハルカちゃん。1個上の小学3年生、
シンヤ君の家から近いので、昔からたまに遊んでいる仲である。
「大丈夫だよ、私、ミキちゃんのお姉さんになったの、
これから私が女の子のこと、教えてあげるからね。」
「お姉さん」というのは、ブルマになった子のお世話係である。これからの生活や
女の子同士のマナーなど、先生を補助しながら、みっちりブルマに叩き込むのだ。
「いやだ、ボク、男の子だもん」
「ミキちゃんはもう女の子だよ、ほら、ちんちん無いでしょ、」
そういうとハルカはシンヤの平らになった股間に手を伸ばし、優しくなではじめる。
(あっ、本当になくなってる、私とおんなじ)
ハルカもホントはシンヤが女の子になっているという実感が無かったが、大事な所
を確認したことにより、実感した。
「ねえ、トイレ・・・」
お股を刺激され、ちょっと気持ちよくなったのもあるだろう、シンヤはハルカに
トイレの場所を尋ねた。
「おっけーこっちだよ」
そういうと、ハルカは病院の女子トイレに案内しようとする。しかし、シンヤ君は
男子トイレに行こうとする。
「もうミキちゃんはこっちだよ、」
ハルカはミキが男子トイレ入るのをにせき止め、女子トイレに誘導しようとする。
ハルカの方が一学年上だ、ミキことシンヤ君は当然、力比べでハルカに敵わない。
がシンヤ君も一向に女子トイレに行こうとしない。仕方がなく、ハルカは
作戦を変更した。
「もう分かった、一回だけなら、立っておしっこしていいって
先生も言ってたから。ほら女子トイレ、いこ?」
「ほら、女子トイレなんて滅多に入れないでしょ、ちょっと覗いてごらん」
実はブルマも自分の体を自覚させるために、一回だけなら立ちションをすることを
多めに見ている。だけどそれ以降はキツいお仕置きが待っている。
立ちションだけなら男子トイレでしても良かったが、できれば女子トイレに
慣れさせたい。そんな思いで女子トイレに誘導した。
「・・・いいの?」
「うん、シンヤ君、男の子なんでしょ、立ってしてご覧」
(それにしても女子トイレ・・・いつ以来だろう・・・)
そういうと、ミキことシンヤ君はちょっとドキドキしながら女子トイレに向かった。
(元々小さなオチンチンでも出来たんだ!出っ張りがなくなったって出来るに
決まってる!)
だがいざ、洋式トイレの前に立ち、ズボンを下ろすと恐怖が込み上げてくる。
(ない・・・どこから出るのこれ?・・・)
なかなかおしっこを出さない、そんなシンヤを見てハルカがしゃがんですることを
提案する。
「ふーん♪、怖いでしょ、女の子はね、飛ばせないんだよ、だからさ、座ってしよ、」
「アタシが見本見せてあげるから」
その言葉を聞いて、シンヤ君の男のプライドが燃え上がった。
「出来るもん!立っておしっこ!男の子だもん!!」
しばらく震えていると、徐々にちょろちょろとおしっこが出始めた。
(あれ!?前に飛ばない)
しかしおしっこは今までのように前に飛ばず、下の方に垂れ、ミキのズボン、
パンツに水たまりを作り始めた。
(なんでだよ!!なんで飛ばないんだよ!!)
シンヤ君ことミキちゃんは慌てて便器の上に、おしっこががでる所がくるようにし、
便器にしゃがみ込んだ。
だけど新しくできた溝から出るおしっこは方向が定まらず、足、太もも、
さらにはトイレの外にまで、四方八方に飛び出てしまった。
(何なんだよこれ・・・なんでこんなにうまくいかないの)
おしっこが勢いよくなってすぐ。シンヤは大粒の涙を流し始めて大泣きしてしまった。
だがそれでもおしっこは止まらない。ハルカが見かねて、「下に出すようにして」とか
「勢いを弱めて」などとアドバイスをするが。シンヤ君は聞き耳を持たない。
結局。ミキとしての初おしっこは至る所を汚す結果となってしまった。
「終わった?それじゃあ、ちょっと失礼するね」
そういうとハルカ、おもらしして大泣きしているミキちゃんの股間に
なにやら白いオムツのようなものを当て始めた。
「ほら、お股びじゃびじゃになってるでしょ。後で拭くんだよ、女の子は」
それは「尿付着確認シート」、おしっこを吸収すると、青色に変色する、
女の子のお股の形に合わせたシートだ。
ブルマの子は立ちション防止も兼ねて、女の子の自覚を持たせるよう、
ある程度おしっこが股間を滴るように施術することが義務付けられている。
もしもそんなに付かなかったら再手術、
尿口付近に障害物を設け、綺麗に飛ばないようにする。
ハルカはミキにその尿着確認シートをみせる。
初めは股をそんなに開いていなかったのが原因か、
股間に当てたところ全体におしっこが付いている。
普通の子なら、縦長のシミに、後ろに滴った雫があるという程度だ。
でもミキのは、縦長のマルというレベルでシミが広がり、
