「それでは切除する方は一歩前に出て切除の準備をしてください。」
管理局の職員の指示に従って由美の顔が檀上の僕のオチンチンに近づく。由美の視線は自然とそこに集中していた。
僕の体は恐怖と緊張と興奮で少しブルブルと震えている、心拍が上がり呼吸も速くなった。
「信次君…。」
由美はそうつぶやくとそっと左手で僕のオチンチンを持ち上げ、その指先で茎の部分を軽く揉みはじめた。
気持ち良い感触が神経を伝わって僕の脳を刺激する…しかしもうそこが起ちあがることはない。
昨日の時と同じ快感が頭を巡る…もう一度由美の手で射精したい、心からそう思った。
「彼らの若々しくたくましい性器が会場の皆さんに見えるように準備してください、ギロチンの方はまだ刃を落とさないよう気を付けてください。」
その想いもむなしく次の指示が出され、僕は最愛のオチンチンとしばしのお別れをする瞬間が来てしまった。
由美は緊張した表情で僕のオチンチンをタマごとグイッと持ち上げ、右手に持った包丁の刃先を付け根の尿道に突き当てた。
と、その瞬間だった、僕のオチンチンは急にムクムクと起ちあがった。
「きゃーっ、あの子勃起してるわよ? 」
「ウソ!切除の時に起つの初めて見たわ。」
その見慣れない光景に会場からどよめきが上がる。
由美は無言で固くなったオチンチンを握ったままそこを見つめている。
「あらやだ…どうやらペニスの神経の痛覚で勃起遮断チップにバグが起きたようね。」
自慰管理官のお姉さんが近寄って僕のオチンチンをチェックしてくれた。
お姉さんはすぐ隣の男子の切除をしようとしていたようだが僕は緊張で気付かなかった。
会場の視線が僕のオチンチンに集まっているのがとても恥ずかしい。
「大丈夫よ、時々こういう事があるの。」
「そんな…僕はどうすれば…。」
「止血ナノマシンはちゃんと機能するから大丈夫。このままペニスを切除してもいいわよ。」
「は、はい…わかりました。」
由美はそう答えると僕のオチンチンをしっかりと握り直す。しかし由美のか細い指ではタマまで持ち上げるのが困難そうだった。
「椹野さん、この子の切除を代わってくださる? 」
「喜んで代わりますわ、今から私が君を大人の男性にしてあげるわね。」
お姉さんは担当の男子を管理局の職員に渡すと由美の傍に立ちその右手で僕のタマを持ち上げ付け根をつかむ。
思いがけない展開に僕の心臓はバクバクと震えその脈動がオチンチンに伝わる。
「あらあら、すごい脈拍ね…みんなに見られて興奮しちゃったのかしら?フフッ。」
お姉さんに握られてもっと興奮したなんて由美の前で言えるわけもなく僕は無言でうつむいた。
「藤野さん、私…影野君の立派なオチンチン切るの怖い…痛そう。」
「大丈夫よ、教えてあげたでしょう?…あなたが影野君を男にしてあげるのよ。」
「はい…頑張ります。」
僕を気遣い涙を浮かべる由美をお姉さんが励ましている…僕も由美を励ましたいと思った。
「由美、僕は大丈夫。由美の手で僕を男にしてくれ! 」
「キャー、影野君カッコイイ! 」
「やるじゃん影野!ヒューヒュー! 」
同級生たちが僕を冷やかす。しかし今はもう恥ずかしくない。
「まぁ立派…あ!失礼しました。では仕切り直します、本日最終組の切除式を行います…切除っ! 」
管理局の職員の号令で一斉に30本のオチンチンに刃が入った。
ナノ単位で加工された刃先が滑るように尿道や陰茎海綿体、神経や血管を切り離す。
それぞれの思いが入ったオチンチンが「フワッ」と体から離れ、柔らかいタマも袋ごとそれぞれの女性の手の中に落ちた。
「ンッ!アァアアアアアアッ! 」
僕の切除はみんなとは違っていた。
由美とお姉さんに握られたオチンチンとタマが浮き上がった瞬間、とてつもない激痛と快感が体中を駆け抜け僕は大声を出しながら体を硬直させた。
