ハムラビ法典の時代、レイプという概念はおそらくなかったろう。だからこそ、男たちは妻たちを家の中に隠した。家の外での性行為はすべて「合意」と見なされた筈だ。妻を盗むことだけが姦通罪と処理されるのが一般的だったといえるだろう。
一方、近代法治主義では、犯罪者の「更正」を目標とし、レイプに対しても、犯罪者の更正を念頭においた刑罰が与えられる。
ところか、「被害者の権利」という名に元に、見せしめ・復讐という考え方がネットを中心に叫ばれ始めており、それをイスラム国や某国新大統領が加速している。日本でも刑罰を強める流れが、最近20年ほど続いている。それは性犯罪にも当てはまる。
レイプに「目には目を、歯には歯を」を当てはめるなら、加害者に「被害者と同じ苦しみを味合わせる」ことが必要となる。しかし、たとい、性転換手術をした上で犯したところで、子宮がない以上、レイプの完全な再現は不可能だ。そこで考案されたのが、催眠型の性転換である。脳神経に働きかけて、レイプと同じ状態の神経信号をおくる。いわゆるVRというやつだ。拷問の一種には違いないが、治療とは拷問の要素をもっているのが一般的である。
これに「むらむらしたら、即時に犯される苦しみを味わう」という条件反射を組み合わせることで、レイプ再犯を防げるだろう。というのも、男脳を維持していれば、犯されるのは苦痛であり続けて、条件反射が効果をあげるし、よしんば、度重なる経験で快感を覚えるようになっても(快感にならないように電気信号をコントロールできるのが理想だが、そういかないかもしれないので)、その場合は、犯す立場より犯される立場を好むということになって、女脳に近づくと思われるからだ。
何れにしても加害者は精神的に去勢されよう。さて、実用化はいつのことか。
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投稿:2017.01.29更新:2017.01.29
目には目を、歯には歯を
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