それでは、保健体育の授業を始めます。
副読本は持ってきましたか。
最初のページから読んでもらおうかしら。じゃ、久美ちゃん、読んでください。
はい、「いいわねみんな、これからあたしのことをお姫様と呼ぶのよ!」
はい、よく読めました。
女のくせに!なんて言った男の子、どうなっちゃんでしょう。
この中にも女のくせに!って思った男の子、いる?
そう思った男の子は、自分がどういう目にあうのか、よーく考えながら、じゃ、次はひろしくん、読みなさい。
はい、「ちょいと、あんた。あたしの目を見てごらんよ!」
はい、よろしい。
さあ、男の子、大変なことになってきましたね。
じゃ次は、女の子のセリフを芳恵ちゃん、男の子のセリフを、そうね、たかしくん、読みなさい。
はい、「いやだーっ!」
「だまるのよ!バシッ」
はい、よく読めました。女の子に逆らって「女のくせに!」なんて言った男の子、大変なことになりましたね。
じゃ、この本を読んで、分かったことを発表してもらおうかな。
久美 「女の子と男の子だったら、女の子の方が強いということが分かりました。」
芳恵 「付け加えます。女の子の方が、体力的にも、精神的にも上だということが分かりました。」
真紀 「女の子に逆らった男の子は、はだかにされてまたの間を踏まれることが分かりました。」
佳子 「またの間を踏まれた男の子は、大切なところを潰されたと思いました。」
美希 「前の授業で、男の子のまたの間には、大切な玉があると習いましたから、その玉を潰されたんだと思いました。」
愛子 「男の子のまたの間の玉は、こどもを作るために必要なものだと習いましたから、この男の子は、こどもを作ることができなくなったと思いました。」
先生 「はい、いろいろ意見が出ましたが、・・・、女の子の意見ばっかりですね。男の子はどう思ったのかな?」
ひろし 「女の子は大切にしなければいけないのに、女のくせに!なんて、言ってはいけないと思いました。」
たかし 「女の子を差別した男の子は、キンタマを潰されて当然だと思いました。」
久美 「先生!」
先生 「はい、久美ちゃん、何ですか。」
久美 「先生、たかしくん、あんなこと言ってますけど、この前女の子のスカートめくって、怒ったら、女のくせに!って言ってました。」
先生 「たかしくん、それは本当ですか。」
たかし 「・・・」
芳恵 「提案します!たかしくんをこの保健体育の副読本と同じようにしてはどうでしょうか。」
女の子 「賛成!」
先生 「たかしくん、前へ出なさい。あとは女の子たちに任せます。保健体育の授業として、副読本に書いてあることを実践しなさい。」
久美 「たかしくん、私の目を見てご覧よ!女のくせにってどういう意味かしら?」
たかし 「だ、だって、女がいばるなんて・・・」
久美 「あなた、さっき授業で習ったばっかりなのに何も分かってないのね。わたしたち小学生は、体力的にも精神的にも女の子の方が上なのよ!このひ弱な男の子に裁きを下すわ!芳恵と真紀、この男の子をはだかにしなさい!」
芳恵、真紀 「オッケー」
たかし 「いやだー!」
久美 「黙るのよ!バシッ」
たかし 「あっ、いやだ、助けて!だれか、ぎゃ!!」
芳恵 「真紀ちゃん、両手を押さえつけておいて、私はパンツを脱がすから。」
真紀 「オッケー、両手を押さえつけたわ。」
芳恵 「ひ弱な男の子のパンツを脱がすわね。」
たかし 「うわー!いやだー!」
久美 「芳恵、両足を持ち上げて、またを開いてちょうだい。これが男の子のシンボルなんて、ホントお笑いね。」
芳恵 「ほんと、女の子に潰されるのを待つだけのひ弱なシンボル。見れば見るほど哀れなキンタマ。」
真紀 「さあ、どうする。潰しちゃっていいかな。」
女の子 「賛成!」
真紀 「男の子たちはどうなの!スカートめくりした男の子がどうなるか、よーく見ておくのよ!意見のある人はいるの!」
男の子 「・・・」
久美 「意見がまとまったようだから処刑を執行するわ。芳恵、まずは踏みつぶしよ!」
芳恵 「ふふん、女の子の上履きで男の子の急所を踏んづけられる気分はどう?ぎゅっ!」
たかし 「ぎゃっ!」
美希 「もっともっと、制裁なんだから!」
芳恵 「わかったわ、せーの、ぎゅっ!!」
たかし 「ぎゃー!!」
久美 「じゃ、そろそろ潰しちゃおうか。サッカー部の芳恵ちゃん、ゴールにシュートよ!」
芳恵 「オッケー、いくよ! せーの、それ!!」
ぐちゃーーーー!!
ぎゃーーーーーー!!!
久美 「ナイス、シュート!」
パチパチパチ!
真紀 「先生、わたし、今日の授業で大切なことが分かりました。それは、女の子に生まれることがいかに幸せなことかということです。」
佳子 「先生、私も女の子に生まれてよかったと思います。将来、たくさんのこどもを産みます!」
先生 「皆さん、大切なことに気付いてくれたようですね。先生は嬉しいです。女の子の皆さん、これからは女の子に生まれたことに自信と誇りを持って生きてください。それから男の子の皆さん、女の子を見下げたり差別したりすることが、いかに大きな罪であるか分かりましたか?これからは、女の子の言うことをよく聞いて、女の子にお仕えすることが男子としての役目であることに早く気付くように。それが保健体育の授業の一番大切な事なのですからね。じゃ、今日の授業はこれで終わります。」
久美 「起立!礼」
(おしまい)
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投稿:2007.11.23更新:2007.11.23
究極 ~気の弱い人は読まないでください!~
挿絵あり 著者 小学校教師 様 / アクセス 33021 / ♥ 1