(画像はイメージです。(^_^) )
タイムトンネルが発見されて以来、人類は過去の世界との行き来ができるようになった。
しかしまだまだ未知の部分が多く、様々なデータ収集が急務となっている。
政府は宇宙空間を時空を越えて探査できる最先端宇宙船マーメイド号を建造し、過去の地球を大気圏外から観測しデータ収集を行うこととなった。サンプルとしては20世紀が選択された。なお現時点では我々が過去の人類と接触することは厳禁である。
乗組員を紹介しよう。私が船長の理恵。こちらは副船長の紫苑、ドクターの真美と航海長の愛理、通信班長の美樹。その他にも大勢の研究者、技術者、作業員等のスタッフがおり、船内総人口は約500人である。
この500名は全て女性である。そう、宇宙船マーメイド号は男子禁制。男子がこの船内に立ち入るときには去勢手術を受けていただく。もちろん心配無用。去勢手術といっても性器を一時的に体から切り離すだけで、下船時にはお返しする。現在の科学力をもってすれば性器の切り離しや再接合など簡単なもので、そういう意味では乗船時には性器を一時的にお預かりすると言った方が適当かもしれない。
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その日、マーメイド号はエンジントラブルから出力が低下し、地球に向かって墜落をはじめていた。マーメイド号には大気圏内で飛行する予備エンジンを搭載しているため、わたし(理恵)は大気圏内に突入し、空中で静止した状態で修理を継続するよう指示した。
しかし、妨害電波を発していたにもかかわらず程なくA国のレーダーに引っかかってしまい、地上からミグ25戦闘機が発進されたのが確認できた。
-------------- A国内 -------------------------
管制官 「こんな大きな飛行船は見たことがない。S国の秘密兵器かもしれないな。逃すなよ!」
パイロット 「了解した。間もなく肉眼で確認できると思う。」
-------------- マーメイド号船内 ---------------
愛理 「シールドを三重に張って攻撃に備えます。」
紫苑 「理恵ちゃん、まずいわね。この時代の人に私たちの存在が知られたことに加えて、ミグ25戦闘機は小型核ミサイルを搭載しているわ。先制攻撃を仕掛けるわけにもいかないし、かといって核攻撃を受けたら空中での静止を維持できなくなるわ。」
理恵 「エンジンルーム、修理の状況を報告してちょうだい。なんとか大気圏外へ脱出できないかしら。」
エンジンルーム 「ぎりぎりですね。ただし、大気圏外へ脱出する前に追いつかれますよ。」
-------------- A国内 -------------------------
パイロット 「肉眼で確認できた。超大型宇宙船といった感じだ。こちらの呼びかけに応じる気配がない。」
管制官 「ミサイルで撃墜できるか。」
パイロット 「大きくてとても無理だ。しかも相手もスピードを上げてきた。急上昇している。核ミサイルの使用を許可されたい!」
管制官 「上官の許可が必要だ。しばらく追跡を続けよ。」
-------------- マーメイド号船内 ---------------
理恵 「愛理ちゃん、シールドを解除してちょうだい。」
紫苑 「何を言っているの、核攻撃の危険があるのよ。愛理ちゃん、シールドを解除してはダメ!」
理恵 「いいえ、シールド解除よ。手順を説明するわ。まずはシールド解除。次にパイロットを船内に転送。転送が確認できたら妨害電波を最大出力にして核ミサイルもろとも戦闘機を分子レベルまで分解。マーメイド号はそのまま大気圏外へ脱出よ。」
紫苑 「2つの規律違反があるわ。1つめはこの時代の人を船内に招き入れて我々との接触を許すこと。2つめは男子禁制のマーメイド号に男子を搭乗させることよ。」
理恵 「2つめの規律違反は回避できるわ。転送室、パイロットを転送するときは去勢モードにしてちょうだい。船内で体を再構成する際、性器だけ別に切り離して再構成するのよ。下船するときに返してあげたらいいわ。」
転送室 「了解しました。」
真美 「理恵ちゃん、ドクターとして一言言わせてもらうけど、この時代の医学では切り離した性器の再接合は必ずしも簡単ではないわ。」
理恵 「・・・。」
-------------- A国内 -------------------------
管制官 「上官の許可が降りた。核ミサイルを使用して未確認飛行物体を撃墜せよ。」
パイロット 「了解。照準セット完了。発射!」
-------------- マーメイド号船内 -------------------------
美樹 「核ミサイルの発射が確認できました。本船到達まで60秒。」
