序章
厳しい6年生のブルマ検査が終わって、ボク達合格者はお昼までの自習時間がおわると、教室で帰りの支度をしていた。しかし、ボクには素直に喜べない理由があった。
それは、仲の良い友達グループでただ一人、リョウジだけが「不合格」になってしまったからだった。
(今頃アイツも体育館でオチンチン切り取られてブルマに・・・。)
第1章「事件発生」
イツキ、リョウジ、マコト(ボク)のボク達3人はいつも一緒に遊んでいる仲間だった。
それが、リョウジだけブルマ検査に不合格になってしまって、これからは、ブルマになった彼にどう声をかけたらよいか、それを考えるとどうしたらよいかわからなくなった。イツキも気持ちは同じだろう。2人集まったまではよいが、言葉はなかった。なにより、明日からリョウジが異性になってしまうことが一番ショックといえばショックだった。
そんな時事件がおきた。
「こら!逃げちゃダメでしょ。」
リョウジが下半身スッポンポンのまま、泣きながら保健室から飛び出てきた。
「誰か、その子を捕まえて。」
「いやだよう。オチンチンを切られるなんていやだよう。」
追いかける女医さんから逃れようと、逃げるリョウジの表情は必死そのものだった。しかし、あわれにもそんな彼を助けようとするものは誰もいなかった。
それもそのはずだ。今年ボク達の学校のブルマ検査を担当した妙子女医は、アラサーにもかかわらず、特に厳しい「鬼女医」としてうわさになっている人物だった。うわさによれば、本来のブルマ検査の基準に合格していても、
・ブルマ検査の途中、ビクビクしたり、泣いたら去勢。
・合否のグレーゾーンにかかったら、再検査なしで不合格→即去勢。
・色白や、一見女の子に見間違われるような中性的な男の子は去勢。
などなど、妙子女医にかかわるうわさはどれも恐ろしいものばかりだ。
これら、うわさの真偽は知らないけど、とにかく『その日の気分しだいで男の子を去勢(ブルマ)する』と言われており、ボク達男の子にとっては悪魔のような人だ。
無謀にもそんな鬼女医から逃れようとしているリョウジの味方をすれば、先ほどの合格を取り消されて、自分まで去勢されかねない。かわいそうだけど、ここはリョウジを無視せざるを得なかった。
しかし、リョウジはボク達を発見すると、一目散に駆け寄ってきた。
「おい、お前ら助けてくれよう。友達だろ、オレだってお前たちのようにこれからも男でいたいんだ。」
泣きじゃくりながら、リョウジは必死で助けを求める。しかしすぐに鬼女医はボク達のもとに歩み寄ってきた。
「逃げたってダメよ。観念しておとなしく出てきなさい。あなたはもうブルマになるの。」
「いやだ、いやだ。」
リョウジはボク達の服をがっちりとつかんで離さない。
「このままじゃ仕方がないわね。3人まとめて保健室に来てもらうしかないわね。」
(最悪だ、いくらリョウジのことだからといって、またこの女医とかかわらなきゃならないなんて・・・。)
「それと、あなた達2人も彼が隙を突いて逃げたりしないようにしっかりと連れてきてね。」
女医に先導されるまま2人でリョウジを引きずっていった。本当はボク達だって逃げ出したい気持ちでいっぱいだ。でも、そんなことをしたらリョウジはまた逃げ出すし、ボク達もどうなることか・・・。苦しい気持ちを押し殺し、女医に従うしかなかった・・・。
「裏切り者—。友達だったら助けてくれたっていいだろー。」
「おまえたちソレでも男かー。」
「お願いだ。離せ、離してくれよー。」