その存在が消え去ったことを股間の神経がガシガシと脳に伝える、しかしそこにありえないはずのあの感覚が走る。
(ドクンッドクンッドクンッ…)
「ウソ!信次君! 」
「あぁん…影野君素敵だわ…人生最高の切除よ。」
瞬間的に止血された切断面は真っ赤に充血し、その尿道口から僕は勢いよく射精し続けていた。
僕は二人の顔に同時に飛び散った精液をかけてしまっていた…射精制御もバグで無効になっていたようだ。
思いがけない射精に由美は放心状態になり切り取ったオチンチンを見つめ、お姉さんは恍惚とした表情で断面に指を添え僕の顔を下から見つめていた。
そしてお姉さんは由美の手を取り高く持ち上げ、勃起したまま切り取った僕のオチンチンを会場に見せた。
まだ体温の残るそれは起立したまま程よく大きいタマを二つ従えながら堂々としていた。
一瞬の沈黙の後、会場から拍手が沸き起こった。
「こんな切除式初めてよ、興奮しちゃったわ! 」
「絶対縁起モノよね。来てよかったわ。」
「主人のとトレードしてくれないかしら…。」
「影野のチンポ俺のよりデケェ…。」
会場の盛り上がりにふと気が抜けた瞬間股間に「ズキン!!」と激痛が走り、僕は他の男子と同じように前かがみになり顔を歪めた。
「信次君っ!大丈夫っ!? 」
由美が今にも泣きそうな顔で僕を抱きかかえてくれた。
「うん…大丈夫だよ。大丈夫…由美…ありがとう。」
僕は走り続ける激痛を我慢しながら背筋を伸ばし由美を抱き寄せた。
「由美…愛してる…。」
「信次君…私も愛してる。」
僕達は指を合わせ切り取ったオチンチンを二人で握りながら自然と唇を重ね熱いキスをした。
それを見て同調するようにキスを始めるカップルもいた。
「お幸せに…。」
お姉さんはそっと僕達の手からオチンチンを受け取りそれを名残惜しそうに保存ケースに収めながらそう言ってくれた。
その表情は少し寂しそうにも見えた…。
「それではこれで切除式の終了を宣言します。」
僕は由美とお姉さんの手で無事大人の男へと成長することが出来た。
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「ホントに私までお邪魔していいんですか? 」
テーブルの中央に置かれた保存ケースのオチンチンを目の前にしながら由美はそう言った。
「当たり前でしょう?あなたのおかげで信次はヒーロー扱いなのよ。これはお礼よ。」
母が由美にそう答える。切除式の夜は切り取ったオチンチンとタマを囲んで成人を祝うパーティをするのがしきたりだ。
明日には性器管理局が回収に来てオチンチンとは長いお別れになる。
「信次のってお父さんのより立派よねぇ、由美さんがいるけど寝室から持ってこようかしら。」
「か、母さん!由美さんの前でそういうのはやめなさい(汗)。」
はしゃぐ母に父は困惑している、僕がヒーロー扱いになったことを母は喜んでいるようだ。
楽しい時間はあっと言う間に過ぎ、僕と由美は部屋へと上がった。
二人でベッドに並んで座ると由美は僕の股間をズボン越しにそっと触れた。
「わぁ…オチンチンなくなってる。」
「今さら(笑)。由美が切ったんだから当たり前だろ?」
「うん…信次君…オチンチンとタマ、もう痛くない?」
「オチンチンはもう無いよ(笑)。」
「もうっ!そうじゃなくて…心配してるんだよ?大丈夫なの? 」
「もう大丈夫だよ、チップ解除で勃起と射精はフリーになったけど痛みはブロックしてくれてるみたいだから。」
「そう…良かった。」
由美はそう言うと静かに目を閉じて僕を誘った。
「由美…。」
僕はまた由美に唇を重ね熱いキスを交わした…昼間よりも長くねっとりと交わし続けた。
「あ…ん…信次君…来て。」
「由美…。」
