「序」
10歳の「ブルマ法」の検査で、ボクのオチンチンは大きさ、硬さ、太さは合格点でした。しかし、長さだけが平均より短かったため不合格にさせられてしまいました。足りなかったのは長さだけなんです。たったこれだけでボクの男の子としての運命が変わってしまうとは・・・。
「ブルマへの変身」
手術の前、最後の男子トイレでは、オシッコを出しおわってもそのままの姿勢でオチンチンを見つめながら、ボクは便器の前からはなれられませんでした。
「何やっているの。早くしなさい。」
なかなかトイレから出てこないボクのもとに先生が来てそう言うと、そのまま施術室の中につれて行かれてしまいました。
施術台の上に両足を開かされて寝かされると、すぐに股間に太い注射を打たれました。
「あらやだ、見てごらんなさい。オチンチンがこんなにしぼんじゃって。怖いんでしょ。でもこのオチンチンもうすぐ切ってあげますからね。まずは、タマタマチャンからいきますよ。」
「オチンチンを切るなんて本当は嘘だよね。タマタマもオチンチンもずっとついたままだよね。」
「何言っているの。もうすぐ本当に男の子とはバイバイしちゃうのよ。」
「いやだボクはずっと男の子でいたいよぉ。お願いだからブルマにしないで。」
ボクが泣いてお願いしても、女医さんは手に銀色の鋭く光るハサミを持ってニヤリと笑っていました。
「いやだよぅ。やっぱりオチンチンは切らないで。」
「男の子でしょ。泣かないの。」
そう言われながら、施術台の上でのボクの抵抗もむなしく、女医さんの持つハサミがボクの股間に近づいていったところまでは覚えているのですが、後のことはよく覚えていません。
股間の疼きで目覚めると、ベッドの上でボクは紺色のブルマーを穿かされて寝ていました。よく見ると、ブルマーと両足の太ももの間に小さな逆三角形の隙間が目に入りました。
(こんなの嘘だろ、本当はオチンチンまだついているよね。)
そう思いながら、恐る恐るブルマーの中に手を入れてオチンチンを捜してみたのですが、指に触る感覚はいままでのボクの股間とはまったく違うものでした。
すぐにブルマーを脱ぎ捨てて鏡の前に行ったのですが、鏡に映ったボクの股間にはほんのわずかなふくらみを見せた割れ目しかありませんでした。あまりの衝撃にボクは泣くことしかできませんでした。
「オチンチンがない。オチンチンがないよう!」
鏡に股間を突き出してみてもやっぱりオチンチンはどこにもついていません。
「おめでとう。これであなたもブルマの仲間入りよ。何も悲しむことはないのよ。」
「こんなの嫌だよぅ。先生ボクのオチンチン返してよぅ。」
ボクが泣き止まないでいると、
「あきらめの悪い子ね。だったらこれを見なさい。」
そう言って、ボクの目の前に差し出した女医さんの手のひらにはボクのオチンチンが乗っていました。ボクがオチンチンを取り返そうとすると、女医さんはすぐにそれをはらいのけ、2、3回手のひらでぽんぽんとボクのオチンチンを弄ぶと、それを窓から捨ててしまいました。
「ボクのオチンチンが・・・。」
「あきらめなさい。もうあなたはブルマなのよ、どんなに泣いたって男の子にはなれないの。これからあなたは、ブルマについての教育を受けてもらうわ。現実を受け止めなきゃだめよ。もう逃げられないの。分かったら早く脱いだブルマーを穿きなさい。わからない子にはおまたにお灸をすえるわよ。」
「お灸」という言葉に怖くなってすぐにブルマーを穿きました。しかしながら、今のボクにとって紺色のブルマーはオチンチンを切られた証でしかありません。しかし女医さんはボクをたしなめると、嫌がるボクの手を引っ張って教育舎に連れて行きました・・・。
「公園で」
1週間の教育舎での訓練が終わるとボクはまた元の学校に戻りました。ブルマになったからには、常に見えるように下半身は紺色のブルマーを穿いて過ごさなければならないのですが
(ブルマになってもボクは男の子でいたい。)
そんな気持ちでいたため、ボクは学校へは紺色のブルマーの上にズボンをはいて行くようにしました。別にブルマになったことを隠すつもりはなかったけど、そのほうが男の子たちと遊びやすかったからです。
しかし、トイレだけはみんなが立ってしているのに僕だけ個室でしゃがんでやる・・・。この時ばかりは嫌でも現実に引き戻されます。
ある日、公園で遊んでいると、男の子たちは次々に公衆トイレにいきました。
(この前までボクもあんなふうにオシッコしていたのに・・・。)
