これは、消滅した某有名だったサイトからの転載です。
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本日の nobodymail 中に、自分はホモではないがオチンチンを食べたい、という方々からのものが四通もあった。
こんなことは初めてである。
それでは、風俗誌ライター(吉田徹氏)のレポートである。
『風俗誌ライターの見聞録(12)』
竹田さんは横目に、陶器の上に載せられた自分の乳房と性器を眺めています。
傷口に張られた布巾の効果はものすごく、その部分からの出血は驚くほど少ないのです。
彼女は満足そうで、大役を果たし終えそうな喜びを見せています。
もちろん包丁式は最後まで行われるでしょうし、彼女の内臓を入れる大鉢が用意されている以上、どこかで死ぬわけですから、
それなりにしんどいとは思いますが、道の大方を進んできたことは確かです。
廊下を、和服の男女が進んできました。
女性は末席に座りましたが、男性はそのまま中央に進み、竹田さんのまな板の横に正座し、三方に向かって頭を下げました。
「お嬢さんは、ご立派でした」
そう竹田さんに語りかけ、彼女が微笑み返しました。
男性は和服を脱ぎ捨てました。
鍛えられた日本男性の裸です。サラシを巻いています。
下半身はそのままでした。
「ばっさりやっていただきます」
料理人にそう言って、頭を下げました。
末席に目をやると、いっしょに来た女性は背筋を伸ばして座っています。
多分奥さんであろうと思われます。
男性が四股を踏む感じで股を開き、両手を後ろに組んで、料理人の前に立ちました。
陰茎と陰嚢がだらりと垂れ下がっています。
私の席ではひんやりする気温ですが、竹田さんの肌、男性の性器の具合を見ると、部屋の中央は結構暖かそうです。
料理人が包丁と鉄箸を構えました。
意外な趣向に、アメリカからの賓客たちも興味津々のようです。
「あなた」と鋭い声がかかりました。
男性といっしょに入場した和服の女性です。こんな場所で声を掛けられるとは、なかなか肝の据わった女性のようです。
「おう」男性が応えます。
だらりと垂れ下がっていた男性の性器が、むくむくと動き始めました。
亀頭部に半分かかっていた包皮がめくれ返り、陰茎が倍以上に膨れ上がりました。陰嚢が目立たなくなりました。
アメリカ人が驚嘆した顔で見とれています。
竹田さんも目を丸くしていました。
妻の声に反応したのか、自らを切り落とそうとしている包丁に反応しているのか、分かりません。
「おう、おう、おう」と男性は気合いを入れつづけます。
背中に回した両手がきつく握られ、全身がガチガチです。
竹田さんが笛の音にのってさらりと捌かれたのに比べると、いくらか滑稽です。
日本の男性はこれまでこうして頑張ってきたのだな、そんな感じにとらわれます。
料理人が水を張った桶を、男性の股の下に置きました。
気合いを入れつづける男性の性器の根元を右から左に削ぎました。
ポチャンと桶の中に性器が落ちました。
すぐ傷口に、魔法の布巾が張り付けられました。
男性の気合いがうめき声に変わり、「あなた」という妻の声が、もう一度響きました。
いいご夫婦なのだと思います。
助手が脱ぎ捨てられていた和服を、男性の肩に掛けなおしました。
男性は肩を揺すりながら、廊下に出ていきます。
妻が小走りに後を追いかけ、背中につきました。
任侠映画を見ているようです。
会場は万雷の拍手につつまれました。
去っていく男女の肩が、誇らしげに傾ぎました。
ここに急に登場した男女は、我々がよく知っている人物である。
「あなた」と声をかけた肝の据わった女性から、ことの次第のメイルをいただいていた。
どちらのメイルを先に紹介したらいいか悩んでいたのだが、こういう形になった。
<243話終わり>
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投稿:2020.02.07
243話 風俗誌ライターの見聞録(12)
著者 甜菜てれびくん 様 / アクセス 4055 / ♥ 0