引きずられながら訴えるリョウジの数々の言葉が心にグサリと突き刺さる。
(ボクだって、本当はこんなことはしたくない。)
自分にそう言い聞かせても、女医に従うことしかできない自分に罪悪感がこみあげてくる。事実上、女医に『味方』する形で友人を引きずるボク達の光景は、傍から見るほかの男の子たちには『裏切り者』、『男の敵』にしか見えないだろう・・・。彼らの眼差しが痛い。
保健室までの距離が今日ほど長く長く感じた日はなかった。
第2章「保健室で」
保健室についても、リョウジの必死の抵抗は止むことはなかった。しかし、驚いたのは保健室の中がめちゃくちゃになっていたことでした。多くの薬や備品が床に散らばり、机の上の書類などもメチャクチャだった。そして、それを年配の看護婦さんが汗を流しながら掃除をしていました。
「アッ、妙子先生、ようやく彼を捕まえましたか・・・。」
ボク達が唖然としていると、看護婦さんがこの惨状のわけを教えてくれました。
「この彼があばれたのよ。この子も他の子達と一緒に体育館の特設施術場で施術の予定だったけど、逃げ回って時間内に施術できなかったの。それで、彼だけこの保健室で隔離施術をすることになって、私たちと他の先生たちで4人がかりで連れてきたら『オレは絶対ブルマになんかならない。』って大暴れをしてね・・・。」
「さて、彼が最後の一人だからさっさと、やってしまいましょう。」
鬼女医の一言が空気を一転させた。
「そうね。妙子先生、せっかくだからこの2人にも手伝ってもらいましょう。また暴れられたら私たち2人では手に負えませんからね。」
(本当に最悪だ。よりによって友人の施術の手伝いなんて・・・。)
「あの・・・、ほかの担当の先生たちは・・・?」
「ほかの学校に行ったわよ。施術だけの担当の先生は違う学校での施術もあるからね・・・。」
(もうお手伝いから完全に逃げられない・・・。)
「さて、助手は看護婦さんがやるから、あなたたちは彼をベッドに押さえていて。白衣は余分にあるから、あなたたちが着替え終わったら始めましょう。ソレまで彼を私たちが捕まえているから。」
隣の保健準備室で、半ば強制的にボク達は白衣に着替えることになってしまった・・・。
「オレ、トイレに行ってくる。」
イツキが緊張しているのか、震える声でボクにそう言った。
「早くしろよ。もう、先生たち待っているぞ。」
「わかっている・・・。」
しかし、トイレに行ったはずのイツキがいつまでたっても戻ってこない。あまりにも仕度に時間がかかるボク達に、鬼女医が様子を見に来ました。
「どうしたの?早くしてちょうだい。」
「イツキがトイレから・・・。」
「おなかでも痛くなったのかしら。」
しかし、トイレに行ってもイツキの姿はありませんでした。
「どうやら、あの子逃げちゃったみたいね。もういいわ。あなただけでもいいから手伝って。」
イツキの裏切りに怒りを感じながらも、逃げる術を失ったボクは手伝いをするしかありませんでした。
第3章「いよいよ去勢」
保健室に入ると、リョウジは足を開いた状態でベッドにくくり付けられていました。
「私たちだって、こんなひどいことはしたくないのよ。でも、こんな聞き分けのない子はあなただけよ。ほかの子はみんな自分の結果を受け入れてブルマになったんだから。」
「いやだ、いやだ!」
「さて、もう本当にはじめるわよ。お友達も見守っているんだから、観念しなさい。」
「マコトの裏切り者!おまえ男なのにそっちの味方をするのか。」
