学校の七不思議が僕の中学では噂になっている。
いろんな話があるが最近の噂では踊り場の大鏡、家庭科室の包丁、トイレから青い手が出てくる、そして相変わらず昔から騒がれているのがトイレの花子さんだ。
先日僕の好きだった愛美ちゃんがいきなり海外へ引っ越すとの事でクラス全員に挨拶もなく急に転校した。
僕は愛美ちゃんがいなくなって凄くショックだったがその愛美ちゃんの変な噂が流れていた。
どうやら愛美ちゃんが登校していた最後の日に踊り場の大鏡の前に偶然4時44分に居合わせてしまったらしい。
その姿を見ていた女子が噂というより見たことを女子の間で話していたのを僕は聞いてしまった。
愛美ちゃんはその大鏡の前に立ったとたんに鏡に映るもう一人の愛美ちゃんが鏡の中に引きずり込み変わりに鏡の中に映っていた愛美ちゃん?が出てきたらしい。
女子生徒の服装だったらしいけどどこから見ても男の子のような体型だったらしい。
そして次の日からいきなり転校ということになったみたいだ。通学で愛美ちゃんの家を通るクラスメイトは相見ちゃんの姿を今でも見かけるというのは噂話になっている。
僕はその話を聞いてまだ愛美ちゃんに会えると嬉しい気持ちになりその日の放課後愛美ちゃんの家を訪ねたんだ。
すると居留守なのだろうか?中には人の気配を感じるけど誰も返事をしない。
ふと2階に目を向けると窓の奥に愛美ちゃんらしい姿がカーテンの隙間から覗いているのがわかった。人に会いたくないんだと僕は思ってその日は諦めて帰ることにしたんだ。
ピンポーン
誰??お父さんもお母さんも居ないし。。
愛美は2階の自分の部屋の窓からカーテンの隙間から覗く。
えっ同じクラスのつとむ君?
絶対にこんな姿見てほしくない。。
よりによって私の好きな人が訪ねてくるなんて。。
今の私の姿見たら嫌われちゃう。
あの鏡の前に立った時からおっぱいは無くなるし、、、おちんちんがついちゃって、、、私、、今、、男の子になっちゃってるし、、
絶対に無理っ、、本当に早く帰って、、、
そう思いながらカーテンの隙間から外を覗く
あっ!少しも目が合っちゃったかもしれない。。。
そのままベットで布団に埋もれる。
あれから鏡に映せばまた入れ替わると思って何度も何度も男の自分を嫌でも見ているがなにも変わらない。
愛美は女の子から男の子に変わってしまっていたのだ。
家庭科室の包丁
これは数年前に一人の男子生徒、そして二人の女子生徒が被害に合った事件だ。
その事件では目撃者もいたことにより地震で包丁が散乱し怪我をしたという事になっているがその出来事を見ていた生徒から未だに僕らの世代でも噂として引き継がれている話がある。
話によると、、、
みかーっ先に家庭科室行っとこー!
そうだね。先にいって準備してようか?
今日は調理実習でカレー作るの楽しみだしね。
二人の女子生徒が家庭科室へ授業始まりより先に向かった。
追うように二人の男子生徒が家庭科室へと向かっていた。
俺便所行っていくから先いっててーっ
わかったよーんじゃ先にいってるよー
一人の男子生徒が家庭科室へ入ったときその事件を目の当たりにした。
女子生徒が
みかっ!大丈夫??血すごい出てるよっ
そのミカという女の子は右の胸元のセーラー服を突き破り横から包丁が刺さっていた。
その包丁をミカは抜こうと必死だった。
すると調理台に用意された包丁が同じようにミカより大きい胸のマミコの胸を綺麗にセーラー服ごと叩ききるように上から刃を下に向けて勢いよく振りかぶるように落ちてきた。
ズバッというような音が聞こえるような切れ音とマミコの悲鳴が生々しく聞こえる。
ミカはどうやら胸の横から突き刺さった包丁が抜けずそのまま気絶をしているようだった。
マミコの足元には破れたセーラー服と大きい乳房が落ちていた。マミコは悲鳴をあげながら足元に転がり落ちている自分の乳房を見つめている。するとすかさず次の包丁がもう片側の乳房を勢いよく上から叩ききるように切り落とした。
マミコは胸元のセーラー服は破れ胸元がはだけている姿で失った乳房の大きい赤く染まった丸い傷から血を流していた。
泣きながら足元の乳房を拾い上げ自分の失った胸へ着けようと切り離れた乳房を両手で胸に押し当てている。
すると先ほどの二本の包丁が足元に転がる乳房をズタズタに刺しまくっていた。
マミコは包丁を手で払いのけズタズタに刻まれた乳房を拾い上げ片手に1つ持ち泣きながら胸に押し当てながら失神した。
何が起きているかわからなかった僕はその二人に駆け寄ると二本の包丁が僕の下半身に向かって襲いかかる。
1本の包丁を両手で掴むとすかさずもう1本の包丁が僕の性器を切り落とした。
マミコと同じようにズボンの下腹部が中身と一緒に下にヒラヒラと落ちていく。
僕は何が起きたかわからなかった。
次の瞬間そのまま包丁は僕の睾丸を突き刺した。
