小説
今では日常生活にすっかり浸透してしまった動画配信サイト
日々、新しい動画を投稿し続けるクリエイター達。
新しい企画、アップグレードされた企画、目玉企画、そして身体を張った企画
日々更新されていく動画の中で、自身の動画が埋もれないように、視聴者の目に止まるように、激しい企画に拍車がかかっている。
それと同時に配信者は莫大な富を気付き、忙しいながらも、悠々自適、お金に困らない生活を過ごしているのであった。
そんな彼ら、彼女らの一瞬の気の緩みから後戻りが出来なくなってしまったお話を1つ紹介させて頂こう。
_____
俺の名前はナオキ
とは言っても芸名だ。
有名な配信サイトで「ナオキTV」というチャンネルで日々動画を投稿している。
基本的には毎日投稿することを目標にしているが、昔みたいに1本の動画が5分とかで人気が出た時代は過ぎ去り、今では20分〜30分の動画がザラにある。
それに伴い俺の配 投稿頻度も徐々に下がっていき、今では3日に1本のペースだ。
でも、高校生の頃から(5年くらい前かな)投稿を続けているおかげでチャンネル登録者数は200万人を超え、今のペースでも再生回数は投稿する度にすぐに増えていく。
確かに毎回の企画には頭を悩まされる。
大食い企画、1万円企画、商品紹介、ドッキリ企画、有名配信者さんとのコラボ企画、どれもがバランスの良いように投稿はしているつもりだ。
中でも人気なのが、俺が身体を張った企画だ。
この間も「ドッヂボールの球、色んな種類に変えてみた〜」という企画ではバスケットボールや、テニスボール、更にはゴルフボールや硬式野球のボール、パチンコ玉など、色々な球に変えてドッヂボールをするという内容にした。
正直2度とやりたくないくらい痛かった。
でも、そのおかげか再生回数とチャンネル登録者数はぐんぐん伸びていき、周りの配信者からも、「あれ、面白かった、今度真似させてよ」と声が掛かるくらいだ。
こんな風に企画を練りに練れば、再生回数が伸びるのは当たり前だが、その企画を考えるのが一番難しい。
マネージャーとスタッフとは企画の会議を毎回半日以上かけて練りに練っていく。
こんな事をしているから、プライベートの方も少し一般人とは異なってくる。
俺にも昔は彼女がいた。高校卒業前からお互い好き同士だったが、俺の仕事への情熱の注ぎ方に嫌気がさしたのか…いや、これは俺に非がある。俺が彼女に注ぐ時間をほぼ全て仕事に充ててしまっていたからだ。
視聴者には彼女の事は言っていなかった。
動画にももちろん出た事はなかった。
なので、仕事をする日は決まって仕事場ではなく、車で10分程離れた俺の家で待ってもらっていた。
昔はいつも、帰ると笑顔で迎え入れてくれて、彼女の作った手料理を一緒に食べ、今日あった事を話しながら、一緒に洗い物、お風呂、そしてベッドの上で身体を寄せ合っていた。
でも、少し前からは、企画会議が長引く事が多々あり、かなり遅い時間に帰ったり、家に帰っても大食い企画のせいで食欲がなかったり、徐々に彼女の顔からも作り笑顔が目立つようになった。
お風呂には一緒に入るが、それは同じ時間を共有したいという理由からではなく、彼女の肌のぬくもりが欲しかった。いや、そんなカッコいい言い方はおかしすぎる。
ただ単に裸が見たかった。そしてその後ベッドの上でも、お互いが気持ちよくなる為ではなく、俺は自分の性欲を彼女で解消する毎日だった。
俺は性欲が強い方だ。自分で言うのもおかしいけれど。
高校時代から動画配信のおかけで学校では少し有名人だった。おかげでチヤホヤもされ、その当時から女の子には困らなかった。
投稿する事によって入るお金は高校生が持つにしては、おかしな金額であり、使い方も、誰も教えてくれない、ただ自分の好きなように使う日々であった。
周りに集まった女の子の中から、かわいいと思った子、気になる女の子には後で声をかけ、ブランド物のバッグや服を買いに行った後、いきつけの個室のお寿司屋さんや、レストランで食事をとり、そしてその後、躊躇う事なくホテルに行き、バッグや食事のお返しと言わんばかりに女の子を抱く。
女の子は女の子で有名配信者と寝た、バッグはもらえた、そして俺のテクニックによって喜びを噛み締める。
周りの奴らと比べると女の子と寝る回数も多い為、自然とテクニックにも磨きがかかり、そこに、天が二物を与えたかのように、俺のたくましいペニスに女の子はみんな酔いしれる。
おそらく高校生にしては大きい方だったと思う。経験があまりない子はもちろん、俺のペニスの噂を聞きつけて、元から身体目的で近づいてきた子でさえも、「え、何これ…すごぃ」とじぃーっと俺のペニスを目を輝かせながら見つめ、口が自然と開いていき、鼻息は荒く、そしてその滑らか指で俺の上を向いたペニスに手を伸ばす。
一通り指でペニスを撫で回したのち、女の子達はそうするのが古代からの営みだと植え付けられているかの如く、そのいきりたった肉棒を口へと運んでいく。
そして、毎回、亀頭をほう張るために、口を目一杯開き、先っぽを咥え込む。
それと同時にその大きさに改めて驚き、その先に待ち構える残りのペニスをこれ以上口に運ぶ事ができない事を悟る。
口から抜くときも一苦労だ。
皆一様に「ふぁっ」とその一瞬の苦しさから解放されて、息を漏らす。そして俺の目をなんともエロい目で、照れを含んだその目で見てくる。まるで「次にする事はお互いに分かってるでしょ?」と言わんばかりだ。
その後改めて女の子の恥部を丁寧にほぐし、女の子自ら、挿入を懇願するまで丁重に扱う。
しかしその後は、俺の独壇場だ。
もう今の女の子にはなにをしても快感でしかない。
つまり、俺のこのペニスを俺のしたいように、したい場所に押し当て、ねじ込み、掻き回してゆく。
身をのけぞらせる子、必死に抱きつこうと手を伸ばす子、俺の動きを全てその身に受け止めるように、ベッドに必死にしがみつく子。
どの姿も俺にとっては美しい。
女の子の中で俺のペニスがさらにもう一段階ギアを上げたかのように大きさを増す。