「そんなこと言ったって・・・。」
「身長の低いお前のほうがブルマにふさわしいじゃんかよ。名前だってマコトなら女でも通じるじゃんかよ。」
「あなたのオチンチンは体の大きさに比して膨張率が足りなかったんだから諦めなさい。わがままばかり言っていると、麻酔なしでオチンチンだけチョン切って、中途半端な状態で終わりにするわよ。」
ボクに対する八つ当たりを含めた抵抗を試みるリョウジに、ついに鬼女医の一括が飛びました。
しかし、リョウジは泣き声をさらにヒートアップして、なおも必死に抵抗してきました。
「少し、大人しくしてもらうかしら。」
鬼女医は、両手の親指と人差し指でリョウジのタマタマを摘むと、顔に薄笑いを浮かべながらギュッと強くつねりました。
「ぎゃああぁぁぁぁ!」
途端に白目を剥いたリョウジの悲鳴が保健室中に響き渡りました。
(やっぱりこの人、鬼だ。)
無表情で無遠慮に、急所攻撃をした鬼女医を目の当たりにして、ボクまで恐くなり、股間がキュンとしたことを覚えています。
「さて、はじめます。あなたは彼の肩を押さえていて。くくりつけてあるといっても、無理に体をくねらせようとすると危ないから。」
リョウジの必死の抵抗を無視して、鬼女医は太い注射を彼のオチンチンの先に差込みました。
「やめろ、やめてくれぇ。」
「下半身に麻酔をしてもらえただけありがたく思いなさい。」
鬼女医は、彼のオチンチンを摘むと指でしごきだし、大きくなったところで何のためらいもなく、メスでオチンチンの皮を縦方向に切り始めました。
「あらあら、小さくてもちゃんと形だけは男の子していたのね。」
バナナのように剥かれた情けない姿になっても、健気に勃起しているオチンチンは、必死で男の子としての最後の抵抗をしているようでした。
「ほら、よく御覧なさい。あなたのオチンチンこんなになっちゃった。」
「うわあぁぁーん。」
「あれだけ逃げ回って迷惑をかけたのだから、あなたには少し罰を受けてもらうわ。」
(鬼!この人、男にとってオチンチンがどういうものだか分かっていないんだ。)
リョウジは泣きつかれたのか少し静かになっていた。それでも必死で男としての断末魔に耐えている。
無理やり手伝わされているボクだって辛い。自分のオチンチンではないとはいえ、オチンチンが切り刻まれる姿は男には耐え難いものがある。
「さて、オチンチンの切り取りの前に、タマタマからやってしまいましょうか。」
ボクのタマタマまでウズウズする。足が震えてきた。
「あら、キミはさっきから目をそらしているけど怖いの?キミは合格しているんだから先生たちと一緒に楽しみましょう。」
(楽しむだなんて。そんなこと・・・。)
「んー・・・、やっぱり無理かな。男の子は弱虫ね。女の子だったら一緒に楽しめたのに残念ね。」
鬼女医はボクに恐ろしいことを言いながらも、手際よくリョウジの袋を切り開くと、タマタマを引き出してしまいました。
「はい。チョキン。」
もうその瞬間を見ることはできませんでした。
「おめでとう。これであなたは男の子じゃないわよ。」
鬼女医は取り出したタマタマを先ほどの注射器の針にさすと、リョウジに見せ付けるように・・・、
「ハイ、あなたのタマタマおいしそうなお団子になっちゃった♪」
もうボクまで頭がおかしくなりそうだ。
「さて、次はオチンチンね。」
そう言って、看護婦さんに鬼女医が出させたものは、大きなホッチキスのようなものでした。
(!?)
