プロローグ 20xx年女性の議員のみで構成された撫子党は、女性のための健全な社会を公約に全国の女性達のの支持を集め、他の与野党を押さえ半数以上の議席を確保し政界の主導権を握った。そして今、新たな法案が可決された。「男子健全育成法案」この法案は、現在女性に対しなんらかの暴力・侮辱、もしくはそれに近い行為を行ったもの、または、将来それらの行為を行う可能性のある男子を、ある処置により改善させるというものだった。法案の可決とともに社会保険庁から女性執行官が全国の職場や学校に派遣された。男子にとっての地獄の日々が始まろうとしていた。
萩原 徹の場合
「やーい、桜のバーカ、悔しかったら取り返してみろ。」
萩原 徹の声が休み時間の小学校の教室に響き渡る。
「返してよ徹ちゃん。」
女子の一人が徹に奪われた筆箱取り返そうと、徹を追い掛け回し教室はたちまち運動場になる。「返してったらー。」
「やなこったーへへーんだ。」
徹は一向に返そうとせず、女子は半泣き状態で徹の手から必死に筆箱を取り戻そうと徹にしがみついた。
「離れろ不細工、近寄るな」
徹はしがみついてきた女子を思いっきり突き飛ばした。女子は机の角に頭をしこたま叩き付け、教室の窓が割れんばかりの大声で泣きだした。ようやく担任の女教師が事態に気がつき、慌てて教室に駆け込む。
「コラ萩原、何してんの、早く筆箱を返しなさい。」
「ちぇっ、ほらよ。」
徹は、筆箱を涙でぐちゃぐちゃの顔になった女子に放り投げた。
「まったくあなたって子は、何回言ったらわかるの、女の子にはやさしくするようにって何十回もいってるでしょうが。」
「はいはい分かったよ。多分もうしねーよ。」
まったく反省の色を見せない徹に女教師は、罰として漢字の書き取り1000文字を宿題として出すことにした。
この萩原 徹に学年の教師達は頭を悩ませていた。幼稚園の頃から小学校6年生に上がった今日まで、女子に対する嫌がらせは連日のように続き、女子の親からの苦情電話がよせられる事も少なくなかった。徹の親を学校に呼び出し三者面談という形をとったこともあったが、徹の行いには家族もお手上げという状態だった。当の本人にまったく罪悪感が無いのだからどうのしようもないというのが現状だ。
その日の夜、とうとう見るに見かねた担任が、学年主任に相談し親を学校に呼び出し校長を通して社会保険庁に執行官派遣の要請を申請することにした。
「本当にいいんですねお母さん、執行官が派遣されるということは、徹君はもう男の子でいられなくなるということですよ。」
校長は徹に対して、同じ男として同情的だった。
「かまいません、人様に迷惑をかけるくらいなら喜んで書類にサインいたします。」
母親は涙ぐんで書類にサインし深いため息をついた。
「わかりました、二三日のうちに執行官が送られてくるはずです。それまでは、くれぐれも徹君には内密にお願いします。」
「はい、ご迷惑をおかけしてすみません。よろしくお願いいたします。」
徹の親が帰った後、校長は書類をファックスに流した。ふいに性器に寒気が走り、校長は右手で自分のペニスをしっかり握った。ああ徹君よ、わしを恨まんでくれ。
執行日
社会保険庁からの返事は校長がファックスを送った次の日の朝に返ってきた。文面は、(承知しました。今日の午後に女性執行官が貴殿の学校に訪問致しますので宜しくお願いいたします)というものであった。校長は罪悪感に駆られながらも、担任と学年主任を呼び出しその旨を伝えた。
「萩原君の家族には担任の私から連絡を入れておきます。校長先生ありがとうございます。これでやっと肩の荷が下りますわ。」
女教師はフッとため息を吐くと、一礼し校長室をあとにした。廊下には女教師の楽しそうな鼻歌が響き渡った。
給食時間が終わり昼の掃除が始まった。児童達が、ほうきや雑巾を手に動き回り学校があわただしいなか、外来訪問者用のロータリー場になっている学校の玄関口に、黒塗りのF50プレジデント ソブリンが横付けされた。濃い紫色のフルスモークにゴールドのエンブレムを装着し、車高をツライチまで落としたその車は、とても社会保険庁の職員が乗用するとは思えない、危ないオーラをかもし出していた。運転手が車から降り左側の後部座席のドアを開ける。黒く長い髪に、吸い込まれそうな黒い瞳、顔はシャープで唇は厚く鼻筋がスッーと徹った、どこか妖艶でエキゾチックな美女が不敵な笑みを浮かべ現れた。美女は黒のミニスカートから伸びる白くどこまでも長い脚を窮屈そうに車外へ放り出し髪を掻き揚げながら車から降りた。遅れて校長と教頭が息を切らせながら玄関口から現れる。
「ようこそおいでくださいました、私が校長の田宮 博です。」
「同じく教頭の藤川 悟です。」
校長と教頭は名刺を渡そうとしたが、あっさりと断られた。
「校長先生に教頭先生、歓迎していただけるのはありがたいですが、私の体を嘗め回すように見るのはやめていただけません。」
黒のブラウスから覗く形の良い豊満な胸の谷間に二人の目は釘付けであった。
「しっ、失礼いたしました。」
「気をつけないと、あなた方も執行しますよ。チョッキンって。」
二人は、美女の言葉に凍りつき冷たい汗が背筋を濡らすのを感じた。
鐘が鳴り掃除時間の終了をつげた。その鐘の音は、同時に萩原 徹の男としての人生に終わりを告げるものでもあった。