それに気づいてか、女の子はその身体からは想像のつかない、かわいい声を出す。
時に激しく、時に甘い声は俺の腰のスピードを更に加速させていく。
これ以上の力を加えるとこの女の子の身体は壊れてしまう。これ以上の血液が俺のペニスに集中してしまうと俺のペニスが女の子の中で爆発してしまう。
そんな最悪な状況を想像しながら、その駆け引きを楽しみながら、そのギリギリに興奮が高まり、俺は女の子の中で粘り気のある白濁液を放出するのであった。
細かな息遣いがセックスの終わりを告げるセレナーデのように最後のハーモニーを奏でている。
こんな生活がしばらく続き、俺のテクニックにも相当磨きがかかった。俺のペニスに磨きがかかればかかるほど、そのテクニックを発揮したいと思う心が暴れ出し、性欲も加速度的に高まっていく。
高校生卒業前から付き合っていた彼女は、その当時、配信で忙しくなった俺の私生活を支えてくれる存在となっていった。
お互いの有り余った性欲を発散させては、お互いの気持ちを再確認する。
そんな甘い生活が少しの間続いた。
俺のチャンネルの人気に拍車がかかり、忙しくなった時も、始めの内は彼女の私生活もより豊かになったおかげで、遠慮もしながら、喜んでくれ、更に応援してくれるようになった。
しかし、俺があまり、彼女を構ってあげなかったせいで、彼女の方は俺に愛想をつかし、出て行ってしまった。正直身体を持て余してしまったのも一つだろう。
セックスの回数が毎日から週1に減り、月1に減った段階で、俺たちの関係は終わっていたのかもしれない…
ただ、俺には彼女との関係に気付きながらも元に戻れない理由があった。
もちろん、仕事が優先というのもあったが、やはり俺の性欲は昔から変わらず相当なものであったのだろう…彼女とだけの関係に満足をしていなかったのだ。
高校生の頃は俺の周りから女の子が消えた事はなかった。いつでも好きな子に声をかけ、抱けた。身体の小さな子、大きな子、胸の大きな子、小さな子、まんこが前付きな子、後ろ付きな子、毛の濃い子、毛のない子、多種多様な女の子を抱いてきた俺にとって、一人の彼女を持ち、その子とだけ関係を持つ生活なんて、はなから、無理なのであったのかもしれない。
仕事終わり、昔は一目散に彼女の元に帰っていたところが、性欲を持て余してからは、自分の財力に物を言わせ、プロの女の子を買っていた。パソコンにサイトを載せない会員制の風俗。一度コラボした配信者に教えてもらった時は、彼女がいるからと言う理由で遠慮していたが、2度目に会った時は彼女がいながらも自分の性欲を抑えられれずに、女の子を呼んでしまった。
1回でこんなにも払うの?
と目を疑う俺であったが、ドアを開けた瞬間そんな戸惑いは一瞬にして吹き飛んでしまった。
そこには、どんな男もすれ違えば振り返るぐらい、それどころか、道の向こう側にその存在を確認した瞬間から目を離せなくなるぐらいの美女が立っていたのだ。
しかも、流石はプロ、あの俺でさえも骨抜きにされるぐらいのテクニックの数…
すぐにはベッドへ行かず、今あったばかりなのに、もう何年も同じ時間を共有してきたかのような距離感、存在感で俺の懐に入り込む。
そして何気ない会話からのスムーズな流れ…
俺は会って10分もしないうちに、また機会があれば、この子を選ぶだろうなと心に思い、会員制風俗の虜になっていった。
ベッドの上でもそのプロさ加減には磨きがかかる。俺の喜びそうなセリフばかりが俺の耳を喜ばせる。
「ナオキくんのおちんちん、大きいね。こんなの見た事ない。」
「こんなの入ったら、私のおまんこ、この形に変わっちゃうね」
終始俺を楽しませてくれた美女は、後から調べると某アイドルグループの練習生であった。
そんな事が分かると、金を持て余した20才の男は更にこの風俗への沼へとハマっていく。
この間の美女に、帰り際「また絶対呼ぶからね」と言っておきながら、今受話器の向こうの受付には、
「この間の子より一つ上のランクの子で!」
なんとも性欲に忠実な男である。
その後も、金を権力に様々な美女を抱いた。
現役CA、元有名子役、現役モデル、グラビアモデル、現役アイドル、時には危険を犯してまで高校生をも抱いた(後から分かった事だが、抱いた高校生の内の一人は中学生であった。どうりで締まりがよかった訳だ)。
どの美女も最高の接客だった。
一人として不満はなく、しっかり貯金もしながら、彼女は二の次にし、時間の許す限り美女とのセックスライフに身を投じていた。
おかげで仕事にもより力が入るようになった。
やはり楽しみがなければ続けられないのが仕事である。
少しきつい企画や、厳しいスケジュールでも、頑張れるようになった。
なんせ、いつもお世話になっている会員制風俗には更に上のランクがある。まだ俺でも受付に「申し訳ございませんが、まだご紹介は出来かねます。」と断られる始末だ。
でも、そこで怒る男ではない、これまで以上の美女がいる?
どんなランクだ?
会ってみたい。あの受付に「お待ちしておりました。」と言わせてやりたい。
その夢を糧に仕事に生き生きと打ち込む毎日であった。
そんなある日、他の配信者の動画からヒントを得ようと再生回数の伸びている動画を探してると、一本の動画が目に止まった。
ある配信者の行っている鬼ごっこ企画だ。
毎回ゲストを鬼に見立てて、鬼ごっこをする。
制限時間以内に鬼にタッチされるとアウト、ゲストに商品のプレゼント、そして配信者は罰ゲームを受ける。
逆にタッチされなければ、配信者にゲストからのプレゼントがあり、ゲストは罰ゲームを受ける。
そんな内容であった。
至ってシンプルだが、低コストで再生回数を伸ばしている。
ゲストも多岐に渡り、プロのスポーツ選手を迎えて、ガチの鬼ごっこを繰り広げたり、体力に自信のないアイドルがゲストの時は、配信者が脚に重りをつけたり、ゲストにお助けカードを渡すなど、きちんとしたハンデも考えられている。
これを真似しよう!