「あなたには特別に教えてあげるわ。これは去勢ホッチキスと言って、ホッチキスの前にある円い穴にオチンチンを入れて、本物のホッチキスと同じように握れば、刃が出てきてオチンチンが切断されるわ。オチンチンを切る道具は、ほかにもいろいろな種類があるけど、私はこれを使うの。」
鬼女医はすぐに、その去勢ホッチキスの穴の中にリョウジのオチンチンを入れました。
「よかったら、あなたが切ってみる?」
「いえ、いいです。」
「いいの、遠慮しないの。2人で切りましょうか。」
逃げることもできず、ボクに去勢ホッチキスを握らせると、鬼女医はボクの手の上に自分の手を添えると、すぐにホッチキスを閉じ始めました。
「せーの。」
刃がオチンチンにあたった時にわずかな抵抗があったものの、『ブツッ』という鈍い音とともにホッチキスが軽くなりました。
「あらあら、お友達のオチンチン切っちゃったわね。」
(力を込めたのは先生じゃないか・・・。)
「ほら、あなたのお友達がオチンチン切ってくれたわよ。これがあなたのバナナとお団子よ。」
切り取られた自分のオチンチンとタマタマを見せ付けられて、これまで静かになっていたリョウジが突然再び騒ぎ出しました。
「マコト!おまえはそういうヤツだったのか!チンポ切ったこと一生恨むからな!!」
泣きながらリョウジにそう言われて、ボクも涙が出てきました。
「お友達を逆恨みしちゃいけないわよ。このお友達がここにいなくてもあなたはブルマにならなければいけない子なのよ。」
泣き喚くリョウジを鬼女医はそうたしなめると、ボクに声をかけてきました。
「先生たちは、これからこの彼の女の子としての股間を成形するけど、キミはどうする?疲れたのなら、ここまでにして隣の準備室に紅茶とお菓子が用意してあるからそっちで休憩しているといいわ。」
ようやくお解き放しの声を聞いて、ボクは迷わず『終了』をえらんですぐに準備室に逃げ込みました。
手伝わされたとはいえ、ボクがリョウジのオチンチンを切ってしまったこと、彼から『一生恨む』などと言われたことが心に突き刺さり、それを考えると、大粒の涙が溢れてきました。
鬼女医のサディステックな行動や、お団子やバナナにされた男性器のグロテスクな様子を見せ付けられ、お菓子を食べるような気分ではなかったけど、極度の緊張からか、のどが渇いていたので紅茶だけ口をつけました。
紅茶を飲みながらも、リョウジとの友情に深い谷ができてしまったことに後悔しつつも、しばらくすると本当に疲れがどっと出てきてその場で寝てしまったことまで覚えています。
第4章「目覚めて」
気が付くと、ボクは保健室のベッドに寝かされていました。時計を見ると、先ほどから3時間も経っていました。
右隣のベッドには、涙も枯れ果てたリョウジが寝ていました。そして、左側のベッドには逃げたはずのイツキがなぜか顔中アザだらけになって寝ていました。
「目が覚めた?隣の部屋で寝ていたから風邪でも引くといけないと思って。」
「リョウジは・・・。なぜイツキがここに・・・。」
「まず、リョウジ君だけど無事にブルマの施術は終わったわ。暴れ疲れて寝てしまったみたい。そしてイツキ君だけど、逃げたまではよかったけど、ほかの男の子たちに『男の敵』として校庭でボコボコに殴られていたのをさっき私たちが助けたの。」
「・・・。」
「でもね、一人だけ逃げるような卑怯なことをする子は、男の子として失格ね。だから、男の子として問題ありとして合格を撤回して、あなたが寝ている時にブルマの施術を施しておいたわ。今は薬が効いて寝ているわ。」
「イツキもブルマに・・・。でも、ボクもここを出たらイツキと同じようにボッコボコに・・・。」
「その心配はないわ。男の子のままならボコボコにされるかもしれないけど、ブルマならボコボコにされることはないわ。」
「どういうことですか・・・?」
「まだわかんない?あなたは3時間も寝ていたのよ。お股を触ってみなさい。」
言われるがままズボンの上から股間に手を伸ばすと・・・。
「うそっ!そんな!!」
「あなたはブルマ検査に合格しているからブルマ志願者というところかしら。マコトさん。仲良し3人のうち1人だけ男の子じゃ浮いてしまうもんね。小柄なあなたは男の子より女の子のほうが似合っているわよ。」
そう言って鬼女医が微笑みながらボクの目の前に差し出してきたトレーの上に乗せられていたのは3人分のバナナとお団子だった・・・。
オシマイ
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投稿:2013.04.04
ブルマ検査の鬼女医
著者 やかん 様 / アクセス 21405 / ♥ 13