水滴も至る所についている。さらには滴ったおしっこもまるでアマゾン川だ。
「ほら、アタシもおしっこの後、いつも拭くんだよ」
そういうと、自分も検査に使ったシートをミキに見せた。ハルカは検査をすること前提で
おしっこをしたのか、それほど汚れていない。縦長のシミが出来ている程度だ。
(ハルカちゃんもおしっこの後、こうなるんだ・・・)
ミキはそれを見ると前かがみになり始めた。もしも男の子の時にこれを見たら、
おチンチンが大きくなっていたのだろう。なんせ女の子のおしっこの汚れ具合だ、
想像しただけでおチンチンが固くなる。
もしも股間にあったならば間違いなく勃起していただろう。そう、あった「ならば」。
ただ、気持ちい思いも束の間、ミキちゃんには”後始末”が待っていた。
まず、ミキがハルカと自分の尿付着確認シートを眺めて、ドキドキしている間、
ハルカはミキの汚れたズボン、そしてトイレを写真撮影した。
「さあミキちゃん、ズボン脱いだらトイレ掃除だね、」
ハルカはさっきとは打って変わって、冷たい口調で言い放った。
「ええーなんで?」
ミキは嫌そうに拒絶する。シンヤとしては今まで通り、おしっこをしようとしたに
過ぎない。それができなくてとても悔しい思いをした。そんな自分がさらに
こんな面倒くさいことをしなければならなくなるなんて、男の子のシンヤ君にとっては
たまったものではなかった。
「なんでじゃありません、これじゃあ次の人に迷惑がかかるでしょう。
トイレットペーパーでいいから拭きなさい。」
だがハルカはそんなこと知った事ではない。自分の失敗で汚したら後始末をする。
それは社会のルールである。
「なんで!!おしっこしようとしただけなのに!!」
ただ、今さっき屈辱的な思いをしたシンヤ君にとってはもう限界だった、大声を
上げ、滝のように涙を流しながらだだをこねる。まだ低学年なのもあるだろう。
自分の気持ちのコントロールが完全に外れてしまった。
だが、その気持ちも一瞬で縮こまる状況が待っていた。
「そうですか、では先生たちを呼んできます」
ハルカは大泣きするミキをあとにし、先生の所へ行った。そして一分もしないうちに
先生と、いかつい体格の女性職員2人を連れて戻ってきた。
「ミキさん、こちらを向きなさい」
鉄のように冷徹な声で先生がミキの名前を呼ぶ、にらみつけるようにミキことシンヤ
君は先生の方向を向いたが、すぐに大人しくなった。先生の冷たい目線、そして
2人の厳しそうな職員を見て、シンヤ君は自分の置かれた状況を理解し始めた。
「ミキさんはトイレを汚したそうですね。しかもそれで、後始末を拒否したとか」
先生はそんなミキの様子を気にすることもなく、宣告を続けた。
「このトイレは誰のものですか?ここはブルマやお姉さんの方々全員が使うもの、
当然先生も使います。」
「当然、こんな汚い状態では使えません。このままではみんなに迷惑をかける子
になるので、罰を与えます。」
先生はミキに罰を与えることを宣告する。ここでは先生とお姉さんは絶対である。
逆らえば厳しい罰が待っている。
今回の件では立ちションそのものは一回目なので、お咎めはなしである。
しかしトイレを汚したことは別問題。トイレの扱いは女子として生活する上で
必須のマナーである。そのマナーの伝授をしているお姉さんに反抗したのだから、
これは重大なルール違反である。
「うぅぅ・・ごめんなさい・・・」
ミキは先生たちの圧力に完全に恐れおののき、小さな声で謝罪をした。
しかし先生は表情一つ変えることなく、宣告を続ける。
「ただその場しのぎに謝っているようにしか見えません、
ミキさんにはこの階の女子トイレ二つのお掃除を2週間命じます」
「当然休み時間にやってもらいます。みんなが遊んでいる中、
ミキさんは1人でトイレ掃除をするのです。」
先生たちはミキにトイレ掃除を罰として与えた。これは実際にトイレを掃除することで、
トイレを汚すことがいかに迷惑かを教えるために先生が考えた罰である。
「そんなぁ」
ミキはその罰が嫌で、思わず愚痴を言ったしまった。それが災いの元となった。
「『そんな』ではありません!本当に反省しているのなら、そんな言葉は出ません!
ミキさんのトイレ掃除系をこの教育期間1か月の全体に延ばします」
先生はそんなミキのふしだらな態度をみて、より強めの口調で、罰の追加をした。
あまりの圧力に、ミキも縮こまり、助けてとハルカの方も見るが、ハルカも先生が
こんなに怖いとは知らず、手を唇に合わせて震えていた。
またミキは「あんまりだ」と言おうとしたが、その様子をみて取り巻きの
女性職員が怒鳴るかのような大声で言い放った。
「言っておくがまた反抗的な態度を取れば罰を与える!