俺もまだ21才。体力には自信がある。
すぐに捕まっては撮れ高がないし、面白みもない…
ルックスだけじゃなく、セックスで鍛えたこのボディ、そして瞬発力、持久力、この全てを発揮しようと意気込んでいた。
元ネタの配信者の了解は得た。
俺は再生回数の確保の為に、初回からゲストを豪華にする事にした。
第一回目は来月映画公開を控える某有名男性アイドルグループの1人。
もちろんゲストのご褒美は番宣だ。
俺は必死に逃げたが、後一歩のところで、ゲストのお助けアイテムで捕まってしまった。
ただ、動画はバズりにバズり、「こんなに必死なナオキ面白ぇ」「走ってる姿もかっこいい♪」などのコメントと共に、再生回数がぐんぐん伸びていった。
もちろん、俺は天狗にはなっていないが、この成果に一旦満足し、マネージャー、スタッフとの企画会議の後、ホテルへ直行。
会員制風俗に喜び震える手で電話をかける。
そして疲れを押し殺して、受付に「一つ上のランクいけますか?」と聞くと、受付からは
「申し訳ございませんが、まだご紹介する訳にはいきません。」との返事。
しかし、今まで通りのランクだとしても、極上の美女を送り込んでくれるのは保証済み。
意気揚々と待っていると、チャイムの音。
ドアを開けるとそこには、これまでの美女に劣らず、最高の美女が立っていた。
「いやー、今日も当たりだわ」
仕事の疲れは全て吹っ飛び、有名お嬢様大学の現役生という肩書きの美女と一晩を共にした。
そして俺は半年の内に、この鬼ごっこ企画を4本成功させており、視聴者からも続編を求む声がどんどん上がっていた。
しかし、熱望する声にプレッシャーを感じた俺は、なかなか次のゲストを決めかねていた。
どこかパンチに欠ける……
休憩時間にふとマネージャーが見ていたドラマに目がいった。
警察ものの連続ドラマで、最後逃げた犯人を警察犬のシェパードが追いかけ、最後には警察犬が犯人の腕に噛みつき、一件落着というもの。
俺はこれにビビッと電撃が走り、急いでマネージャー、スタッフと企画内容の共有、最終詰め段階まで持っていった。
そして撮影当日
天候は晴れ
撮影にはもってこいのコンディションだ。
いつもの廃校舎を借り、撮影機材等を搬入する。
今回の企画は、視聴者の中から元警察官、もしくは元自衛官を募集し、その体力自慢の中から2人を鬼とし、鬼ごっこを開始する、
元警察官の方は顔バレNGのため、マスク着用だ。
逆に俺に不利だと判断され、特別ルールとして、今回は2回タッチされないと達成とはならない事になった。
そして撮影スタート。
いつものように俺が逃げ惑い、5分後に鬼がスタートする。
しかし、いつもの俺の作戦は、開始15分程は鬼の体力を奪う為に、少し人気のないところをうろちょろするというものだった。
しかし、今回はそういう訳にはいかない
なんせ相手は二人だ。しかも体力自慢2人
いつもよりも、早い段階で場所がバレ、まずは1人から追われるハメに!
ただ、場所に有利なのは間違いなくこちら側だ。なんせもう4回もここで撮影している。(一回は特別に別会場)
するすると巧みに逃げ、鬼との距離を少しずつ離していく。
そんなこんなで2回も鬼からの追跡に逃げ通せたが、3回目、ついに2人同時に見つかってしまい、向こうのチームプレイにより1回目のタッチをくらってしまう。
こちらの体力も限界だが、向こうも相当脚にきている。
残り時間は5分。これは少し勝利の兆しも見えてきたかと思ったその時、マイクで外からマネージャーの声がする。
「ナオキさーん、鬼さーん。仲良くグラウンドに集まってくださーい!」
俺は鬼の二人と顔を見合わせて、ふらつく足元に気をつけながら、校庭まで出た。そしてそこには、なんと、犬が二匹鎖に繋がれて興奮している。
するといつも以上に高らかな声で「鬼ごっこの鬼が警察犬だったらドッキリ〜!!」との発表があった。
なんで今発表なんだ!
しかも、どういう事だ?警察犬?
戸惑っている俺の元にマネージャーがマイクを片手に説明に来た。
「今からナオキさんには、両腕にガードを付けてもらいます。絶対外さないでください!そしてナオキさんが50m離れた時点で、警察犬二匹の鎖を外します。そのまま1分逃げ切ればナオキさんの勝ちです!」
俺は冗談じゃないと思った。
これまでずっと体力自慢2人相手に鬼ごっこをしてきて、今度は警察犬しかもごっついシェパード2匹相手に1分間逃げ切る!?
「注意事項を説明します。現役の警察犬はお借りできなかったので、この二匹の警察犬は去年まで現役だった元警察犬です。現役犬よりも逃げるのは簡単ですよね?」
ふざけてる…
しかし、今の俺は疲れすぎていて反抗する体力も残っていない。
しかもカメラが回っていることもあって、マジで嫌な顔一つもできない。
俺は演技でオーバーに嫌がりながらも、着々と腕にガードを着けられていく。
上半身は両腕に重厚なガード
服はここでも配信者魂なのか、去年から自身がプロデュースしているロゴがでかでかと入った服。
下半身は逃げ切る事に重きをおき、陸上部が履いているような競技用の短パン。上の服と合わせて白みを帯びた色合いにしている。
ここらへんがまだファッションに気を遣う余裕があったのか、まだまだチヤホヤされたいのか、悲しい性だ。
そして、俺は警察犬に少し怯えながらも50m離れてグラウンドの真ん中まで歩いていく。
途中で警察犬の内の一匹がワンと吠えた時、びっくりして少し飛び上がってしまった。
俺今からこんなやつと鬼ごっこすんのかよ……
犬が動くたびに鎖がジャラジャラと音を立てる。
よく見るとさっきまで鬼ごっこをしていた鬼の二人はもう私服に着替え、スタッフからドリンクをもらっている。
配信の裏側なんて、こんなもんか
しょーがねーなーと愚痴をこぼす。
そして俺がグラウンドの真ん中に到着すると、マネージャーからの声がスピーカーを通して飛ぶ。
「ナオキさん準備は大丈夫ですかー?いきますよー!」
え、準備まだなんだけど…
「せーの
5ー
4ー
3ー
2ー
1ー
スタート!!」
との声と共に二匹の警察犬が放たれた。
いざ、放たれるとその勢いは想像以上であったた。
なんて考えてる暇があれば逃げろよ!と自分に言い聞かせたが、急に脚がすくんでしまい、動けない。
そうこうしている間も、二匹の野獣は俺との距離を縮めていく。
腹の底から威嚇の意味で発した「うぉーー」という声が身体の強張りを取り去り、俺はようやく追ってくる鬼に背を向け一目散に逃げる!
後ろの方で「ハゥハゥ」という音が聞こえる
なんなんだよあの音…
なんか、意外と走り始めると
冷静になれてるな…俺
あの二匹は警察犬だ、訓練されていた。
しかも俺の両腕にはガードが付いている。
っいうか、1分経ったら
どうなるんだ?
あの犬がストップしてくれんのか?
え?もしかして
鬼ごっこクリアーだけど
噛まれるのは噛まれるのか?
いや、そんな事考えてる余裕は無い!
今はただ後30秒を生き残るだけだ!
これグラウンドの端までくるぞ
どーすんだよ
恐る恐る後ろをチラッと向く
二匹との距離はあと10m程
いや、間に合わないよ!
追いつかれるよ!
しかも前には校庭の端に植えられている木
ここは一か八か方向転換!
幸い、さっきスパイクに履き替えさせてもらった!
俺は身をひるがえし、右足で踏ん張り
左に方向転換した!