激痛でそのまま意識を失った。
そこにトイレにいっていた男子生徒が発見し職員室に走り出す。
このような事が起きていたようだ。
最初の発見者の生徒が疑われ警察のとりしらべを受けていたそうだが被害に合った3人が同じ証言をしたことにより地震で包丁が落ちて怪我をしたということに収まったようだった。
その後、ミカは乳房を失うことなく傷が残るだけのようだったがマミコは両方の大きかった乳房を失い、少年は1つの睾丸を残し性器を失ったようだった。
それから魔の家庭科室と呼ばれ未だにその噂として事実が語り継がれている。
トイレから青い手が出てくる。
この噂も花子さんが関係しているのではないかと言われ続けているがそれは誰しもがわからないままの噂でしかなかった。
その過去の噂だと男子トイレの個室で用を足していると便器から青い手が出てきて性器を根本から握りしめ引き千切るという無いようだった。これは男子の方の噂話だ。
女子の間ではおしっこをしていると
、、、座ってするのはもういやよ、、、
と声がすると青い手が出てきて男性器を取り付けられるという内容だった。
男女で異なる噂話だが男子が性器を奪われなければ女子は大丈夫という話が男女共通する噂として語り継がれている。
それが起きてしまう前日には必ず花子さんとトイレで出会うと翌日、その花子さんの現れた個室トイレを使用したものが被害にあうという。
ただそれには奥から4つ目のトイレを三回ノックして花子さんいますか?と訪ねると翌日に現れるという事らしい。
この十数年誰もが恐がりそんなことをしていなかった。
だから噂話だったのだ。
なのに、
まるであり得ないような話に僕達は数人の男子で悪ふざけで花子さんを呼んでしまったのだ。
翌日、授業中に僕はお腹が痛くなりトイレに用を足しに行ったのだ。
昨日花子さんを呼んだことも忘れて、、、
男子トイレは個室は4つしかない
僕はトイレに入るなり1番手前のトイレに急いで入り込み和式トイレに股がった。
用を足そうとするとお尻が何者かに触られたような感覚に便はでなくなった。
便器に股がりながら下を覗き込むと青い手がヌッと出てきて僕の性器を根本から握りしめた。
痛たたた!
僕は必死で手を払おうとするがびくともせずトイレの中にチンポと玉を引き込もうとしている。
あり得ないくらい伸びきっている僕の性器。
僕は怖かった、何をしても離れない青い手。
少しずつ延びていく性器。
襲いかかる痛み。
泣きたくなる性器を失うであろう予感。
全てが恐怖だった僕は昨日の悪ふざけを思い出していた。
ごめんなさい、ごめんなさい、
花子さんを悪ふざけで呼んだことがこの事だったのだ。
どんどん自分の体からいつ千切れてもいいようなくらい延びている性器を見つめるしかなかった。
そして恐れていた事が起きた。
ブチンっと大きな音を立てて僕の男の子の部分は青い手が握りしめたままトイレの中に消えていった。
不思議と千切れた痕にはなにもなかった股間のようにツルとしていて男でもなく女でもない股間に変わっており痛みはなかった。
自分の股間をあちこち触りまくる。
僕の足の付け根はなにもなくなっていた。
その時、我慢していた腹痛が襲い、用を足す。
すると不思議とおしっこをしている感覚を覚えた。
便器を覗き込むと真下に向かって僕はどこから出ているのかわからない放尿をしていた。
パニックの僕は考えることもなく股間を触りまくるとオシッコはお尻の穴から出ていたようだった。
僕は花子さんにより性器を失い大小の排便をするだけの下半身にされたのだ。
頭が真っ白になりながらズボンを履き個室トイレを出るとそこに花子さんが白目のまま濁ったと笑って立っていた。
そしてスッと消えていった。
授業にもどり休み時間、誰にも言えないこの事を僕は黙り込んでいた。
すると教室から1番近いトイレから女の子の悲鳴が聞こえた。
その声を聞いた生徒がそのトイレにかけよると女子生徒がトイレから走って出てきた。
その個室の女子トイレに一人の生徒が閉じ込められているらしく中から悲鳴だけが響いている。
数人の男子生徒が開かない扉を叩き割り扉に穴が開くと中で青い手が中の女子生徒の股間になにかを押し付けている。
そして青い手はスッとトイレに消えていった。
ゆっくりと明かなかった扉が開くと下半身丸出しのユミちゃんが倒れ込むように仰向けで気を失っている。
丸見えの下半身。
それは女子とは思えない性器がはえていた。
本人は意識の無い気を失っている状態でその取り付けられたであろうペニスから失禁し始めた。
それは横にだらっと倒れ込んでいるペニスからジョロジョロとユミの太股を濡らしながら流れ出ていた。
それをボーゼンと見つめる男子と女子生徒。
1人の口が悪く有名な女子生徒が口を出す
えっ!!ユミって男だったの??