由美は制服をゆっくりと脱ぎ、その淡い裸を生まれて初めて僕に見せてくれた。
程よく膨らんだ乳房に小さく桃色をした乳首がツンと立ち僕を誘惑している。
「やぁぁっ…恥ずかしいよぉ…。」
下着を脱ぐのを止めて由美はそのまま僕の服を脱がし始める。
「ちょ、ちょっと…僕に来てって言ったのに。由美が来てるし。」
「積極的な由美は嫌い? 」
悲しそうな表情で由美がそう訪ねる。
「いや…好き。」
「じゃあいいでしょ?クスッ! 」
僕はあっという間に裸にされベッドに仰向けになる。
切り取ったばかりの股間に由美の顔が近づくのがとても気恥ずかしい。
さっぱりとした股間にピンク色をしたすい円形の断面が覗く。
「うわぁ…なんかいやらしい…信次君のオチンチンの切り株…プニプニしてる。」
「ゆ、由美…やめてっ。」
由美がそこを指でつつくと僕は変な気分になった。
自慰センターで擦られるのとはまた全然違った感覚だ。
「信次君、ここが感じるんだぁ…。」
「感じるよ…ってあぁ! 」
由美はそっと顔を近づけるとその断面のふちを舌でゆっくりとなぞり、舌を断面に押し付けた。
由美の舌が僕のオチンチンがあった部分に1センチほど差し込まれる…ありえない感覚に僕は興奮した。
「由美っ…凄く気持ちいいよ! 」
「由美も興奮しちゃう…感じて…。」
初めての体験に緊張して縮んでいた切り株が快感に反応してムクムクと膨らんで由美の舌を押し返す。
「あぁん、信次君、切り株もすごいっ! 」
「由美っ…気持ちいい、出そう…。」
「あぁん!ダメっ!」
由美はそう言うと自分のバッグに入れてあった僕のチップ専用のリモコンに手を伸ばし射精を制御した。
「由美ひどいよ、あああっ、またおかしくなりそうだよ…。」
「だーめっ、一緒にイクのっ! 」
そう言うとさっきまでためらっていた下着を脱ぎ去り薄ら毛の生えたかわいいワレメを露わにした。
「(ゆ、由美のアソコ…)」
「いやぁっ…見ないでっ!恥ずかしいよぉ…。」
僕の目を必死に手でふさぎながら由美は僕の切り株に跨り馬乗りになる。
「あぁん、これがセックスなの?おかしくなりそう…あぁん…。」
「僕も…すごく気持ちいい…アアアッ、出したい!出したいよっ由美っ! 」
由美は僕の切り株にワレメを添わせゆっくりと前後に擦りつけるとそこからヌチャヌチャといやらしい音が聞こえてきた。
由美のワレメからジワジワと濡れ出る愛液と僕の我慢汁が混ざり合いいやらしい音を奏でる。
「いゃあっ!聞かないで!あぁん、気持ちいいの!信次君の切り株っ…あん! 」
「僕もっ、気持ちいいよ由美…お願いだから出したい!由美のワレメに出したい! 」
「うん…わか…ってるよ…ハァン、もう少し…なの…いっしょにイク…のっ。」
由美の擦りつけるスピードはどんどん速くなり切り株越しに固くなったクリの存在がわかった。
「アンッ…アンッ…イクのっ…一緒、に…ハァアアアンっ! 」
その瞬間と共に由美は射精解除ボタンを押した。
「ア!アァアッ!由美っ…愛してるよ…。」
(ドクンッドクンッドクンッ…)
僕は生まれて初めて由美のワレメに射精をした…僕達の初体験は最高の瞬間を迎えた。
由美はそのまま脱力して僕に覆いかぶる…その表情は恍惚感に溢れとても美しかった。
ついさっきまで少女のように幼く見えていた由美が急に大人の女性に見えた…そう、まるで自慰管理官のお姉さんのように。
「由美…。」
「信次…。」
「愛してるよ…。」
僕達は大人の階段を一歩ずつ上り始めた。
(おわり)
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投稿:2012.03.03更新:2012.03.03
卒業式と切除式 (後編)
著者 いち 様 / アクセス 18707 / ♥ 7