少し遅れて、警察犬は、ズサササーという音と共に
方向転換に少しもたつき、滑っていた!
よし、これなら間に合うか?
と思ったのも束の間、もう一匹の警察犬は上手く身をひるがえし、俺に向かって眼光鋭く牙を剥き出しにし、今にも俺の腕に噛み付かんと必死に走っている。
そりゃ、あいつもあれが仕事なんだからな……
二匹は今ほぼ縦一直線に並んで走り、先頭の犬は俺までもう少し…
俺は頭の中で噛まれた後の事を考えていた。
一匹が左手、もう一匹が右手に噛み付くとする。
うつ伏せでこけるのは顔に怪我するから避けたい…それにリアクションも撮りづらい…
一匹に噛まれた後、仰向けに倒れれるように
身体を回転させればいいのか…
噛まれる前提かぁ…
やっぱり嫌だな…
あの牙だぜ、いくらガードがあるとしても
心配でしか無い……
そうこうしている間に
俺のすぐ後ろであの息遣いが聞こえてくる
最後の一踏ん張りーー!!
をするまもなく
一匹目が俺の右腕に噛み付いた!
痛いというよりも
引っ張る力強いなこいつ、さすが警察犬!
と思ったのも束の間、俺はすごい力で体制を崩していた。
空いていた左手のガードが遠心力に引っ張られて今にも抜けそうな感覚があった。
俺は左手の安全だけを頭に、咄嗟に
左腕を曲げ、下腹部から股にかけ、ガードを押し当て、摩擦の力でガードをぐいっともう一度左手の奥まで差し込んだ!
よし、これで安心!
左手に怪我せず済む。
怪我なんてしたら一大事だ。
特に手は編集するのに欠かせない!
仕事道具の一つと言ってもいい
何がなんでも死守せねば!
よし、どっからでもかかっこい
イッヌ!
と空中で身を回転させながら
目線を警察犬に戻すやいなや、
俺は驚愕の光景を目の当たりにした
二匹目の犬は俺の左手ではなく、
俺がガードの位置を戻す為に
一度手を置いた股間の方に向けて
その鋭い牙を光らせながら
突進してきているのだ。
そうか、ジャンプした時には
あいつの狙うガードは俺の股間にあったもんな…
いや、そんな呑気な事考えてる暇なんかねぇよ
どうすんだよこの状きょ……
ガブリ!!!
俺の頑張り虚しく、二匹目の警察犬は俺の股間へとその鋭い牙を容赦なく突き立てた!
しかも、あいつはちゃんとガードに噛み付いてると思い込んでいるのか、一向に離す気配がない。
はぅっ!!
ぬぬぬっ!!
痛い…痛いっ!!
それに熱い、なんだこの熱さは!
そして、絶対知りたくなかったが
牙が肉に食い込んでいく感覚って
意外とあるんだな……
肉をかき分けてあの鋭い刃が刺さっていく
どこかズズズズ…って食い込む音まで聞こえてきてるよ
それに一匹目で分かったけど
こいつら噛んだ後、首めちゃくちゃ左右に振るんよな…
だから俺の体制崩されるわ
ガード外れそうになるわで
今……
おぉおぃ俺のちんちんに噛み付いてるじゃねーか!!
改めて俺は現実から逃避したくてしていた
冷静な分析から、またまた現実へと引き戻されていってしまった!!
おぃ!お前そんな首振んな!!
右手のお前もな!
ちょ、待ってくれ
やばい、ちんこの痛みが牙が食い込む痛みから
俺にくっついていたものが引き剥がされる鈍い痛みに変わりつつある。
ステーキを食べた時に、たまにあるなかなか噛みきれない筋を引きちぎるあの感覚。
やばい!
俺は咄嗟に利き腕の右手で今にもちんこを食いちぎろうとする犬を振り払おうとしたが、俺の右腕にはもう一匹噛み付いてる事を、改めて認識した。
俺はこんな判断もできねえのかよ
そして、左手のガードで警察犬に思いっきりフックをかますが、びくともしねぇ
それどころか
あいつの噛み付いてる俺の大事な部分がより鈍い音を立てた気がした。
耳の外からではなく、直接脳に、ブチッ、ブチュッ、ジュブッという聞いたことのない音が訴えかけている。
これ聞いちゃいけない音だよな…
ほんとに待ってくれ!
男の一番大事なところなんだぞ!
俺は高校の頃からそれ一本で100人以上の女を昇天させてきたんだぞ!
他の短いやつとか、皮被ってる劣悪、最悪なクソ雑魚ゴミちんことは、物が違うんだよ!
俺の動画配信の糧が、、、
しばらく動画配信ストップして
怪我早く治して、復活する時には
もっと大きい企画持ってこないと!
有名配信者との復活記念コラボ!
いいかも!
怪我の度合い、マシでありますように!
1ヶ月セックス出来ねぇとかなったら
最悪なんだけど
溜まりまくるとか、この性欲を持て余した、財もある俺からしたら有り得ん!!
今日終わったら直ぐにでもやりたかったのに!
それこそ3Pとか!いいかも!
って思ってたのに、少しの間お預けだよ…
遠くからは
マネージャー、スタッフ、警察犬のトレーナーが駆け寄ってくる。
ようやく心配してきてくれた。
なんか身体の感覚が鈍くなってるのか
意識が朦朧とし出した。
そんな中、マネージャーの手に
何かが握りしめられてるのが見えた。
棒?それで追い払ってくれるのか?
と思ったのも束の間、それは『ドッキリ大成功!!』と書かれた派手なパネルだという事に気づく!
お前、数秒後には
ドッキリどころの騒ぎじゃ無いって気づいて、その後、事の重大さに後悔するぞ!
『ひぇ!』
『ナオキさん!大丈夫ですか?』
ほらな、やっと気づいた。
この動画絶対ボツだろ……
『やばいよ!救急車!早くっ!』
んっ?
ちょ、待てよ…
おぃ、俺、ちんこに犬がしかも元警察犬が噛み付いたんだろ?
しかも、激痛がして、熱くなって
繊維の切れる音や、引き剥がされる音がして
俺のちんこ無事なら訳ないだろ!
おぃ!
あっ、身体に全然力が入らない……
犬は?
今なんか左側で黒いの動かなかったか?
お前やっとおれのちんこから口外してくれたんか
もうちょっと早く外してくれたらよかったのに…
っていうか、そこは噛み付いたらダメだよ…
うぇ!