それを皆聞いていたが誰も口を出すことなく先生が話を聞いて担架を持って駆けつけてきた。
そのまま生徒達は教室に戻らされユミは病院に運ばれた。
そして翌日から学校には来なかった。
後にユミの親友のユウコか言っていた内容によると病院で染色体検査をしても紛れもなく女子と言う事らしかった。
そこからは誰もユミがどうなったかは知らされていない。
ユミは病院で目が覚め事実を聞かされる。
その体の変化を聞かされ数日、泣きながら自分の殻に閉じ籠り悩んだあげく医者に言われた事を受け入れることにした。
外性器は男、体内の内性器は子宮も卵巣もあり女のまま。
かといってその外性器は子宮と繋がっているらしく切除が難しいとのことだった。普通であれば睾丸の入っている袋に卵巣が入っているとのことであり子宮から繋がる膣が無くなっており子宮口が直接ペニスに繋がっているとの事によりそのままの性器で女として生きるしかなかった。
生理はペニスから血が出るという体にユミは今後も悩み続けされらるのだった。
僕は失った性器を両親にも言えず、誰にも言えないままあの時から23年生活している。
体も男としては薄いまま成長し声変わりもしない男とも女とも言えない姿でもうすぐ40歳を迎える。
僕の好きだった愛美はあの後、男の姿で女として振る舞い転校をせず卒業まで学校生活を送った。
そして卒業式の放課後の誰もが帰った夕方に僕は愛美にあの大きな鏡の前に呼び出され、あの時の事を聞かされ、今は男の体になったけど好きです。と告白をされたのだ。
僕は嬉しかった、けど相手は男の愛美、そして僕は男でもなく女でもない。
複雑な気分だった。
そのまま二人で大きな鏡の前で立っていると二人して鏡の中に吸い込まれ、鏡の中の性別の違うであろう僕と愛美が鏡からゆっくりと現れた。
僕の目の前に映る愛美ちゃんは可愛くて綺麗な丸みのある体の女の子の姿だった。
その愛美と話していた時間が偶然にも4時44分だったのだ。
愛美は元に戻ったと喜びながら僕に抱きついた。
これで普通に付き合えると嬉し泣きをしていた。
僕も元に戻ったのじゃないかと期待を込めて自分の股間を触った。
愛美が見ているにも関わらず目の前の鏡にズボンを下ろし下半身を確認した。
無かった。僕の性器は元には戻っていなかった。
学校の七不思議で起こった事とはいえ、愛美ちゃんとは、別の事で失った性は戻ることはないのだった。
愛美ちゃんは僕の下半身を見つめながら
男の人じゃないの、、、??ごめんなさい。。。さっきの忘れて。。。
と一言残し走って僕の目の前から去っていった。
これは僕の中学の頃の話で今はその学校は廃校となり十数年前に取り壊されている。
取り壊された時に桜の木の下には男の性器が発見されたらしい。
今では七不思議には興味半分で関わることはやめておいた方がよいと語り継がれている。
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投稿:2021.12.07更新:2022.05.12
学校の七不思議
著者 よーこ 様 / アクセス 4569 / ♥ 13