(9)再会
最初は楽しいと感じた“種付け作業”ももう本当に嫌になって、“種付け作業”から開放されたと知った雨宮は最初に彼が種付けをした女とゆったりと話が出来るようになった。
雨宮『俺と一緒に来た連中はどうなったのかな?男2人と女2人、俺を入れて5人でこの辺りに迷い込んだんだよな。知ってたら教えてくれ、せめて生きているのか、死んでいるのかだけでも良いから。学校に入ったときからの友達なんだ。』
女『知っているわ。彼らは大事な人達だから、もちろん生きているし、この近くの建物の中に保護されているわよ。もうすぐ会えると思うけれど、会っても驚かないでね。』
雨宮『俺は大抵のことじゃ驚かないけれど、彼らが生きているというのは嬉しいなぁー。』
そんな雨宮の喜びもその二、三日後に再会したときも吹っ飛んだ。佐藤も、橘も、飛鳥も、そして朝永も生きてはいたし、顔も判別出来たが、彼らの性別は全く判らなかった。
5人共全裸だったから隠すことが出来るのは腕だけだったが、男達は股間を、女達は胸と股間を隠したが隠しきれない筈のものが在ったのにと思った雨宮は思わず声を上げた。
雨宮『お、お、お前たちどうしたんだ?全く毛が無いし、それにシンボルが無えぇーんじゃないか?佐藤、お前のご自慢のチンポはどうした?』
佐藤『雨宮、この二ヶ月の間で俺達は来てはいけない所に来てしまったことを思い知ったよ。ここの原住民達は文化を持っている。だが、俺達には理解出来ないものだったということだよ。何でも知りたがる好奇心で探検部に入って楽しかったが、ここへは来るべきじゃ無かったんだ。お前は俺達と違って未だ付いているんだな。良かったじゃないか。俺達四人は去勢されてしまったんだ!乳首や飛鳥と朝永は乳房も取られてしまったんだ。』
雨宮『それにしちゃぁー、みんな明るいな。去勢されたら死ぬ奴もいるって聞いていたけれど、お前たちは大丈夫だな。』
橘『そりゃそうだよ、セックスが出来ないだけで楽しいことはまだまだ一杯有るからな。』
朝永『先ずは、今度の満月ね。もう収穫祭が終わって、この部落の人達は皆楽しみにしているわ。雨宮君が主役よ。楽しんでね。』
雨宮には意味が判らなかった。祭りの主役?佐藤も、橘も、飛鳥も、そして朝永も知ってはいたが、それを口にして言うことは神子として生まれ変わった彼等には言えなかったし、言ったらどうなるかも知っていた。それは“死”が待っているだけ。
(10)収穫祭
雨宮は再び仲間の四人とは離され、軟禁状態が続いた。窓から橘達が外を歩き回れること羨ましく見ているだけの又退屈な日々だった。
そして、朝永が言った満月の夜が来た。
その日の朝から外は慌しかった。人が行き来し、明らかに着飾ったと思われる人々が三々五々集まり始めているのが覗えたし、雨宮を世話してきたというか、一番沢山まぐわった女が何かと世話を焼いてくれた。いつもと違うのは、雨宮が話し掛けても全く反応が無いことだった。これから起こることの準備を一つづつ確認しているかのようだった。
夜になった。
いつに無く、松明が赤々とたかれ、久しぶりに外に連れ出された雨宮の目には、昼間と変わらない様な錯覚を与えた。雨宮の係りの女の他に四人の女が雨宮の周りを取り囲んだ。
皆全裸だった。どの顔も見覚えがあった。雨宮とまぐわった女達だった。
6人が集団となって移動した先は、祭壇の様な所だったが、そこは祭壇では無く、裁断する所だった。雨宮と係りの女は一段と高くなっている壇に上げられ、祭壇の四隅に他の四人の女が蹲った。
女『さぁー、神に祈りを。』と言われても雨宮には何のことか解らなかった。祭壇の周りを見渡すと何百人という現地人たちに混じって佐藤達四人も確認出来たが、それ以上に雨宮を驚かせたのは、祭壇の前にかかげられた大皿に盛られた干からびたペニス、睾丸、子宮、膣、卵巣、乳房、乳首等々の捧げものだった。佐藤達のパーツも混じっているかと思うと哀れになってうつむかざるを得なかった。女の祈りはようやく終わった。
女『さぁー、いつもの様に、私を犯して!。』
雨宮『ここでかい?皆見てるよ。』松明は徐々に消されていっていた。月明かりだけが女の白い体を浮かび上がらせていた。すると不思議なことに雨宮のペニスは今までに無い程膨張してきた。女が一日かけて調合した年に一度の秘薬が効き始めていた。
女『私に恥をかかせないで。早く入れて。』
もう回りは気にならなかった。雨宮は彼の股間の凶器にも似たペニスを女の秘所に進めた。女は雨宮のペニスが挿入されるとのけぞり、足を高く上げると雨宮の腰に両足を絡め、左右の足でブロックした。思わず、雨宮は膝を祭壇に付けた形で尻が浮き上がった。
女が一段と両足で締め付けると、祭壇の四隅にいた女達が雨宮の手足を押さえつけ、身動き出来ないようにした。雨宮に組み敷かれている女の手が動いたと感じた刹那、雨宮は尻の穴の上辺りに激痛を感じた。雨宮は『ぎゃーーーーーーーー』と叫んだが、容赦なく女の手は動き、更に後ろから手助けをする者がいるのか、雨宮の男は完全に切り離された。
グッタリしてしまった雨宮は女からずり落ちた。その時、目の前に女の体に入ったままのペニス、前立腺らしきもの、睾丸が入った袋を見たような気がした。
女は血に濡れた手で雨宮の“男の全て”を自分の膣に押し込んだ。そして更に腰を高く上げた、“男の全て”を飲み込んだ秘所が雨宮の血で月明かりにヌルヌルと光っていた。
周りにいた女の一人が腰に枕状の物を差し込むと、今度は別の刃物を取り出して“男の全て”を飲み込んだ女の秘所に突き立てた。女の口からはエクスタシとも苦痛とも判らぬ呻きが洩れた。
全てが終わった。
雨宮の“男の全て”を包んだ女の“女の全て”が切り離された。
大役を果たした女が祭壇から降り、未だ朦朧としている雨宮を抱き上げ、ディープキスをして囁いた。
女『私は女として価値が無い石女。もう去勢する側ではなく、される側にしかなれなかったの。』
というなり、雨宮を更に強く抱きしめ、雨宮の背後から細身のナイフで雨宮と彼女自身を刺し抜いた。
祭壇には一つの刃物に刺し抜かれた雨宮と女の体が残り、それを月明かりが照らしていた。
完
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投稿:2006.12.18
秘境探検Ⅵ
著者 Crazy Ted 様 / アクセス 13053 / ♥ 10