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　あなたが探し当てた機械は、人が乗れる台とその上の70センチぐらいの高さポールの上に50センチ書くの直方体の本体がある、不思議な形をしている。本体の下半分には直径10センチぐらいの穴があり、左右には太いベルトが付いている。遠目には振動式ダイエットマシンにも、コイン式の自動体重計か血圧計に見えなくもない姿をしている。
　場所は巨大なワンフロアーのショッピングセンターの売り場の一角、ちょうど紳士服売り場と婦人服売り場の境界あたりに、壁に向かって２台並んで置かれている。
　そこからはカーテンを備えた試着室も見えるが、その機械の周りには特に姿を隠す設備はない。

　あなたが機械に近寄ると、本体の側面にクレジットカードの読み取りスリットが、上面には案内を兼ねたタッチパネルの液晶が見える。
　ちょうど隣の機械に利用者が来たようだ。それを見ながらあなたも使用してみよう。

　最初にクレジットカードをスリットに通す。そしてタッチパネルで暗証番号を入れる。
　タッチパネルにＯＫの表示が出たらカードをしまおう。

　隣の利用者は、まずスラックスを下ろした。あなたもジーンズ下ろそう。そう、床まで下ろしてしまおう。隣の利用者は、続いてトランクスも太ももまで下ろす。お尻が後ろのお客から丸見えになるが、誰も気にしてない。あなたもブリーフを太ももまで下ろそう。
　そして前を機械に密着させて、例の穴に男性器を完全に挿入しよう。そして、左右に垂れ下がっている黒いナイロンベルトを持ち上げよう。ベルトは先端が二股に分かれていて、それぞれに留め金があるので、片方を腰の上で、片方をお尻の下でそれぞれ留めよう。
　普通に留めてから余ったほうのベルトを力いっぱい引こう。そうするともう緩まない、外れない状態であなたの股間部は機械に密着する。

　まず、年齢を数字で入力する。

　次にパネルの液晶表示に希望する処置が選択画面で表示される。
　　1.　両睾丸陰嚢切除
　　2.　亀頭切断
　　3.　陰茎切断
　　4.　全男性器切断
　さあ、希望するものを選ぼう。パネルを直接押せばよい。
　隣の利用者は陰茎切断のようだ。あなたは全男性器切断を選ぶといい。

　液晶文字がスクロール表示を始める。
「全男性器切断の金額は１５０００円です・・・よろしければＯＫを押してください・・・一度押すと取消できませんのでご注意下さい」
　さあ「ＯＫ」を押そう。
　さきほど留めたナイロンベルトのバックルが「ガチッ」という音とともにロックされる。

　パネルの表示が変わる。
「切断範囲に陰茎を含みますので尿道にパイプを挿入します・・・・・機械が自動的に感知して行いますのでそのままお待ちください・・・完了には個人差があります・・・・完了しました」
　これはもちろん切断後のあなたの尿道の確保のためだ。

「陰毛を脱毛しています・・・脱毛剤を使用してますので１分間お待ち下さい・・・ただし１５歳以下の場合は省略します」
　あなたは股間き脱毛剤の液体の感触を感じているだろう。
「脱毛が終了しました・・・洗浄します」
　あなたの股間にお湯が吹き付けられ、脱毛剤といっしょに陰毛が穴のなかに流れ落ちていったはずだ。

　待つほどもなく画面が変わる。
「切断範囲に陰茎を含みますのでこれから陰茎を刺激して勃起させます・・・・ただし１２歳以下の場合は省略します」
　あなたの陰茎に小刻みな振動が加えられ、陰茎はどんどん大きくなっているはずだ。隣の利用者もちょうど快感に耐えているところだ。
「・・・・最大化したところで根元を緊縛しますので射精はがまんしてください・・・・生殖器の根元を緊縛します」
　この表示と同時に、あなたの陰茎と陰嚢を含む男性器の根元が、強力なワイヤーで縛られる。ほんの一瞬のことだ。隣の利用者は陰茎だけが縛られたはずだ。

　液晶表示は次々変わる。
「股間部の麻酔注射を開始します・・・・麻酔注射が終わりました・・・麻酔が効くまで３分お待ち下さい」
　麻酔注射は８本の針が一気に麻酔液を注入する。
　強力な緊縛と麻酔注射の効果で、あなたの股間部は次第に感覚が麻痺してきているはずだ。

　ここからが最先端科学技術の出番だ。
「切断する部分を先に冷凍レーザー光で壊死させてから人工皮膚を再生しています・・・完全に完了して切断しても出血しなくなるまでお待ち下さい・・・・完了には個人差があります・・・・完了を確認しました」
　これであなたの男性器は、生物学的には身体から切り離されたことになり、血液も神経も通わなくなった。

「生殖器を根元から切り離します」
の表示が出ると、もう終了は近い。
「切り離し終了しました・・・・・切断部位に保全用の薬剤を塗布しています・・・・・塗布終了しました・・・・・・切断部位の表面を液体包帯で覆います・・・・・乾くまで１分お待ち下さい・・・・尿道のパイプを引き抜いています・・・・・引き抜き完了しました」
　あなたへの事後処置はスムーズに進んでいく。

　隣の利用者は終わったようだ。バックルが外れて機械から解放されるとき、下腹部が見えた。脱毛範囲が狭いのでデルタの外側は残っている。パイパンになった陰嚢はそのまま残っているが、陰茎は見事に無くなっているのが分かる。傷痕の処理は完璧で、尿道口が見えるだけだ。
　彼は、おもむろにトランクスを引き上げ、スラックスをはいてから、何事もなかったかのように立ち去っていく。

　あなたの機械の液晶画面の背景色が点滅を開始する。
「終了しました・・・・気を付けてごゆっくりお帰り下さい・・・・・本日は入浴は避けてシャワーのみお使い下さい・・・陰茎を切断しましたので小用の場合でも個室をお使いください・・・・・ありがとうございました」
（実は全男性器切除以外の場合だと、このあと「またのご利用をお待ちしています」という表示がでる。）

　あなたの腰とお尻のバックルが外れる。
　ブリーフを上げよう。
　ジーンズをはこう。
　さあ、あなたもこれで立派な去勢者〜宦官になれた。

　あなたが改めてショッピングセンターの売り場を見渡すと、紳士服売場と婦人服売場のちょうど間に、去勢者服売場があるのに気付くはずだ。
　まず、その売り場に立ち寄ってみよう。最初に股間に余裕がありすぎるそのブリーフとジーンズを買い換えようじゃないか。