街一番のワルガキと名高いモルが、父親が博打で作った借金のかたになったのは、すぐに街中に知れ渡った。
高利貸しでもある、街一番の富豪の家の庭先。
モルは、そこで、素っ裸にされて、柱にくくられている。
借金が払えないとどうなるか、という見せしめのようなものだ。
街の者は皆、こぞって見物に訪れた。
モルは、十五になったばかりで、顔だけ見れば、女の様に美しい。
その顔に、恥辱の色が浮かんでいる。
わめこうにも、がっちり猿轡がかまされていた。
モルの男根と睾丸は、大人並に大きい。
包皮は、半分剥けかかり、亀頭が顔を見せていた。
「切っちゃうんでしょ、あれ。」
「もったいないけど仕方ないか。旦那様には娘がいるし、あんなワルガキ、切らないと手にはおえん。」
「ってことは、サオも玉も落とすのかい?」
「ああ、明日にでもな。腕のいい去勢屋を使うらしいぞ。」
見物人の話を聞いたモルの顔から、たちまち血の気が引いた。
去勢だと!?
このオレ様が!?
モルは、縛られたままで、暴れ、涙を流し続けた。
去勢屋の腕は大したもので、モルの自慢の物を、男根と睾丸もろとも、正に跡形もなくそぎ落としてしまった。
痛みと屈辱で、モルは泣きわめいたが、若く、体力もあったので、死ななかった。
…モルも、父親も、そして街の者も知らなかった事だが、実は、富豪は、前からモルに目を付けていた。
女の様に美しく、しかも、偶然見た沐浴の様で、性器を見てしまった。
あの大きい物を、付け根から跡形もなく切って見たい、そして飼いたい、と思っていた。
父親をイカサマ博打で嵌めるのは、実に簡単なことだった。
その事を知る由もなく、傷が癒え、最初からそうだったように、無残に何もかも無くなってしまった股間を見つめ、モルは、ただ涙を流し続けていた。
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投稿:2003.11.12
博打のかた
著者 過去ログ 真ん中 様 / アクセス 14537 / ♥ 116