お前口元血だらけ……
ポトッ……
え、何か落と………し……………た……
ここで、俺の意識は遠のいた…
_____
次に俺の目が覚めた時には、俺はベッドの上だった…
こういうシーンドラマでよくあるんだよな
うぅ、頭痛い……
そっかあの企画の時に
気失ったんだ……
マネージャーのカバンがある…
来てくれてたんだ
どっかいってるのかな
一人部屋なのか大部屋なのかは分からないが、ベッドの周りを白いカーテンが囲んでいる。
外には女性2人が話している。
A「もう、ナオキくんの包帯替え経験した?」
B『したょ…なかなかに悲惨だょね…ちょっと血の気が引いたもん』
A「まぁ、そうだよね、これは流石にみちゃダメな状況だよね」
B『ナオキくん、本人が一番見ちゃいけないよね……でも、いつか見なくちゃなんだよね…』
A「私の友達がね、去年、ナオキくんと寝たって言ってたの」
B『うそぉ、ほんと!』
A「結構ね、相当良かったらしいよ♪おちんちんも大きいしなんか抱き慣れてる感じがして、よかったって言ってた。」
B『有名配信者でしょ。しかも普通にイケメンで。え、私も抱かれたいかも。』
A「いや、ナオキくんはもう無理じゃん」
B『あっそっか…なんか可哀想だよね』
俺はカーテン越しに聞いていた。
もう無理という表現が少し気になったが、そんな事より、外で俺の話を看護師二人がしているのを聞くと、ムラムラしてくる。
血液がおれの息子にどんどん注がれている感覚がある。そうそうこれこれ!!
しかし、一向に股間が膨れていく様子が見て取れない…
まぢかよ、怪我のせいで立たんくなってる!
ちょっと待ってくれよ
いつまでこの状態なんだよ
久しぶりにオナニーでもいいから
触りたいんだよ
気失ってから、何日寝てたんだ?
その日数分ムラムラが募ってる。
明らかにこのムラムラからして
1日2日ではない。
それだけの間、仕事もしてなくて
このベッドでずっと寝続けてたのか?
もったいない!
ストックの動画はまだあるから
定期的に出せば、そこまで痛手ではないはず!
それにしても下半身の感覚がない…
その時、病室のドアが開く音がした。
どうやら声的にマネージャーらしい
カーテンが開き、目が合うと
少し目を開き、一瞬そらして
そして
「よかった!目が覚めて」
明らかに取り繕った声だ。
しかし、その時のマネージャーの表情や、声の異変の理由にこの後、俺は気付かされることになった。
そう、忘れもしない、あの医者からのあの言葉…
『残念ですが、ペニスの縫合は不可能でした。』
え?
その後も医者はよくあることですよと言わんばかりの口調を装い、スラスラと俺のちんこの状態と今後について話し出した。
『落ち着いて聞いてくださいね
救急車で搬送されてきた際の状態からお話します。
大型犬の牙は下腹部に一度刺さり、噛み付き口を閉じた事により、陰茎、ペニスは根元で噛みちぎられていました。
ペニスの再接着の為の縫合手術が行われましたが、犬によりある程度咀嚼され、原型をほとんど留めていなかったナオキさんのペニスの縫合は全くの不可能との判断を下しました。
私たちとしてもたとえ元々の長さがどうかは分かりかねますが、5センチ残ろうが、3センチ残ろうが、男性の大切な大切な生殖器、排泄を司る大事な臓器ですので、どれだけ短くなろうが、出来る限りの長さを確保しようと尽力しました。
しかし、噛みちぎられたナオキさんのペニスを調べる中で、まずどちらが亀頭側でどちらが根元か、どこが陰茎小帯、性感帯となる裏筋ですね。などの判別もつかず、執刀医共々、最後まで諦めずに努めてましたが、1センチも残す事は叶わないとの判断を下さいました。
そこで、尿道の確保の上、海綿体の縫合、及び包皮の縫合を行う手術へと切り替えて行いました。
現在のナオキさんの下腹部は、陰茎があった場所からは根元から陰茎が切除された上に、尿道があった場所から現在カテーテルが伸びております。』
難しい言葉が飛び交い、俺はまだ包帯で巻かれたちんこ……があった場所がどうなってるなんて、信じられずにいる。
後ろに目をやると、マネージャーがむせび泣き…その横には、、、両親が魂を抜かれたように立ちすくんでいた。
地元から上京した俺に、動画配信を見て、活躍しているね、と声をかけてくれる優しい両親だった。
それが、まさかこんな姿で下半身には包帯がぐるぐるに巻かれており、その一部分から下にカテーテルの管が伸びている、そんな姿で再開する事になろうとは思いもよらなかっただろう…
俺の虚な目に気づき目を合わせた母がその場に、へたり込むように、座ってしまった。
これまで元気に動画の中で笑っていて、よく他の配信者と下ネタが飛び交う会話で場を盛り上げていた息子から突如、事故によりペニスを根元から数ミリも残さず失った息子に、これから自分達のように結婚を経験し、子作りに精を出す未来をたった一瞬の出来事で断たれてしまった息子に、何と声をかけていいのか考えた挙句、かける言葉が見つからず、頭がパンクしてしまったのだろう。
父が母の肩を抱き、診察室の外へと消えいき、ドアが再び閉まる。
咳払いを一つした上で、医者は再び話し始めた。
『今後、ナオキさんには、再度手術を受けて頂きます。それは尿道の場所の確保についてです。
現在は元々ペニスがあった場所に、そのまま尿道の入り口のみ、残している形になります。
しかし、このままでは、十分な陰茎の確保が出来ておりませんので、これまで出来ていたような立った状態での排尿は出来なくなります。
これまでのように尿が前に直線的には飛ばずに、噴水のように四方八方に飛び散り、太ももや、便器、床などを汚してしまいます。
そこで、尿道を陰嚢と肛門の間に再構築します。もちろん、立っての排尿は今後一才出来なくなり、一般的な女性同様座っての排尿となります。
もちろん、噴水のように尿が出ますが、便器の中ですので、そこまで汚れる範囲が広くなく、トイレットペーパーで陰嚢の裏や尿道口、おしりを拭けばなんら問題はございません。
日取りについてはまたご相談させて下さい。
それまでは今のままカテーテルにて導尿致します。
あ、それとペニスがあった部分だけ尿道の長さが短くなっています。ですので、これまでみたいに長時間下腹部に力を入れて尿を我慢する事が難しくなります。
また、驚いたり、くしゃみをした際に、少し尿が漏れる事がありますが、そちらも、多くの女性が経験してますし、尿道の短さから仕方のない事ですので、ご注意ください。
我慢し過ぎて、トイレに駆け込んでも、小便器は使えませんので、しっかり個室のあるトイレを探して、間に合うように駆け込んで下さい。』
なぜ、この医者はこんなにも冷静なのだろうか、こいつにもちんこは付いてるんだろ、俺はそれが無くなったんだぞ!
お前がくっつかねぇって判断下したんだろ?
どんくらい考えたんだ?
1分か?10分か?1時間か?
その時間に俺の今後がかかってたかも知れねえんだぞ?
