「序」
成長期前に、もしも男の子のオチンチンが歯のように生え変わったら。・・・というお話です。
第1章「大人への階段」
小学6年生になったボク達の、ほとんどの子の歯は乳歯から永久歯に生え変わり、ボク達男の子にはもうひとつの生え変わりの時期を迎えていた。
「ヒロヤ昨日、チンポが取れたんだってさ。」
「ついにあいつも、オレたちと同じ大人の階段を上り始めたか。」
「でも、大人のチンコが生えてくるまですげー不便だよな。ションベン、女みたいにしゃがんでやらなきゃならないし・・・。」
「でも、1ヶ月もすればまた立ちションできるぐらいの長さになるっていうじゃないか。本当の大人のチンコの大きさまでになるまでの先は長いけど、立ちションぐらい1ヶ月の辛抱さ。」
「ところで、アキヒロおまえはまだ子供のチンコ付いたままなのかよ。」
「うるさいな。どうだっていいだろ。」
「きっとアキヒロはチンポ生え変わらないで、大人になっても子供のチンコのままなんだ。」
「うるさいな。」
「やーい、やーい。」
クラスの男子のおおよそ半分ぐらいがオチンチンの生え変わりを迎えていた時、周りのやつらが言うようにボク(アキヒロ)はまだ子供のオチンチンが付いたままだった。
(個人差はあるというけど、ボクも早く大人の階段上りたいな。)
子供のオチンチンが体から抜ける時、まずオチンチンそのものが白っぽくなり、数日かけてだんだん萎縮していき、痛みもなくポロリと取れるという。ほとんどの子は寝ている時に抜けてしまい、朝起きた時にオチンチンが取れたことに気づくことが多いらしい。
オチンチンがない間に残された睾丸では第2次成長期の準備が始まる。
その後、オチンチンの取れたところの円い跡がだんだんと盛り上がり、1ヶ月もすれば小さいながらも一応はオチンチンの形となる。その後、第2次成長期とともに生え変わったオチンチンと睾丸は成長していき、完全な大人のオチンチンになるのは第2次成長期の終了時となる。
この時点でのボクの子供のオチンチンはまだ健康な肌色そのもので、生え変わりの兆候すらみられなかった。本当にこのまま子供のオチンチンで大人になってしまうのではないかという、焦りさえ感じているのもまた事実だった。
第2章「そのとき」
みんなにからかわれたときから1ヶ月が過ぎた。
「おい、オレ様のチンポを見ろ。ついに大人のチンポだぞ。」
トイレでヒロヤが皆に自分の生え変わったオチンチンを自慢げに見せびらかしていた。
「ところで、アキヒロお前のチンポはどうなんだ。」
「・・・。」
あきらさまなイヤミだということはわかっていた。しかし、もうすでに大人のオチンチンの原型ができた男の子たちをみると、さすがに焦りが出てくる。
3日後のことだった。朝起きると自分のオチンチンの色が白っぽい。何回見ても、昨日までのオチンチンとは違う。
(ついに、ボクの番が来たんだ。これでやっと大人の階段を上がれる。)
予想通り、日がたつにつれて僕のオチンチンはだんだんと萎縮していき、5日後の朝、ついに子供のオチンチンはボクの股間から取れていた。
(やったー。)
このときはとてもうれしかった。このときは・・・。
第3章「異変」
オチンチンが取れた当日、今までボクをからかったやつらにオチンチンが取れたことを話した。
「ふーん。ついにお前もか。」
「ちぇっ。子供のチンポのほうがお前にはお似合いだったのに。」
(何とでも言えばいいさ。ボクにももうすぐ立派なのが生えてくるんだ。)
次の日から朝起きるとまず、股間を確かめた。いつ盛り上がって生えてくるかそれだけが楽しみだった。
オチンチンが取れて1週間後のことだった。オチンチンが取れたあとに変化があった。昨日までピンク色をしたあとが少し浅黒い。変化にちょっと戸惑ったがボクは痛みもないのでそのままにした。
2週間後、浅黒くなったあとが、へこみだした。少し不安を覚えつつもそのままにした。
3週間後、へこみはさらに深くなった。
「おい、アキヒロもうそろそろ新しいチンポ生えてきてもいいころじゃないのか。ちょっと見せてみろよ。」
「だめだ。ちゃんと生えてきてからのお楽しみだ。」
とにかく、その場はそう言ってごまかした。ボクと同じ頃にオチンチンが取れたやつらがトイレで次々に新しいオチンチンを見せ合っている。