理恵 「転送開始!」
転送室 「転送開始しました。」
理恵 「美樹ちゃん、妨害電波を最大限に出力アップ。」
美樹 「妨害電波を最大限に出力アップします。核ミサイルがまだ破壊できません。本船到達まであと20秒、15秒、10秒。」
核ミサイルと戦闘機が粉々に散って消え去る。
美樹 「核ミサイルと相手方戦闘機が破壊されたことを確認しました。」
理恵 「何とか、最初の困難は脱したわね・・・。」
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理恵はパイロットに会うため転送室へ急いだ。
転送室ではパイロットがけげんな顔つきで周囲を見回している。
理恵 「初めまして。マーメイド号船長の理恵です。あなたを船内へ転送しました。ただ、・・・、ちょっと言いにくいんだけど、この船は男子禁制なの。そんなわけで、あなたの大切なものをちょっとお預かりしているのよ。言ってること分かるかしら。ちょっと股間を触ってみてくれる。そう、そこには男の子の大切なものがあるはずでしょ。それを取っちゃったのよ。」
パイロットの男の子は何が何だか分からないまま、恐る恐る股間を触ってみる。確かに普段の触り心地と違って平らな感じだ。そして次にズボンのチャックをおろし、パンツの中の自分の分身を確認しようとする。
「ぎゃあああ!!」
パイロットの男の子は悲鳴とともに気絶してしまった。
程なく、ブリッジのメンバーが転送室に集まる。
紫苑 「コンピュータでこの男の子の将来を検索したんだけど、この男の子のこどもが人類史に残る医学上の重要な発見をしているわ。このままだと歴史が狂うわね。おちんちんの再接合はどうしても必要よ。理恵、どうするの。」
愛理 「転送には確か逆去勢モードもあったわ。これを使って地上に転送すれば・・・。」
真美 「だめよ、逆去勢モードは転送の失敗率が高くて使用禁止になっているのよ。以前政府の高官である二人の男性が船内視察で訪れた際、去勢モードで地上から船内に転送し、お帰りは逆去勢モードだったわ。でも地上に降りてみてびっくり、お互いのおちんちんが入れ替わって付いちゃってたのよ。」
美樹 「その他にもおちんちんが上下逆さまになっていたケース、キンタマが行方不明になってしまったケースとかが報告されているわ。」
紫苑「おちんちんの上下逆さまぐらい大したこと無いじゃない。前後が逆さまならちょっとびっくりするでしょうけど。ま、男の人にとっては重大だったんでしょうね。ところで、今回はどうする?やっちゃうか。それしかないわね。」
紫苑、真美、愛理、美樹が理恵に注目
理恵 「仕方ないわね。じゃ、こうしましょ。逆去勢モードで地上に転送するけど、誰か一人一緒に地上に降りてちょうだい。そして、おちんちんの引っ付き状況を確認して欲しいの。もし失敗しているようだったらもう一度去勢モードで船内に転送して、再度逆去勢モードで地上に転送。成功するまでこれを繰り返すわ。」
紫苑 「同行するのは愛理ちゃん、あなたよ。今回の作戦の言い出しっぺだから。」
愛理 「はーい。何かいやな役。」
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転送室 「船長、転送準備完了しました。転送先は空軍基地の倉庫内、倉庫内が無人であることを確認しました。」
理恵 「では転送。」
しばらく転送を見守る。
理恵 「愛理ちゃん、聞こえる?そちらの状況はどう?」
愛理 「暗くてよく見えないんですけど。あれー、おちんちん付いてないよ。それより何か変なんです。私、歩きにくいっていうかー。股の間に何か挟まってるみたいで。」
しばらく間をおいて
愛理 「あれーーー、うっそーーーー!私のお股におちんちんが付いてる!!」
理恵、紫苑、真美、美樹 「ええええええーーーーーー!!!」
理恵、紫苑、真美、美樹 「・・・・・・・・・・・・・・・」
理恵、紫苑、真美、美樹 「・・・・・・・・・・・・・・・」
理恵、紫苑、真美、美樹 「・・・・・・・・・・・・・・・」(お互い顔を見合わせる)
真美 「愛理ちゃん、大丈夫よ、去勢モードの転送に失敗例の報告は無いんだから。てへ!って笑顔で帰ってらっしゃい。」
愛理 「てへ!っじゃないですよー。ひえぇぇぇぇぇぇーーーー!!」
理恵 「転送室、愛理ちゃんを去勢モードで船内に転送よ!」
(おしまい)
(スタートレックからたくさん引用しました。ゴメンナサイ m(_ _)m )
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投稿:2010.05.26更新:2010.05.26
転送!去勢モード!!
挿絵あり 著者 小学生の女の子 様 / アクセス 24122 / ♥ 3