もう少し、言葉を考えて話してくれてもいいんじゃねえのか?
おい……哀れんだ目で見んなよ……
ここにきてようやく、事の申告さに気づき始めた。これまでの生活が出来ない事。軽々しく尿道の位置を変えるとか言うなよ!
陰嚢の裏に……陰嚢?
そうだ、金玉は!?
俺は恐る恐る医者に金玉について聞いてみた。
あの……玉は……
『はぃ、睾丸ですね、陰嚢の一部、ペニスがあった方に近い側の陰嚢には歯が当たったようで、一部裂傷が見られた為、内部を洗浄の上、縫合が完了しています。』
ん?
玉はあるって事?
『そうですね。体勢がどのような形で犬に噛み付かれたかは分かりかねますが、睾丸は外傷が見られず、機能も正常だと見られます。おそらく、犬の体重が一部かかったりして、打ち身となり、鈍痛が現れる事もあるかと思いますが、数日で引いていくかと思われます。』
ふふ、そっちは守られたのかよ…
大事なたまたまだって、よく小学生の頃に先生に言われてたなw
《たまたまは蹴ってはいけません!
赤ちゃんを作るのにとても大事なところです!》
そのおかげで守られたのかもな…ふふ
医者が何かを思い出したように話始めた。
『一応睾丸について、聞かれましたので、いくつか話を付け加えておきます。先程申し上げた通り、外傷もなく正常な睾丸ですので、そのまま温存させて頂いておりますが、このような事故でペニスを根元から失われた方の場合、ごく稀に睾丸の切除も申し出られる方がいらっしゃいます。健康な臓器を取るのは私ども医者としては、あまり薦める事は出来かねますが……』
なんで、とる人がいるんですか?
聞くのが恐いと思いながらも、無意識の内に口から言葉が出てしまっていた。
『睾丸からは男性ホルモンが常に放出されておりますので、健康な成人男性、またナオキさんはまだ20代前半とお若いですので、身体の不調が治ってくると元々あった性欲が戻ってまいります。
しかし、ナオキさんの場合、ペニスが根元からございませんので、性欲を発散する為のペニスを用いた性行為、及び自慰行為が今後一切不可能となります。よって、次々と溢れてくる性欲を発散する事が出来ず、悶々としたまま生活を行うことが予想されます。もちろん運動など他の面で発散してもらえれば、健康的な生活は送れるとは思います。
その方はこんな性欲を発散する事も出来ず溜まる一方の生活は嫌だと、膝をつき、私の脚にすがり、泣きながら切除を求めてきました。私たちもなくなく、睾丸、陰嚢の切除を行いました。
ナオキさんの場合も、もちろん大変でしょうが、これまでも精力的にお仕事に打ち込まれていて、運動神経も良いとの事でしたので、充分そちらで発散して頂ければと思います。』
ちょっと待て、この医者は俺が絶倫で、
高校の頃から気になる女の子を見つけては、ホテルに誘い、やりまくったり、彼女との毎晩のセックスだけでは飽き足らず、
会員制風俗で他の男が抱けないような絶世の美女を抱きまくり、その度におれのペニスにうっとりとキスをする美女に癒されていた事を知らねえ!!
ましてや、俺の楽しみだったセックスが永久に出来ないだと……
おいおい、俺は今すぐにでも脱いで、お前の後ろで斜め下を向いて話を聞いているそこの看護師の口に無理矢理亀頭を押し込み、充分濡らしたところで、淫美に濡れているその割れ目にぶち込んでやりたいところなんだぞ!!
斜め下を向いてお前、何考えてやがる
俺の今後でも勝手に想像してんのか?
棒が無くなった玉だけぶら下げた情けない姿想像してんだろ?
セックスも出来ないなんて、男として終わってるなとか、オナニーも出来ないとか人生終わってるなとかまで考え膨らませてんだろ?
おい、何とか言えよ……
お願いだ……
俺はこれからどうやって生きていけばいいんだ……
まだ全然抱きたりねぇよ
抱きてぇ女いっぱいいんだよ…
最近近い距離で話してくれる動画配信者
あの子めちゃくちゃかわいいんだょな
背も小さいからいつも上目遣いで話してきて、こないだの動画のここの編集好きでした♡
やっぱり面白いですね
今度編集の上手い仕方教えて下さい♪
とか言われてたんだょ
まぢで抱きたかった……
絶対あの上目遣いセックスの途中でも出てくるよ
フェラの途中に「気持ちいいよ」って言ったら、咥えながら「へ、ほぅれすか?うれひいでふ」ってにこってすんだよな、多分。
それに今度、こないだコラボした配信者3人3人で泊まりの旅行行こうってなってたんだょ!
どどんと遠出して、九州に温泉旅行!みたいな。
しかも女の子の中には、まぢで巨乳の配信者もいて、いつか一回あの胸に俺の巨根挟んでみてぇなぁってオナニーしたんだよ!
「私のおっきなおっぱいで挟んでも、まだこんなにはみ出てる。ナオキくんのおちんちん、どんなけ長いよの笑笑。ねぇ、根元まで入るかな?奥突くの好き?」
くぅううぅぅぅぅ!!
その楽しみも奪われんのかよ!!