私たちを甘く見ない方が良い、お前をきちんとした女の子にするために、
どんな手でも使うからな!」
そう牽制され、ミキは言葉も出なくなったしまった。
そんな状態をみて、先生はすこしやさしくミキに提案する。
「本当に反省の心が芽生えたのなら、トイレを汚してごめんなさい、
これからはキレイにします。と言ってみなさい」
先ほどの剣幕をみて、ミキはもう従うしかなくなっていた。先生が
言うがままの言葉を口にする。
「といれをよごしてごめんなさい、これからはきれいにするようにします」
「よろしい」、と先生が言うと、ビニール袋を用意してくれた。この中に
汚したズボンを入れろと言うことだろう。そしてブラシや雑巾、洗剤などの掃除用具
の場所を教えてくれた。これでこれから掃除をしろという事だろう。
「それからこの子のお姉さん、掃除は手伝わないでください。これはこの子の
罰です。お姉さんは監視のみして下さい」
「はい・・・」
先生はハルカの方を見て、念のため忠告しておく。先生はハルカとミキの関係を
知っている、なのでかわいそうに思って罰を引き受けることを警戒したのだ。
ハルカもさっきの剣幕に押され、小さな声でしか返事が出来なかった。
「新しい着替えはお風呂に置いておくから、その後お風呂に入って休みなさい。」
ミキが病み上がりの体で、下半身をむき出しにしながら掃除を始めた。
○病院での生活
ミキにとって、この一か月は牢獄のようなものだった。
病室の前には、ミキが立ちションをして、醜態をさらした時の写真が
額に入れて飾られている。ご丁寧に下には”やんちゃ少女のいたずら、ミキちゃん”
と名前が入れられており、初めて見たお姉さんや看護師さんが笑いものにしている。
授業ではハルカに事ある毎に指摘され、少しでも荒っぽい所があると
「先生に呼ばれるよ」と脅される毎日。
それが休み時間やお風呂の時間まで続く。お風呂も当然、お姉さん役と一緒に
入り、病院の職員がジャージにブルマで監視している。お風呂でもレクチャーが
行われ、近くの人に水を当てないようにとか、髪の毛の扱い方の作法として、
頭にタオルを巻く練習なども行われる。まだ髪が短いからといってそれを怠ると、
ちょっとしたお仕置きのようなものもある。
休み時間も走ったりすると当然注意を受ける。歩き方も指導の対象、ガニ股だったり
すると強制されるし、座っていてもあぐらは許されず、絶えずスカートの中身が
見えていないか監視される。
その上ミキは罰で、昼休みがトイレ掃除に変わってしまう。みんなが遊んでいるのに、
1人だけ掃除をしなければいけない屈辱も合わさって、ミキの精神はどんどんと
消耗していった。
創作活動でハンドメイドを作っているとき、ミキはビクビクしながら作業をしていた
せいか、手順が分からなくなり、固まってしまった。
「どうしたのミキ、この通りにやって」
ハルカは手順書で、今やっている所を指さすが、ミキはもう、アタマの中が、
渋滞状態になっていた。
「・・・・できない、もうできないよぉ・・・」
ミキは震えながら、持っている作品を見ながらつぶやく、もうハルカの方を
見ようともしない。
「早く作らないと先生が来ちゃうよ、ほらはやくして、」
ハルカは先生をちらりちらりと様子を見ながら、ミキをせかす、でもミキには
もう、課題を仕上げる余力は残っていなかった。
結局先生も来て、ハルカが平謝りするが、ミキはもうどうしようもなかったらしい。
仕方なくこれは明日までの課題として、今日は休むことになった。
「もう嫌だ・・・もう嫌だう・・・」
ミキはベッドの上に座り込みながら、小さな声でつぶやいた。
「まあ、今日は何もなかったけど、次はどうなるか分からないよ、
とりあえず、落ち着いたら続き、しよ」
ハルカもできれば休ませたい。でもあの先生たちだ、またお説教になったりしたら、
それこそミキが大変だ。
私がしっかりしつけて、ミキが罰を受けないようにしよう。そう思って色々と
指摘をしているつもりだった。
「・・・そうだよね・・・やらなくちゃいけないんだよね・・・」
ミキは虚ろな声で言った。
「そう、やらないといけないの、だから、出来る?」
「・・・うん」
ミキはベッドの上にある、ハンドメイド作りを再開し始めた。ただ、何か大切なものが
抜けていったような気をハルカは感じた。その後はゆっくりながらも、
なんとかハンドメイドは完成し、近くの病室の子と見せ合いっこなどもした。
だけど、どこかミキの目はうつろだった。まるでただ言われたままの事をやっている
ロボットのように、生気が無かった。
ハルカはそんなミキを心配し、今日の夜はゆっくり休ませることにしたが、
ミキは退院後まで元気を取り戻すことはなかった。
後編はこちら
-
投稿:2022.05.03更新:2022.05.04
「ブルマもの」ミキちゃんブルマ奮闘記 前編
著者 きのこチャーハン 様 / アクセス 7680 / ♥ 18