先週までいた教育舎では女医さんから、「ブルマはしゃがんでオシッコをしなさい」ときつく言い聞かされていました。だから、普通に立ってオシッコをしているみんなが羨ましくてしかたがなかった。待っている間そっと窓からのぞいていたのですが、
「おい、お前何のぞいているんだよ。」
後ろからの声に心臓が止まる思いでした。
「おい、こいつ俺たちのションベン覗き見していたぞ。」
「へぇー。ブルマになってもまだ立ちションに未練があるんだ。」
「そ、そんなことないよ。」
「だったらなぜのぞいていたんだよ。」
「・・・・・。」
「そんなに立ってやりたければ、ここでやってみればいいじゃんか。」
一人の男の子が小便器を指差します。
「立っては・・・もうできないよ。たぶん・・・。」
「たぶん!? そんなこと、やってみなければわからないじゃんか。実験だ。」
「そうだ。実験だ、実験だ。」
みんなにそう言われて、半ば強制的にオシッコ待ちの行列に並ばされてしまった。
(まずいどうしよう・・・。)
不安と焦りで、心臓の鼓動がすごい。そうこうしているうちに自分の番になってしまった・・・。
「おい早くしろよ。」
後ろからの声に驚いてチャックを降ろしたまではいいけれど、このあとどうしたらいいのか・・・。仕方なくズボンを下ろしてブルマーになっても何も変わらない。
(どうしたらいいんだよう・・・。)
男の子の股間とは違った、ブルマーを通して見えるスマートで恥丘のまるいふくらみだけになった股間を見て周りはざわめく。
「ブルマは本当にオチンチン切られちゃうんだな。」
恥ずかしくなって、急いで個室に逃げ込もうとしたけど、すぐに捕まり再び小便器の前に立たせられてしまった。それにまだボクはオシッコをしていなかったため尿意がこみ上げて、ガマンも限界にきている・・・。
しばらくの沈黙が流れた。
「見ててやるからさっさとションベンしちゃえよ。」
「男なら、ビシッと立ちションだよな。」
もう今さら逃げられない。仕方なくブルマーを太腿まで下げて、股間を小便器に近づけた。
「おいおい、男は普通ケツをだしてションベンをしないぞ。」
「今からブルマ君がここで立小便をするってさ。見ものだぞ。」
そんな周りのからかいの声が心に突き刺さる。
ブルマになって初めての立小便だった。
プシャァァァァーーーーーッ
鈍い音とともに、勢いよくオシッコが噴き出した。
しかし、オシッコがまっすぐ前に飛ばない。飛沫を飛び散らせながら、すぐに尻に回り、足に伝い始めた。
(そ、そんな・・・。)
それでもなんとかしてオシッコを目の前にある便器に入れようとして、腰をかがめて股間を突き出してもオシッコは便器にはとどかない。
(何で飛ばないんだよう・・・頼むとどいてくれ。)
あきらめてオシッコを途中でとめようとしてもオシッコはボクの意思を無視してあふれ出てくる。あわてて両手で股間を押さえてもオシッコはとまらない。両足を閉じても勢いのなくなったオシッコが足の合わせ目を伝って、だらしなく下に垂れていくだけだった。
ブルマの体では、すべてはムダな抵抗に過ぎなかった。
下半身をビトビトに生暖かいオシッコでぬらした惨めな姿になってしまった。
「ウワーダッセー。ブルマが立小便するとこうなっちゃうんだ。」
「ブルマが男便所でオシッコしようなんて生意気だ。」
「それのどこが立ちションなんだよ。」
「ブルマはちゃんとケツ出してしゃがんでしろー。」
みんなの笑い声がトイレにこだまする。
大粒の涙があふれてきた。本当に悔しくて、悔しくてたまらない。女医さんがあのとき言ったことが今になってよくわかった。ブルマはしゃがんでしかオシッコができないんだと・・・。
オシッコまみれの姿をさらし、みんなの笑い声に囲まれながらボクはただ泣くしかなかった・・・・・。
「その後」
この事件があって、しばらく学校を休みました。そして、嫌でも思い知らされました。ブルマになってしまったのなら、もう立ってオシッコをすることができないんだと。どんなに立ちションに未練があっても無理に挑戦すればこの前のように惨めな姿をさらすだけなんだと。それに、オチンチンを切られてしまったのなら、どんなに悔しくてもしゃがんでオシッコをしなければならないということを・・・。それにもうボクはブルマであって男の子ではないんだと・・・。ボクにとって耐え難いこの現実を受け入れるしかなかった・・・。
(おわり)
前作、『「ブルマ」についての質問』を基に創作してみました。
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投稿:2011.05.09
ブルマの悲劇
著者 やかん 様 / アクセス 23506 / ♥ 8