金が余りだしてから、無駄に入会した
アダルト動画のサブスク……
最初の頃は暇になったら見てたけど
いつしか開かなくなったな……
いや、これからはもっと開く予定が無くなった。
見たところで、オナニーが出来る訳でもなし、ただ巨根の男優に突かれて可愛い声でアンアン声を上げてる女優を見て、俺、この体位も、この体位も、っていうかセックスも全て奪われてんじゃねえかって、絶望するしかねぇんだょ………
どうやって生きていこう……
あの動画は没になり、代わりにしばらく動画投稿を休む事の謝罪動画をあげて、心配される中、どっかからどうせ噂が漏れて
「ナオキ、ちんこ取れたんだってよ」
「なんか犬に噛みちぎられたらしいよ」
「お姉ちゃんの友達が働いてる病院にいるんだけど、めっちゃ落ち込んでるんだって」
「そりゃそうだろ、セックスもオナニーもなんも出来ねえんだぜ……終わりやろ」
コメントはおそらくどんどん
噂から遠慮を知らない暴言合戦に発展するんだろうな
「ナオキの代わりに俺が思いっきりしこっとくわ!」
「なんか巨根だったらしいよ、そこから0センチは流石に可哀想だょね」
「友達のお姉ちゃんがやったみたいだけど、20センチは超えてたって!分けてほしいよな!」
「なんか結構巨根自慢してたみたい!短小はクソ雑魚ゴミとか言ってたんだって」
「いや、今やお前の方がゴミじゃん、0ミリっしょ?無いんだもんな!!」
「結構儲けてるから、やりまくってそうだよな」
「一生分のセックスもうやってんだろ、やりまくったんだからもうええやんw」
「俺も一日だけなら代わってやってもいいぜ、一生はちょっと勘弁して欲しいけどな」
仕事の事となると頭の回転が早くなる俺の頭の中では、意識と反して、今後の起こりうる事が勝手に自動再生されていったのであった。
『ナオキさん?睾丸は一応このまま温存しますが、どうしても切除する際はお声掛け下さいませ。』
そう言うと、俺は病室へ戻るよう促された。
さっきは気づかなかったが、どこかしら歩きにくい。
脚を打ったとかそう言うのではなく、単純にバランスが取りにくい。これまで一歩歩くたびに少しずつ揺れていた股間のちんこが、今は揺れるものすらなく、玉は縮んだまま…
マネージャーが優しく肩を抱いてくれているが、俺の肩は小刻みに揺れていた。
両親は歯を食いしばり、言いたいことの半分も言えないまま、最後に「命があってよかった」という言葉を残して実家に戻ってしまった。
いや、本当はしばらくの間一緒に暮らさないかと提案されたが、日常生活を両親に見られるのは、今は耐えられない…
実は心配性の親の事だから、トイレの世話や、尿漏れの時のパットとか、ナプキンはどう?とか色々世話焼いてくれるだろう。時々はあそこどう?痛まない?とか善意で聞いてくれるんだろうが、、、今後の俺には辛すぎる。
俺の方からマネージャーを経由して、実家に戻るよう伝えてもらった。
その後はマネージャーとスタッフとのミーティングを行った。終始目を腫らすマネージャー。
常に「私のせいです、私のせいです。」と自分を責めていた。
俺は「そんな事ないよ」と言ってやりたかったが、俺は自分の大事なペニスを失っていてもそんな言葉をかけてあげられる程、大人ではなかった。
スタッフは原因とこれからの慰謝料等のことについて調べてくれていたようだ。
お金のことをいろいろ俺のためを思って話してくれていたが、俺の耳には一切入ってこなかった……
お金はいいこれまで稼いだものがある。
これから稼げないかもしれないが…
それよりも俺は大切なものを失った……
しかも、こんこんと湧き続け溢れ出し、行き場を失った性欲を残したまま……
恥ずかしいんだろうな
性欲が発散出来ない人って認知されたら
あの人いつもムラムラしてるんじゃない?
今、絶対胸みたよ!
なんかいやらしい事考えてそーー
ちょ、そんな事言ったら失礼でしょ
とから言いながら頭では思ってそう……
いや、お前らだって考えてんだろーよ!
ムラムラだってするし
オナニーだってしてんだろーが!
女は「オナニーしないよー」とか言いながら、絶対してんだろ!
お前らは頑張ったらちんこ頬張って、それをまんこに入れてアンアン気持ちよくなれっけどよ!
俺はなれねぇんだよ!一生!!
気持ちよかった裏筋も、敏感な亀頭の先っぽも、意外と好きだった根元を指でぎゅっと締め付けてしてくれる手コキやフェラも、長くて硬くて太いのが自慢だったあの巨根も、もうねぇんだよ……
勘弁してくれよ
俺はそんな事を思われながら
一生生きていくのかよ…
一般人ならいいよ、その事実を知らない人の方が多いんだから
でも俺は違うんだよ!一度広まると収集がつかないぐらいに拡散されて、世界中からあいつはちんこがない奴、玉しかない奴、可哀想な奴って指さされる人生なんだよ……
耐えれるかな……
マネージャーももう泣くなよ…
お前はちんこ受け入れる穴あるだろ?
今日も帰っておもちゃ使うかしんねぇけどオナニー出来んじゃん…
スタッフくんもよー
もぉ金の話はよそうぜ
お前のちんこが何センチかは知んねえよ
多分昔の俺よりは短いだろーな
けど今は俺のよりも遥かになげえーんだよ
いつも毎日何回しこってんの?
1回じゃ済まないでしょ?
2回?3回?
ティッシュにぴゅっぴゅしてんでしょ?
気持ちいいもんな
あの感覚!
全身がビリビリする感じ
どーせ
今こんなに喋ってても
家帰ったら
ズボン下ろしてしこんだろ?
何見てしこんの?
AV女優?無修正?
しこってる途中で、
「あ、ナオキさんこの気持ちいいオナニー、一生出来ないんだぁー」とか
思い出すんだろ?
ほんでそんな事どうでもいっかって具合にまたシコシコし出して、ぴゅっぴゅすんだろ?
もぉいいよ
男としての楽しみ全部奪われたよ
けどな、お前達にはいてもらわないと困るんだよ
俺も動画投稿を止める訳にはいかねぇ
マネージャーもスタッフももちろんいる
でも、これから新しく募集するんじゃなくて
お前達にいてもらわないと困るんだよ
新しく雇うと
この人おちんちんなかったんだよな
とか
めっちゃ熱入って企画の説明してるよ
おちんちん無いのに
って思われるの嫌なんだよ
もしかしたらお前達も思うかもだけど……
_____
その後2週間入院した俺は
明後日身体の一部を失ったとはいえ、健康体で退院出来ることとなった。
特に仲の良かったクリエイター達が昨日駆けつけてくれたが、その時に全てを話していた。
みんながみんなリアクションに困っていた。
その中には一人だけ、一度お酒の勢いとはいえセックスをした配信者がいた。
その子だけは口に手を当てたまま病室から走って出て行ってしまった。
コラボを何度もし、公私ともに仲良くしていた二人組の配信者はもちろん俺が巨根だったことを知っているので、気持ちの整理がつかず吐き気を催していた。
みんながみんな、ナオキはナオキのまんまだ変わんねぇ
と言ってくれたのは幾分気持ちを落ち着かせたが、その後の話題づくりにはみんな困っていた。
なんせ、全員気を使う。
それぐらい俺らは下ネタを交えた笑いで話を弾ませていた。
「おい、顔射された時みてぇな顔すんなよ」とか
「ちんこ見えとる!」
「どれぐらい硬いステーキ?あいつのちんこぐらい」
のように、下らない事だが、笑顔溢れる会話だった。
それが、下ネタが禁句のように感じられる病室内では、しーんと静まりかえっていた。
そして、それぞれが用事を理由に帰って行った。
もうあの頃の話題は出来ない
つまりあの頃の楽しかった会話はもう戻ってこない…
_____
俺は動画配信を少しの間休む事を動画の中で伝えた。
そして、考えた末、俺にはもう、ちんこが付いていない事も動画の中に盛り込んだ。
これには訳がある
一つは憶測に憶測を生んで欲しくなかったからだ。
どんな状態なのか、憶測から変な噂が広まると逆に注目を集めてしまい、休む所の話ではなくなってしまう。
二つ目に、今後街で会った際や復活した際にこれまでの俺の様子と明らかに違う事を察して欲しかったからだ。
最初はこれまでと何にも変わらずに演技し続けるつもりだったが、俺はそんなに強く無い事にこの時初めて気づいた。
街中で声をかけられた際に、明らかにこれまでとは違う反応をとってしまったらしい。
マネージャーが必死に声をかけてくれた人に、体調が悪かったと弁明していた。
日本中、世界中から指をさされて
心の中で笑われてもいい
だって俺にはもう無いんだから!