何も知らない徹は、いつものように周りの女子をからかいながら授業の開始を待っていた。今日の5時限目は、ホームルームになり勉強嫌いの徹を含む生徒達は皆浮かれていた。ガヤガヤと騒がしい教室をドアがピシャっと開く音が静寂へと引き戻した。担任と執行官が教室に入ると、生徒達は見慣れぬ女性の顔にどこか落ち着きをなくた。
「今日この時間をホームルームにしたのには訳があります。この方は社会保険庁から来てくださった執行官の方です。」
教室にどよめきが起こる。
「静かに。萩原 徹君、この方はあなたの行いを正すためにやってきてくださったの。」
突然名指しされ徹は困惑の表情を浮かべている。
「では、執行官の方宜しくおねがいします。」
執行官は徹の顔を見ると、美味しそうな果物でも見つけたかのように嬉しそうな顔をした。
「君が徹君、かわいい顔してるわね。君は女の子に対して散々酷いことをして、まったく反省しないんだって?だから私が送られてきたの。」
執行官の言葉に徹は恐怖を感じ始め、ゴクッと唾を飲み込んだ。
「皆さん、女の子に優しくしようとしない男の子は、男の子じゃありません。というより男の子でいてはいけません。そこで今日は徹君を女の子にします。」
徹は凍りついた。
「執行官さん。」
いつも徹にいじめられている女子の一人が手を上げて質問をした。
「どうやって女の子にするんですか。」
「ふふふふ、知りたい?おちんちんを切っちゃうの。」
執行官は、狂気に彩られた目で徹を見つめ答えた。徹は恐怖で動けない。
「先生、鋏はお持ちですか?」
「えっ、あっハイ。」
刃渡りの長い鋏を担任から受け取ると執行官は、さもいとおしそうに鋏を眺め、徹の席に向かった。
「これから私と徹君はトイレに行ってきます。皆さんは徹君を応援していてね。さあ、いくよ。」
徹は執行官に手を掴まれて教室からつれだされた。あまりの恐怖に抵抗する力も出ず、徹はべそをかくしかなかった。
「ほら、まだ男の子でしょ?泣かないの。」
執行官と徹は男子トイレに消えていった。
執行官は徹を個室に連れ込むと、鍵を掛けて徹を抱き寄せた。
「さあ、徹ちゃん君の可愛いおちんちん見せて。」
徹は、なすすべも無くズボンのチャックから大切な性器を摘みだした。
「小さくて可愛いおちんちんね、まだ包茎なのね。ふふっ当たり前か。」
執行官は通るの小さい性器を、細く長い指で触り始めた。みるみるうちに徹の性器は勃起をはじめ血管が浮きだした。
「へー勃起はするんだ、もうそんなお年頃なんだ?かわいそうに、もうここ無くなっちゃうんだよ。」
徹の目から涙がポロポロとこぼれ落ちる。
「ねえ、精子って出るの?白いヤツ、オナニーもする?」
「したことあるよ。白いのもでるよ。」
震える声で徹は答えた。
「そっか、おちんちん大事?」
「だいじ。」
「ふーん、大事なんだ、切られたくない?」
「切られたくない。切らないで!」
「だーめ、君のおちんちんは、わ・た・し・の・モ・ノ。」
執行官は、右手を腰の後ろから回し、鋏をチャックから出ている性器の付け根に当て、左手で性器をしごき始めた。
「最後の男の子としての快楽を与えながら切ってアゲル。」
鋏が性器に食い込み始めると徹は泣きながら執行官にしがみ付いた。
「やだ、やだ、切らないで、おちんちん切らないで、もう女の子いじめたりしないから。」
執行官は徹の唇にキスをし、舌を根元まで入れ声が出ないようにした。徹は快楽と痛みで腰を震わせている。性器に切れ目が入り血が徹のズボンをにじませた。左手は、なおも上下に動いて徹の男性に快楽を与えている。
「もうすぐだからね、徹ちゃん。今半分ぐらいまで切れたから、もう少しがんばってね。」
徹の泣き声に拍車がかかる。
「おちんちんが切れちゃう、なくなっちゃうよ。」
腰ががくがく震え、血が湧き水の様にあふれだす。
「いくよ、いい?最後の部分が切れるよ。これで男の子じゃなくなるからね。おちんちんにバイバイしてね。えいっ。」
執行官が鋏に力をいれる。徹の性器がズボンのチャックから離れ、和式の便器の中に落ちた。と同時に徹は切断面から精子を射精していた。徹はその場に崩れ落ち股間を押さえて嗚咽をもらす。執行官は便器から徹の性器を拾い上げると、内ポケットから試験管の様なビンを取り出しその中に性器を入れ蓋をした。
「タマタマは子供を作るために残す規則になってるから、見逃してあげる。じゃあこれ、君のおちんちんもらっていくね。楽しかったわ。」
執行官は徹をトイレに取り残してその場を後にした。徹は駆けつけた、後処理班の手で傷口をきれいに縫われ、その後の人生を苦しみながら過ごすことになった。
<完>
この話は半分はノンフィクションです。実際に私が小学生の頃いじめっ子の男子が、担任の女の先生に「そんなに女の子をいじめると、ちんちん切っちゃうぞ。」と廊下で怒られているのを耳にしました。この担任は他にも、学校でクレヨンしんちゃんのまねで、性器にゾウの絵をマジックで書くのが流行ったときも、机の引き出しから鋏を取り出し、「そんなことをしていると切るよ。」と生徒に叱っていました。幼かった私にそれらの言葉は、大な衝撃を与え、今の私の性癖に影響を与えています。
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投稿:2006.11.23
女性執行官
著者 イルサ 様 / アクセス 25600 / ♥ 6