(何でほかのやつらにオチンチンが生えてきているのにボクだけ生えないんだ。)
皆がトイレから出て行った後、自分のパンツの中を覗き込んでも、やはり黒いへこみがあるだけだった。
4週間後、オチンチンの取れたあとのへこみはそのまま、なぜかタマタマも萎縮してきた。明らかにタマタマに異変が起きていた。
もうこのころになると、ボクと同じ時期にオチンチンが取れたやつらは皆オチンチンが生え変わり、再び立ちションができるようになっていた以外に、早い子は声変わりさえ始まったやつさえいる。
(ヤバイ。ボクのオチンチンはいつ生えてくるんだ。)
5週間後、朝起きるとタマタマが股間から取れてパンツの中に転がっていた。
(ヤバイ。絶対これおかしいよ。でもどうしたらいいんだ・・・。)
結局、どうしていいかわからず、オチンチンもタマタマも取れてしまった股間のまま学校に行った。
「おい、アキヒロいつまで個室でションベンしているんだよ。」
「もしかして、お前まだオチンチン生えてないんじゃないか?」
「大器晩成で時間がかかるんだよ。」
「でもさ、生えてきているんなら少しぐらい見せろよ。」
「ふざけるな。」
しかし、トイレにいたクラスメートの男子につかまり、そのままズボンとパンツを下ろされてしまった。
「やめろー!」
叫んだけれど、もう後の祭りだった。
「おい、こいつチンポどころかタマもないぞ。」
「何が大器晩成だよ。」
「お前いつから女になったんだ。」
「ボクは女じゃないー!」
「やーい、オンナ、オンナ。」
悔しくなって、泣きながらズボンを穿くと一目散に保健室に駆け込んだ。
保健の先生はボクの股間を見るや否やすぐに病院に連絡をしました。
第4章「病院で」
病院に着くと、診察のあとすぐに股間の施術をされることになりました。
「先生、ボクのオチンチンとタマタマまた生えてきますよね。」
「ボク、男になれますよね。」
「お願いだから男にしてください。」
必死で泣きながらお願いをしました。
「しばらく寝ていてもらうよ。」
このあとの記憶はありません。
目覚めるとベッドに寝かされていました。
「ボクはどうしたんだ・・・。そうだ、オチンチン!」
「ようやく目覚めたかい。」
「先生、ボクのオチンチン・・・。これからもボクは男ですよね。」
「そのことだけど、キミの股間はまれに見る「男性性器新生細胞自家中毒症候群」という病気にかかっていて、キミのオチンチンは取れた後、新しいオチンチンが生えてくるための細胞が自家中毒を起こしてダメになってしまっていた。」
「ボクのオチンチンは・・・。」
「残念ながら生えてこない。」
「そんな・・・。タマタマは・・・。」
「自家中毒が睾丸にもまわってしまって、萎縮してとれてしまったらしい。取れてしまった以上諦める外ない。」
「ボクどうなるんですか。」
「残念だけど男にはなれない。」
「そんなぁ・・・。」
「でも、それじゃあかわいそうだから施術で女の子の股間を作っておいた。」
「それじゃあ。」
「今日から、女の子になってもらう。」
「うわあああぁぁぁぁん。」
悔しくてもう泣くしかなかった。
第5章「その後」
数日後、学校に戻ったボクは友人たちに本当のことが言えなくて、男の子のまま登校しました。
「アキヒロ、チンポは生えたのかよ。」
「勿論、立派なのが生えてきたさ。」
「本当かよ。」
「ほ、本当だよ。」
「嘘つけ。昨日お前のおばさんが『娘になったアキコをよろしくお願いします。』って言っていたのちゃんと聞いたぞ。」
「・・・。」
「そうか、やっぱりオンナだったんだな。」
「もし、オンナじゃないなら、『立派なチンコ』を見せてもらおうか。」
「・・・。」
「やーい、オンナ、オンナ。」
結局、ボクが女の子になったことはすぐに知れ渡り、次の日から女の子姿で登校となりました。
半年後、中学生になったボクは当然セーラー服で通学しています。ただ、去年のクラスメートの男子を見るとつい思ってしまいます。
(ボクも着たかったな・・・、学ラン。)
おしまい
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投稿:2013.11.01
生え変わり
著者 やかん 様 / アクセス 15755 / ♥ 4