足掻いても仕方がない!!
動画配信者らしく、動画の中でネタにする!
これが最善の策だと思った。
その後、ネットでは連日俺の話で持ちきりだったそうだ。
掲示板には俺が予想してた通り、悲しみの声からあざける者まで多種多様…
「まだ若いのに…」
「これからって時なのに…」
「まだたくさんしたかっただろうに…」
この語尾ばっかりが俺の胸を締め付けた。
DMはひっきりなしに届くので、開くのを諦めた。
そしてふと、気づくとこれまでの癖でちんちん……があった場所に手が伸びていた。
今は何もない
手術を受け、尿道も玉の裏側に移した。
おしっこのトレーニングもした。
看護師が教えてくれたが、なかなかに難しく、とうとうマネージャーにまで
俺の恥ずかしい所を見せることになった。
マネージャーは辛いながらも
俺の身の回りの事をしてくれる。
そんな股間に手が伸びる度に
あっ、無かったんだ…
と思い、その後、
シコりたい、やりたい
と玉をまずは揉んでみる
意外といい意味で変な感触から、変な気分にはなるが、全くこれまでの快感とは違う。
お尻の穴を使えば、とのコメントもたくさん見たし、俺もその考えは一度よぎった。
でも、俺にはまだそれを許すのは早い…
それをしてしまったら、もう終わりだ…
女みたいに穴でアンアンよがってまで
あんな姿になってまで、性欲を発散したいとは思えなかった。
もう、身体はどちらかというと女に近いのかも知れないけれども。
そんな日々がしばらく続き……
そして、どうにでもなれと思った俺はある日、
生唾を飲み込みながら、会員制風俗の電話番号に電話をかけ
震える声を押し殺しながら
いつものように
「ひっ…ひとっ、一つ上の、クラ、クラスの子お願いできますか?」
と聞く。
「お待ちしておりました。
本日は、先程キャンセルが出たため、これまでの中では最も高いクラスの女の子をご用意致します。すぐにご用意して向かわせます。」
俺はついに達成をした。
これまで何十回と断られ続けてきた
トップクラスの美女を呼ぶ事ができた!
皮肉なもんだな…
俺は身支度を整え、美女の到着を待った。
チャイムが鳴り、女の子を迎えると
そこには、確かにこれまでとは
確実にレベルの差があると言う言葉が正しいと思えるほどの美女が立っていた。
艶やかな髪に、華奢な身体
薄く頬を赤らめた美女は部屋に入るなり
俺の唇にキスをしてきた。
なんとも芳しい香りを全身から放つ彼女に俺はもぉメロメロ…
立つものは何も一切ないが、今の俺にはこのキスでさえもご褒美である。
彼女は細い指で俺の首、肩、胸、脇腹から腰へと撫で回し、俺のお尻に手を置いた。
そんな彼女の顔の下には
主張のいささか激しい胸が盛り上がり、俺の肋骨に押しつけられていた。
上から見るとがっつり谷間が見える。
張りがあり、俺の想像していた通りの完璧な美女だ…
ぷはぁ
彼女はそんな音を立てながら
俺の唇から離れる。
ふと彼女の顔を見ると
どこか見覚えがある……
化粧の加減か
テレビで見たことのある人の面影がある
そう思った瞬間俺の頭の中には
その美女の名前がはっきりと浮かび上がっていた。
今売り出し中の人気女優でしかなかった。
嘘だろと身を一歩引こうにも、細長くも力強い力でお尻を押さえられており、後ろには一歩も下がれなかった。
こんな俺でもこの美女を前にしては
緊張が高まってきた。
美女は変わらず満点の笑顔でこちらを見ている
そして、その指がお尻から徐々に前に渡ってきて、俺の股間で止まる。
彼女がニタァとエロくもかわいい顔をして俺の股間をまさぐったが数秒、彼女の顔は笑顔が、困惑の表情へと変わり、その刹那、絶望の顔へと変貌していった。
そして、ズボンを開け中に手をおもむろに突っ込み、中身をチェックした後、再度俺の顔を見る。
そして、
「あれ?20センチは!?」
この子、どこからか
俺が20センチの巨根を持っていることを知っていたのだ、、、
そう、待っていたのだ……
彼女は俺の名前等は知らない為、
何が起こったのかも知らない様子
ただ言えることは
20センチを入れて欲しがっていたのに、実際には入れるものが何もなく、少し悲しんでいたということだ。
ただ、向こうもプロ
俺の全身をリップした後、指で俺の乳首をいじりながら、ひたすらに玉袋を舐め回してくれた。
久しぶりのこの感覚に
射精の快感は味わうことが出来ないが、本当に久しぶりに尿道からはカウパー液が漏れていた。
ぬるぬるとしたその液を指ですくっては、彼女は俺の眼の前でネバネバとさせている。
俺はどうにでもなれという風に彼女を押し倒し、下着を引き剥がし、彼女のきれいに整えられたいやらしくも美しい女性器へと俺の玉袋を打ち付けるのであった。
最初こそ、抵抗を見せた彼女だったが、俺が涙を流しながらその荒涼と広がる股間を、図らずもほとんど同じ形をした女性器へと打ち付けている事を知ってか知らずか
抵抗をやめ、俺の首へと腕を回し、彼女に引き寄せ、唇を重ねるのであった。
「好きにして…いいよ♡」
何も出来ない俺への当てつけではない、哀れみの意味を含むであろう、そのセリフに俺は、腰を振るスピードを一層早め、いつもこのくらいのタイミングだろうという時に、わざと腰の動きを止め、ぴくっぴくっぴくっと小刻みに揺らしてみた。
当然、俺の股間からは何も飛び出る事はなかった……
_____
企画の為に男の一番大事な部分を若干21歳にて失った配信者の末路であった。
もしかしたら次はあなたがそのいきり立たせたおちんちんを失う番かも知れませんね。
気持ちよくいけましたか?
今のうちにたくさん気持ちよくなりましょうね
失ってからは
しこしことオナニーも、女性を喜ばせるセックスすら出来ないのですから………
その末、泣きながら腰を打ち付ける……
なんて惨めで……美しいんでしょう。
Fin.
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投稿:2022.05.14更新:2023.03.27
千本以上の動画より、大事な一本
著者 闇夜ギロチン 様 / アクセス 6407 / ♥ 19