タックスヘブンと並んで密かな人気を保つのがネットへブンと呼ばれる小国だ。国連にすら入っていないような大海の小島にあっても、改訂ケーブルや通信衛星の発達でネットは繋がる。そして先進国なら確実に揮発されるようなコンテンツを「みかじめ料」で配信する。
摘発されるような内容といっても海賊版とは限らない。オリジナルもある。例えば人間狩りに似た企画や犯罪者達の実録(もちろん完全匿名)だ。後者は先進国の公安や警察すら視聴しているという噂があるほどに生々しい。
そのオリジナルコンテンツには、参加者を募ってのデスマッチみたいな企画もある。もちろん、ネットへブン意外では配信できないような内容だ。東京湾にギリギリ沈められずに済んだぐらいの大失態を犯した下っ端が参加者といえば、その過酷さが予想されよう。
今回は「ビリヤード」。一対一の勝負で、10個の円の玉の中に、一個ずつ自分と相手のタマがある。そして、他の玉を一切落とさずに間接的に(ぶつけた玉が更に当たることで)相手の玉を落としたら勝ち。それ以外の条件で相手の玉を落としたら負け。なんでも、摘出後1時間以内なら、くっつけることが可能な施設も揃っているそうだ。
8人総当たりだ。2回負けて完全にタマを失っても、まだ3人と戦えるのだ。そうして相手を引きずり落とすことが出来る。タマ無しがタマのある奴からタマを奪う。これもこのゲームの醍醐味である。優勝者と、途中4連勝をしたものだけが、20年過ごせるだけの退職金を貰って足を洗えるそうだ。
もっと肉体派の連中用の格闘もある。武器は玉突き棒。ただし静電気バチバチの磁石付き半鎌になっていて、相手のあそこを突くと、上手ければ3回で、普通の腕なら7〜8回当てるだけでタマを一個落とすことが出来る。他に当てるのは反則。とはいえ、防護用の反発極の磁石を付けるので、そう簡単に他に当たることはない。
なお、コンテンツでは他のアイデアも募集中とのことだ
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投稿:2018.07.28更新:2018.07.28
ビリヤード
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