本編は「中学校入学要件に「パイプカット」を追加する法案 (2)」の続編です。
国会での法案可決後まもなく、少年院の生徒へ施術が開始された。これには手術の練習という意味合いも強く、同意なき人体実験だという人権団体からの抗議活動も行われた。
少年院へ収容されている男子学生(13歳から18歳まで)の数は多くないことから、全国の刑事施設で行われた施術は数ヶ月で終了した。
法案可決から半年後、厚生労働省と文部科学省などが舵を取り、高校を卒業した18歳以上、21歳未満の男性を対象とした任意での施術を開始した。
施術の見返りとして、施術から10年間(再建術を行う場合は、その施術までの期間)、政府から毎月一度の性風俗利用券が支給される制度が導入された。政府は任意でのパイプカット手術と並行して、性犯罪の抑制を目的とした、性風俗営業の登録制度を導入し、政府公認での風俗営業を許容した。公認店からは売上の20%を税金として徴収し、今回の利用券やパイプカット手術関連の財源とする方針だ。
また、3年後から国家公務員試験の受験資格にパイプカット手術の施術歴が追加される予定だ。
任意での施術は、性風俗利用券の支給という恩恵もあり、初年度は対象者の約5% (10万人) がパイプカット手術を受けた。翌年度には10%、更に3年後には20%と合計40万人の男性が手術を受けた。
政府は対象者を高校生(15歳以上)にまで拡大し、施術者には高校在学期間中は毎月10000円分の商品券を、卒業後は性風俗利用券(もしくは10000円分の商品券)を10年間に渡り支給すると発表した。
高校生への施術が解禁されてから3年後 (法案可決から6年後)には、いよいよ中学生への施術が開始される運びになった。
施術に関する規則は以下の通りである。
1: 中学1年次(12-13歳)の生徒に対して行う。
2: 実施は学校単位で行う。任意(政府認定)の医療機関での手術を希望者する者は、費用を自己負担することで施術を受けることが可能である。
3: 学校で実施される場合、費用は無料。
4: 正当な理由なく手術を拒否し、14歳を迎えた者は睾丸摘出の身体刑に処す。
現在の中学2年生以上は適用されないため、今後5年間は希望者へ施術の見返りとして、クーポン券を配布する政策を継続する考えだ。
また、クーポン券配布期間終了後は、パイプカット手術を受けた18歳以上が政府公認の性風俗店を利用する際、割引料金が適用されるよう調整を行うとしている。
それでは、中学生へのパイプカット実施例をみていこう。今回はN区立のD公立中学校を取り上げます。今年の新入生は380人で、内185人が男子生徒である。学校でのパイプカット実施日は5月となっている。比較的早く行う学校が多い傾向にある。これには施術が遅くなり、万が一にも女子生徒を懐妊させてしまう事態が発生すると、学校の責任を問われかねないということがあるのだろうか。
185人の男子生徒のうち、既に自費で施術している者が45人、そして一斉手術後に自費で行う予定の者(保護者と医療機関の誓約書、領収書を持参)が30人いる。自費で施術する者は、追加で精子の冷凍保存を行なう場合も少なくないという。無論、学校で一斉手術を受ける場合でも、自費での精子冷凍保存は可能だ。
パイプカットの費用は数万円前後だが、10万円以上を要求する医療機関もある。冷凍保存の相場は年間3万円前後が相場となっている。
自費で施術を受け、冷凍保存を希望する割合は、都市部が高く、地方では低い傾向にある。
N区立D中学校の一斉実施は5月x日に行われた。予備日は7月に予定されている。区内外の病院から総勢30人の医者と看護師で対応した。110名の生徒に対し、保健室内に施術ブースが5室設置された。
なお、既に自費で施術を受けている (もしくはその予定の) 生徒75名が誰か分からぬよう、形式上は施術ブースに入るという配慮がなされている。
1-3組が 9時集合
4-6組が10集合
7-9組が13時集合
10,11組が14時集合
と割り振られており、終了後は帰宅する。
9時集合は17名であり、公費負担で施術を受ける生徒は9名である。最初の5名が呼ばれ、各ブースに入室する。5名のうち2名は自己負担で実施済のため、医師による確認だけ行われた。うち1名は今年度中に自己負担で実施予定のため、医師による確認と実施できなかった場合の罰則について説明がなされた。ここでも誓約書にサインを記入したのち、開放された。残る2名に対しては実際に施術が行われた。
ひと枠15分のため、早急に実施される。暴れた場合や、ムダ毛の剃り残しがある場合は、別室に連行され15時以降の予備枠で実施されることになる。
10:00 集合、点呼
10:10 入室、確認
10:13 麻酔注射
10:16 施術開始
10:25 施術完了
施術後、1時間は別室待機となる。別室では生徒間での会話が禁止されており、施術を受けなかった生徒も待機後に帰宅することになっている。
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投稿:2022.06.26更新:2023.12.05
中学校入学要件に「パイプカット」を追加する法案 (3)
著者 センチュリーミニオン 様 / アクセス 10281 / ♥ 44